ぴりふわつーんのネタバレ(漫画)!青木幸子が描く人間ドラマは?

今回は「青木幸子」先生の『ぴりふわつーん』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『ぴりふわつーん』はこんな漫画(あらすじ)

柚子原香(ゆずはらかおり)が管理を任された屋敷の敷地内には洋食の名店として評判が高い芳賀亭というレストランがあります。

香辛料に興味津々な柚子原は芳賀亭の料理が大好きなのですが、シェフの芳賀が入院しているため日替わりメニューを食べることができません。

心配していると芳賀シェフの娘さんが芳賀亭を訪ねてきました。

話を聞いてみると離婚して別々に暮らしている芳賀がいきなり柚子を送って来た理由が知りたいそうです。

香辛料の魔術師を目指している柚子原は、スパイスの一種である柚子が送られてきた真相を突き止めることにしました。

柚子が繋ぐ家族の絆とは!?

様々なスパイスの魅力をお届けする『ぴりふわつーん』

今回はグルメとヒューマンドラマを融合させた漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

奥深い香辛料の魅力を満喫してください。

 

『ぴりふわつーん』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

庭木が歴史を物語る壮麗な洋館に老夫婦が訪ねてきました。

老夫婦は芳賀亭を探しているのですが洋館はどう見てもレストランではありません。

柚子原香
「芳賀亭をお捜しですか?ナツメグ、クローブ、フェネグリーク、ピンクペッパー・・・芳賀亭でこのスパイスを使うランチは・・・煮込みハンバーグですね!」

口調はぴりりとしていて見てくれはふんわりとしている食いしんぼうの柚子原香が老夫婦を芳賀亭への行き方を教えます。

芳賀亭はこの家と同じ敷地にあるのですが入り口は反対側になるので左へぐるっと回り込まなければなりません。

行き方を教えるとお婆さんが飴をくれました。

柚子原香
「・・・あ!営業はしてますがシェフの芳賀さんは今月いっぱいお休みですよ、芳賀さんにご用とかではないですか?」

老夫婦は芳賀が休んでいることを知っていて、今日は代理のシェフに声を掛けられたそうです。

繁盛店のためそつがありません。

柚子原香
「アメちゃんでは足りぬ、私もランチにいこーっと」

中庭をショートカットして芳賀亭へ向かいます。

裏口から失礼すると煮込みハンバーグを注文しました。

芳賀亭はあいかわらずの満員御礼です。

しかし芳賀シェフの留守中は定番メニューしか出せません。

柚子原香
「そっか、日替わりがないんだ・・・芳賀さん早く退院してくれないと・・・」
浜田夏美
「えっ!?今日シェフがいないのって・・・入院してるからなのっ!?」
柚子原香
「働き者すぎてヒザ悪くしたそうです、急ぎの用なら伝言しますよ?」
浜田夏美
「なんで?あんたが!?」

急に話しかけてきた女子高生が不機嫌になります。

それでも香は態度を変えません。

柚子原香
「そんな聞き方したら答えたくなくなりますよ?見たところランチも終盤、お話は別室でデザートとお茶と一緒にしませんか?」

ここでは他のお客様の迷惑になってしまいます。

食事が終わると香は女子高生を裏の屋敷へ連れて行くことにしました。

浜田夏美
「別室って裏の家・・・ってかこっちが母屋?」
柚子原香
「芳賀亭の大家さんの家ですが私はここに住みこみで・・・管理人というか・・・ヒメ様のお世話係してます」

ヒメ様というのは大家が飼っているメインクーンという大型種の猫です。

香はヒメ様に気にいってもらえたのでこの屋敷で留守番することになりました。

デザートを出してあげると女子高生が芳賀シェフの娘だと言ってきます。

浜田夏美
「今は浜田夏美、両親が離婚したのかなり前だし写真コレしかないけど」
柚子原香
「芳賀亭には初めてでしたか?お店のスタッフもご存じないようですし・・・私は柚子原香です!香辛料の魔術師・・・と呼ばれる予定!よろしく!」

夏美は香のことを年下だと思っていましたが、会社の名刺を渡されたので驚いてしまいました。

確かに今日の香はスッピンで庭いじり用の服装なので幼く見えるかもしれません。

そのことは置いといて用件を尋ねます。

浜田夏美
「・・・この・・・柚子のことを聞きに・・・」
柚子原香
「これは・・・香辛料の魔術師の出番!」
浜田夏美
「・・・香辛料?柚子って香辛料なの?スパイスってコショーとか・・・」
柚子原香
「香辛料は香り付け、風味付けに使われる種や実や花・・・葉や木の皮や根の総称です」

柑橘類も香辛料として様々な料理に広く使われるようになっていました。

その中でも原産地が中国の柚子を日本人が様々な料理に取り入れたので、世界では日本の香辛料という印象が強くなっている柑橘なのです。

しかし夏美が知りたいのは柚子についての知識ではありません。

どうして父親の芳賀が柚子を送ってきたのかが分からないのです。

浜田夏美
「変でしょ?私が1歳だかそこらで離婚してそれからほとんど会ってもいないのに・・・いきなりうちにその柚子を一箱送ってきたの」
柚子原香
「・・・まぁ確かに?わざわざ・・・高価なものでもないですし・・・私が芳賀さんに聞いてみましょうか?お代はこの柚子一つ!」

香は夏美のため芳賀から事情を聞いてみることにしました。

その前に頂いた柚子の芳香を楽しむことにします。

柑橘系と森林系の香気を含みユズノンという独特の香気成分を最大に引き出すためには、その香気がどこにあるのか理解しておかなければなりません。

柚子の香気は皮の油胞と呼ばれる部分の中にあり、潰すように絞ると香気が引き立ちます。

柚子原香
「まずは半分に切りまして・・・二つに切っただけなのに・・・香りすぎじゃないですか?とにかく皮の油胞を潰しかつその香りの雫が散らないように皮を下にしてビニール袋を手袋に上からぐいぐいと・・・この柚子は首を突っ込む価値アリ!」

香は柚子の素晴らしい香気に大満足しました。

この勢いで芳賀が柚子を送ってきた理由を突き止められるのでしょうか!?

 

 

可愛らしい作品タイトルの通りスパイスを題材にした物語になっていますね。

香辛料の魔術師を目指すヒロインも印象的で好感が持てました。

料理に欠かせないスパイスを取り上げていく『ぴりふわつーん』

グルメだけでなく人情噺も表現していきます。

柚子が紡ぐヒューマンドラマにご注目ください。

後編

香が芳賀の入院している病院を訪ねています。

柚子原香
「芳賀さんが入院中って聞いてびっくりしてましたよ、私も芳賀さんにあんな大きなお嬢さんがいるとは驚きました」
芳賀シェフ
「芳賀亭を開く前に離婚してるし・・・店の者も娘のことは知りません」
柚子原香
「芳賀さんのお料理食べたいって言ってましたよ?」

夏美が訪ねて来たことを知らせたのですが芳賀の表情は優れません。

ここで香は素晴らしい柚子がどこのものなのかを質問します。

芳賀シェフ
「に・・・庭の柚子を捥いだだけです、そんなたいしたものでは・・・」
柚子原香
「じゃあ手に入らないんですか・・・」
芳賀シェフ
「あっ、いやっあのったしか・・・まだたっぷりなっているから好きなだけ捥いでって!」

退院後は庭仕事を控える予定なので柚子を捥ぐ許可を頂けました。

芳賀と会ったことを夏美に報告したのですが、たいしたものではない柚子を送って来た理由に納得してくれません。

柚子原香
「まっ確かにヘンですが離婚してからほとんど会ってない元妻へ庭の柚子を・・・わざわざ理由を聞きに来るあなたもヘンだと思うなぁ」

理由を聞いてみると柚子が届いてから母親の様子が何かおかしいそうです。

夏美は柚子を見つめて何か考え事をしている母親の姿を見てしまいました。

浜田夏美
「・・・離婚した理由とか聞いたことないけど・・・その姿見てなんかイラッときて勢いで聞きにきちゃったけどいなくて・・・」

ここまでの段階で柚子を送って来た理由は分かりません。

香はできることから片付けるため芳賀の自宅を夏美と訪ねることにします。

芳賀の自宅を訪ねた目的は柚子を摘むことと庭の木に水をあげるためでした。

門扉から敷地に入ると庭の真ん中に大きな柚子の木が生えています。

すぐに夏美が柚子を捥ごうとするのですが、柚子には棘があるので注意しなければいけません。

柚子原香
「棘で実に傷がつくと商品価値が下がるので柚子農家さんも苦労するんですよ」
浜田夏美
「でも送ってきた柚子はすごくキレイだったけど?」
柚子原香
「香りも見栄えも極上でした、木も立派・・・ナツミン!この柚子のなぞなぞわかるかもなら手伝う?」

芳賀の真意を確かめるため手伝ってもらった夏美に、香はお礼を兼ねて芳賀亭でランチしようと誘いました。

料理を作るのはもちろん芳賀なのですが、営業中だと芳賀はキッチンから離れることができません。

そこで定休日に特別営業してほしいとお願いしました。

夏美が嫌がるかもしれないと不安な芳賀だったのですが香の説得に応じてくれます。

当日になると夏美だけでなく元妻も芳賀亭にやって来ました。

浜田夏美
「ごめん!ごめんなさい!一度くらい・・・両親とごはんってのしたかっただけ、ごめんなさいっ、ウソついたお詫びに一品作ってくる!」

夏美と香が厨房に行ってしまったので離婚した元夫婦が取り残されてしまいます。

この場で芳賀は常連だった大家に格安の価格で店を借りていると元妻に説明しました。

しかしフレンチのシェフだった芳賀が洋食屋を経営している理由に妻は納得してくれません。

理由を説明しようとしていると夏美と香が料理を運んできました。

2人が要したのは洋食の前にさっぱりと味わえるスティックサラダです。

スティックサラダには柚子のマヨネーズが添えられていました。

香は一粒で大さじ1個しか取れない柚子果汁を酢につかった贅沢なマヨネーズを作っていたのです。

このマヨネーズに使用したのは芳賀が栽培していた柚子でした。

柚子原香
「柚子は育つのが早いのでだいたい接木して育てるものですが・・・芳賀さんちの柚子は接いだ痕がなかったので実生だな・・・と、桃栗三年柿八年柚子の大馬鹿十八年・・・さて?あの柚子を植えた頃は何してました?」

ここで前菜を食べ終えた香が席を離れます。

すると元妻が柚子の種を植えたのは自分だと明かしました。

柚子を植えた理由は妊娠中だった元妻が、生まれてくる子供と一緒に捥ぐことを楽しむためです。

しかし2人はその前に離婚してしまいました。

離婚した理由は店の経営が上手くいかず、芳賀が元妻に苛立ちをぶつけたためでした。

芳賀は離婚しても経営状況が悪いままでしたが、常連客にもう一度レストランを経営して欲しいと頼まれたのです。

芳賀シェフ
「もう一度?また潰れるだけじゃないのか、信じてくれた人を巻き添えにしてまた一人に、どんな店ならまた頑張れる?子供からお年寄りまで行くのを楽しみにするような店を」

別れた妻と娘のことを想った芳賀は誰もが来店しやすい洋食店を開くことにしました。

これがフレンチにこだわらなかった妻への質問に対する答えなのです。

3カ月後、夏美が香を訪ねてきました。

柚子原香
「で?ご両親その後はいかが?」
浜田夏美
「その報告にきた!あの食事の後けっこう会ってたみたいで・・・再婚してもいいかって聞いてきた!」

嬉しい報告をしてくれたのですが夏美は両親の復縁をまだ信じられないようです。

しかし芳賀と元妻は憎み合って別れたわけではありません。

柚子原香
「今の店はうまくいってるしもともとは仲良かったんでしょ?」
浜田夏美
「そうだね!あの・・・認めます!カオリンは香辛料の魔術師(見習い)!」
柚子原香
「ではナツミンはヒメ様のお世話係(見習い)で!」

スパイスによって絆を繋いだ香と夏美だったのです。

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『ぴりふわつーん』を読んだ感想

柚子が夫婦の絆を修復させた様子に感動しました。

香と夏美がいつの間にか親友のようになっていた姿も嬉しかったです。

料理の味を際立たせる香辛料の奥深さを伝えてくれる『ぴりふわつーん』

読んでいるうちに登場する香辛料を試してみたくなりますよ。

丁寧にレシピも紹介してくれているので献立作りの参考にしてみてください。

 

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