今回は「渡辺潤」先生の『ゴールデン・ガイ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『ゴールデン・ガイ』はこんな漫画(あらすじ)
39歳の桜井凱(さくらいがい)は横浜を拠点とする亀鶴一家の幹部として、二代目大仏組の組長を務めています。
個性的な組員たちと楽しい日々を過ごしていたのですが、同じ亀鶴一家内で敵対する茜組に組員を殺されてしまいました。
茜組が自分たちに敵対する理由が桜井凱には理解できません。
そこには徳川埋蔵金の存在が関係していたのです。
陰謀が渦巻く暴力団の抗争を描いていく『ゴールデン・ガイ』！
今回は人間の欲望と様々な因縁が絡み合っていくサスペンス漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
仁義を重んじる男たちの中で巻き起こる予想外の裏切りに驚いてみてください。
『ゴールデン・ガイ』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
11月28日、神奈川県横浜市中区にある鶴亀ゴールデン街でヤクザ同士が3人対1人の喧嘩をしています。
3人組に絡まれているのは二代目大仏組組員の大山将太で、相手に刃物を向けられているので不利な状況になっていました。
刃物を持った3人組は大仏組が亀鶴一家の癌だと侮辱しながら将太に暴行を加えていきます。
家族だと思っている組員を助けるため桜井凱が姿を現しました。
しかし茜組はアニキ分が組長のため揉め事を起こそうとは思っていません。
穏便に済ませようとする凱はチンピラたちに道具をしまってこの場を立ち去れと命じます。
3人の内2人は凱の指示に従おうとするのですが、興奮した1人は刃物をしまおうとしません。
それどころか凱の命を奪って刑務所に入ると意気込んできます。
上半身の服を脱いだ凱がチンピラに迫り始めました。
凱の身体には複数の傷痕が刻まれています。
そのまま鋭い形相でチンピラとの距離を縮め始めました。
興奮していたチンピラが凱の迫力に押されていきます。
ここで一瞬のスキを突いた凱がチンピラに頭突きを浴びせました。
強烈な頭突きによってチンピラは意識を失ってしまいます。
一部始終を見ていた他のチンピラは言葉を発することができません。
こうして家族として大切にしている組員を守った凱は将太を連れて組に戻りました。
大仏組に戻った将太は凱の強さを他の組員に自慢し始めます。
このように大仏組はお互いを信頼し合っているのですが、まだ問題は解決された訳ではありません。
実は先ほどのチンピラのように茜組は大仏組を目の敵にしているのです。
凱はそんな茜組のチンピラをボコボコにしてしまったので、このまま相手が黙っているとは思えません。
しかし若い組員たちはボコボコにされたことをわざわざ上に報告しないと楽観視していました。
突然姿を現したのは茜組で若頭を務めている綾瀬悠真です。
悠真の登場によって大仏組に緊張感が走りました。
ですが悠真は文句を伝えに来た訳ではありません。
連れてきた3人のチンピラに土下座させると札束を手渡してきました。
凱にはお金を受け取るつもりはありません。
それでも組長からの指示を受けた悠真は引き下がろうとしませんでした。
茜組の組長である茜恭介は凱の兄貴分に当たります。
そのこともあって凱はこの問題を大きくさせるつもりはありません。
するとここで悠真が懐から刃物を取り出しました。
そして将太を傷付けたチンピラの左手を掴むと、近くの机に押さえつけます。
チンピラの指を切り落とすと病院に連れて行かせました。
この行動に凱の怒りに火が点きます。
帯封を破り捨てると持ってきた札束をバラ撒きました。
こうして茜組と大仏組には衝突を避けられない因縁が生まれてしまったのです。
一方的に挑発的な行動を取ってくる茜組の目的とは！？
ヤクザの抗争を緊張感たっぷりに描いた序盤になっていますね。
ただのヤクザ漫画ではなく裏に存在する思惑や因縁が複雑に交錯するところが面白いと感じました。
ハードボイルドな世界観がたまらなく魅力的な『ゴールデン・ガイ』！
ここから少しずつ茜組が大仏組を狙う理由が明らかになっていきます。
どんどんと壮大なスケールに膨れ上がっていく物語を興奮しながらお楽しみください。
後編
悠真にケンカを売られた凱は組員たちを連れて幼馴染が経営するBARへ飲みに行くことにしました。
凱の幼馴染である満里奈は大仏組初代組長の娘です。
そんな満里奈の店で将太たちは茜組と大仏組の関係性を質問してきました。
将太の質問に対して凱の代わりに若頭を務めている高倉実徳が答え始めます。
先代の大仏組長は病気で突然亡くなったのですが、組の跡目を任命する遺書が残されていました。
本来であれば若頭の茜が跡目を継ぐはずだったのですが、大仏組長は若頭補佐の凱を指名したのです。
しかし羽振りの良い茜組の組長をしている恭介は本家の本部長まで登り詰めた男です。
そんな恭介がどうして二代目大仏組を目の敵にしているのかは分かりません。
理由を考えていると若頭の高倉に妻から電話がかかってきました。
愛妻かの高倉はここで帰ることにします。
将太も明日は父親の退院を控えているので失礼することにしました。
父親の退院に伴って将太は運転手をする予定になっています。
悠真がバラ撒いていった現金から退院祝いを渡しました。
二代目大仏組は貧しいのですが、家族を大切にすることを信条としているのです。
一方その頃、敵対視している茜組で悠真が組長の恭介と話をしていました。
大仏組とは違いビジネスヤクザの茜組は潤沢な資金で経営状態の良好さをキープしています。
そんな茜組が大仏組にこだわる理由を悠真も分かっていませんでした。
胸ポケットからお守りを取り出した恭介が不敵な笑みを浮かべます。
翌日の早朝、藤沢市江の島の海岸に全身を刃物で刺された遺体が流れ着きました。
殺害されたのは退院する父親のために帰郷していた将太です。
この殺人事件が大仏組と茜組の運命を大きく変えることになりました。
血で血を洗う激しい抗争の行方と埋蔵金の正体とは・・・！？
複雑に絡み合っていく陰謀と、男同士の意地をかけた争いの顛末は実際に漫画を読んでお確かめください。
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『ゴールデン・ガイ』はこんな人にオススメ
サスペンス漫画と任侠漫画が好きな人にオススメの作品です。
ヤクザの抗争を単純に描写するのではなく、その裏にある陰謀と譲れない男同士の争いが注目ポイントになっていますよ。
埋蔵金を巡る壮絶な争いが読者を魅了している『ゴールデン・ガイ』！
登場人物それぞれの思惑が交錯する読み応え抜群の漫画です。
アニキ分である恭介に対しても全く引こうとしない凱のカッコ良さに魅了されてください。
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