『三億円事件奇譚 モンタージュ』のネタバレ!この漫画の魅力は?

今回は「渡辺潤」先生の『三億円事件奇譚 モンタージュ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『三億円事件奇譚 モンタージュ』はこんな漫画

誰もが目にしたことのあるモンタージュ写真がインパクト抜群な、昭和の日本で起きた三億円事件。

現在も未解決のこの事件は、日本の犯罪史上で最もミステリアスなものと言われています。

この漫画の主人公・鳴海大和(なるみやまと)は、10歳の頃に自分の父親が三億円事件の犯人だと告げられました。

彼はこの出来事をきっかけに、三億円事件の謎を追い始めます。

幼なじみの小田切未来(おだぎりみく)と抗えない陰謀に巻き込まれていく大和。

高校生の彼らに迫りくる過酷な運命を描いた『三億円事件奇譚 モンタージュ』

今回はこのミステリー漫画の魅力を、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

誰もが耳にしたことのある昭和の未解決事件を新たな視点で表現したこの作品。

衝撃的な物語から一瞬たりとも目を離さないでください。

 

『三億円事件奇譚 モンタージュ』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

2004年の長崎県、10歳の大和は幼なじみの未来と下校していました。

その途中で二人は人気のない裏通りに入ってしまいます。

大和(幼少時)
「ここ通っちゃいけないって言われてるじゃん」
未来(幼少時)
「大丈夫だって!ねぇヤマト・・・今日もうちに泊まるの?」
大和(幼少時)
「泊まんないよ、だって父さん帰ってくるし」
未来(幼少時)
「なーんだ・・・」

他愛もない会話をする二人。

しかし未来が路上に残された血痕を発見したことから、彼らはある事件に巻き込まれていくことになります。

未来(幼少時)
「ペ・・・ペンキ?」
大和(幼少時)
「ち・・・違う・・・と思う」

二人は血痕が続く方角へ歩を進めることにしました。

すると路地裏に大量の血を流している男性を発見します。

男性
「携帯・・・貸して・・・く・・・れ」

男性はすでに虫の息のような状態なのですが、必死の形相で携帯を貸して欲しいとお願いをしてきました。

大和(幼少時)
「ボ・・・ボクたち・・・携帯持ってないから・・・」
未来(幼少時)
「ヤ・・・ヤマト行こう・・・」
大和(幼少時)
「人を呼んで来ます・・・」

立ち去ろうとする二人だったのですが、男性は大和という名前に反応を示します。

男性
「ま・・・待てっ・・・おまえ・・・鳴海・・・鉄也・・・の・・・息子・・・だな・・・?」
大和(幼少時)
「え!?な・・・なんで・・・?」

奇妙な巡り合わせを感じる男性は、不敵な笑みを浮かべながら大和を近くに呼びつけます。

未来は引き留めるのですが、大和は男性の元へ近づいていきました。

男性
「いいか・・・これから言うこと・・・忘れるなよ・・・鳴海鉄也は・・・おまえの父親は・・・三億円事件の犯人だ・・・!」
大和(幼少時)
「さ・・・さんおく・・・えん・・・?」
男性
「いいか・・・周りの人間を・・・信じちゃいけねぇ・・・誰も信じるな・・・」

この言葉を最後に男性は息をしなくなってしまいます。

三億円事件のことを知らない大和と未来。

日本中を震撼させたこの事件は1968年12月10日、東京の府中で起こりました。

それは大企業のボーナスを積んだ銀行の現金輸送車が、大雨の中を走っていた時のことです。

突然この輸送車の前に偽物の白バイ警官が現れました。

この事件の犯人は現在の紙幣価値に換算すると50億円以上とも言われる現金を、たったの3分余りで全額を盗み去って行ったのです。

史上空前の被害額となったこの事件。

警察は17万人以上の捜査員を投入して事件解決を目指しました。

しかしその努力は実ることなく、1975年12月10日に事件は時効を迎えることになります。

ちなみに盗まれた三億円には保険が掛けられていたため、実質的な被害者は出ませんでした。(保険会社以外)

そのため犯人の鮮やかな手口に称賛の声を上げる人もいたほどだったのです。

二十世紀最大の未解決事件と呼ばれる三億円事件の全貌をまだ知る由もない大和と未来。

しかし彼らはこの未解決事件に隠された陰謀に巻き込まれてしまうことになります。

果たして二人の運命はどうなってしまうのでしょうか!?

 

 

サスペンスやミステリーが好きな人の中で、三億円事件を知らない人はいないと思います。

有名漫画では金田一少年の事件簿などでもこの事件は題材になっていますね。

そんな超有名な未解決事件を新たな角度から切り込んでいく『三億円事件奇譚 モンタージュ』

ハラハラドキドキな展開がとても魅力的な作品となっています。

誰にも予測不可能なストーリーはテレビドラマにもなりました。

それでは昭和史に残る大事件の真相に迫る物語の続きをご覧ください。

後編

謎の男性から告げられた言葉を、大和と未来は二人だけの秘密にすることにしました。

そんな中で死体の第一発見者として警察に事情を聴かれることになります。

男性の言葉だけを明かさないまま事情聴取に応じる二人。

すると未来の両親が警察署に二人を迎えに来てくれました。

この時、大和の父親である鉄也は東京へ出かけていたため、大和は未来の家に泊まらせてもらうことになります。

いつも明るい小田切家に泊まったことで、少し救われた思いの大和。

しかしこの三日後、大和の父親が東京で溺死体として発見されることになります。

事件性がないことから事故として処理されたのですが、大和はこの結果に納得していませんでした。

自分の父親が三億円事件の犯人だと言われたことが、心のどこかで気になってしまっていたのです。

そんな大和は身寄りが無くなってしまったため、小田切家でお世話になることになりました。

周りの人間を誰も信じるなという男性の言葉を胸にしまったままの大和。

月日は流れ、彼が小田切家の一員になり6年が経ちました。

高校生になった大和と未来は今でも仲の良い関係です。

しかし大和は単独で三億円事件の資料を集めていました。

この日も夢中になって事件のドキュメンタリー映像を眺めています。

すると未来が彼の部屋に入ってきました。

未来
「ヤマトー!ごはん!」
大和
「ノックぐらいしろよ・・・」
未来
「だって何度も呼んだのに降りて来ないんだもん、まーたこんなの観てぇ・・・あんな昔のこと早く忘れちゃいなよ」

しかし大和にとっては忘れられない出来事となっていたのです。

そんな中、大和は父親の形見である剣道の防具を、未来の父親に譲る事にしました。

大和は防具を譲った代償として、父親のネームプレートを手渡されます。

その数日後、部屋の中で三億事件のことに考えを巡らせていた大和。

大和
「父さんが三億円事件の犯人だったなら、あんな安アパートでタニシみたいな暮らししてたわけないよな・・・」

当時の状況を冷静に分析した大和は、自分の父親が三億円事件の犯人だとは信じられなくなっていました。

そんな大和だったのですが、ふと父親のネームプレートを手に取ったことで状況が一変することになります。

大和
「ん?なんだこれ?無理矢理縫い付けてある・・・お守りかなんかか?」

ネームプレートに縫い付けられたものをハサミで切り取る事にします。

するとそこには血まみれの古い五百円札が入っていました。

慌てて三億円事件の資料を手に取る大和。

大和
「奪われた紙幣のうち、ナンバーがわかっているのは新券五百円札2000枚・・・」

資料の中の紙幣ナンバーを見ていくと、その中には血まみれの五百円札と同じ番号が載っていました。

大和
「う・・・嘘だろ・・・!?」

こうして本格的に三億円事件と関わることになってしまった大和。

彼は未来と共に、事件に隠された恐るべき陰謀に巻き込まれていきます。

果たして三億円事件の真犯人は本当に大和の父親なのでしょうか!?

それとも別に真犯人が存在しているのでしょうか!?

この物語は三億円事件の真相に独自の視点で迫っていっています。

驚愕の結末は是非ご自身の目でお確かめください。

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『三億円事件奇譚 モンタージュ』はこんな人にオススメ

ミステリー漫画とサスペンス漫画が好きな人にオススメの作品です。

誰もが知っている昭和最大の未解決事件を、斬新な設定で描いた漫画になっていますよ。

物語の質の高さから実写ドラマにもなった『三億円事件奇譚 モンタージュ』

予測不能な展開は読者の好奇心を最大限に煽ってくれています。

続きが読みたくて仕方なくなるこの物語。

手に汗握りながらお楽しみください。

 

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