ケーキの切れない非行少年たちのネタバレ!田町の結末は?

今回は「原作 宮口幸治 漫画 鈴木マサカズ」先生の『ケーキの切れない非行少年たち』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『ケーキの切れない非行少年たち』はこんな漫画(あらすじ)

罪を犯してしまい少年院に収監される非行少年の中には、一定数の確率で健常者と知的障害の間を意味する境界知能の少年が存在しています。

精神科医の六麦克彦は収監されている非行少年を診察することになりました。

その中で4年前に出会った田町雪人という少年が、少年院を出た後に人を殺してしまいます。

衝撃を受けた六麦は田町がどんな経緯で殺人を犯したのか調べることにしました。

ケーキを3等分に切れない境界知能の田町はどうして人を殺してしまったのでしょうか!?

様々な事情を抱える境界知能の少年少女が起こした事件の真相に迫っていく『ケーキの切れない非行少年たち』

今回は未成年者の犯罪にスポットを当てたヒューマンドラマの第3話と第4話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

田町は誰もが予想できない結末を迎えることになりますよ。

 

『ケーキの切れない非行少年たち』の魅力紹介(ネタバレ含む)

第3話

4年前、万引きで少年院に収監された田町を初めて診察した時、六麦は最後の質問として5年後の自分がどうなっているか聞いてみました。

田町はまともになって普通の生活をしていると答えたのですが、4年後に田町は人を殺してしまったのです。

六麦がケーキと称した丸を3等分に切ってほしいという問いに田町は正解を出すことができませんでした。

六麦克彦
「ケーキを3等分できない、そういった子どもはたくさんいる、しかし問題なのはこういった認知機能の力に問題のある少年たちが凶悪犯罪を行っている場合があるということ・・・」

これは決して少年院だけの問題ではありません。

恐らく刑務所の中にも認知機能の力に問題がある人は大勢いるはずなのです。

4年前の田町が少年院に収監されて2週間が経った頃、6人で生活する集団寮に移されることが決定しました。

基本的なルールは単独寮と変わりませんが、集団生活を送るためにルールーをしっかり守らなければなりません。

最初は戸惑っていた田町だったのですが、少年院の教育を通じて少しずつ心を開いていきました。

農作業などの肉体労働も問題なくこなしていきます。

食事の配膳を行う作業にも問題は見られません。

六麦克彦
「ここでの生活もだいぶ慣れたんじゃないかな?」
田町雪人
「はい、だいぶ慣れました」

六麦の診察に対してもスムーズに返答できるようになってきました。

ここまでの田町は社会復帰へ順調に進んでいたのです。

六麦克彦
「要鹿乃原少年院に入ってから変わったことは?」
田町雪人
「変わったこと・・・もう一度・・・もう一度頑張ってみようと思えるようになりました」

田町はこの少年院で自分と他人のことを考える時間が増えていました。

例えば集団寮なので部屋のトイレを使う時にも相手のことを考えて譲ったりしています。

譲ってあげると相手も自分に対して優しく接してくれました。

これまでの田町は自分のことしか考えていなかったことを集団寮で認識させてもらえたのです。

田町は自分のことだけ考えていなかったことで他人に迷惑をかけていたことを実感できました。

六麦克彦
「そうか・・・いろいろ考えたんだね、それじゃあお母さんのことはどう思う?」

母親は毎月面会に来てくれています。

その中で更生してくれた田町に早く帰っておいでと言ってくれました。

田町雪人
「うれしかったです、こんな僕でも待っていてくれるんだって・・・そう思ったらもう二度と裏切りたくないなって」
六麦克彦
「そうだね、二度とお母さんを悲しませないようにしないとね」

ここから11カ月が過ぎても田町の真面目な生活態度は変わらず、定期的な診察でも自然な笑顔が出てくるようになってきます。

優等生となった田町には少年院で設けられている賞も贈られるほどでした。

田町雪人
「僕は・・・僕はいままで自分勝手に生きてきて人に迷惑ばかりかけてきました、そして・・・お母さんを悲しませてきました、でも・・・僕はもう二度と誰も悲しませたくありません」

そのまま模範囚として田町は少年院から社会復帰してくれたのです。

母親は息子の社会復帰を涙を流して喜んでくれました。

六麦克彦
「こうして田町雪人は出院していった、それが私の目にした最後の姿だった、4年後のテレビニュースでその顔を見るまでは」

更生したはずの田町はどうしてテレビのニュースで報道されるような事件を起こしてしまったのでしょうか!?

 

 

たどたどしい喋り方だった田町が一歩ずつ変わっていく姿に社会復帰への期待を感じました。

待ってくれている母親の存在も大きかったのでしょうね。

成長できたはずなのに再び犯罪に手を染める悲劇を描いた『ケーキの切れない非行少年たち』

知的障害者を社会がどのように受け入れるのかという重いテーマを扱った作品です。

運命の歯車が少しズレたことで破綻していく田町の結末にご注目ください。

第4話

少年院を出た田町雪人は知り合いが紹介してくれた建設現場で働き始めました。

この会社の社長は非行少年に理解があったので田町を雇ってくれたのです。

社長への恩を返すため仕事を覚えるのは難しいですが田町は一生懸命働きました。

仕事に精を出していた頃、田町は後の被害者となる澤部あゆみという女性とマッチングアプリで知り合います。

澤部あゆみは喫茶店で働きながら美容師の専門学校へ通うための学費を貯めていました。

六麦克彦
「のちに田町雪人はこの時期が一番しあわせだったと、そう証言している、しかし・・・」

軽度の知的障害で言われたことを覚えられない田町は、上司や先輩から叱られることが多くなっていきます。

叱られ方はどんどん激しくなっていき怒鳴られることも珍しくはありません。

そのような日々の中で田町は次第にストレスを抱えるようになっていきました。

仕事が嫌になってきた田町に偶然出会った地元の先輩が声をかけてきます。

先輩とお酒を飲みに行った田町は、酔っぱらってしまったせいで寝過ごしてしまいました。

翌日、欠勤したことを謝罪したのですが、少年院あがりを侮辱され仕事を辞めろと叱責されます。

頭に血が上った田町は先輩を殴ったことによって職場をクビにされました。

六麦克彦
「雪人はその後も違う建設会社で働くが、そこでも仕事を覚えられず叱られて一カ月ほどで辞めてしまう、どこの職場も馴染むことができず転職を繰り返す日々、そして月日は流れ・・・」

職を転々としていた頃、お酒を飲みに行った先輩と再会します。

先輩は無職の田町に仕事を紹介してくれると言ってくれました。

その仕事は指定された時間に指定された場所へ行き、待ち合わせしている人から封筒を受け取るだけの簡単な内容です。

先輩は仕事のために連絡用の携帯電話と、待ち合わせ場所へ着ていくためのスーツを渡してくれました。

これなら自分でもできると考えた田町は深く考えずに仕事を引き受けてしまいます。

仕事当日、電話で指示された場所へ向かうと年配の女性が待っていました。

田町雪人
「あの・・・田村ですが封筒を受け取りにきました」

年配の女性から封筒を受け取ると駅前のコインロッカーに入れるよう指示されます。

簡単なので指示通りに仕事を完了させることができました。

仕事を紹介してくれた先輩は報酬として5万円を渡してくれます。

六麦克彦
「このようなやり取り・・・つまり受け子の仕事はその後数回続いた、雪人は言われた仕事をこなし女性に感謝され5万円を受け取った、そして雪人は自分でも役に立てることに自信をつけていった」

しかしいつものように封筒を受け取りに行くと知り合いのおばさんに出会ってしまいました。

焦ってしまった田町は無理やり封筒を奪い取ろうとしたのですが失敗してしまいます。

失敗したことを先輩に報告すると、損失の責任を取るため1週間以内に100万円を用意しろと脅されました。

すでにパニック状態だったので田町は何も考えられません。

とにかくお金を用意しなければいけないと思った時、頭に浮かんだのが澤部あゆみだったのです。

田町雪人
「あ・・・あゆみ?困ったことになった・・・利子をつけて返すから・・・あゆみが専門学校に行くために貯めていた50万を貸してくれないか?絶対に返す・・・約束する・・・絶対に返すから・・・」

澤部あゆみにも軽度な知的障害がありました。

断れない性格の澤部あゆみから50万円を借りた田町は、お金を先輩に預けたのですがそこから連絡が取れなくなります。

詐欺グループにお金を騙し取られた田町は、澤部あゆみに50万円を返すことができません。

次第に催促が厳しくなり、我慢の限界を迎えた澤部あゆみは警察へ相談すると言い出しました。

言い争いになった際に嘘つきと罵られた田町は逆上してしまいます。

頭に血が上った田町はブロックのかけらを拾い上げると、澤部あゆみの頭部を殴打しました。

そして倒れた澤部あゆみの首を絞めて殺してしまいます。

六麦克彦
「検察側は冷酷で残忍な犯行として懲役16年を求刑、被害者である澤部あゆみの母親は被告人の言葉からは反省がまったく感じられない、娘には夢があった、死刑にしてほしいと涙ながらに訴えた」

弁護側は田町には軽度の知的障害があることと、詐欺グループに利用された末に脅迫されたことでパニックになっていたことを主張しました。

殺人は認めたのですが責任能力が完全に問えないことを訴えたのです。

しかし田町が裁判官に求めたのは真逆の意見でした。

田町雪人
「障害だからといって刑を軽くしてもらわないでいいです」

減刑を拒否した田町には懲役13年の有罪判決が下されたのです。

田町が減刑を拒否した理由は六麦にも分かりません。

もしかすると田町にとっては少年院よりも社会の方が生きにくかったのかもしれないと六麦は考えます。

このような事件が起こる度、六麦は少年院の教育に限界があることを感じさせられていました。

六麦克彦
「障害があっても社会ではなかなか理解されないし利用されたり騙されたりもする・・・でもみんなが田町雪人みたいになるわけじゃないし、我々は我々のできることを頑張るしかないと僕は思う」

六麦が次に出会う非行少年はどんな問題を抱えているのでしょうか!?

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『ケーキの切れない非行少年たち』はこんな人にオススメ

シリアスで読み応えのあるヒューマンドラマを探している人にオススメの作品です。

エピソードごとに様々な事例を紹介してくれているので、早く続きが読みたくなる展開になっていますよ。

知的障害と犯罪の関連性について学ぶことができる『ケーキの切れない非行少年たち』

リアリティが感じられる切ない人間ドラマには胸が痛くなってしまいました。

社会全体が支え合わなければいけない重要な問題を考えるきっかけにもなりますね。

 

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