『鬼燈の島-ホオズキノシマ-』のネタバレ(漫画)！

今回は「三部けい」先生の『鬼燈の島-ホオズキノシマ-』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『鬼燈の島-ホオズキノシマ-』はこんな漫画(あらすじ)

美しい自然に囲まれた風光明媚な島に建てられたホオズキ学園は、家庭に問題を抱えている子どもたちを引き取り育てていく施設です。

この施設に新たな仲間として小学4年の鈴原心と妹の夢が加わりました。

母親に捨てられた心と目の不自由な夢は新天地での生活に少し緊張しています。

そんな2人を仲間たちは優しく受け入れてくれるのですが、ホオズキ学園には子どもたちが知ってはいけない秘密を抱えていました。

行方不明になった子ども、登ってはいけない階段など数々の秘密が子どもたちの命を危険にさらしていくことになるのです。

自然豊かな島で巻き起こる残酷な事件を描いていく『鬼燈の島-ホオズキノシマ-』！

今回はショッキングなサスペンス漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

背筋が凍るような恐怖感を味わってみてください。

『鬼燈の島-ホオズキノシマ-』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

鈴原心が妹の夢を背負いながら山の中を謎の人物の追走から逃げ回っています。

しかし右も左も分からないためどこに進んでいいのか分かりません。

「マズい、追いつかれる！どこか・・・どこかにかくれなくちゃ・・・でも・・・どこに・・・？」

隠れる場所を探していると目の前に白いワンピースの少女が現れました。

少女は向かって左の方向を指差しています。

「あの子だ・・・！」

心が少女の顔を確かめていると山の奥から足音が聞こえてきました。

その足音が追手のものだと感じた心は大きな木の根元で身を隠すことにします。

「は・・・早く・・・通りすぎて・・・」

追手がいなくなることを願うのですが、心の願いが届くことはありません。

人の気配を感じた追手は心のすぐ近くにナタのような大きな刃物を振り下ろしました。

運良く心と夢に負傷は無かったのですが、追手の行動によって自分が殺されるかもしれないと心は実感したのです。

「ほ・・・本気だ・・・！捕まったら・・・僕達もあの子みたいに・・・」

心と夢がこのような惨劇に巻き込まれたのは、ホオズキ学園がある美しい島にやって来たことがきっかけでした。

ホオズキ学園は家庭に問題を抱える子どもを受け入れる施設で、島に存在しているのはホオズキ学園だけです。

そのため島の住民は教師4人と生徒は心と夢を含む6人だけの状況でした。

心と夢がこの島に来た理由は母親に捨てられたためです。

「夢・・・ここは海も山もとってもきれいな所だよ」

夢は目が不自由なため心は景色が美しいことを教えてあげました。

その後、ホオズキ学園に到着した2人のため校庭で全校集会が開かれることになります。

園長は自分を含めた4人の先生と4人の生徒に心と夢を紹介すると、保健体育を担当している甲斐雪乃という女性教師に後の事を任せました。

心と夢が雪乃先生に園内を案内してもらっていると、校庭に数多くのホオズキが植えられていることに気がつきます。

「ホオズキ多いでしょ、ホオズキはヨーロッパでは妖精のランプっていうの、子供達を照らし続ける灯りでありたい・・・って園長が学園の名前にしたようよ」

心はホオズキにくっついていたカメムシを手に取りました。

すると雪乃先生が虫を好きなのか聞いてきます。

「こいつはカメムシの一種で方言でホオって言うんだ、ホオがよく集まるからホオ好き・・・なんだって」

「へーすごいね！虫博士だ」

「色んな事を教えてくれるのは虫の方だよ」

昆虫の話を終えた3人は園内へ入ることにしました。

園内の廊下は歩くたびにきしむ音が響き渡ります。

「廊下すごいきしむでしょー、戦前の建物らしいの・・・あ、ここが教室ね、隣が音楽室、この渡り廊下少し階段になってるの、手貸そうか？」

「あ、夢なら大丈夫・・・こうやってすぐ覚えるから・・・」

夢は杖を使いながら不自由なく階段を歩き進めていました。

そのまま進んでいくと2人の部屋に到着します。

「ここがあなたたちの部屋、この棟の1番奥だけどトイレとお風呂は近いわ、ベッドもうひとついる？」

「いえ、ひとつで大丈夫・・・」

心は夢と一緒に寝るつもりなので複数のベッドは必要ありません。

するとここで雪乃先生が大事なことを伝えてきました。

「この学園も以前はもっと大勢住んでいたらしいの、今は使っていない建物と部屋もいっぱいあって・・・斜面に建ってるから階段も多いけど古くなってて危険だから今通ってきた階段以外は登らない様にね」

登ってはいけない階段があることに心は少しだけ違和感を覚えます。

まさにこの違和感こそが子どもたちを襲う惨劇の一因だったのでした。

冒頭から心と夢が必死に追手から逃げ回るスリリングなシーンだったためすぐに物語の世界観に引き込まれました。

衝撃的なシーンのあとは美しい島の景色に展開が移り変わったため大きなギャップを感じることができますね。

動と静の演出を巧みに使い分けている『鬼燈の島-ホオズキノシマ-』！

ギャップがある演出によって恐怖感が倍増していく内容になっています。

それではミステリアスでスリリングな物語の続きを手に汗握りながらご覧ください。

後編

部屋に案内してくれた雪乃先生は夕食の時間が6時であることを教えてくれます。

「これ簡単な学園の見取り図、実はあたしもここ来たばっかりでたまに迷うの、何かあれば炊事場か保健室に呼びにきてね」

雪乃先生が戻っていくと心は部屋の中を見て回ることにしました。

ここが新しい部屋だと思いながら引き出しを開けてみることにします。

しかし引き出しには鍵がかけられていました。

夕食の時間になったため仕方なく心は夢を連れて教室へ向かうことにします。

教室でみんなと夕食を頂きながら心は母親がいた頃の事を思い返しました。

いつものように心が虫取りを楽しんだ後に帰宅すると母親が男の人と自宅から出てきます。

母親は少し出かけてくると言い残して失踪してしまいました。

「僕がしっかりしなくちゃ、僕がしっかりしなくちゃ・・・」

心は母親が失踪した後も必死になって夢の面倒を見ていきます。

しかし数日が経つと残されたお金が底をつきました。

その結果、心と夢はホオズキ学園に預けられることになったのです。

一時は餓死しかけたのですが、この学園に来られたことで美味しい食事を頂くことができました。

食事を終えるとクラスメイトたちに改めて自己紹介をすることにします。

同じクラスには4年生の秀一郎と太、5年生の初音、そして6年生の力也という子どもたちがいました。

その中で力也が心に声をかけてきます。

「おう新入り！こっち来てワシにもあいさつせんか、ワシャ6年の力也じゃ」

「あ・・・あのボク・・・心、こいつは夢・・・」

「もう知っとる！」

威張っている力也が怖いため心は怯えてしまいました。

そのためここから離れようと食事の片付けをしている初音を手伝おうとします。

「あ・・・僕、手伝う・・・」

「放っとけ！！当番じゃ、ワシの話を聞かんか！この島で暮らすための心得じゃ、ええかココロ、これだけはゼッタイに守れ、先生達には子供らにかくしとる事がある、この島の中では大人の言う事を信じるな、死にとうなかったらな」

力也は心得を守らなかったら死んでしまうと忠告してきました。

部屋に戻った後も心は力也の言葉が気になってしまいます。

しかし感受性豊かな夢は力也のことを怖い人だとは思っていません。

妹が怖がっていないことに少し安心した心が机を見てみると、ヒサノブという名札が貼ってあります。

ヒサノブという名前は力也が心得を語った時に太が口走った名前でした。

「ヒサノブ君て・・・前にこの部屋に住んでた子だ・・・ヒサノブって子に・・・何があったんだろ」

気になった心は引き出しを開けることにします。

引き出しの鍵は廊下に置いてあったバールでこじ開けることにしました。

「な・・・何も・・・ないよね」

ドキドキしながら引き出しを開けると中には血まみれになったナイフが入っています。

ナイフを見ただけではヒサノブという子に何が起こったのかは分かりません。

しかしナイフを見つけたことが心と夢に襲い掛かる惨劇の序章だったのです。

一体どのような経緯で心と夢は冒頭のシーンで描かれたような逃走劇に巻き込まれてしまうのでしょうか！？

大人達が抱える秘密と心と夢に待ち受ける残酷な運命は実際に漫画を読んでお確かめください。

『鬼燈の島-ホオズキノシマ-』はこんな人にオススメ

謎解きの面白さを体感したいサスペンス漫画ファンにオススメの作品です。

特に大人たちが子どもに嘘をついている理由が興味をそそられると思いますよ。

ミステリアスな展開とスリル満点のシーンが盛り沢山となっている『鬼燈の島-ホオズキノシマ-』！

逃げ場がどこにもない恐怖感を存分に味わってみてください。

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