200m先の熱のネタバレ(漫画)!桃森ミヨシが描く恋の行方は?

今回は「桃森ミヨシ」先生の『200m先の熱』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『200m先の熱』はこんな漫画(あらすじ)

28歳の吉家紬(きっかつむぐ)は両親が遺してくれたタワーマンションの2階で1人暮らしを満喫しています。

しかし高校時代に付き合っていた元カレの真霜知哲(ましもちてつ)にフラれてからは恋愛から遠ざかっていました。

在宅で和裁の仕事をこなしている吉家は、百貨店の呉服部に勤めている真霜から仕事をもらっています。

高校時代に初体験を済ませた吉家は、真霜の影響で恥じらう異性にトキメクというフェチに気付きました。

そんなフェチを満足させてくれるかもしれない平良連太郎(ひらられんたろう)という男性が吉家の前に現れます。

タワーマンションの最上階に住んでいる平良と、200m先に住む真霜と三角関係になった恋の行方とは・・・!?

縦と横に同じ距離がある男女の恋模様を描いていく『200m先の熱』

今回は社会人のラブロマンスをテーマにした恋愛漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

桃森ミヨシ先生の可愛らしいラブストーリーをじっくりとお楽しみください。

 

『200m先の熱』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

吉家紬の初体験は高校3年生の時でした。

相手はお向かいに引っ越してきた同級生の真霜知哲という男性です。

吉家紬
「冴えなくて地味で友達もあんまりいなかった私になんでか告白してくれて、誰にも知られないようお互いの家で一緒に勉強したりメールのやりとり、それがつきあうって事だと思ってた」

このような関係を変化させたのは真霜でした。

いつものように勉強していると真霜が吉家をベッドに押し倒します。

そのまま制服を脱がされ胸を触られてしまいました。

吉家紬
「うわあああ、慣れてる?慣れてるの?真霜くん」

戸惑う吉家に対して真霜はどんどん興奮していきます。

この流れを吉家は素直に受け入れて良いのか分かりません。

真霜の気持ちには応えたいと思うのですが、本当に彼のことを好きなのか自信を持てずに悩んでしまいます。

しかし興奮している真霜は行動を抑えられません。

吉家紬
「うそ、これって痛っ・・・ましもくん待っ・・・こ、これ入ってるの!?」
真霜知哲
「あ、やばい今動かないで、きっかさ」

2人の初体験はあっという間に終了してしまいました。

真霜は余韻に浸っているのですが、吉家はこれが初体験だったのか理解できていません。

吉家紬
「ま・・・真霜くん、え・・・と、あの終わっ・・・?」

一瞬の出来事に吉家は啞然としてしまいます。

対照的に真霜は自分だけ気持ち良かったため、恥ずかしそうな表情を浮かべていました。

吉家のことを興奮させられなかった真霜は思わず逃げ出してしまいます。

この時、吉家の胸に雷のような衝撃が走りました。

吉家紬
「思えばこの時、私は真霜くんに初めて恋をしたんだと思う」

初体験が成功だったのか失敗だったのかは分かりません。

しかし真霜のいたたまれない表情が吉家の胸に突き刺さったのです。

吉家はこの瞬間、男性の恥じらう表情が好きだという自分のフェチに気づきました。

ここから吉家は真霜のことを愛おしく感じ始めます。

ですがその想いは真霜に伝わりませんでした。

吉家紬
「真霜くんには卒業まで無視され続け、そのうち今度は私の方が引っ越して次に彼と話したのはさらにさらに年月を経てからだった」

10年後、28歳になった吉家はタワーマンションの2階で一人暮らしをしています。

在宅で和裁の仕事をしている吉家は恥じらう犬の動画を探しては癒される日々を過ごしていました。

独身で彼氏がいない状況ですが、吉家は自分の事を幸せだと思っています。

吉家紬
「彼氏がいなくてもときめきは供給されるし住む処は両親が遺してくれたこのマンションの一室があるし、おなかが減ったらすぐ下に24時間スーパーがあるし、徹夜仕事でボロボロでも誰にも会わずなんとかなるし・・・」

バサバサの髪でスーパーへ向かおうとしていると、エレベーターに男性が乗ってきました。

平良連太郎
「ふあぁぁー・・・」

思いきりあくびした男性は恥ずかしそうな表情を浮かべます。

そのまま男性はマンションを出て行きました。

吉家紬
「か、かわっ・・・なんなの天然さんなの?見ず知らずの私に咄嗟のそのてれかくし」

大学生のように見える男性が吉家のフェチ心をくすぐります。

吉家もエレベーターを降りると行き先が同じスーパーでした。

男性の後ろにくっついている感じの吉家は不審者だと思われないことを祈ります。

怪しい者ではないと心の中で呟く吉家は、目の前の男性が自分の運命を変えることになるとは思ってもいません。

金髪でマスクをしている男性はいったい何者なのでしょうか!?

 

 

複雑な気持ちのまま初体験を済ませた吉家が、思いも寄らず自分のフェチに気づいてしまった姿がチャーミングでした。

それなのに真霜から無視されてしまうようになったことは可哀想でしたね。

人生をこじらせかけているヒロインの日常を綴っていく『200m先の熱』

タイプの異なる男性2人の間で揺れ動く恋心が見所になっています。

複雑な環境に身を置くこととなったヒロインに共感しながら作品を読んでみてください。

後編

金髪の男性を追いかけるようにスーパーへ向かっていると、通りがかった真霜が声をかけてきました。

驚いた吉家はダミ声で返事してしまいます。

真霜知哲
「なんて声だしてんの、ああまた数日誰ともしゃべらないひきこもりだったのか」

真霜の声に驚いたのは吉家だけではありません。

金髪の男性も驚いてしまったのですが、何事もなかったかのようにスーパーへ入っていきました。

吉家紬
「真霜くん今帰り?おそいね」
真霜知哲
「なんだ他人か、いや今日は商談のあと酒の席によんでいただいてさ、再来年の成人式の振袖、大口契約がまとまりそうなんんだ」

10年が経った現在の真霜からは愛らしさを感じることはできません。

成長した真霜はエリートの雰囲気を醸し出す好青年になっていました。

その姿を吉家は遠い目をしながら見つめています。

高校卒業後、吉家は両親の希望で再開発された駅前のタワーマンションに引っ越しました。

お向かいだった家に住み続けている真霜とは200mほどの距離があります。

有名大学に進学した真霜と、和裁の専門学校に入った吉家には接点がありません。

それなのに近所でよく遭遇する真霜は、会う度に違う女性を連れていました。

吉家紬
「かわいかった彼は数多の恋愛で経験値をあげ、いつの間にかおちついた大人の男性になって、今は百貨店の呉服部に勤めていて、和裁士の資格をとって働く私に仕事をくれるのだ」

2級和裁士の吉家に現在は舞踊の先生が使う着物の裾引きを注文してくれています。

引きこもりのような状態になっている吉家とは対照的に、真霜は立派な大人に成長していました。

真霜知哲
「そうだ、そろそろ一級とる事考えれば?肩書にハクつけた方がいいだろ」

先を歩いている真霜と会う度、吉家は自分だけ10年前で止まっているような感覚に陥ってしまいます。

それでも現状を不幸せだとは思っていません。

事故で亡くなってしまった両親が遺してくれたタワーマンションで、吉家は何者にも傷つけられず幸せに暮らせているのです。

買い物を終えて自宅に戻ると郵便受けに大量のチラシが入っていました。

吉家紬
「ん?管理組合の役員選出のおしらせ・・・?当マンションの管理組合は住民の方々に順番で役員になっていただき運営されています・・・?」

吉家は知らなかったのですがタワーマンションでは順番に役員を選出していたのです。

そして今回は吉家が役員に選出されてしまいました。

戸惑っていると後ろから大きな声が聞こえてきます。

平良連太郎
「にんめいー!?あっ・・・ごめ・・・じゃなくてすみません、うるさくして」

大声を上げたのは金髪の男性でした。

吉家は改めて男性に可愛らしさを感じます。

吉家紬
「あのもしかしてチラシですか、役員任命のおしらせうちにも来てて」
平良連太郎
「ほんとですか、やるんですか?」

人付き合いが苦手なため悩んでいることを伝えると、男性も同じ悩みを抱えていました。

男性は人付き合いがしたくないためマンションで暮らし始めたそうです。

吉家紬
「え、でも大丈夫なのでは?親御さんとか世帯主の方がやるだろうし・・・あの失礼ですが高校・・・いえ大学生とか、どちらかのご家庭の息子さんですよね・・・?」
平良連太郎
「・・・僕38歳なんですけど」

とても若く見えるのですが男性は吉家よりも10歳年上でした。

驚きのあまり吉家は言葉を失ってしまいます。

吉家紬
「すみません、お若く見えるから・・・」
平良連太郎
「よく言われます、若いって褒め言葉じゃないですよね、自分でもわかってるんです、幼稚なだけだって・・・」

恥ずかしそうにする男性を見た吉家の胸に電撃が走りました。

この電撃は10年前に味わったものと同じです。

吉家紬
「10年ぶりのマックスきゅん!それとも38歳という事実へのショック!?どっちなの?相乗効果なの!?」

10年ぶりのため興奮が止まりません。

そんなことを知らない男性がさらに吉家のフェチ心をくすぐってきます。

平良連太郎
「この年になってくると生き様とか苦労とかそういう内面がにじみ出てくるはずなのに、おまえはいつまでも学生みたいだって・・・」

いたたまれない表情の男性を抱き締めたくてなってきました。

しかし社会人としてなんとか自制します。

吉家紬
「・・・お・・・お名前お聞きしてもいいですか」
平良連太郎
「あ、はい、平良です、平良連太郎、えっとあなたは」
吉家紬
「あっ、すみません、吉家です、吉家紬」
平良連太郎
「きっかさん」

自己紹介しながら吉家は平良という名前まで可愛いと思っていました。

感激する中、吉家が思い切ったことを提案します。

吉家紬
「あの、ひららさん、私も不安ですけどひららさんと一緒ならがんばれる気がするんです、だから週末の会一緒に行ってもらえませんか」

役員の任命は正当な理由なく断ることができません。

まずは今週末に集会が開かれることになっていました。

吉家は勇気を出して週末の会に平良を誘ってみたのです。

初対面なのに誘ってしまったことで平良に引かれてしまったかもしれません。

それでも吉家は自分の感情を抑えられませんでした。

吉家紬
「でも気付いてしまったから、10年前無視する真霜くんを追いかけなかったこと、ずっとどこかで悔やんでたんだって、そしてひららさんとはそうなりたくないんだって・・・」

10年ぶりに吉家の恋が動き始めたのです。

200m上空に住んでいる平良と、200m先に住んでいる真霜と吉家の恋はどのように進展していくのでしょうか!?

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『200m先の熱』を読んだ感想

いたたまれそうな表情の男性に胸キュンするヒロインが魅力的な物語ですね。

吉家をドキッとさせる真霜と平良も素敵なキャラクターだと思いました。

大人の三角関係を表現した『200m先の熱』

性別に関係なく楽しめる恋愛漫画になっています。

見所が盛り沢山のラブストーリーに魅了されてください。

 

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