ファザーシッター～問題パパのしつけ承ります～のネタバレ(漫画)

今回は「メカわんこ」先生の『ファザーシッター～問題パパのしつけ承ります～』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『ファザーシッター～問題パパのしつけ承ります～』はこんな漫画(あらすじ)

生後8か月が経った娘の子育てに奮闘している春美は悩みを抱えています。

春美が苦しんでいるのは夫が家事よりも趣味のスマホゲームを優先していることでした。

子育ての疲れから春美が体調を崩しても夫は心配することすらしてくれません。

精神的に疲弊する春美は友人から家庭の問題を解決してくれると噂のベビーシッターを紹介してもらいます。

伝説的なベビーシッターは春美の悩みを解消してくれるのでしょうか！？

夫婦間に存在する問題に向き合う主人公を描写した『ファザーシッター～問題パパのしつけ承ります～』！

今回は夫婦間の切実な問題に向き合ったヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

結婚している人は自分の立場と照らし合わせながら作品が伝えたいメッセージと向き合ってみてください。

『ファザーシッター～問題パパのしつけ承ります～』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

出産する前、春美は子育てが夫婦関係を鏡のように映し出すものだと思っていました。

もちろん自分たちの夫婦関係は子育てという鏡に幸せな姿として映し出されると確信しています。

しかし出産後の現実は想像していたものとは違っていました。

「はっ・・・もうこんな時間！？みゆちゃーんおはよう！ミルクかな？どうしたのー？」

娘の美由が泣く声で目を覚まします。

すぐに抱っこしたのですがおもらしをされてしまいました。

朝から服が汚れてしまったので夫の鷹史に手伝いを求めます。

「んー、あんま寝れてないし無理ぃ・・・」

寝不足だと言う夫はベッドから出てくれません。

そんな夫の枕元にはスマホが置いてあります。

「寝れてないって・・・またゲームだよね・・・？」

夫は仕事や子育てで寝不足になっている訳ではありません。

夜中に何度も授乳で起きている春美とは寝不足の原因が異なるのです。

何も手伝ってくれない夫にため息をつきながら娘を着替えさせました。

次に汚れてしまった服を手洗いしていると、洗濯機を回したまま寝てしまったことに気が付きます。

慌てて洗濯物を取り出してみると変な臭いが付いていたので洗い直すことにしました。

この間も夫はいびきをかいて寝たままです。

「夫のタカ君とは前の職場が一緒でお互い趣味のゲームで知り合い出会って二年で結婚・・・結婚して何年目だっけ・・・」

育児と家事に振り回されているので結婚生活が何年続いているのか分からなくなっていました。

この日も疲労が溜まっているため頭痛に苦しんでいます。

頭痛のためボーっとしていると美由のはしゃぐ声が聞こえてきました。

様子を見てみるとティッシュを何枚も箱から出して遊んでいます。

「こらーやってくれたなぁ、この忙しい時間に！」

美由が生まれた時は大袈裟なくらい夫は喜んでくれました。

春美もやんちゃな美由のことを可愛いと思っています。

しかし夜泣きが酷くなってきた最近は疲労困憊の状態になっていました。

昨夜も疲れと忙しさで食器を洗っていません。

母親になることで忙しくなるだろうとは想像していました。

「正直・・・ここまで大変だなんて思ってもみなかった」

朝食を作る前に洗い物をしていると食器を割ってしまいます。

その音でようやく夫がリビングへやって来ました。

「なんかすごい音してたけど何やってたの？」

「あ・・・ごめん、お皿割っちゃって・・・」

食器が割れる音を聞いても夫はすぐに駆けつけてくれなかったようです。

このような無神経さも疲労の原因となっていました。

さらに夫が無神経な発言をぶつけてきます。

「ってかなんか春美・・・顔色悪くない？移さないでよー？こっちは仕事あるんだから、早めに薬飲んで治しといてねー？」

少しは体調のことを気にかけてくれると思ったのですが夫は自分のことしか考えていません。

いつからかは忘れましたが夫は春美のことをぞんざいに扱うようになっていました。

美由のことを可愛がってくれるのは嬉しいのですが、春美は夫に対して納得できない気持ちを抱えるようになっています。

このままでは春美は体調と精神を病んでしまうかもしれません。

しかし友人に紹介してもらった伝説のベビーシッターがこの状況を変えてくれるのです。

女性の読者は子育てに関心を持たない夫に苛立ってしまう内容になっていますね。

男性の読者はこの漫画を反面教師にしてもらいたいと思いました。

子育てに関する母親と父親の考え方にギャップがある事を問題提起していく『ファザーシッター～問題パパのしつけ承ります～』！

ここから夫の問題点が次々と明らかになっていきます。

伝説のベビーシッターが独特な方法で夫の問題点を指摘する様子にご注目ください。

後編

朝食の前に再びゲームを始めた夫は、美由のよだれを拭いてほしいと頼んでもやってくれません。

「大丈夫大丈夫！赤ちゃんぽくて可愛いじゃん？」

「可愛いとかじゃなくて・・・拭かないと赤くなってかぶれちゃうんだよ？」

以前にも美由はよだれで頬がかぶれたことがあります。

そのことを説明してもゲームに夢中な夫は話を聞いてくれません。

「・・・あれ？なんだっけ？ガーゼが何？・・・って！もうこんな時間じゃん、今日会議あるんだった！」

結局何も手伝ってくれず、用意した朝食も食べないまま出かけていきました。

ゲームばかりしている夫は自分の着替えすら片付けていません。

春美は育休中なので夫に子供の面倒を見てもらおうとは考えていませんが、せめて夫に自分のことくらいはやってもらいたいのです。

明日は土曜なので夫に美由の面倒を頼んで休みたいと思っていると、夫から明日はゲームのイベントに参加するとメールが送られてきました。

先週末も夫は飲み会と買い物で家を留守にしています。

「家族より遊びに行く方が大事なんだね・・・」

美由を抱き締めながら自分のことを励ましていると友人から電話がかかってきました。

友人に元気がないことを気付かれた春美は、疲労困憊になっている状況を説明することにします。

すると無神経な夫に腹を立てた友人が伝説のベビーシッターを紹介してくれました。

春美が紹介されたベビーシッターを検索してみると、サイト内で高い評価を受けています。

「なんか勢いで予約しちゃった・・・でも一回くらいいいよね・・・？」

ベビーシッターは明日の土曜日に来てくれることとなりました。

翌日、手が離せない春美の代わりに夫がベビーシッターを出迎えます。

「こんにちは！ボクはトマト！ボクは卵焼き！こっちはベビーシッターの柏木陽向君だよぉ！」

人形を使いながら話すベビーシッターは予想とは違って男性でした。

夫はベビーシッターを頼んだことなど聞いていません。

「何勝手に頼んでんの！？相談ぐらいしろよ・・・」

「ごめん・・・でも昨日熱出ちゃって今日も体調悪くて・・・タカ君も出かけちゃうからその・・・」

「そんなに体調悪いならちゃんといってよ！わざわざベビーシッター雇わなくても俺が」

イベントに行くと言っていたはずなのにベビーシッターを頼んだことが許せないようです。

しかし春美にも言い分がありました。

「じゃあイベントいくのやめてみゆちゃんの事みてくれるの！？家の事だって！」

「そりゃそうしてやりたいけど・・・ドタキャンになるだろ・・・ってかしかもなんでベビーシッターが男・・・」

2人の言い争いが止まりません。

するとここで言い争う2人の間に柏木が割って入ります。

「えっ！？ママお熱あるの？それじゃあおうちの事するの大変だよね！ゆっくり休むのが一番だよ！ボクたちとひなた君でいーっぱいお手伝いするからね」

人形を使いながら柏木は春美を寝かせてあげることにしました。

そしてここから柏木のベビーシッターとファザーシッターの仕事がスタートします。

「たっ、頼んだんなら仕方ないけどあんまり好き勝手しないでくれよ！？」

無言の柏木に夫がプレッシャーをかけました。

しかし柏木は夫を無視して泣いている美由の世話を始めます。

「みゆちゃんうんちかな？パパー！おむつの替えどこぉー？」

「お・・・おむつな・・・あ・・・この辺だろ？あ・・・あれ・・・？っと・・・場所変わったのかぁ？」

出来る夫を演じようとするのですが普段から手伝っていないためおむつの保管場所が分かりません。

柏木はそのことを予想していたように夫よりも先におむつを見つけます。

「ここにあったよ？パパもしかしておむつ替えた事ないの？」

「うっ、うるさいな・・・俺は他の事で忙しいんだ、えっと・・・洗濯洗濯・・・」

洗濯をしようとしても普段はやらないので使い方が分かりません。

春美に助けを求めようとするのですが柏木に止められてしまいました。

そして柏木が夫をさらに追い詰めていきます。

人形を使いながら自分の家について夫が何も把握していないことを責め始めました。

そして春美が自分に助けを求めてきた理由すら分かっていないことを教えてあげます。

しかし夫は助けを求めている理由が分かっていません。

「あんたって・・・家の事なーんも見てないんだな」

初めて柏木が人形を使わずに自分の言葉で話しました。

追い詰められた夫はようやく美由の面倒を見始めます。

そして夫はイベントに行くこともやめてくれました。

春美はこれで育児の大変さを少しは理解してくれたと思います。

しかし夫は春美の苦労など理解していませんでした。

「限定ガチャ今日までだった！今日は家事もしっかりやったし俺っていい旦那ー♪そんな俺にはご褒美ご褒美♪」

たった半日だけ手伝っただけなのに、自分が完璧な仕事をこなしたと勘違いしていたのです。

果たして柏木はこの勘違い夫をどのように更生させるのでしょうか！？

『ファザーシッター～問題パパのしつけ承ります～』を読んだ感想

まだまだ日本社会は育児に関して男女差別が残されていることを浮き彫りにする内容になっていますね。

この作品に登場する夫は最低なランクに位置しているかもしれませんが、日本では多くの妻が苦労していることを思い知らされました。

育児に関心の無い夫を更生させるベビーシッターの活躍を描いた『ファザーシッター～問題パパのしつけ承ります～』！

男性にも女性にも知って欲しい大切なメッセージが込められています。

他人事とは思わずに子育てと向き合ってみてください。

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