片喰と黄金のネタバレ(漫画)!アメリアとコナーの運命は?

今回は「北野詠一」先生の『片喰と黄金』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『片喰と黄金』はこんな漫画(あらすじ)

1848年1月24日、カリフォルニアの水路で黄金が発見されました。

その噂を聞き付けた野心家たちが押し寄せたことによって、カリフォルニアゴールドラッシュが始まります。

同じ頃、アイルランドで暮らしているアメリアコナーの2人は大飢饉により全てを失っていました。

主従関係のアメリアとコナーも野心家たちと同じようにカリフォルニアを目指すことにします。

しかしその旅路には様々な困難が待ち受けていました。

北米大陸を横断する旅路がテーマの『片喰と黄金(かたばみとおうごん)』

今回は100年以上前の過酷な冒険を描いたヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

アメリアとコナーが必死に生きようとする様子から大きな感動を味わってください。

 

『片喰と黄金』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

カリフォルニアで黄金が出たという情報をアメリアという少女が入手しました。

アメリア
「黄金・・・それがあれば、それがあれば成れる、この世のすべてを見返すみたいな大富豪!」

アメリアは黄金を手に入れて大富豪になることを目指すことにします。

そんな彼女が従僕のコナーを引き連れてカリフォルニアへ向かう旅に出ました。

2人は旅の道中で倒れている男性を発見します。

イリル
「ああ、もう立ち上がれない、いや立ち上がる必要はあるだろうか、もういいか・・・もう・・・ソフィーもいないし・・・」

倒れている男性はあえて立ち上がろうとしません。

すると男性の元へアメリアとコナーが近寄ってきます。

アメリア
「コナー!これ・・・まだ荒らされていない死体です!」
コナー
「あたりですね、アメリア様ひっくり返します」

金目のものを所持していてほしいと願いながら男性を物色し始めました。

しかし男性はまだ死んでいません。

アメリア
「あったかい・・・」
イリル
「誰?」

男性が目を開けたのでアメリアは悲鳴を上げてしまいます。

そしてすぐ男性に頭を下げました。

アメリア
「すみません、すみません、まさか生きていたとは!いえっ何よりですが!私達は死体漁りの貧しい浮浪児!このとおり何も盗っておりませんゆえ、なにとぞご容赦を・・・」

必死に謝罪するアメリアの顔を男性が凝視してきます。

近距離で見つめられたアメリアは困惑してしまいました。

イリル
「いやっごめん、死んだ娘によく似ていて・・・」
アメリア
「お・・・怒っているわけでは・・・?」
イリル
「ないない!俺こそ紛らわしくてごめんね!むしろお水ありがとう、俺はイリル」
アメリア
「あ・・・アメリアです、こちらはコナー、娘さんを亡くしたのですか・・・お気の毒に・・・」

イリルは悲しみに暮れていたため水を飲むことすら忘れていたそうです。

そのため倒れてしまいました。

水を飲ませてもらったイリルがアメリアの様子を観察します。

イリル
「随分と痩せて顔色も悪い、服はぼろで爪も割れている、生きるために・・・こんな子供が死体漁りをするなんて、珍しくない、珍しくないんだ、この国・・・アイルランドでは」

1849年1月、アイルランドは未曾有の大飢饉に晒されていました。

大飢饉の原因はジャガイモに流行してしまった疫病です。

元々貧しかったアイルランドではジャガイモを主食にしていました。

餓死した人と免疫力不足による病死者は数十万人に上っています。

その日の食事もままならないため、多くの農夫が土地を追い出されてしまっていました。

アメリア
「私の家も農場でして、といってもごく普通の小さいものですが、例に溢れず立ち退きになってしまい生き残ったコナーと二人浮浪児をしております」
イリル
「んん・・・?兄妹じゃないよね?」
アメリア
「コナーの家は代々私の家を手伝ってくれているのです、生まれた時から一緒の家族ですよ、家を継いだのが子供の私でもその家がなくなってもこうしてついてきてくれているのですよー」

コナーは死んだ弟の分まで従僕としてアメリアのお供をすることを決めています。

生まれる前に兄が死んで、7歳の時に両親を失い、一昨年に祖父が亡くなったことでアメリアは家長になりました。

イリル
「で、どうするんだい、仕事も無い、土地も無い、救貧院はいつ空きが出るかって状況だけど」
アメリア
「わはは、仕事も希望もありはしませんねえ、ならばこの国を出ればいい、移住です、向かうはアメリカ合衆国!そして黄金でひと山当てます!」

アメリカ合衆国西部のカリフォルニアで黄金が出たという噂を耳にしたアメリアは、移住して一発逆転の大富豪を目指すことにしたのです。

全てを失ったアメリアの逆転を目指す冒険は成功するのでしょうか!?

 

 

飢饉によって家族を失ってしまい死体漁りでお金を稼ぐしかないアメリアたちが不憫でしたね。

そんな彼女たちが一攫千金を夢見る気持ちには共感できました。

成り上がるため移住することを決断した少女の冒険譚を表現した『片喰と黄金』

大人のイリルはアメリアの考えに賛成することができません。

それでもアメリアを応援しようとする彼の気持ちにご注目ください。

後編

ゴールドラッシュで人生を逆転しようとするアメリアの言葉を聞いて、イリルは頭を抱えてしまいました。

アメリア
「えっ!?なんですか、バカにしているのですか!」
イリル
「し・・・してないよ、ばかだなあとは思ってるけど」

まず旅費が確保できるのか尋ねてみます。

もちろん死体漁りをしている状況なので旅費はありません。

さらに旅に同行する大人もいませんでした。

状況を把握したイリルはアメリアとコナーが全然しっかりしていない子供だということを再認識します。

アメリア
「ではそろそろ次の死体を探しに行きますね、船代の不足分を補うために」

アメリアとコナーは船代すら満足に準備できていないのです。

そんな2人を見ているうちにイリルはこのままだと2人が死んでしまうと思いました。

イリル
「待ちなさい、うちの子になりなよ!いや飛躍しちゃった、とにかくもう遅いし雨も降りそうだからさっ、うちすぐそこだから泊まっていきなさい、野宿するつもりなんでしょう?」
アメリア
「いや会ったばかりのおじさんの家に泊まるのはちょっと・・・」
イリル
「あっ、そういう警戒心はあるのか、少し安心、でもねこんな緑色の舌して草の汁啜ってる子供が強がるんじゃあないよ!」

イリルは2人をアメリカ合衆国へ行かせないよう説得するため、まずは家へ招き入れることにします。

ただしまだ説得する方法は思いついていません。

それでも家に戻ると2人のためにシチューを作り始めます。

出来上がりを待っているとよほど疲れていたのかアメリアが床で寝てしまいました。

コナーに話を聞くとまだ幼く見えるのですが、アメリアは14歳になっているそうです。

10歳の時に飢饉が始まってからアメリアはまともな食事を摂っていません。

衰弱で死にかけたこともありました。

コナー
「そのときは僕の弟がなんとか助けてくれた、あいつも死んでしまったけど次はどうなるかわからない、叫び出したくなるような毎日を明るくつとめて、元気だ平気だ大丈夫だと自分で自分を騙かしている」

イリルは子供がそんな風に生きてはダメだと思い悲しくなってきます。

それでも対照的に目を覚ましたアメリアはシチューを美味しく食べてくれました。

アメリア
「わぁぁぁ、久々に栄養摂ったものだから血がもったいない」

鼻血を出してしまうのですが、満面の笑みを浮かべてくれます。

イリルはその姿を見ているうちにますますアメリカ合衆国行きを止めたくなりました。

イリル
「ここに居なよ、そうだ、わざわざ危険を冒して移民しなくていい、この飢饉が落ちつくまでここに居なさい、もちろんずっと居たっていい、3人で力を合わせてゆけばきっとなんとかなるよ!」
アメリア
「あなたはなんだか黄金を狙うことの非現実性や旅の危険などではなく、合衆国へ行くことを止めたがっているように思えます、どうして?あなただって移民になろうとしていたんじゃないの?」

合衆国へ行けば幸せになれると主張するアメリアの姿が亡くなった娘と重なります。

イリルは娘を幸せにするため合衆国へ移民しようと思っていました。

しかし合衆国へ行けば幸せになれるという考えがそもそも間違っていたのです。

イリル
「お前がいればそれでよかったのに・・・でももう間違えないよ、貧しくたっていい、ささやかでも喜びをみつけてそんな毎日をたいせつにしなら幸せに暮らしてゆこう」

同じ間違いを繰り返したくないイリルがアメリアの手を握りました。

その手からは優しい温もりが感じられます。

アメリア
「ささやかな幸せ、そんなものがずっと欲しかった・・・すこし前までは、ごちそうさま、やはり泊まりは結構です、コナー行きますよ!」

イリルの手を振り払うとアメリアが家を出て行きました。

止めようとしたイリルは誤って火の点いた燃料をアメリアの足にぶつけてしまいます。

イリル
「ごめっ・・・すぐに手当てを・・・」

しかしアメリアの鬼気迫る表情を見てしまい動くことができません。

アメリアは3年前から始まった飢饉がいつかは終わり必ず救われると信じてきました。

ですがいつになっても救われる日は来ません。

そんな中で衰弱したアメリアの命を救うためコナーの弟が糧になってしまいました。

コナーの弟が糧となったことを知ったアメリアは自分の考えを改めます。

アメリア
「たとえば次の年、豊作になったとしてその先ずっと穏やかな暮らしを送れるとして、私たちの味わった苦しみはそれしきのことで到底賄えるものではない・・・大富豪です!飢えも知らない病気も知らない子供も孫もその先もずっとなんの苦労も要らないような」

大富豪を目指すためアメリカ合衆国への移住を決めました。

アメリアの意思を尊重したイリルが船代を出してくれたので、いよいよアメリカ合衆国を目指す旅路が幕を開けます。

彼女たちと同じように1849年に黄金を目指した人々はフォーティーナイナーズと呼ばれました。

この物語はその中でもとりわけ弱くてひときわ飢えたフォーティーナイナーの冒険譚なのです。

いったいアメリカ合衆国を目指す旅路には、どのような運命がアメリアとコナーを待ち受けているのでしょうか!?

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『片喰と黄金』のネタバレ(漫画)!第2話の注目ポイントは?

2022.04.30

 

『片喰と黄金』はこんな人にオススメ

ヒューマンドラマと歴史時代劇が好きな人にオススメの作品になっています。

アメリアとコナーがささやかな幸せを捨ててまで、ゴールドラッシュに全てを賭ける姿からは色々と考えさせられるものがありますよ。

ゴールドラッシュで沸いた世界を舞台にした『片喰と黄金』

絶望を味わった少女と少年が一攫千金を目指す物語になっています。

波乱万丈な彼らの運命を目に焼き付けてください。

 

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