『17歳の塔』のネタバレ(漫画)!小田嶋の下克上の行方は?

今回は「藤沢もやし」先生の『17歳の塔』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

『17歳の塔』はこんな漫画

美少女でみんなから憧れの的となっている高瀬理亜。

いつでもクラスの中心にいる彼女は、自分の思い通りに物事が進むと思っていました。

そんな理亜は取り巻きの中の小田嶋美優という冴えない少女を、ペットのように扱うことに快感を感じています。

しかし小田嶋がクラスの中で存在感を増していくと、2人の立場が逆転してしまいます。

女子高を舞台にしながら人間関係のピラミッドを描いていく『17歳の塔』

今回はこの漫画の魅力をネタバレを含みながらご紹介していきます。

オムニバス形式でお届けする衝撃のヒューマンドラマをじっくりとご堪能ください。

『17歳の塔』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

学校生活を過ごしていく上で、自分がどのポジションに位置付けられているのかはとても重要なことです。

新学期になり高瀬理亜が2年3組に進級すると、早くもクラス内ではポジション争いが水面下で行われていました。

理亜
「教室に入ると新しいクラスメイトたちがぎこちなく笑いながら手を取り合ってる、まぁ・・・あたしには関係ないけど」

自他共に認める学校の人気者として、クラスの頂点に君臨している理亜。

女子高のため美人ですが誰からも嫉妬されず、憧れの的としてみんなから慕われています。

理亜
「この社会の1番上にいるあたしは、思いのままに生きることを許されているのだ」

そんな彼女に取り巻きの1人である小田嶋美優が声をかけてきました。

小田嶋
「買ってきたよ!高瀬さんの大好きなフルーツサンド」
理亜
「小田嶋・・・ありがと!もー大好き!」

理亜が小田嶋と初めて話したのは2年3組に進級した日のことでした。

自分に憧れていると言いながら敬語で話しかけてきた小田嶋。

その日以来、小田嶋は犬のように理亜の後をついてくるようになり、なにかとお世話をしてくれるようになりました。

小田嶋
「私、高瀬さんの近くにいられるだけで嬉しいから・・・私にできる事があるなら何でもしたいの」
理亜
「小田嶋・・・今日も一緒にお弁当食べようね」
小田嶋
「わー!嬉しい!楽しみにしてるね!」

周囲の女子からは小田嶋を仲間にすることを反対されているのですが、理亜は自分のわがままで彼女を取り巻きの1人にしています。

そんな生活を送りながら6月を迎えると、少しずつクラスの人間関係に変化が現れ始めました。

理亜の側にいることで周りから少し注目され始めた小田嶋が、いつの間にかクラスに馴染み始めていたのです。

この状況が理亜にとっては面白くありません。

理亜
「なによアイツ、てっきりあたしにしか興味ないんだと思ってたのに」

しかし小田嶋が遊ぼうと誘ってきたことで、結局自分を最優先させているのだと思う理亜。

そのため小田嶋を買物に誘います。

小田嶋
「ごめんね高瀬さん、しばらく放課後は生徒会のほうに顔出さなきゃいけないんだ」
理亜
「は?小田嶋、生徒会役員じゃないじゃん」
小田嶋
「えっと・・・あのね、生徒会役員の桃原さんと最近仲良くなってね、生徒会の仕事手伝わない?って誘ってくれたの」

自分の誘いを断ったことに理亜は苛立っていました。

どこまでも小田嶋を自分の下に位置付けているようです。

そのため理亜は小田嶋を無視するように他の友達の所へ行ってしまいました。

ここから小田嶋を避けるような行動を取っていく理亜。

クラスメイトも彼女に従うように小田嶋と距離を取り始めます。

理亜
「アンタが悪いんだよ、小田嶋、アンタはあたしのおかげで脚光を浴びたの、あたしがいなかったらアンタみたいなクラスの底辺に誰も声なんかかけないんだから」

理亜はクラスの頂点から小田嶋を見下ろしていました。

しかしここから小田嶋の下克上が始まっていきます。

塔のてっぺんにいる理亜と最下層にいる小田嶋。

果たして小田嶋の大逆転劇はどのようにして行われていくのでしょうか!?

学校の教室という狭い空間にも、しっかりと社会の構図が存在していることを丁寧に表現していますね。

人間関係の中に存在する無言のプレッシャーを描いているので、誰もが共感できる物語になっていると思いました。

ピラミッドの頂点と底辺にいる女子高生を関係を見事に表している『17歳の塔』

衝撃度がマックスのこちらの作品。

引き続き小田嶋の逆転劇をお楽しみください。

後編

理亜が小田嶋を相手にしなくなってから1週間が経ちました。

その間、小田嶋は学校をずっと欠席しています。

理亜
「小田嶋、今ごろあたしが言ったこと気にしてんのかな」

理亜はそろそろ彼女のことを許してあげようかと思っていました。

そんな中、校門の前に停まっている高級外車に学園中の注目が集まります。

すると車からイケメンに連れられた小田嶋が出てきました。

実はこのイケメンと付き合っていた小田嶋。

一気にクラスメイトの話題の中心になっていきます。

当然ですが理亜はそれを面白く思っていませんでした。

理亜
「小田嶋、ちょっと2人で話さない?」

階段の踊り場に小田嶋を呼び出します。

小田嶋
「久しぶりだね、こうやって高瀬さんと2人で話すの・・・」
理亜
「ねぇ、ホントにあの人と付き合ってるの?」
小田嶋
「うん、付き合ってるよ」
理亜
「やめなよ・・・まだ早いよ、彼氏・・・とかさぁ・・・」

小田嶋の返答に明らかに動揺してしまう理亜。

しかし小田嶋は高校2年生のため早いなんてことはないと答えます。

正論を言われてしまい理亜は返事に困ってしまいました。

ですが頂点にいる立場として振り絞るように言葉を吐き出します。

理亜
「アイツなんかチャラそうだし、小田嶋もてあそばれてるだけなんじゃないのぉ?あんまり身の丈に合わないことしないほうがいいって!小田嶋のために言ってるんだよ、あたしたち友達でしょ?」
小田嶋
「友達・・・なに言ってんの?都合のいい時だけ友達ヅラしないでよ、私といてもつまんないんでしょ?だったらもう私に構うのやめればいいじゃない」

学校を離れたことで外の広い世界を知った小田嶋。

彼女にとってすでに理亜は憧れの存在では無くなっていたのです。

理亜
「小田嶋は今いろんなものを1度に見すぎて眩しく感じてるだけでしょ?」
小田嶋
「本当につまんないね、高瀬さんって、だからモデルのオーディションも落ちるんだよ」

理亜はモデル業が成功していると周囲に伝えていました。

しかし実際は小田嶋が言うようにオーディションに落選し続けていたのです。

自分の秘密を知られてしまった理亜。

そんな彼女に小田嶋はダメ押しの言葉をぶつけます。

小田嶋
「もう諦めなよ、イタいんだよ高瀬さん」

この言葉でキレてしまった理亜は小田嶋に殴りかかってしまいました。

3日後、この事件によりクラスでの立場は完全に逆転してしまいます。

自己中心的だった理亜を避けるクラスメイトたち。

そんな彼女たちの中心には小田嶋が君臨していました。

自己愛と劣等感で積み上げられた塔から引きずり降ろされてしまった理亜。

果たして彼女はもう1度、この塔の頂上に君臨することができるのでしょうか!?

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『17歳の塔』はこんな人にオススメ

恐怖感の漂うヒューマンドラマをお探しの人にオススメの作品です。

社会の縮図を高校生の人間関係の中で表現していく『17歳の塔』

誰もが感情移入しやすい物語になっていますよ。

性別に関係なく楽しめるこの漫画。

是非この機会に壮絶な下克上を体感してみてください。

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