降り積もれ孤独な死よのネタバレ(漫画)!無料の試し読み情報も!

今回は「原作 井龍一 漫画 伊藤翔太」先生の『降り積もれ孤独な死よ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『降り積もれ孤独な死よ』はこんな漫画(あらすじ)

県警の刑事である冴木仁(さえきじん)が窃盗の通報を聞き現場に駆けつけます。

現場は大豪邸で家主の留守中に空き巣が入ったと推測されていました。

しかし家主の灰川十三(はいかわじゅうぞう)とは連絡を取ることができません。

一般的な空き巣だと思いながら捜査を進める冴木だったのですが、現場を捜索しているうちに衝撃的な映像を発見してしまいます。

捜査陣に戦慄が走ってしまった血塗られた事実とは・・・!?

漆黒の闇を描いたサスペンス漫画に仕上がっている『降り積もれ孤独な死よ』

今回は誰もが言葉を失うほどの闇を題材にしたサスペンス漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

事件の真相に迫りながら驚愕する刑事たちに感情移入しながら、物語の世界観をご堪能ください。

 

『降り積もれ孤独な死よ』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

雪が降りしきる中、美しい女性が雪原の中に建てられた墓標を見つめています。

美女がどうして墓標を眺めているのかは分かりません。

それから年月が経ち2006年になった現在、刑事の冴木仁が空き巣被害に遭った現場に到着しました。

冴木仁
「はぁ・・・こりゃまたすんげぇー大豪邸だなぁ」

現場では先に到着した交番勤務の警察官が大豪邸の中を案内してくれます。

豪邸の中に入ってみると中は酷く荒らされていました。

そのため冴木は窃盗を疑うのですが、豪邸の中には暴行や争った形跡がありません。

先に現場へ到着していた警察官は家主の留守中に空き巣が入ったと考えていました。

しかし家主とは連絡が取れていません。

大豪邸の家主は40代半ばの灰川十三という男性で、約20年前にこの屋敷を買い上げて1人で住んでいたようです。

冴木仁
「はぁー、今の俺より若い時にこんな大豪邸を・・・景気のいい話しだ」

羨ましく思うのですが灰川は人付き合いがなく、ここ数年近隣の住民から目撃された情報がありません。

そのため行方不明の可能性も考慮され確認したのですが、捜索願は出されていませんでした。

冴木はここまでの情報を踏まえながら屋敷の状況を分析していきます。

冴木仁
「でも数年空き家だったにしては、この家結構手入れされてません?電気も通ってるし」

分析した通り屋敷には人間が不定期に戻ってきた様子が感じられました。

ただし灰川本人と連絡が付かないので正しいと判断することはできません。

先ずは警察署に連絡して灰川十三の身元確認を行うことにします。

冴木仁
「ん?この絵は・・・」

現場を捜索していると不気味な絵画が気になりました。

絵画を眺めていると現場に臨場していた巡査が”我が子を食らうサトゥルヌス”だと説明してくれます。

この絵画が有名だと知った冴木は、盗まれなかったことで贋作だと推理しました。

さらに現場を見回してみると造花が所々に置かれています。

冴木仁
「これ造花だな・・・これも、まさかこの家に飾ってある花・・・全部・・・?贋作に造花、作り物で飾られた家・・・か、なんだか奇妙だな」

とても広い屋敷のため生花を飾ることは大変なだけかもしれません。

それでも冴木は何か引っかかるものを感じていました。

続いて階上の子供部屋を捜索していきます。

冴木仁
「じゅーぞー、子供が描いたのか?どういうことだ?一人で住んでいたって話だったが灰川十三には子供がいたのか・・・?しかも一人じゃなく何人も・・・」

部屋には複数の子供が描いたと思われる絵が飾ってありました。

どうやら灰川十三は一人暮らしではなかったようです。

奇妙だと思っていると巡査が地下室へ繋がる扉を発見しました。

しかし厳重に施錠されているため開けることができません。

巡査が鍵屋を呼んでいる間、冴木はリビングの捜索をすることにします。

すると映画のDVDが散乱していました。

冴木仁
「映画のDVD・・・灰川十三は映画好きなのか・・・窃盗事件よりもどうも灰川十三という男のほうが引っかかんだよなぁ・・・これは真っ黒のカバーにタイトルなし・・・エロだな」

タイトルの無いDVDを再生してみることにします。

このDVDが窃盗事件を猟奇的な事件へと変貌させてしまうのでした。

 

 

単純な窃盗事件が不気味なDVDによって異常犯罪へ様変わりしたシーンに好奇心をそそられました。

まるで本格派サスペンス映画を観ているようなスリルも感じられますね。

奇妙な監禁事件を題材にした『降り積もれ孤独な死よ』

インパクト抜群の作品タイトルに惹かれましたが、すぐに読んで正解だったと思いました。

冴木が向き合うことになる事件の真相を見逃さないでください。

後編

再生したDVDを視聴した冴木は絶句してしまいました。

すぐに冴木は上司と先輩にDVDの映像を視聴してもらいます。

冴木仁
「映像は屋敷の地下室を撮影したものだった、地下室には子供が監禁されていた、子供は無残なほど痩せこけていた、部屋の隅には黒い山が出来ていてよく見ればそれは積み上げられた子供達の死体だった」

ここまでの映像で冴木が絶句するようなことはありません。

映像の続きにはさらに恐ろしいものが映されていたのです。

子供達の死体は骨と皮だけの瘦せ細った状態で、飲食物を与えられず餓死したことが想像できました。

冴木仁
「生き残った子供がふと遺体のほうに手を伸ばした、残り僅かな命を繋ごうとその子供は」

生きるために子供は遺体を食べ始めます。

このように監禁された子供の遺体は地下室から13体発見されました。

県警はその日のうちに逮捕監禁、死体遺棄の容疑で灰川十三の指名手配を決定します。

捜査本部から自宅へ戻った冴木は胸糞悪い気分になっていました。

その理由は幼い頃に父親から虐待されていたためです。

冴木仁
「子供を傷付ける奴は・・・許さねぇ、灰川十三、てめぇだけは俺が絶対に捕まえてやる・・・!」

過去のトラウマから児童虐待を許すことはできません。

犯人の逮捕を誓う冴木だったのですが、捜査を始めても殺害された子供の出生届や認知届が出てきませんでした。

子供達の素性が分からず困っていると警察署に美女が現れます。

蓮水花音
「ニュースを見て伺ったんですが・・・山の手にある屋敷から子供達の遺体が見つかった事件の、私、蓮水花音と言います、あの屋敷に住んでいた灰川十三は・・・私の父なんです」

蓮水花音は灰川十三の娘として名乗り出てきました。

すぐに捜査本部で冴木による事情聴取が行われます。

ジーッと見つめてくる花音に調子を狂わされながらも、事件解決のため冴木は詳しい話を聞くことにしました。

冴木仁
「灰川十三とあなたのご関係を・・・」
蓮水花音
「実は・・・父と言っても血の繋がりはなくて・・・養子に入っているというわけでもないんです、言葉足らずですみません」

花音によると灰川十三との関係は一言で説明できないそうです。

それでも父親と呼んでいるので詳しい事情を教えてもらわなければなりません。

冴木仁
「大丈夫ですよ、ゆっくりで構いませんのでぜひ聞かせてください」

まず花音は灰川十三の屋敷で見つかった子供達の身元を質問してきます。

しかしまだ確認中のため答えることはできません。

蓮水花音
「結論から言うと灰川十三が今どこで何をしているかは私も知りません、もう何年も会っていませんし・・・ただ・・・4年前まで私もあの屋敷に住んでいたんです」

花音は自分が知っていることを話せば子供達の身元が分かるかもしれないと話します。

詳しい説明を求めると花音は灰川十三と出会った頃から順を追って話し始めました。

12年前、花音は食べるものがなくどうやって1日を生き延びるかままならない状況だったそうです。

母子家庭で育った花音は育児放棄されてしまい、母親は生活費を与えてくれませんでした。

1994年、雪の降りしきる冬の寒い日、お腹を空かせた花音は雪を食べていたそうです。

灰川十三
「俺だったらやめておくね、雪というのは見た目はキレイだが中身はバイキンでいっぱいなんだよ、お嬢さん」

花音が振り返ると死神のような姿をした灰川十三が立っていました。

死神のような灰川十三は花音にチョコレートを渡してくれたそうです。

蓮水花音
「死神はお腹を空かせた私の前に現れては食べ物を残していきました、そんなことが何度か続いて・・・」

ある日、灰川十三は花音をスーパーマーケットに連れて行きました。

そこで自分が万引きする様子を目撃させます。

灰川十三は花音に自分と同じく万引きするよう命じてきました。

灰川十三
「どうした?」
蓮水花音
「盗むのは・・・悪いことでしょ?」
灰川十三
「誰が決めたんだ?みんなの決めたルールが一度でもお前を守ってくれたか?ルールは自分で決めろ、飢えて死ぬか盗って生き延びるか好きなほうを選べ」

花音は灰川十三の命令に従い万引きをしてしまいます。

最初は上手にできませんでしたが、ここから灰川十三が万引きの手解きをしてくれました。

そのおかげで花音の万引き技術はすぐに向上していき、地元のスーパーを荒らすようになっていったそうです。

蓮水花音
「初めの悪印象はいつの間にか消え・・・私は目の前の死神に親しみを覚えるようになっていました」

万引きが犯罪だということは分かっていますが、明日餓死するかもしれない花音には他の手段がありません。

さらに犯罪であっても何かを教えてもらうことが花音にとっての喜びとなりました。

冴木仁
「・・・わかるなぁ、や・・・実は俺も昔は結構やんちゃで、正直ここでは言えないようなことも・・・オフレコっすよ」

冴木が花音に同調しながら本音を聞き出そうとします。

すると花音がとんでもないことを言い始めました。

蓮水花音
「刑事さん、灰川十三は・・・犯人ではありません、父は私のように恵まれない子供達に救いの手を差し伸べ生きる術を教えていただけです」
冴木仁
「子供達・・・あの屋敷にはやはりあなた以外にも子供達がいたんですね・・・」
蓮水花音
「はい、あの屋敷には私を含め父に養育されていた子供が19人いました」

19人も子供が暮らしていたという目撃情報はこれまで出てきていません。

事情聴取を観察している刑事たちは人気がまばらな別荘地という立地が災いしたと考えます。

冴木仁
「では殺された13人の子供達はその子供達の誰かという可能性も・・・?」
蓮水花音
「・・・あると思います、そして・・・もしかしたら・・・子供達を殺した犯人は・・・」

花音が警察へ伝えに来た真犯人と思われる人物の正体とは・・・!?

衝撃的な監禁事件の真相は実際に漫画を読んでお確かめください。

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2018.10.25

 

『降り積もれ孤独な死よ』はこんな人にオススメ

読み応えのあるサスペンス漫画を探している人にオススメの作品です。

灰川十三の正体に注目しながら読んでいくとストーリーの完成度を実感できるはずですよ。

大ヒットサスペンス漫画の著者がお届けする『降り積もれ孤独な死よ』

サスペンス漫画ファンだけでなく、ヒューマンドラマが好きな人にも読んでもらいたい傑作漫画になっています。

不気味な犯罪の真相に迫る刑事の姿をじっくりとお楽しみください。

 

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