『満天の星と青い空』のネタバレ(漫画)！感想とあらすじも！

今回は「原作 西森博之　作画 飯沼ゆうき」先生の『満天の星と青い空』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『満天の星と青い空』はこんな漫画(あらすじ)

地球に巨大な隕石が衝突することが発表されました。

衝突のエネルギーは原爆10億個分と予想されていて、文明と人類の滅亡は避けられません。

誰もがパニックに陥る中、高校生の中澤真吾は少しもドキドキしていませんでした。

友人の横川は何一つ動揺しない中澤がドキドキする様子を見てみたいと思っています。

しかし地球に隕石が衝突することはありませんでした。

予定通り修学旅行に出発した中澤たちだったのですが、東京でスカイツリーが崩壊するという大事件が発生します。

やがてこの大事件は中澤たちの運命を狂わせていき・・・！？

絶望的な状況の中だからこそ見え隠れする人間の本性を描写した『満天の星と青い空』！

今回は人気小説をコミカライズした作品の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

少しずつ感情を表に出し始める中澤の姿にご注目ください。

『満天の星と青い空』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

3日後に隕石が地球に衝突することが発表されました。

「あと3日で地球が滅ぶ、結局俺あドキドキもしねーのか」

巨大な隕石が衝突した際に生じる高熱や衝撃は、原爆10億個分のエネルギーになると予想されています。

そのことを知っても中澤真吾の心には特別な感情が生まれていません。

無感情なまま空を眺めていると、友人の横川が喫茶店に誘ってきます。

「で、真吾、どうなんだよ？」

「どうって別に、今の所何もないな」

人類滅亡を前にしても中澤はいつもと変わらない様子でした。

横川は出会ってから中澤が動揺した姿を見たことがありません。

「こいつは何一つ動揺しない男、でもさすがに今回は違う、人類史上最大のビッグイベント、隕石！止めることも逃げることもできない確実な死だ、さあどうする！俺はその時のこいつの顔が見てみたい！」

今回ばかりは中澤の動揺した姿を見られるのかもしれないのです。

期待でワクワクしていると緊急速報が流れてきました。

計算に誤りがあったため隕石は3日後ではなく5分後に衝突するそうです。

5分では避難することなどできません。

そのため横川は焦り始めるのですが、中澤は少しも動揺していませんでした。

「勘定」

「なんで！？今の聞いてた！？落ちるんだよ！隕石が！日本もただじゃ済まないんだぞ！！」

横川は中澤を引っ張りながら慌てて店を飛び出します。

外に出ると上空が真っ黒になっていました。

この状況でようやく隕石が落下してくることを実感します。

怯え始める横川とは対照的に中澤は少しも動揺していません。

「？」

「なんで・・・なんでお前、そんな・・・死ぬんだぞ！俺たち死んじゃうんだぞ！？死ぬんだ、本当に死んじまうんだよ！」

「だってよ・・・」

ここで横川は中澤のことを誤解していたことに気付きました。

どんなに冷めていても同じ人間なのだから分かり合えると期待していたのですが、中澤とは心が通じ合えなかったのです。

「俺は・・・一人じゃ死にたくない！誰でもいい！心の通じる奴と恐がって抱き合ってわかり合って死にたい！」

この状況でも動揺しない中澤の元を離れていきました。

1人になっても中澤は動揺しません。

「どうした？隕石だぞ、本当に死ぬんだぞ？こんなもんで終わりか？俺は全然ドキドキしてねーぞ？」

胸に手を当てても鼓動はいつも通りです。

まだ死の実感が足りないと思っているうちに、隕石はバラバラに砕け散ってしまいました。

こうして人類滅亡は回避されたのです。

大勢の人間が抱き合いながら生きていることを喜ぶ中、中澤は無表情のまま空を見上げていました。

横川はその姿を見ているうちに中澤が可哀相な人間だと思えてきます。

2ヵ月後、中澤と横川が通う高校で修学旅行の準備が始まりました。

「いやーまさか修学旅行に行けるとは」

中澤と横川は同じ班になったので自由時間の計画を立てることにします。

するともう1人のメンバーである水上鈴音がやって来ました。

水上は中澤の顔を見つめると固まってしまいます。

「ドキドキしてんのか？」

「え？」

「俺が怖いのか？面白いな」

どうして面白いと言われたのか水上は理由が分かりません。

ここでも固まっていると明るい横川が2人の間に入ってきました。

「真ー吾、面白いのはお前だって、あんまり女の子困らせんなよ、ね、水上さ・・・うわぁすっげぇ美少女！近くで見るとこんなに美人だったんだー！」

美少女の水上と一緒の班になれたことを大喜びします。

そして修学旅行の初日を迎えました。

人類滅亡の危機から脱した学生たちは修学旅行を満喫していきます。

しかし彼らには過酷な運命が待ち受けているのでした。

何が起こっても動揺しない中澤の姿がインパクト抜群ですね。

その中澤に寄り添おうとする横川も素敵なキャラだと思いました。

残酷な運命に巻き込まれた高校生たちを描いていく『満天の星と青い空』！

ここからじわじわと恐怖感が増していきます。

手に汗握りながらスリリングな展開をお楽しみください。

後編

京都に到着した中澤と横川たちが自由行動を満喫しています。

すると水上が不思議なことを言い出しました。

「い・・・今からお金全部使って、しょ・・・食料買い込みませんか？」

「ほら、面白い」

水上はカップラーメンを買いたいと言い始めます。

中澤は面白がるのですが横川は納得できません。

「なんで京都でわざわざそんなもん・・・あ、もしかして夜部屋に持ち込んで騒ごうって？」

水上は修学旅行先でカップラーメンを買う理由について上手く説明できず困惑してしまいます。

それでも中澤が肩を持ってくれました。

「別に、買おうぜ」

単純に面白いという理由で中澤は水上に賛同してくれます。

しかし横川は八つ橋などのお土産を買いたいのでお金を全部使いたくはありません。

抵抗したのですが中澤と水上を止められませんでした。

「やだぁすごーい、3万円分のカップめんー」

結局、持ってきたお金を全てカップラーメンに使い切ってしまいます。

カップラーメンの使い道が思い浮かばない3人は、旅館の使われていない部屋に隠しておくことにしました。

水上の不思議な提案を受け入れた中澤はこの先に何かドキドキする展開が待ち受けているような気がしています。

「何がある？何かスゲーことか？今度こそ俺はドキドキできんのか？」

翌朝、中澤と横川が朝食を食べようとしているとテレビから信じられないニュースが流れてきました。

原因は不明なのですが急にスカイツリーが崩れ落ちてしまったのです。

東京の街中は瓦礫で溢れ死傷者は数え切れません。

次の瞬間、テレビの画面が消えてしまい旅館の窓ガラスが割れ始めました。

生徒たちが騒然とする中、水上の頭にシャンデリアが落下してきます。

「助けてくれた？あ・・・ありがとう中澤君」

「説明、オマエ何か知ってんじゃねーのか？」

「え・・・あの・・・」

「なんで食料買っとけって言った？何か起こるってわかってたからじゃねーのかよ？」

中澤はこのような緊急事態に備えて水上が食料を保存したと考えていました。

水上が事情を説明しようとするのですが、パニックになった生徒たちを先生が食堂に集めます。

仕方なく中澤たちも先生の指示に従うことにしました。

「どうだー真吾、ドキドキしてるかー？」

「してねェ、小動物は？」

「小動物って鈴音ちゃんか？自分の部屋にいるんじゃね？」

2人が部屋に戻ろうとするとドアノブが取れてしまいます。

さらに他の部屋のドアも崩れ落ちました。

この騒ぎを生徒たちはテロだと騒ぎ始めます。

どんどんパニックになる中、中澤が周囲の異変に気付きました。

「・・・なんか、あの山おかしくねーか？」

山の様子に違和感を覚えます。

そんな中で1人の生徒が水上の存在に注目しました。

水上の父親は世界的に権威のある科学者です。

そのため何か事情を知っているのではないかと推測しました。

「あの実は何も・・・わからないの・・・お父さんから電話はあったけど・・・途切れ途切れで聞き取れなくて・・・」

「なくなる・・・」

水上は父親の電話で“なくなる”という言葉しか聞き取れなかったそうです。

結局何も分からないため生徒たちが水上に八つ当たりし始めました。

髪を掴まれた水上のことを中澤が助けます。

「中澤君・・・」

「なくなるって言ったのか？」

「う・・・うん、多分・・・」

水上の言葉を聞きながら中澤は状況を整理することにしました。

スカイツリーが崩落した後、旅館の窓ガラスが次々に壊れた記憶が蘇ってきます。

さらに生徒の腕時計が無くなり、旅館の裏手に設置された柵の中から犬が消えていました。

「消えたんじゃなく逃げただけだとしたら？なぜ逃げた？逃げられる状況になったから・・・山の違和感・・・鉄塔だ、鉄、鉄がなくなる」

全ての現象が頭の中で繋がった中澤は、地球から鉄が無くなっていることに気付きます。

鉄がなくなると言われても生徒たちは事態の深刻さを理解できません。

もしも鉄がなくなってしまうと携帯電話は使えなくなり通信は断絶されてしまいます。

さらに影響は携帯電話に限った事ではありません。

機械類は全滅してしまうので時間が分からなくなり、交通や移動手段、そして情報網も失われます。

ライフラインが失われることを知った生徒たちはますますパニックに陥っていきました。

果たして極限の状況を生徒たちは生き延びることができるのでしょうか！？

『満天の星と青い空』はこんな人にオススメ

サスペンス漫画とファンタジー漫画が好きな人にオススメの作品です。

謎解きの面白さも味わえるのでミステリー漫画ファンも満足できる物語になっていますよ。

極限の状況で幕を開けたサバイバルを表現した『満天の星と青い空』！

ミステリアスな展開とスリリングな緊張感が見所の漫画です。

地球を襲った謎の現象に巻き込まれた学生たちの運命を目の当たりにしてください。

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