Waltzのネタバレ(漫画)!大須賀めぐみ作品の魅力は?

今回は「漫画 大須賀めぐみ 原作 伊坂幸太郎」先生の『Waltz』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『Waltz』はこんな漫画(あらすじ)

弱い存在は死んで当然だと考える少年は周囲から理解されず孤立していきました。

親からも見捨てられた少年は、人を傷つけることで生計を立てるようになっていきます。

いつしか殺し屋と呼ばれるようになった頃、少年は自分の名前を忘れてしまいました。

そんな少年の前に殺し屋をマネジメントしようとする謎の人物が現れます。

岩西と名乗る人物にと名付けられた少年が導かれる運命とは・・・!?

社会の闇にスポットを当てていく『Waltz』

今回は殺し屋たちの円舞曲を表現したサスペンス漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

裏稼業を描写した衝撃作を見逃さないでください。

 

『Waltz』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

少年がヤクザの組長をサバイバルナイフで殺害しました。

その様子を組長の部下が嬉しそうに眺めています。

部下たちは過酷な規律を重んじる組長のことを鬱陶しいと感じていました。

トップを入れ替えるため部下は業者を通じて組長の殺害を依頼したのです。

これで組織を刷新できると喜ぶ部下たちの前で少年が組長の死亡を確認しました。

部下は見せしめのため少年に組長の首を斬り落とせと命じます。

「メンドくせえ、嫌だ、命令すんなよ、俺に」

依頼主であるヤクザの命令を少年が断りました。

苛立つヤクザが少年の顔を殴ると、逆に刺し殺されてしまいます。

依頼人を殺した少年は仲介業者に呼び出されてしまいました。

当たり前ですが依頼人を殺害する行為は許されません。

そのことを厳しく注意されます。

「ぐちゃぐちゃうるっせえなあ、仕方ねえだろ、ムカついたんだから」

プロ意識の低い少年のことを仲介業者は始末することにしました。

しかし少年が仲介業者を返り討ちにします。

少年は報酬の30万円を強奪すると事務所を出て行きました。

その足でコンビニへ向かった少年がサンドウィッチを食べながら街の様子を見つめています。

命を奪う時に少年は罪悪感をほとんど感じません。

「人間は動物を殺して食って生きている、俺は人を殺して金をもらって生きている、同じことだよな?」

動物を殺すことと人間を殺すことは少年にとって食物連鎖と同じなのです。

そのため人間を殺すことに罪悪感はありません。

「弱けりゃ死ぬのは当たり前・・・世界は死体で満ち満ちてる・・・って言ったらすげえ引かれたっけ、小学生の時、意味わからねぇ、本当のことじゃねえか」

殺し屋という職業も少年にとっては大層なものではないのです。

しかし仲介業者を殺害したことで仕事を貰えなくなってしまいました。

今回の報酬である30万円がなくなると生きていけません。

どうやってお金を稼ぐか考えていると、交差点で猫の死骸を見つけました。

血まみれの死骸を拾うと少年は公園へ向かいます。

公園で猫の墓を作っていると、ポケットに入れていた1万円札が風で飛ばされてしまいました。

その1万円札を通りがかった青年が拾ってくれます。

少年は無言のまま青年から1万円札を取り返しました。

何も言わず立ち去ろうとすると青年が少年の頭を掴んできます。

岩西
「ジャック・クリスピン曰く、人生を有意義にする一番の武器は礼儀だ、礼ぐらい言ったらどうだよ、クソガキ」
「・・・誰だ?」

殺し屋を生業としている少年はこのような仕打ちを受けたことがありません。

それでも青年はマイペースに話しかけてきます。

岩西
「猫に墓つくってやってたろ?見てたんだ、人には冷てえのに猫にはヤサしくできんだなあ」
「・・・別にっ!ムカつく奴ばっかじゃねえか、人なんて!猫のがまだ可愛げがある!」

少年は苛立った様子で青年の腕を振り払いました。

そして話しかけてくる青年を無視しながら帰ろうとします。

岩西
「・・・帰る?お前、帰るとこなんてないじゃねえか、漫喫に寝泊まりしてよ、コンビニ飯食って、たまに入る仕事で食いつないでる」
「誰だ、お前・・・」

まるで少年の全てを知っているかのように会話を続ける青年が気に入りません。

少年の苛立ちをさらに青年が煽ってきます。

岩西
「ずうーっと一人きり、やることもねえ、俺なら退屈すぎて3日で死ねるね」
「誰なんだよ!?」
岩西
「ジャック・クリスピンはこうも言ったぜ?死んでるみたいに生きたくはない」

苛立ちがマックスになった少年が青年に斬りかかりました。

しかし青年にかわされてしまいます。

この時の少年には知る由もありませんが、岩西という青年との出会いが運命を激変させていくことになるのでした。

 

 

人間を殺害することに罪悪感を抱かない少年の姿に衝撃を受けました。

独特な考え方で孤立していく様子も物語の世界観にマッチしていますね。

心に闇を抱える孤独な少年の生き様を描いていく『Waltz』

岩西の出現によって変化する少年の姿が見所になっています。

殺し合いの渦に巻き込まれていく男たちの姿にご注目ください。

後編

岩西の前から立ち去った少年が漫画喫茶に向かいました。

インターネットのブースに入るとジャック・クリスピンについて検索します。

しかしジャック・クリスピンに関するウェブページが存在していません。

「んん?何なんだよ、ジャック・クリスピンつーのは・・・!」

戸惑っていると背後からナイフを突き付けられます。

少年の命を狙ってきたのはヤクザの残党でした。

組織を刷新しようとするヤクザを殺したことで少年は恨みを買ってしまったのです。

ヤクザは報復のため仲介業者から少年の情報を得ていました。

絶体絶命の状況にも関わらず少年は笑みを浮かべています。

そしてサバイバル1本でヤクザを返り討ちにしました。

「やっぱり人なんてムカつく奴らばっかりだ」

立ち去ろうとするのですが殺害現場を一般人に目撃されてしまいます。

仕方なく口封じしようとするのですが、ここで再び岩西が現れました。

岩西
「バッカだな、てめえはよ、所かまわずボロボロ殺すんじゃねぇよ、そんなだから健全な一般市民に目撃されちまったりするんだよ」

岩西も殺害現場を目撃していたのです。

そのまま一般人に近づいて行き、口封じのため30万円を渡しました。

「30・・・おっ・・・俺の金じゃねえか!いつの間に・・・!?」

気づかないうちに30万円を奪われていたのです。

岩西はこのお金を使って一般人を説得し始めました。

岩西
「警察に通報したところで面倒なだけだぜ?事情聴取だなんだと長い時間拘束されてせっかくの週末が丸つぶれだ、今見たことを黙ってる、それだけで30万が手に入る」

30万円を手に入れることと警察に通報することを天秤に掛けさせます。

納得した一般人は30万円を貰うと逃げ出しました。

岩西も少年を連れてこの場を立ち去ります。

「おい、おっさん、あの男逃がしちまって本当に大丈夫なのかよ!?目撃者だぞ!殺っとかねえとヤバいだろうが!」
岩西
「警察にとっちゃあんな連中殺されようがどうってことない、それよりも一般人殺す方が面倒なんだよ」
「つーか俺の30万返せよ!アレがねえと困んだよ!だいたいお前誰なんだよ、何モンなんだ!?なんで俺にかまうんだ!?」
岩西
「みんみんみんみんうるせえな、お前は、セミみてえだ、無口な奴だと思ってたが、単に話す相手がいなかっただけか」

ヤクザから命を狙われ続ける少年に岩西は身の振り方を尋ねました。

少年は命を狙われていることなど気にしていません。

「別にかまわねえよ、殺してやる、来た奴ら全員な」
岩西
「一銭も儲かんねえのに殺すのか?プロのすることじゃねぇな、そりゃただの人殺しだ」
「人殺しは人殺しだ!プロもクソもねえよ!カッコつけたって同じだっつうの!」

ここで岩西が仕事のない少年に殺しを依頼してきました。

ターゲットは少年の命を狙うヤクザたちです。

岩西
「依頼の報酬はお前のマネージメント、俺がお前を稼げるプロにしてやるぜ?なぁ・・・蝉、みんみんうるせぇから蝉、お前の名前だ」

蝉と名付けられた少年は岩西の依頼を引き受けることにしました。

依頼を指示通りに成功させれば大きな仕事をマネジメントしてもらえます。

こうしてプロの殺し屋として蝉の新たな生活が幕を開けました。

闇に放たれた少年はどのように依頼を成功させていくのでしょうか!?

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『Waltz』はこんな人にオススメ

バイオレンスでスリリングなサスペンス漫画を読みたい人にオススメの作品です。

哲学的な要素も含んでいるのでヒューマンドラマが好きな人も満足させられる物語になっていますよ。

プロフェッショナルの流儀を題材にした『Waltz』

ダークヒーローのカッコ良さが伝わってくる漫画です。

大須賀めぐみ先生が描く物語の面白さを味わってみてください。

 

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