手札が多めのビクトリアのネタバレ(漫画)!感想とあらすじも!

今回は「牛野こも 原作 守雨」先生の『手札が多めのビクトリア』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『手札が多めのビクトリア』はこんな漫画(あらすじ)

ハグル王国で工作員をしていたクロエは第2の人生を踏み出すため亡命することにしました。

クロエは自分と容姿が似ているランダル王国で行方不明になっているビクトリア・セラーズの身分を取得します。

そして移住先には長年に渡って侵略目的の戦争を起こさず、商人の流入が多く多様な人種が暮らすアシュベリー王国を選びました。

アシュベリー王国で新たな人生を踏み出したビクトリアは、置き去りにされたノンナという美少女と出会います。

ノンナと出会ったことでビクトリアの人生修復物語が幕を開けることになりました。

元工作員と孤独な少女の運命を綴っていく『手札が多めのビクトリア』

今回は優しさに満ち溢れたSFファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

一般人になったビクトリアが垣間見せる工作員のスキルに驚いてください。

 

『手札が多めのビクトリア』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

クロエが崖の上から首飾りを投げ捨てました。

ビクトリア
「私の名はクロエ、ハグル王国の元工作員、けれどそんな人生とももうお別れだ、今日から私は・・・」

アシュベリー王国のホテルにチェックインしたクロエは、ホテルのフロントでビクトリア・セラーズという名前で呼ばれます。

ビクトリア・セラーズという女性はランダル王国に実在する人物で、10年以上も行方不明のままで家族も散り散りになっていました。

クロエはビクトリアと同じ年齢で髪や目の色が似ているので利用することにしたのです。

ビクトリア
「いつか使えると思って覚えておいて正解」

チェックインしたビクトリアはまず食事を頂く事にしました。

ビクトリアは亡命するための準備として体重を落としたため、多めの食事で体重を戻さなければなりません。

それでも自由を手に入れたのでビクトリアは幸せそうです。

ハグル王国からランダル王国を抜けてビクトリアが移住先に選んだのはアシュベリー王国でした。

アシュベリー王国は何代にもわたって侵略目的の戦争には手を染めず、防衛戦に徹してきた優秀な王家です。

商人の流入が多く多様な人種が生活しているので見知らぬ人間が街に住みついても目立つことはありません。

安心したビクトリアは街中を散策することにしました。

美味しいスイーツに出会って満足していると、公園のベンチに一人で座っている少女を見かけます。

ビクトリア
「あの子、こんなところでひとりで誰かを待っているのかしら、確か私が家を出たのもあれぐらいの年・・・」

家庭の事情で家を出ることになった幼い頃の自分と少女の姿が重なりました。

嫌な予感がしたビクトリアは少女に声を掛けることにします。

ビクトリア
「・・・あなた迷子?お名前は?」
ノンナ
「・・・ノンナ」

ノンナは母親にここで待っているように言われていました。

ただ母親が待っているように言ったのはもう4時間も前のことです。

ビクトリアは母親がノンナを置き去りにしたと確信しました。

ビクトリア
「お腹すいてない?ノンナは何歳?」
ノンナ
「6歳」

街中を散策している途中に購入したスイーツを食べさせてあげます。

空腹だったノンナが食べている間にビクトリアは今後のことを考え始めました。

ビクトリア
「さて・・・どうしたものかなあ、おそらく母親は来ない、食い詰めたのか恋人ができて子どもが邪魔になったのか、珍しい話でもないわ」

心配しているとノンナが眠ってしまいます。

何はともあれ可愛いノンナが攫われる前に気付けて安心できました。

結局、ノンナに迎えは来なかったため警備隊に預けて保護施設に連絡してもらうことにします。

ノンナには酷な話ですが仕方ありません。

ビクトリアがノンナを背負って警備隊に向かっていると、前方からドロボウが逃げてきました。

ビクトリア
「ひったくり?クロエの頃なら関わらなかっただろうけど・・・今の私はただの・・・善意の一般人・・・なんだしこれぐらい構わないわよね?」

足を引っかけてドロボウを転ばせます。

すると転ばされたドロボウが刃物を出してきました。

ジェフリー
「お嬢さん!危ないッ!」

追いかけてきたイケメンがドロボウを取り押さえてくれます。

イケメンのおかげで寝ているノンナを起こさずに済みました。

ビクトリア
「あの、ありがとうございます」
ジェフリー
「いえ、こちらこそ助かりました」
ビクトリア
「いえ・・・あっ、その男を警備隊に引き渡すなら私もついていっていいですか?」

ついでにノンナを預けに警備隊へ連れて行ってもらいます。

警備隊でノンナの今後について尋ねると、今夜は警備隊に泊まって養護施設の係が迎えに来るのは明日になると言うことでした。

ビクトリアはノンナを一人ぼっちにさせることが可愛そうに思えてきます。

ビクトリア
「今夜だけでも私に保護させてはもらえませんか?」

保護したいとお願いしますがビクトリアはホテルに宿泊していて身元の保証人がいません。

この国に来たばかりのビクトリアにはまだ信用がないのです。

ジェフリー
「どこのホテルだ?本当にそのホテルに泊まっていればとりあえず身元は確かだろう?俺が確認して来てもいいぞ」

団長と呼ばれる先ほどのイケメンが助け舟を出してくれました。

優しい団長はノンナをむさ苦しい詰め所で心細い思いをさせたくないと言ってくれます。

ビクトリア
「ありがとうございます、えっと・・・」
ジェフリー
「申し遅れました、俺はジェフリー・アッシャー、第二騎士団の団長です、お嬢さんはどちらから?」
ビクトリア
「ランダル王国です」

複雑な事情を隠しながらランダル王国に移住するつもりだと答えました。

ホテルまで一緒に来てくれたジェフリーはビクトリアの身分を確認してくれます。

ジェフリー
「こちらこそ本日は犯人逮捕のご協力と子どもの保護をありがとうございました!よい夢を」

部屋に戻ったビクトリアはひとまずシャワーを浴びることにしました。

落ち着くと空腹だということに気付きます。

ビクトリア
「とはいえこの子を置いて食事に行く気にはなれないし・・・今日はクロエの頃には考えられないような一日だった、おやすみノンナ」

これ以上深入りしてはいけないことを知っているビクトリアは、明日からどのような行動を起こすのでしょうか!?

 

 

元工作員のためどこか陰のあるビクトリアが美しいと感じました。

孤独に慣れているからこそノンナに同じ思いをさせたくないという優しさも素敵ですね。

秘密を抱えるビクトリアの数奇な運命を描写した『手札が多めのビクトリア』

少しずつビクトリアが亡命した理由も明らかになっていきます。

ノンナを孤独から救うビクトリアの慈愛も丁寧に描かれていますよ。

後編

クロエは8歳の頃、父親の商売が失敗したことで下働きに出ることになりました。

幼いクロエはハグル王国の工作員として働き始めます。

家族への仕送りは認められていましたが直接連絡をとることはできません。

ビクトリア
「私にとっては家族の幸せが心の支えなの、会えなくてもそれだけで十分よ」

仕送りはクロエを組織に入れてくれた室長のランコムにお願いしていました。

その中でクロエは家族全員が焼死したことを知ります。

ビクトリア
「そんな・・・家族になにかあったら知らせてくれるって約束じゃ・・・ランコムどうして・・・!」

不審に思ったクロエはランコムを尾行してみることにしました。

ランコムの家を突き止めたクロエは彼が不在の時に忍び込んでみます。

ビクトリア
「やっぱりここにあったか、私が渡した2年分の仕送り・・・私勘違いしてたわ、あの人は組織で出世するような人だったのに・・・そうか、そういうことするの」

その後は何食わぬ顔で仕事を続けながらランコムの周辺を探りました。

するとランコムがクロエの同僚と結婚することが判明します。

クロエがランコムに想いを寄せているというのは噂になっていたので、逆にクロエはその噂を利用することにしました。

ビクトリア
「工作員クロエは失恋のショックで崖から身を投げた・・・というのが脱走計画のため用意したストーリーだ」

家族の死を知ってから1年後、クロエは脱走計画を実行に移したのです。

最後までランコムは本当のことを話してくれませんでした。

ノンナ
「・・・さん、お姉さん、おはようお姉さん」
ビクトリア
「・・・おはようノンナ、よしじゃあとりあえずお風呂に入ろっか・・・朝食はそのあとね」

お風呂に入りながら全身をチェックしてみましたが、、ノンナの身体に虐待の痕跡はありません。

ただノンナが何も聞いてこないことが気がかりです。

ノンナは表情もあまり変わらないので何を考えているのかよく分かりません。

しかし不幸な子どもは世の中にたくさんいることを知っているので、ビクトリアはあまり気にかけないことにします。

朝食を済ませると警備隊の詰め所に向かうことにしました。

ビクトリア
「ちょっとだけ待っててくれる?私からのプレゼントよ」

ノンナの綺麗な金髪によく似合う青いリボンをプレゼントしてあげます。

罪悪感を物で誤魔化している気もしますがノンナは青いリボンを気に入ってくれました。

嬉しそうなノンナを警備隊の詰め所へ連れて行きます。

詰め所には保護施設の院長が来ていて、ノンナをお世話したビクトリアに感謝してくれました。

すぐに保護施設へ移動するのでビクトリアとノンナはここでお別れです。

ノンナ
「お姉さん・・・ありがとう」
ビクトリア
「ま、待ってっ、待ってください!この子は私が引き取ります!」

このままノンナの手を離したらビクトリアはこの子の目を一生忘れられない気がしました。

しかし移住してきたばかりで身元保証人がいないため院長は納得してくれません。

ビクトリア
「・・・身元保証人なら・・・」
ジェフリー
「俺がなりましょうか」
ビクトリア
「えっ、ジェフリー・アッシャー・・・!?」

第二騎士団の団長が身元保証人になってくれたので院長も安心してくれました。

こうしてビクトリアはノンナを引き取ることになったのです。

ジェフリー
「どうしてあの子を引き取ることにしたんです?」
ビクトリア
「あの子の目が・・・助けてって言った気がして、私の気のせいかもしれません、でも昔同じ目をした女の子がいて同じだなと思ったらつい・・・だから身元保証人を引き受けてくれてありがとうございます、団長さん」
ジェフリー
「実は昨夜宿舎に戻ってから反省したことがありまして、あなたはおそらくあの子を置いて食事に出たりはしなかったでしょう?我が国での最初の夜にお腹をすかせたまま寝たんじゃないかと、せめて美味しい食べ物でも差し入れすればよかった」

ジェフリーは心を読んだかのようにビクトリアの行動を的中させました。

ビクトリアが食事に行かなかったことを認めると、お詫びに食事をご馳走させてほしいとお願いしてきます。

ビクトリア
「ノンナも一緒でよろしければぜひ」

食事に行く約束をしてジェフリーと別れました。

早速ビクトリアはノンナと暮らす部屋を探し始めます。

ビクトリア
「今日から私たちは家族だからね、台所のあるお部屋を借りたら美味しい料理を作ってあげる、ノンナは好きな食べ物はある?」
ノンナ
「好き・・・」
ビクトリア
「・・・じゃあこれから好きなものを増やしていきましょう?私のことはビクトリアって呼んで、ビッキーでもいいわよ」
ノンナ
「・・・ビッキー・・・?」

ジェフリーとの夕食までに部屋を探すつもりでしたがなかなか見つかりません。

その理由はビクトリアが子どもを連れているためでした。

子どもがいると部屋を汚されるとか、うるさいという理由で門前払いされてしまいます。

ビクトリア
「残りの部屋は今夜私ひとりで見に行くわ、ノンナは気にせず寝てていいからね」
ノンナ
「一緒に行く、お留守番はいやだ・・・」

夜遅くに子どもを連れて出かけるのは危険なのですが、親に捨てられたノンナは一人になりたくありません。

寂しさを理解したビクトリアはノンナに約束を守ってもらうことにします。

ビクトリア
「私が声を出すなと言ったらなにがあっても声を出さない、走れと言ったら私のことは気にせず走る、叫べと言ったら思い切り叫ぶ、動くなと言ったら・・・ノンナこれからはふたりでたくさん笑って暮らそうね」
ノンナ
「笑う?」

笑い方が分からないノンナをくすぐってみました。

すると大きな声を出しながら笑ってくれます。

ビクトリア
「あなたってやっぱり・・・すっごく可愛い、これは身を護る術が必要ね・・・いい?自分の身を自分で護るの、毎日少しずつ私が教えてあげるね」
ノンナ
「わかった」
ビクトリア
「じゃあ団長さんが来るまでたっぷりお昼寝しようか」

ジェフリーは時間通りにやって来ました。

ビクトリアもノンナも外食できる洋服に着替えてあります。

ジェフリー
「やあ、ふたりともきれいだな、楽しい夕食になりそうだ」

2人を褒めるとジェフリーが顔馴染みのお店に案内してくれました。

店に入るとビクトリアは店員さんからの視線を感じます。

子どもを連れているので大丈夫だとは思いますが、ジェフリーのことを狙っている女性から恨まれるかもしれません。

食事はジェフリーの仕事終わりに合わせたので遅い時間になってしまいました。

ノンナはまだ幼いですが、この日は夜に部屋を見に行くためお昼寝をしたので平気そうです。

ジェフリー
「部屋?貸し部屋か?この後で?子ども連れじゃ危ないだろう」
ビクトリア
「そうなのですが夜の様子も確かめておかないとハズレをひくかもしれませんし・・・」
ジェフリー
「夜に女性と子どもだけじゃ危険だ、俺も同行しよう、迷惑か、だが我慢してくれ、身元保証人になった以上、君たちの安全に関することは俺も譲れないよ」

ビクトリアは部屋の周囲も探るつもりでしたが、騎士団団長と一緒なら詳しい調査は行えません。

ですが第二騎士団団長の立場と職責を理解しています。

ビクトリア
「迷惑だなんて・・・心強いです」

元工作員のビクトリアは簡単に住まいを他人に教えるつもりはありません。

また騎士団長のジェフリーが部屋に押し入って自分たちを殺すとは考えられないので、いちいち疑うのは辞めることにしました。

3人で部屋を見て回りましたが良さそうな物件は見つかりません。

ジェフリー
「正直、今日見た部屋はどちらもおすすめしないな」
ビクトリア
「ええ・・・また他を当たってみます、今夜はありがとうございました、夕食おいしかったです」
ジェフリー
「ホテルまで送るよ、この子も疲れたみたいだしな」
ビクトリア
「あっ、あの今日はもう十分お世話になりましたし、わざわざ送っていただかなくても・・・」

ジェフリーがノンナを背負ってくれます。

しかし用心深いビクトリアはそこまでお世話になるつもりはありません。

ジェフリー
「あなたはランダルからこの王国に来たばかりだ、ランダルではどうだったかわからないが、この国では夜道を女性が子どもを背負って歩くことは安全とは言えない」

確かに普通の女性はドロボウをひとひねりすることはないので、お言葉に甘えて送ってもらうことにします。

ホテルに向かう最中、ランダルでどのような仕事をしていたのか尋ねられますがビクトリアははぐらかしておきました。

ビクトリア
「またいつかお会いする日がありましたら思い出話でも」
ジェフリー
「次に会う日を楽しみにしているよ」

ホテルに戻るとビクトリアはノンナを寝かせつけます。

ノンナの寝顔を見ているうちに妹のことを思い出してきました。

ビクトリア
「私が家を出た時、妹のエミリーはまだよちよち歩きだった、もしあのまま私が家を出なかったらエミリーともこんなふうに・・・ダメね私ったら、すっかりあなたに絆されちゃった」

まずはノンナのためにも仕事を見つけようと決めたビクトリアだったのです。

 

『手札が多めのビクトリア』を読んだ感想

ビクトリアが習得してきた工作員のスキルが所々に垣間見えますね。

ノンナを育てていく上でも元工作員の経験は役に立つだろうと感じました。

様々な顔を持つ元工作員の新たな人生をテーマにした『手札が多めのビクトリア』

スパイ映画を観ているような面白さを味わえるSFファンタジー漫画になっています。

逞しさと用心深さを併せ持つビクトリアの活躍に魅了されてください。

 

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