蛍火の杜へのネタバレ(漫画)！ギンの正体と物語の魅力は？

今回は「緑川ゆき」先生の『蛍火の杜へ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『蛍火の杜へ』はこんな漫画(あらすじ)

幼い頃、祖父の家を訪れた竹川蛍は山神の森で迷子になってしまいました。

すると彼女の前にギンと名乗る不思議な少年が現れます。

人間でも妖怪でもないギンの不思議な魅力に惹かれていく蛍。

しかしギンは人間に触れてしまうと消滅してしまう悲しい宿命を背負っていたのです。

ギンと蛍が過ごす夏の日々を描いていく『蛍火の杜へ』！

今回は切ないファンタジーラブストーリーの魅力について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

幻想的な世界観と素敵な恋模様を夢中になってお楽しみください。

『蛍火の杜へ』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

蛍がギンと出会ったのは彼女が6歳の時のことでした。

「あつい夏の日、妖怪達の住むといわれる山神の森で私は迷子になったのです、出口を求めて走りまわり疲れて動けなくなって寂しさと恐ろしさからとうとう泣き出してしまった」

そんな蛍の前に姿を現したのがギンだったのです。

「おいチビ、何を泣いているんだ」

森の中からお面を被ったギンが声をかけてきました。

その姿を見た蛍は安心感からギンに抱きつこうとします。

「ひ・・・人だぁ、助かったぁー」

しかし抱きつこうとする蛍をギンが避けてしまいました。

「すまない、お前人間の子供だろ？おれは人間に触れられると消えてしまう」

「人間にって・・・お兄さんは人間じゃないの？」

「この森に住む者だ」

「え！？じゃあ妖怪さん！？・・・でも消えるってどういうことですか？」

興味が湧いた蛍は再びギンに触ろうとします。

何度もしつこく触ろうとするのですが、ギンが素早く蛍をかわしていきました。

「恐ろしいガキんちょだな、消えるってのは消滅するって意味だ、山神様がそういう術をおれにかけてる、おれは人間に触れたら最後、それでおしまいだ」

ギンの説明によって蛍は自分の軽率な行動を反省するようになります。

「ご、ごめんなさい・・・」

しかしギンは怒っている訳ではありませんでした。

「ホラちび、手は繋げないからそっち側持ちな、迷子だろ、森の外まで連れて行く」

木の枝を差し出して蛍を森の外へ連れて行くと言ってくれたのです。

こうして蛍は迷子になった状態から救ってもらうことができました。

すると別れ際、蛍が気になっていたことをギンに質問します。

「お兄さんはずっとここにいるの？また来れば逢える？」

「ここは山神様と妖怪達の住む森、入れば心を惑わされ帰れなくなる、行ってはいけない、そう村の人達に言われているだろ」

ギンの言う通り蛍は祖父からこの森に入ってはいけないと言われていました。

ですが本人は全く気にしていません。

「私は竹川蛍、あなたは？」

お面を被ったままギンは何も答えようとしないのですが、蛍が帰ろうとするとようやく口を開きます。

「ギンだ」

その声に蛍が振り返るのですがすでにギンの姿はありませんでした。

このように6歳の夏に不思議な体験をすることになった蛍。

家に帰ると祖父に叱られてしまうのですが、ギンに会いたいと思う気持ちは膨れ上がるばかりです。

その気持ちに応えるかのようにギンも蛍に興味を持ち始めていました。

しかし2人が触れ合うことは許されません。

果たしてギンと蛍はここからどのように距離を縮めていくのでしょうか！？

とても心温まるファンタジーラブストーリーだと思いました。

幼い少女の純粋な気持ちと、それを受け止める心優しき存在のギンが魅力的ですね。

ファンタジーとラブロマンスを見事に融合させた『蛍火の杜へ』！

ここから蛍の成長と共に2人の距離が縮まっていきます。

それでは切ない物語の続きをご覧ください。

後編

山神の森で迷った翌日、蛍はギンに会うため再び森へやって来ました。

すると入り口の鳥居でギンが蛍を待ってくれています。

「来たね、本当にまた来るとは思わなかった」

「ま・・・待っててくれたのー！？」

昨日言われたことを忘れている蛍は、またしてもギンに抱きつこうとしました。

「学習しないな、お前は」

「うれしくてつい・・・ごめんなさい」

「ここは暑い・・・涼しい所へ行こうか」

また帰りは送ってくれると言うギンについていくことにした蛍。

ギンの後について森の中を歩いていると、蛍の前に妖怪が現れます。

妖怪は蛍を喰うと脅してくるのですが、ギンがくしゃみをすると妖怪はキツネの姿に変わってしまいました。

実はこの森に住むキツネは人間に化けることができるのです。

「すごいー、本物の妖怪なんてはじめて見たー！！本当にいたのねー」

「お前おれを何だと思っているんだ」

「ギンはのっぺらぼうか何かなの？なぜ面をつけているの？」

「たいした理由はない、おれのことはいい、蛍のことを話せよ」

ここから2人は他愛もない話をしたり、一緒に山の中を駆け回っていきました。

そしてこの楽しい時間は次の日もその次の日も続いていったのです。

こうした日々を送る中、蛍はギンの顔を見てみたくなりました。

彼が昼寝をした時を狙い、ギンのお面を取った蛍。

するとお面を外したギンはどこにでもいる少年の顔をしていました。

蛍がギンの顔を見て唖然としていると、彼が急に目を覚まします。

「ごめんなさい・・・なぜ面を？」

「こんな面でもつけていないと妖怪には見えないだろう？」

お面を被っている理由が変わっていたため、蛍は思わず笑ってしまいました。

そしてこの日の帰り道、蛍はギンに大切なことを伝えることにします。

「あのねギン、私明日からしばらくここへ来られないんだ」

蛍は夏の間だけ祖父の家へ遊びに来ていました。

実は帰る日が明日に迫っていたのです。

「ふーん、来年も来られるか？」

この質問に満面の笑顔で頷いた蛍は、ここから毎年のようにギンと夏の日を過ごすようになりました。

そんな夏を経験していくうちに中学生まで成長した蛍。

彼女はどんどん成長していくのですが、ギンの姿はほとんど変わることはありません。

「目線が少しずつ近づいていく、私は年を重ねるごとに姿が変わってゆくのにギンはほとんど出逢った頃のままで」

ギンが本当は人間ではないかと思い始めた蛍は、彼に触りたいと思うようになっていきます。

そのため高校生にまで成長した蛍は、卒業したらこの街で暮らすことを決めていました。

少しでもギンと一緒にいたいと思い始める蛍。

するとギンが自分のことを蛍に語り始めました。

「おれは妖怪ではない、けれどもはや人でもない、人の子だったらしいけれど赤ん坊の頃この森に捨てられたんだ」

本来は赤ん坊の時に死ぬはずだったのですが、山神様が妖術でギンを生かしてくれていたのです。

しかしその代償として人に触れてしまうとギンの身体は消滅してしまう宿命を背負っていました。

ギンは自分の存在を脆くてあやふやなものだと語ります。

そしてこんなにも脆い自分は蛍にとって忘れるべき存在だと語ってきました。

ですが蛍はギンのことをそんな風には考えていません。

「触れると消えてしまうなんてまるで雪のようね、私ねギン冬の間もギンのことを考えていた、ギン、忘れないでね、私のこと忘れないで」

いつの日か流れる時間の差が2人を分かつことを理解している蛍。

しかしその時が来るまでギンと一緒にいたいと思っていたのです。

こうしてお互いの想いを確かめ合いながら2人は距離を縮めていきました。

幸せな時間を過ごす2人だったのですが、別れの瞬間は突然やって来てしまいます。

果たして夏に出会った2人のラブロマンスはどのような結末を迎えるのでしょうか！？

切なすぎるエンディングは実際に漫画をご自身の目でご覧になってお確かめください。

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夏目友人帳のネタバレ(漫画)！アニメと映画になった名作です！

2018.10.06

『蛍火の杜へ』はこんな人にオススメ

ピュアな少女と人間ではない者の切ない恋模様を描いた作品になっています。

そのため恋愛漫画とファンタジー漫画が好きな人にオススメのストーリーになっていますよ。

誰もが子供の頃に憧れたであろうひと夏の特別な経験が描かれています。

胸がキュンキュンしながら読んでいくうちに涙が止まらなくなる『蛍火の杜へ』！

ギンと蛍が心を通わせていく姿から淡い初恋を思い出せる素敵な物語となっています。

多くの漫画ファンの心を打ったこの名作はアニメ映画にもなりました。

是非この機会に感動的なストーリーを読んでときめいてみてください。

そして漫画を楽しんだ後は映画も視聴してみましょう。

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