『エリスの聖杯』のネタバレ(漫画)!なろう発の人気作です!

今回は「原作 常磐くじら 漫画 桃山ひなせ」先生の『エリスの聖杯』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『エリスの聖杯』はこんな漫画(あらすじ)

コンスタンス・グレイルは誠実が取り柄の地味な貴族の娘です。

対照的にスカーレット・カスティエルは希代の悪女と呼ばれ10年前に処刑されました。

交わるはずのなかった2人の運命はある日の夜会で交錯することになります。

地位と名誉を失いかねない窮地をスカーレットに助けてもらったコンスタンスは、彼女の復讐に協力することを決意しました。

お互いの利益のため相棒となった2人が対峙する陰謀とは・・・!?

SFファンタジー漫画とヒューマンドラマ、そしてサスペンスを融合させた『エリスの聖杯』

今回は“小説家になろう”で人気を集めた原作をコミカライズした漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

見どころ満載の作品を夢中になってお読みください。

 

『エリスの聖杯』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

幼い頃のコンスタンス・グレイルが父親の言いつけを破ってサンマルクス広場に向かっています。

広場へ向かう道には大勢の市民が集まっていました。

コンスタンス
「ここは私達の遊び場、だからここに来ても平気だって思ってた、なのにどうして皆嫌な目をしているの?広場で何が・・・」

子供ながらに不安な空気を感じていると、一緒にやって来た友達のケイトとはぐれてしまいます。

ケイトを探しているうちに広場の中心に来ていました。

広場には見慣れない台座が置かれています。

市民が興奮して大声を上げている中、台座の近くに馬車が到着しました。

馬車から台座に上げられたのは手枷をされた黒髪の美女です。

コンスタンス
「すごい・・・キレイな人・・・」

コンスタンスは雨が降る中で美女に見惚れてしまいました。

周囲に集った市民もコンスタンスと同じように言葉を発しません。

すると黒髪の美女が市民を睨みつけました。

スカーレット
「呪われろ、貴様ら全員呪われるがいい」

美女が発した言葉によって市民たちが罵声を浴びせ始めます。

市民は美女のことを売女と呼び、呪われるべきなのはお前だと美女を罵倒しました。

その様子を眺めているとコンスタンスと美女の目が合います。

美女が笑顔を見せた次の瞬間、広場に雷が落ちました。

落雷と共に美女の首が刎ねられます。

落雷の影響で広場の建物が燃えてしまったため、集まっていた市民が逃げ出し始めました。

コンスタンス
「お父さまごめんなさい、コニーはわるいこです、父さまがあれはじんどうにはんすることだって言ってたのに・・・しょけいをみてしまいました」

コンスタンスが目撃したのは希代の悪女と呼ばれたスカーレット・カスティエルの処刑現場だったのです。

それから10年の歳月が経ちコンスタンスは16歳になりました。

派手ではありませんが貴族の端くれとして、この日は小宮殿の舞踏会に招かれています。

周囲の貴族が華やかなので心細くなったコンスタンスは、一緒に来た婚約者を探すのですが見当たりません。

どこかで休んでいるのかもしれないと思い、自分も外で一息つくことにします。

コンスタンス
「そして大広間を離れたその先で事件は起きた」

婚約者が別の女性を抱き締めていました。

事の発端は数ヶ月前に遡ります。

コンスタンスにとって悲劇の始まりは父親の十一代目グレイル子爵が誠実であったためでした。

コンスタンス
「お父様、借金の連帯保証人になっていたのですか?」

友人を助けるため連帯保証人になったのですが、その友人とは連絡が取れません。

隣国ファリスとの十年戦争で功労者となった初代パーシヴァル・グレイルは、”汝誠実たれ”という言葉を残しました。

それからグレイル家は家訓を大切にしてきたのですが、コンスタンスの父親は誠実過ぎたのです。

友人に泣き疲れ借金の保証人となり、そのまま多額の債務を負ってしまいました。

質素倹約を重んじているグレイル家は領地経営で利益が出ても領民に還元しているので、借金を返済することができません。

困り果てたグレイル家に現れたのが出入り商人として懇意にしているブロンソン商会でした。

ニール
「ニール・ブロンソンと申します」

ブロンソンは息子のニールをコンスタンスに紹介します。

王都に本店を構えるブロンソン商会は地方にも支店をいくつか持つようになっていました。

しかし準男爵位を賜っていても貴族ではありません。

そのため出向くことができる社交界が限られていて、これ以上の新たな伝手が見込めない状況でした。

コンスタンス
「かくして貴族の伝手と借金の返済、お互いの利害が一致したこの婚約はとんとん拍子に進んだ」

ですが今コンスタンスの目の前でニールが裏切り行為に及んでいます。

この事態をコンスタンスはどのように乗り越えるのでしょうか!?

 

 

貴族の立場や社交界のルールが丁寧に描かれていると思いました。

冒頭で希代の悪女が処刑されたシーンもインパクト抜群ですね。

冴えない貴族の娘と悪女が数奇な運命を辿っていく『エリスの聖杯』

ここから婚約者に裏切られた真相が明らかになっていきます。

複雑に絡み合う人間模様をお楽しみください。

後編

ラブロマンスに憧れていたコンスタンスですが、ブロンソン商会からの申し出を受け入れることにしました。

お家の一大事なので恋愛結婚がしたいなどと言っていられません。

コンスタンス
「でも並の器量しか持ってない私に、こんなにハンサムで紳士的な方が夫になってくれるならちっとも悪くない」

最初は自分の境遇を悪くないと思っていました。

しかしニールに婚約者以外の女性に夢中だという噂が耳に入ります。

噂を確かめられないまま舞踏会当日を迎えました。

ニールが夢中になっているという噂の女性はパメラ・フランシスです。

コンスタンス
「パメラ・フランシスは魅力的な淑女だ、美人というよりどうやったら自分が一番愛らしく見えるかをよく知っている」

地味なコンスタンスが敵う相手ではありません。

またフランシス家は鉱石の取引で成功を収めているので、経済面でもグレイル家よりも裕福です。

コンスタンス
「誠実だけが取り柄の貧乏貴族より、念願の貴族の伝手ももしかしたら鉱石の権利も手に入るかもしれない相手の方がいいに決まってる、こんなこと父に言えない、言えるわけがない」

2人の婚約は立会人のもとですでに誓約していました。

コンスタンスが異議を申し立てれば破棄することはできますが、そうなれば借金を返済することができません。

さらに婚約者の不貞疑惑が公になれば、誠実な父親はニールに決闘を申し込むことでしょう。

そうなればどちらかが死んでしまうため、コンスタンスは真相を確かめることができませんでした。

コンスタンスは不安定な精神状態のまま舞踏会に参加していたのです。

会場に到着すると主催者のドミニク・ハームズワース子爵が出迎えてくれました。

ハームズワースは貴族の当主としては珍しく聖職者も兼任しています。

二足の草鞋を履くハームズワースは有数の資産家であるため、貸し切るのに莫大な費用がかかる小宮殿で舞踏会を開くことができました。

コンスタンス
「そういえば以前の私はいつか自分に恋人ができたらここに来たいって思ってたなぁ・・・」

小宮殿の大広間は10年前にスカーレット・カスティエルが王太子エンリケ殿下に罪を糾弾された舞台なのです。

殿下はその際にスカーレットとの婚約を破棄し、子爵令嬢だったセシリアとの婚約を宣言しました。

そのため小宮殿は王都でも有数の愛の巡礼地なのです。

憧れていたことを思い出しながら伯爵夫人や男爵夫人と挨拶を交わしました。

挨拶をしている中で婚約者の浮気が話題に上ったので疲れてきたコンスタンスは、会場を離れて一息つくことにしたのです。

コンスタンス
「ニールが浮気・・・馬鹿だと思われるかもしれないけど私はまだ彼のことを信じている、だってもう教会で宣誓を行って婚約公示までしてるんだ」

本当にパメラを愛しているのなら婚約するはずがありません。

それに今日もいつものように優しくしてくれました。

噂だけを鵜吞みにするのは誠実さに欠けるかもしれません。

しかし誠実に彼を信じたコンスタンスは、ニールとパメラが抱き合っている現場を目撃したことで裏切られていたことに気付きました。

コンスタンス
「私に気付いてる・・・」

パメラはコンスタンスに見られていることを知りながらニールとキスをしています。

普通の人ならば怒り狂って2人を止めるかもしれませんが、恋愛初心者のコンスタンスにはできません。

恐らくニールはコンスタンスに気付いていないのでこのまま見過ごすことも可能です。

彼の優しさにときめいたのは事実ですが元々、恋愛結婚ではないので愛情が無いことを理解しているので余計な波風は立てたくありません。

しかしグレイル家に伝わる家訓がコンスタンスを奮い立たせます。

コンスタンス
「このまま黙っているっていうのは・・・誠実な対応じゃないわ」

結婚してニールと誠実な関係を築くためには見過ごすわけにはいきません。

不貞を犯したのはニールなので相手側から婚約破棄をできるわけがなく、そんな不誠実な事態になるのは希代の悪女と呼ばれたスカーレット・カスティエルくらいです。

恋敵に数々の嫌がらせを続け暗殺まで企てたスカーレット・カスティエルは、非道な振る舞いから処刑されました。

そんなことにはならないと考えたコンスタンスはニールと話し合ってから今後のことを決めることにします。

コンスタンスが立ち上がると、いつの間にか傍に美女が佇んでいました。

コンスタンス
「あのどうかされましたか?わたくしコンスタンス・グレイルと申します、失礼ですがご気分でも」

美女は何も答えず舞踏会の様子を見つめています。

その瞳はまるでアメジストのような紫色をしていました。

しかしドレスのデザインは最近の流行と違い露出が多めになっています。

スカーレット
「楽しそうね」
コンスタンス
「入らないんですか?」
スカーレット
「入ってよろしいの?」
コンスタンス
「へ?も、もちろんですよ?」

様子がおかしいため美女が酔っ払っているのかもしれないと思ってしまいました。

美女はそのままフラフラしながら舞踏会の場に足を踏み入れます。

スカーレット
「入れた・・・お前礼を言うわ」

まるで女王様のような口ぶりの美女がスカーレット・カスティエルだということに、この時点でコンスタンスは気付いていません。

しかしこの出会いがコンスタンスの運命を大きく変えることになるのでした。

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『エリスの聖杯』のネタバレ(漫画)!第3話の見所は?

2022.03.15

 

『エリスの聖杯』を読んだ感想

登場人物それぞれのキャラクターがとても個性的なので見応えがありました。

特に冴えなくて地味なコンスタンスと、我が道を突き進むスカーレット・カスティエルの対比が印象的ですね。

中世の貴族を連想させる貴族間の争いを描いていく『エリスの聖杯』

スカーレット・カスティエルがコンスタンスに与える影響力が作品の見所になっています。

正反対の2人が利害のため協力し合う姿を読んで心を躍らせてみてください。

 

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