君は春に目を醒ますのネタバレ！縞あさとが描く漫画の魅力は？

今回は「縞あさと」先生の『君は春に目を醒ます』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします！

『君は春に目を醒ます』はこんな漫画(あらすじ)

小学4年生の絃(いと)は泣き虫で同級生の弥太郎にイジメられてばかりいます。

毎日のように泣いている絃なのですが、いつも7歳年上の千遥という男子高校生が優しく守ってくれていました。

早く大きくなって千遥の彼女になりたいと思う絃。

そんな中、病気療養のため千遥が人口冬眠(コールドスリープ)することになりました。

7年後、ようやく目を覚ました千遥と絃は同級生として過ごすことになります。

憧れのお兄ちゃんが同級生になったことで進展していく恋模様を描いた『君は春に目を醒ます』！

今回はドキドキの純愛漫画について、ネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。

一途なヒロインの恋を応援しながら読んでみてください。

『君は春に目を醒ます』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

髪の毛をボンボンで結んでいる絃のことを同級生の弥太郎がからかってきます。

「そんなんつけてかわいいと思ってんのかよ、ぜんぜん似合ってねーぞ」

「いっ・・・いた・・・やめて」

結んだ髪の毛を引っ張られてしまい痛がっていると、兄のように慕っている千遥が現れました。

「やめとけ少年、そんなことしても気は惹けないしいつか後悔するぞ」

千遥は絃の手を取ると弥太郎から引き離してくれます。

高校2年生の千遥は家が近所で仲が良く、いつも絃の面倒を見てくれていました。

「あっ・・・ボンボン片方ちぎれてる・・・」

お気に入りだったためショックを受けてしまいます。

「あいつがやったのか、嫌なことされたなら抵抗しなきゃ、こわいかもしれないけど」

怖い事もあるのですが絃には弥太郎が自分をイジメる理由が分かりません。

「なんで弥太郎くんはいつもいじわるするんだろう」

「絃のことがかわいいからだよ」

小さな男の子が好きな子をイジメる本能的な行動を千遥は見抜いていました。

「ちがうよ・・・いつもブスって言うもん」

「バカだなあいつ、絃はかわいいよ」

「うそだぁ・・・」

「ほんとだよ、オレのこと信じてないの？」

頬を両手で触られたため絃は顔を真っ赤にしてしまいます。

この日は絃の母親の帰りが遅いため、2人は千遥の家で夕飯を食べることにしました。

同い年の男の子とは違って大人で優しい千遥に絃は恋心のようなものを抱いています。

そんな絃が夕飯を食べ終え勉強を教わっていると、テレビから人口冬眠(コールドスリープ)のニュースが流れてきました。

コールドスリープはカプセルの中で体温を下げながら眠りにつかせることで、年を取らずに冬眠させる医療技術です。

現状では治療法がない病気でも冬眠することで治療法の開発を待つことができるため注目を集めていました。

「でも・・・あんな狭いところに何年も一人ぼっちで閉じこめられてつらくないのかな・・・考えたらこわくなってきた・・・」

「まあ本人は寝てるんだし大丈夫だよ、辛いのはむしろ周りのほうかもね」

この時の絃には千遥の言葉が理解できません。

ただただ千遥と一緒に居られる幸せな日々がずっと続いてほしいと思っていました。

そんな日常を過ごす中、絃は千遥に恋人がいることを知ってしまいます。

ショックを受けた絃は千遥を避けるようになるのですが、恋人と別れたことを知りすぐに元の状態に戻りました。

「千遥くん、私が大きくなったら私のこと好きになってくれないかなぁ・・・早く追いつきたい」

早く大人になりたいと思っている絃にここで予期せぬ出来事が起こります。

実は千遥が現状では完治が困難な病気だということが発覚しました。

千遥が死んでしまうかもしれないことを知った絃はショックで学校を休んでしまいます。

するとそのことを知った千遥が家にやって来ました。

「絃、悪かったよ、病気のこと直接言わなくて・・・でも大丈夫だ、死んだりしないから、人口冬眠、絃も知ってるだろ」

千遥は人口冬眠することで特効薬の開発を待つことにしたのです。

何年かかるか分かりませんが必ず戻ると誓ってくれた千遥。

彼の病気は人口冬眠することで完治できるのでしょうか！？

年の差がある幼なじみの関係性がとても素敵ですね。

その中でも常に絃のことを優しく見守っている千遥が魅力的なキャラだと思いました。

人口冬眠によって同級生になった2人のラブロマンスを綴っていく『君は春に目を醒ます』！

完成度の高い作り込まれたストーリーが魅力の漫画になっています。

千遥のことを待ちながら美しく成長した絃の姿に注目しながら続きをご覧ください。

後編

絃に寂しい思いをさせることを心配しながら千遥が人口冬眠に入りました。

結局、絃は千遥に何も言葉を掛けられなかったため、落ち込んだ状態が続いています。

「おい、なにしんきくせー顔してんだよ、うっぜーの・・・」

いつも通り弥太郎がからかってきました。

しかし絃は元気がないため少し押されただけで倒れてしまいます。

「一言も何も言えなかった、最後まで会いにも行けなかった、こんな自分はもういやだ」

絃は自分を変えたいと願っていました。

その願望が彼女を強くしていきます。

「いって・・・」

変わりたいと思った絃が弥太郎の頬を思いっきり叩きました。

「千遥くんがいなくてもがんばる、さみしさに負けないように、千遥くんが目を覚ました時にがっかりさせない強い私になって会いに行くよ」

ここから7年という年月が過ぎていきます。

ようやく千遥の病気を治す特効薬がやっと完成し、人口冬眠が解かれることになりました。

しかし6日が経過しても千遥は目を覚ましません。

絃は毎日お見舞いに行きながら、このまま目が覚めないかもしれないという恐怖感を抱いていました。

そんな中、病院から千遥が目覚めたという連絡が入ります。

急いで病院に向かってみると、目覚めた千遥が行方不明になっていました。

「千遥くん！私、千遥くんに話したいことがたくさんあるよ、もうこれ以上会えないのはやだよ、千遥くん・・・！」

大声を出しながら探していると千遥が見つかります。

「女の子、小さな女の子を探してるんだ、いつもオレを兄のように慕ってくれたおとなしくてか弱くて・・・またいじめられて泣いてるかもしれない、君知らない？」

千遥は人口冬眠しながらも絃のことを心配してくれていました。

「大丈夫だよ、もうあの頃みたいに弱くない、あれから7年たったんだよ？あの時最後まで会いに行けなくてごめんね、私が絃だよ・・・」

「いと」

目覚めたばかりの千遥は足に力が入らず倒れそうになります。

すぐに絃が千遥の元へ駆け寄って抱きしめました。

「おかえりなさい、千遥くん・・・」

「ただいま、絃・・・」

それから1カ月後、体調が戻った千遥が絃の通う高校に編入してきます。

戸籍上は24歳なのですが体は17歳のため、絃と同じクラスで勉強することになりました。

「今日から千遥くんと同級生だ、本来の年齢だったら一緒に授業受けるなんて一生なかったはずなのに、これからはこれが当たり前になるんだ」

その中で千遥はイケメンのため女子から人気を集めていきます。

しかし千遥は絃のことしか見ていません。

「次、移動教室だよね、行こう、絃」

「ちょっ・・・千遥く・・・千遥くんってば！」

当たり前のように手を握ってきたので、絃は恥ずかしくなってしまいます。

「どうしたの」

「どうしたじゃないよ、私もう高校生だから！昔みたいに手つないでたらおかしいでしょ！子ども扱いしないでね」

本当は手を握りたいのですが周囲の目があるため我慢している絃。

そんな日常を過ごしていく中、千遥はコールドスリープしたことで周囲とのズレを感じていくようになります。

「同級生たちは社会人になってみんな前に進んでるのにオレだけ変わらずあの頃のまま、ひとりとり残されてるみたい」

このように感傷的な状態になるのは人口冬眠を経験した人によくあることだと言われていました。

その姿を見た絃は胸が切なくなっていきます。

「わ、私がいるじゃん・・・！昔は小さくて頼りなかったと思うけど、今は同い年だから私でも力になれることあると思うし・・・悩んでることあったら教えてほしい、焦らなくていいよ、これからは私と一緒に大人になろう！」

7歳の差があった絃と千遥はこうして同じ青春時代を歩んでいくことになったのでした。

2人の恋模様はどのように進展していくのでしょうか！？