の、ような。のネタバレと感想!麻生海が描く人間ドラマの魅力は?

今回は「麻生海」先生の『の、ような。』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『の、ような。』はこんな漫画(あらすじ)

物書きを仕事にしている希夏帆(きなほ)は30歳を過ぎた現在、一人暮らしをしています。

そんな彼女の元に恋人の愁人(あきと)が、事故で両親を亡くした冬真(とうま)と春陽(はるひ)という兄弟を連れてきました。

身寄りのなくなった親戚を希夏帆のマンションに住ませてほしいと頼んできた愁人。

ここから4人の不思議な同居生活が始まることになりました。

彼らの日常を切り取りながら交錯していく人間関係を描いた『の、ような。』

今回はこちらのヒューマンドラマの魅力を、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

ゆったりとしたペースで家族を形成していく心温まる物語をじっくりと満喫してください。

 

『の、ような。』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

締切を目前に控える中、頭が回らず文章が出てこなくなった希夏帆。

仕方なく1時間だけ仮眠をとることにしました。

希夏帆
「30過ぎてこのマンションを買った、この仕事でもう十年以上こうやって生きてきた、まだこの時劇的に変わる予兆すら感じる事もなく・・・」

彼女がソファーで仮眠を始めた数時間前、恋人の愁人は親戚の葬式に参加していました。

愁人の親戚は中学2年生の冬真と5歳春陽という兄弟を残したまま、交通事故で亡くなってしまったのです。

そのため親戚一同が冬真と春陽の引き取り先について頭を悩ませていました。

すると愁人が傷心状態の2人に声をかけます。

愁人
「ねぇ、冬真くんと春陽くんにとって数回しか会った事ないおじさんかもしれないけど、二人ともうちで一緒に暮らさないか?」

こうして冬真と春陽を預かることにした愁人なのですが、彼が2人を連れて帰ったのは希夏帆のマンションでした。

そんなことが起きているとは知らずに仮眠している希夏帆。

希夏帆
「ん・・・もう仮眠終わり・・・?タイマー・・・ん・・・ちがう・・・」

彼女の目を覚ましたのはタイマーではなく、愁人が押したチャイムの音でした。

愁人
「清めの塩用意しといてー」

インターホン越しに呑気な笑顔を見せる愁人の姿に、目を覚ましたばかりの希夏帆は苛立ってしまいます。

希夏帆
「〆切り近くは来んなって言っただろ!」

調味料を収納する場所から塩を取り出した希夏帆は、ドアを開けると同時に愁人へ大量の塩をぶちまけました。

愁人
「あはは・・・」
希夏帆
「・・・誰?」

塩をかけた後で愁人以外に2人の男の子がいることに気がつきます。

ここで希夏帆は愁人が親戚の葬式に出かけると言っていたことを思い出しました。

愁人
「ごめん」

突然やって来たことを謝罪する愁人たちに対して、改めて清めの塩をかけていきます。

希夏帆
「これはお父さんとお母さんの霊を追い払うものじゃなくて、死というものに取り付いてくる邪気を祓うためのものだから、ま、宗教によってそれぞれなんだろうけど、ほら中に入って」
愁人
「ほらほら、入った入った」

愁人に促され、冬真と春陽が希夏帆の部屋に入っていきました。

2人を部屋の中に通すと、希夏帆が改めて事情を聴くことにします。

希夏帆
「・・・で、連絡一つもせずうちに来た話をしてもらおうか、愁人くん」
愁人
「えーと・・・察してるみたいだけど、亡くなったいとこ夫婦の息子さんで・・・長男の冬真くんと次男の春陽くん」

2人の年齢を聞いた希夏帆は、冬真が思春期だったため面倒な年頃だと思っていました。

そんな彼女に愁人がしばらくの間、2人を預かりたいと提案してきます。

希夏帆
「ほう・・・それで私の部屋があるじゃないか・・・と思ったのか」

突然の提案に希夏帆は少しイラつく表情を浮かべています。

彼女が不機嫌になっている理由は、2人の不幸な境遇がこの提案を断れないだろうと予測している愁人の胸の内が理解できるためでした。

そんな希夏帆の態度は冬真と春陽を緊張させてしまいます。

希夏帆
「ま、〆切りよりも子供の生活はまったなしよね、とりあえず客室使って・・・荷物そっちに置いて、それと二人とも風呂入りな、愁人くん教えてやって」
愁人
「うん、二人ともついてきて」

愁人とは長い付き合いをしているため、希夏帆は彼に振り回されることに慣れてしまっていました。

そのため彼の提案をとりあえず受け入れることにしたのですが、冷静になってみると子供を預かることの重大さが頭を悩ませてしまいます。

希夏帆はここからどのような日々を過ごすことになるのでしょうか!?

 

 

自由なスタイルで生活している希夏帆が印象的ですね。

そんな彼女の元に恋人の愁人が急に身寄りのない2人の子どもを連れて来てしまいました。

ここから始まる人情ドラマが心を癒してくれる『の、ような。』

立場の違う登場人物が少しずつ心を通い合わせていく姿が魅力的な作品です。

気持ちを和ませながら続きをご覧になってください。

後編

愁人に冬真と春陽をお風呂に案内させた希夏帆。

仕事を再開させようとするのですが、子供を預かる不安で頭がいっぱいになっていました。

するとその様子に気づいた愁人が声をかけてきます。

愁人
「ごめんね、忙しい時ってこない約束だったのに」
希夏帆
「・・・いつまで預かる気?」
愁人
「できれば成人してちゃんと生きていけるまで」

葬儀場で身内が冬真と春陽のことを押し付け合っている様子を見てしまった愁人。

まるで彼らの存在価値が無いような扱いを目撃したため、2人のお世話をしたくなっていたのです。

希夏帆
「まぁ・・・ついこの間まであたり前のように毎日を過ごしていたのに、両親だけじゃなく生きていく場所も失う不安なんて辛いというより怖いわよね」
愁人
「でしょ!どのみち断らないだろうから連絡入れなかった、仮眠してたら邪魔しちゃうし」

希夏帆が思っていた通り、愁人は彼女が断らないことを予想していました。

そんな話をしていると希夏帆が大事なことを思い出したため、慌てて2人が着替え中の風呂場へ向かいます。

希夏帆
「入るよ、この棚のやつは使わないように」
冬真
「・・・はぁ、いいやつなの?」

突然やって来た希夏帆に対しても、冬真は着替えながらも冷静な対応をしています。

そんな冬真の態度に希夏帆は少し顔を赤らめていました。

希夏帆
「使うなよ、使うとハゲるぞ、気をつけろ」
冬真
「そんな脅ししなくても使わないし・・・」
希夏帆
「素直でなにより、さっきは清めの塩なのにひどいかけかたして悪かった」
冬真
「・・・別に、そのあとちゃんとしてくれたし」

ゆっくりお風呂に入りなさいと伝え、希夏帆が脱衣所を出て行きます。

リビングに戻った希夏帆は、2人を当分の間預かる決意を固めていました。

希夏帆
「私はしばらく忙しいから学校とか役所関係の手続き、愁人くん一人で頑張ってよ」
愁人
「うん、ありがとう」
希夏帆
「今ここ追い出されたらあの子たち厳しすぎるでしょ、ホンット私が断れないのわかって呼んだのムカつくけど」
愁人
「そうだ、僕もここに住んだ方がいいよね、今までもほぼ居ついてたけど」

こうして希夏帆のマンションで4人の共同生活が始まることになりました。

お風呂から冬真と春陽が出てくると、希夏帆が部屋の中の物を説明していきます。

その中で2人のアレルギーなど、生活する上で最低限必要な情報を聞いていく希夏帆。

すると春陽が素朴な質問をしてきました。

春陽
「ねぇ、おじさんとおばさんが新しいお父さんとお母さんなの?」
希夏帆
「ちがうよ、春陽くんのお父さんとお母さんはもういないけど代わりはいないよ、お父さんとお母さんじゃないけど春陽くんたちと一緒にいていいかな?」

大事なことを希夏帆が丁寧に説明していきます。

彼女の真摯な姿勢は幼い春陽にもしっかりと伝わっていました。

希夏帆
「これから毎日ここでご飯したり、さっきみたいにお風呂したり寝たりするの、どうかな?いいかな?」
春陽
「うん、いいよ」
希夏帆
「そう、よかった、親みたいな事ちゃんとできないかも・・・というかムリだと思うからそれなりにそこそこなんとかする」
冬真
「・・・お世話になります」

少しぎこちないのですがようやく共同生活がスタートしました。

子どもながらに気を遣いながら生活する冬真と春陽。

そんな2人の様子を気にする希夏帆と何を考えているのか分からない愁人は、彼らの立場に寄り添うように2人と接していきます。

しかしお互いが振り回されながら過ごしていく4人の生活には、前途多難なことが数多く待ち受けていました。

彼らが少しずつ絆を深めていくここから先の展開はネタバレする訳にはいきません。

他人が共同生活することの難しさをリアルに描いたこの物語の続きは、実際に漫画を読んで感動を味わってみてください。

 

『の、ような。』を読んだ感想

思っていることをストレートに言う希夏帆と、空気の読めない愁人の対比が印象的ですね。

そんな彼らを前にして子どもらしくない態度の冬真と春陽が、物語に良いアクセントを加えています。

心温まる人情ドラマとなっている『の、ような。』

年代の違う登場人物の心理状態をとてもリアルに表現した作品です。

それぞれの心境に感情移入しながら感動的なストーリーをお楽しみください。

 

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