今回は「須崎洋輔」先生の『暴虐のコケッコー』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『暴虐のコケッコー』はこんな漫画(あらすじ)
18歳の猿児悠（えんじゆう）は児童養護施設で暮らしていて、預けられた子どもたちの中では最年長の高校3年生です。
彼は自分に虐待を加えた父親や己の欲望のため施設を私物化する園長など、周囲の大人を憎みながら生きてきました。
いつの日か施設を買い取って自分と同じ境遇の仲間たちと幸せに暮らすことを夢見ている悠。
そんな彼が高校の卒業式を迎えた日、世界に激震が走る衝撃的な出来事が起こってしまいます。
悠が憎む大人たちが突如巨大なニワトリに変身し、罪のない子供たちに襲い掛かり始めました。
施設に預けられた子どもたちと己の夢を守るため、謎めいた化物との死闘に挑む主人公を描いた『暴虐のコケッコー』！
今回はとんでもない恐怖感が魅力的なこちらのバイオレンスミステリー漫画を、ネタバレを含みながらご紹介していきます。
戦慄が走るインパクト抜群のスリルをじっくりとご堪能ください。
『暴虐のコケッコー』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
高校の卒業式を迎えた日、悠は幼い頃に父親から虐待された時のことを夢の中で思い出していました。
父親に捨てられた悠は、児童養護施設で暮らしています。
そんな彼が目覚まし時計の音で起きると、同じ部屋で寝ている多くの子どもたちも目を覚ましました。
いつものように子どもたちと遊びながら布団を片付けていく悠。
すると同じく施設で生活している女子高生の安芸が、朝食の準備が整ったことを伝えに来ます。
面倒見は良いのですが安芸は少し口が悪いところが特徴です。
安芸に急かされるように食卓へ移動した悠が、同い年の寅と一緒に朝食を取り始めました。
悠は高校卒業後、就職先の養鶏場が用意してくれた寮で暮らすことが決まっています。
そんな話をしていると、彼に懐いている子どもたちが寂しそうな顔で見つめてきました。
どうやら子どもたちは寅の言葉を聞いて安心したようです。
この児童養護施設では園長が子どもたちに酷い仕打ちをしているため、悠と寅と安芸の3人が親代わりとなっていました。
そのため悠がこの施設を出て行くことは子どもたちには悲しい出来事だったのです。
ようやく朝食の時間が終わると悠と寅が学校へ向かう準備を始めました。
自分の送別会なのですが安芸の無茶ブリによってご馳走を買って帰ることになった悠。
最初は嫌がっていたのですが、子どもたちの喜ぶ顔を見ていると嬉しくてたまりません。
チキンを買ってくることを約束した悠に子どもたちは大喜びしています。
そんな子どもたちを見ながら、悠は学校へ向かう前によーすけという男の子に声をかけました。
悠がよーすけにプレゼントしたのは1つの指輪です。
この指輪は施設に住む男子に受け継がれてきたもので、周囲を守ってあげる存在の人に託されてきました。
施設を出ることにした悠は、この大切な指輪を次の世代に託したのです。
こうして大切なものを伝えながら高校生活最後の日を迎える悠だったのでした。
親がいなくても力強く生きている悠たちが素敵ですね。
自分と同じ境遇の子どもたちのお世話をしている彼らを見ていると勇気が湧いてきます。
しかしここから彼らには残酷な運命が待ち受けていました。
一気にテンポを速めてバイオレンスミステリー漫画の真髄を表現していく『暴虐のコケッコー』！
スリリングでスピーディーな展開に置いてかれないようにご注意ください。
後編
別の高校に通っている悠と寅が、途中まで一緒に学校へ向かっています。
悠は壮大なスケールの夢を抱いていたのです。
そんな話をしながら2人はそれぞれの学校へ向かって行きました。
高校に到着した悠はいよいよ卒業式が始まろうとする中、式をサボって屋上で昼寝をすることにします。
屋上で煙草を吸いながらこれまでの人生を振り返る悠。
彼の周囲には信じられる大人が誰もいません。
そのため施設の子どもたちの面倒を見るのは自分しかいないと思っているのです。
悠がこのようなことを考えている時、体育館では校長先生の挨拶が行われていました。
しかし問題児ばかりの卒業生は誰も話を聞いていません。
すると生徒たちの態度に怒り出した校長先生のスーツが急に破けてしまいます。
そのまま裸になった校長は、フラフラと女子生徒に近寄っていきました。
女子生徒の服を脱がし乳房に噛み付く校長の姿を見ていた他の生徒は、頭がおかしくなったと思い止めに入ります。
次の瞬間、大きな破裂音と共に校長が巨大なニワトリに姿を変えました。
信じられない光景に生徒たちは声を出すことすらできません。
一方その頃、屋上で寝ていた悠が目を覚ましました。
トイレに行った後で体育館に向かった悠。
彼が体育館の扉を開けると、そこには無数の巨大なニワトリの姿がありました。
巨大なニワトリは体育館にいた生徒全員を喰い殺してしまっています。
この化け物が次のターゲットに選んだのは悠でした。
襲い掛かるニワトリの攻撃をかわしながら逃げ出す悠。
必死に逃げ出しながら状況を整理していきます。
どうやらニワトリは大人が変身したようで、彼らが標的にしているのは子どもたちでした。
彼の頭の中には養護施設にいる子どもたちの姿が浮かんでいます。
急いで悠が施設に向かっている頃、その施設では寅と安芸が必死になって子どもたちの身を守っていました。
施設内に入り込んだニワトリから逃げるため、寅と安芸は子どもたちを2階に避難させています。
しかし化け物の魔の手はすぐそこまで迫っていました。
ついに彼らの元までやって来たニワトリが、逃げ遅れたよーすけ達に襲い掛かろうとしています。
果たして子どもたちが絶体絶命のピンチに陥る中、悠は助けに現れてくれるのでしょうか！？
恐怖感がピークを迎えるこの先の展開は、実際に漫画を読んでご自身の目でお確かめください。
『暴虐のコケッコー』を読んだ感想
巨大なニワトリが見せる残虐な暴れっぷりに怒りがこみ上げてきました。
子どもたちをターゲットにする非道なところにも腹が立ってきますね。
最低な大人たちが化け物に姿を変え暴れ回る様子を描いた『暴虐のコケッコー』！
彼らに立ち向かう主人公たちを応援したくなるストーリーになっています。
勧善懲悪を期待しながら読んでもらいたい漫画ですよ。
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