『氷の城壁』のネタバレ(漫画)!第3話と第4話の見所は?

今回は「阿賀沢紅茶」先生の『氷の城壁』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『氷の城壁』はこんな漫画(あらすじ)

誰ともつるまずにいつも不機嫌そうな女子高生の氷川小雪(ひかわこゆき)は女王というあだ名で同級生から恐れられています。

対照的に明るい性格で誰とでも仲良くなれる安曇美姫(あずみみき)は、天女のような存在で5組の女神と呼ばれるようになっていました。

同級生の扱いは正反対の2人なのですが、小雪と美姫はお互いの素を見せ合える親友です。

ですが周囲に本当の自分を分かってもらえない悩みを抱えていました。

周囲のイメージに合わせてしまう美姫と、合わない人と関わるくらいなら1人を選ぶ小雪は楽しい高校生活を満喫できるのでしょうか!?

人間関係に悩む女子高生のリアルな日常に迫っていく『氷の城壁』

今回は誰もが抱える悩みを表現した物語の第3話と第4話についてネタバレを含みながら作品の面白さをご紹介していきます。

自分の信念を貫いている小雪と、楽しそうに生活している美姫の悩みにご注目ください。

 

『氷の城壁』の魅力紹介(ネタバレ含む)

第3話

久しぶりに小雪と一緒に帰れるので美姫が大喜びしています。

氷川小雪
「美姫、最近バイト詰め込んでたもんね」
安曇美姫
「あっ、ていうか、こゆん今日廊下で会った時シカトしたでしょ!?地味にショックなんだけど」
氷川小雪
「え・・・いやだって・・・あの時特に話すことなかったし・・・?」

確かに廊下で会った時は話すことがありませんでした。

それでも普通の人なら親友に声を掛けてもおかしくありません。

小雪にはこのような普通の感覚が欠如しているようです。

美姫は帰り道でそんな小雪に悩みを打ち明けることにしました。

安曇美姫
「・・・疲れた、いい子らなんだけどさぁー、好きなんだけどさー」

30分前にもう少し話がしたくなった美姫は、小雪にまだ時間があるのか確認します。

話を聞いてくれる小雪に美姫はお汁粉を飲もうと誘いました。

氷川小雪
「ん、コンポタがいい」

2人は自動販売機の横に設置されたベンチで話をすることにします。

美姫が話したかったのはクラスメイト達からの扱いについてでした。

安曇美姫
「なんか何!?アイドルみたいな扱いされて・・・何故!?中学の時みたいにゴリラ扱いしてくれ!むしろ!!」
氷川小雪
「美姫、脚」

スチール缶を握り潰しながら美姫が地面を蹴飛ばします。

高校の同級生に走られていませんが、美姫の欠点はガサツなところでした。

安曇美姫
「みんないい子過ぎて?いい子過ぎるから?なんか私すごい褒められまくってて・・・え、なに?こわい・・・なんなのピュアなの?」
氷川小雪
「すごい支離滅裂・・・」

まだある美姫の欠点は語彙力の足りなさです。

この欠点も小雪は理解していました。

安曇美姫
「みんな私を聖女か何かと勘違いしている・・・」
氷川小雪
「ふふっ、今みたいな感じクラスの子の前でも出したらいいのに、猫かぶってないで」

美姫には猫をかぶっているつもりはありません。

あまりにも周囲から持ち上げられているので素が出せなくなっているのです。

理解できない期待を感じているうちに、周囲が思っているイメージに自分から寄せていくようになっていました。

無駄に周囲のイメージ通りの行動をするようになっているのです。

それを猫かぶりだと思う小雪ですが口には出しません。

安曇美姫
「本当は毎日もっとふざけたい・・・バカなことしたい・・・ドッカンドッカン笑いとりたい・・・沸かせたい・・・けどあの子ら冗談言って爆笑するようなタイプじゃないし・・・」
氷川小雪
「大丈夫だよ、美姫がどんなんでもそばに残る人は絶対いるから、合わない人は離れていくだろうけどそれはそれでいいじゃん、私だったら合わない人と関わるぐらいなら1人になりたいけど」

小雪は他人と関わらなくても平気なタイプです。

しかし美姫は誰とも喋らない状況に我慢ができません。

美姫は1日中誰とも喋らないと死んでしまうのです。

安曇美姫
「こゆんみたいに1人でいられる強さ欲しいな」

人のことを考えて立ち回れる美姫を素敵だと思いますが、しんどいならやめたほうがいいとアドバイスしました。

ただ小雪が美姫よりも気楽なのは間違いありません。

氷川小雪
「美姫ぐらい社交的でも自分が思う自分像と他人から見た自分が違うんだもんなあ・・・そういうもんなのかな」

話をしているうちに小雪は雨宮湊に言われたことを思い出しました。

雨宮からクールと言われましたが小雪にはその自覚がありません。

氷川小雪
「そういえば」
安曇美姫
「え、何?」

顔が広い美姫なら雨宮湊のことを知っているかもしれないので聞いてみようと思います。

しかし小雪は雨宮湊について何も知りません。

友達と名前で呼び合っていたことは覚えています。

ですが名前もどのクラスなのかも分かりません。

氷川小雪
「なんでもない」
安曇美姫
「ちょっと!今ゼッタイ何か言おうとして考えてる途中でめんどくさくなってやめたでしょ!」

雨宮湊のことを考えるのが面倒くさくなってしまいました。

そのことを見抜いた美姫が怒りだします。

氷川小雪
「あ、美姫さぁ、テスト終わったら菓子パとか言って浮かれてるけど・・・勉強してんの?」
安曇美姫
「・・・急に話をそらさないでもらえるかな」
氷川小雪
「してないんだね」

美姫のおバカな部分が露呈してしまいました。

 

 

表向きは可愛い女の子を演じていますが、小雪の前ではダメな部分をさらけ出す美姫はとてもチャーミングな女性ですね。

孤独が平気な小雪と孤独に耐えられない美姫がお互いを支え合っている姿にほっこりしました。

悩みを拗らせている高校生の姿にリアリティーを感じられる『氷の城壁』

第4話では小雪のトラウマが明かされていきます。

無神経な人たちに小雪の精神が疲弊させられてしまいますよ。

第4話

中学時代の小雪は先輩や同級生の男子から軽いノリで話しかけられることがよくありました。

普通に学食でパンを買っただけなのに日替わりパンの内容について聞かれたこともあります。

氷川小雪
「え、えっと確か焼きそばでした」

なんで自分に聞いてくるのか意味が分かりません。

タマゴサンドを食べたい小雪が先輩たちの前から立ち去ろうとします。

しかし今度は先輩たちの中で誰が一番カッコイイか質問されました。

氷川小雪
「え・・・いや、どういう流れ?どう答えたらいいんだコレ」

先輩たちの軽いノリについていけません。

困っている小雪を見た先輩たちが大笑いします。

どうして笑われているのか小雪には分かりません。

女性の先輩が間に割って入ってくれたので、とりあえずこの場を離れることはできました。

氷川小雪
「何もしてないのに爆笑された・・・何故・・・」

面倒なノリに関わる必要はないと女性の先輩はアドバイスしてくれます。

ですが面倒なノリで絡んでくるのは先輩の男子だけではありません。

同級生の男子も背が低い小雪のことを軽いノリでイジってきます。

どうやら小雪の気を引きたいようなのですが、小雪には全く通じていません。

氷川小雪
「・・・じゃない、好きでチビなわけじゃない」

男子は小雪の特大地雷を踏んでしまったのです。

女性の先輩からは絡みたくて絡んでいるだけだから気にするなと言われました。

しかし小雪は親しくもないのに人を馬鹿にして笑いをとろうとする人が大嫌いです。

小さくて可愛らしい小雪は子供の頃から無神経な男子に絡まれてきました。

氷川小雪
「昔から思ってたこと、何でそれが冗談や好意なら許されるのだろう、ねえ、私の気持ちは?自分から関わろうとしたことなんてないのに、何で入ってくるんだろう、ほっといてほしい」

もしかしたら男子に絡まれて喜ぶ女子がいるかもしれません。

ですが小雪は自分のテリトリーに土足で入り込むようなことはして欲しくないのです。

高校生になった現在も他人と必要以上に関わりたくないと思っていました。

今日は寒いので暖房が効いている保健室で菓子パンを食べることにします。

しかし男子生徒が保健室に入ってきたので食後の紅茶を買いに行くことにしました。

氷川小雪
「のどか、静か、空気きれい・・・充分じゃん」

1人の世界に満足していると男子たちの笑い声が聞こえてきます。

その中に軽いノリで声を掛けてきた雨宮湊の姿がありました。

今まで知りませんでしたが赤いスリッパを履いているので雨宮が同級生だと分かります。

少しだけ気になったので様子を見ていると目が合ってしまいました。

氷川小雪
「なんか咄嗟に顔背けちゃった、変な感じに、いやでも挨拶する仲でもないしな・・・まあいっか、えーっとミルクティーか・・・ココアもいいな、コレはないな、なんだこれ」

自動販売機でココアを買うことにします。

ここで雨宮に後ろから声を掛けられました。

雨宮湊
「なんで無視すんのー」

驚いた小雪は買うつもりのなかったカレーDRINKのボタンを押してしまいました。

飲みたかったココアを買えなかったことよりも雨宮に話しかけられたことで動揺する小雪だったのです。

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『氷の城壁』はこんな人にオススメ

ヒューマンドラマが好きな人にオススメしたい作品です。

青春とコンプレックスを題材にした感情移入しやすい物語になっていますよ。

対人トラブルを読みやすく表現した『氷の城壁』

他人との距離感に悩む小雪の姿が印象的でした。

自分の悩みと向き合えるきっかけにもなりましたよ。

 

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