銀太郎さんお頼み申すのネタバレ(漫画)!感想とあらすじも!

今回は「東村アキコ」先生の『銀太郎さんお頼み申す』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『銀太郎さんお頼み申す』はこんな漫画(あらすじ)

カフェでアルバイトをしている25歳の岩下さとりは、着物がよく似合う美人と知り合いました。

美人の影響で着物に興味を持つようになりましたが、日本人なのに着物の知識が全くありません。

そこで着物美人の仕事を手伝う代わりに着物を着させてもらうことにします。

すると日本の伝統的な文化に魅了されました。

自分の知らない美しいものと言葉を知りたくなったさとりは着物美人に弟子入りを志願します。

古き良き日本の伝統文化を題材にした『銀太郎さんお頼み申す』

今回は教養が身につくヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

さとりが成長していく様子を見守ってください。

 

『銀太郎さんお頼み申す』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

カフェでアルバイト中のさとりを着物美人の師匠が訪ねてきました。

銀太郎
「さとりちゃん、今日はお仕事何時まで?」
さとり
「秒で早退できますよ、時給が減るだけで」
銀太郎
「じゃ、どう?」
さとり
「着物着せてもらえるなら!」

岩下さとりは新宿追分ビルの1階に入っているカフェでバイトしています。

25歳のさとりは趣味がTikTokで彼氏はいません。

着物美人の師匠とはこの前の冬に知り合いました。

師匠は器屋の仕事をしていて全国を飛び回っているらしいのですが、名前はまだ教えてもらっていません。

さとり
「師匠、今日のお着物もステキですね」
銀太郎
「ねえその呼び方やめてくれない?」
さとり
「だってお名前まだ聞いてませんから、教えてくれないじゃないですか」
銀太郎
「さあ行くわよ」

名前を教えないまま師匠が歩きだします。

師匠は着物だけでなく素敵な帯を締めていました。

さとり
「これは何の柄ですか?あ、もみじだ!」
銀太郎
「今日は紗の観世流水、帯は青楓よ、ちり除けから透けて見えるでしょ?」

師匠の口から出る言葉は日本語なのですがさとりの知らない日本語です。

紗も観世流水も前に聞いたことはありますが意味は分かりません。

さとり
「師匠ちなみにその・・・スケスケの上着は・・・それはスケルトン上着ってことですか?てゆーかそもそも着物で暑くないんですか師匠・・・」
銀太郎
「あらいやだ、私暑そうに見える?」
さとり
「いえ見えませんけど・・・あれ?暑くないんですか?」

そのまま着付けの先生を訪ねます。

8月になり暑くなってきたので着付けのヨシエ先生は食欲が無くスイカしか食べられていません。

銀太郎
「ヨシエ先生、またこの子お茶汲みさせるから・・・えーと何がいいかしらね、紗で若いコに着せてもいいやつあったかしら」
ヨシエ
「右っかわに萩がちょろっと入った紗紬の小紋があるよ」
銀太郎
「ああこれね、ちょうどいいわね」
さとり
「ちょーっとお待ち下さい、お師匠ーっ、私師匠が着てるみたいなその完全流水が着たいです!」

さとりは観世流水を完全流水だと勘違いしています。

間違いを正さない師匠は観世流水はさとりには地味だと説明しました。

しかしさとりは顔が地味なので似合うと主張します。

銀太郎
「顔が地味だったら着物は華やかにしなきゃ、ほらこの萩のお花と小菊が入ったのなんてかわいらしいわよ」
さとり
「そうなんですか!?顔と逆のほうがいいんですか着物って、でもでも私そういう大人っぽいのが着てみたいんですよっ」
銀太郎
「あらまあ・・・若いのに渋好みなのねぇ」

若い時だからこそ華やかな色が似合うと思うので、師匠は残念だと感じてしまいました。

ヨシエ先生はさとりのために桐たんすから流水の小紋が入った着物を出してくれます。

さとり
「えっ、今そこのタンス?から出てきました?このでっかい着物が」

引き出しが薄い桐たんすをさとりは見たことがありませんでした。

母親も着物を着ないし実家はマンションなので桐たんすは置いていません。

桐たんすの引き出しを開けるとどの段にも白い紙しか入っていませんでした。

銀太郎
「たとう紙よ、たとう紙に包んでないと痛むでしょ」
さとり
「タトゥーシ?タトゥー!?」
銀太郎
「さとりちゃん・・・もしかしてさとりちゃんって留学生か何か?あなた本当に日本人?」

師匠はさとりが聞き間違えしている日本語をメモに書いて渡してくれます。

調べたくてもヒアリングできていなかったので助かりました。

有り難いと感じながらさとりは改めて日本人なのに着物について何も知らないことを実感します。

今の若い子はさとりと同じで着物についての知識がないのかもしれません。

さとり
「師匠はどうしてこんなに着物にお詳しいんですか?」
銀太郎
「詳しいっていうか・・・昔から着てるから自然に覚えただけよ、あなただってお洋服の名前とかブランドとか素材のことならいっぱい知ってるでしょう?」

確かに自分が着ている洋服のことなら着物よりも知識は豊富です。

師匠も普段から着ているので着物について詳しくなっていました。

ヨシエ
「あれっあんた・・・衣装ぼくろがあるね」
銀太郎
「あらほんと?見せて見せて、まーほんとだ、ちょうど真ん中に立派なほくろ!」

師匠にも首の後ろにさとりよりも小さな衣装ぼくろがあるそうです。

衣装ぼくろは一生着るものには困らない衣装持ちになるという言い伝えがありますが、お金には困るかもしれません。

さとり
「えっ、それは着物に散財するということですかっ、やっぱヤバイほくろですよこれ、あのっヤバイついでにひとつ質問していいですか!?お師匠はどうして着物を着るようになったんですか?」

着物を着るようになった時期も尋ねてみます。

ですがお師匠は答えてくれませんでした。

そのままヨシエ先生が着付けを終えるまで待つことになります。

待っている間もさとりは自分が師匠のように着物を美しく着られるのか考えていました。

どのくらい修行すれば師匠のように着物を着こなすことができるのでしょうか!?

 

 

知識がなくても直感で着物に魅了された岩下さとりがとても可愛らしかったです。

さとりに名前すら教えないお師匠はミステリアスなキャラクターですね。

着物に関する知識がふんだんに散りばめられている『銀太郎さんお頼み申す』

ここから少しずつお師匠の人物像が明かされていきます。

作品タイトルにどんな意味が込められているのかもハッキリしますよ。

後編

ヨシエ先生のおかげでさとりが着替え終わりました。

さとり
「これが・・・紗・・・シャアじゃなくて紗・・・つーか紗って何なんだ・・・」
銀太郎
「違うわよ、そっちは絽!私のが紗!ほら私の着物のほうが透けてるでしょう?」
さとり
「あっ、紗のほうが薄いんですかね」

薄さに違いがあるわけではありません。

紗と絽では織り方が異なるのです。

詳しい説明を省いたままお師匠がさとりを“銀太郎ごのみ器展”の会場へ連れて行きました。

銀太郎
「どうも皆さんおつかれさまですー、お茶淹れられる子連れてきました」
さとり
「銀太郎ごのみ・・・ここのお店のご主人の名前かな、ごのみ・・・味ごのみのごのみ?あ、この人かな」

銀太郎っぽい男性が出迎えてくれます。

今日はお客さんが多いそうなので助かると言ってもらえました。

銀太郎
「じゃ、さとりちゃんお茶の準備お願い」
さとり
「ハイッ、わたくしコーヒーも淹れられますがっ」
銀太郎
「お茶でいいわ」
龍子
「アラ、二人とも流水なの?お茶出しの若い子にはかわいい秋の草でも着せれば良かったのにぃ」

声を掛けてきたのは黒い着物の龍子という女性です。

お師匠と知り合いの龍子はさとりの帯が地味だと言ってきました。

銀太郎
「いいのよ、このご時世だもの、流水で疾病を洗い流さなきゃ、流れる水は腐らず常に清らかなりよ、それによく見てこれ、流水に勝虫よ、この子のトンボの眼鏡みたいで面白いじゃない」

さとりの目が真ん丸で大きなことをお師匠は気に入っているようです。

しかし龍子は納得していません。

龍子
「いやこれ勝虫じゃないわよ、トンボよ、勝虫ってのはここんとこに筋がないとダメなの、これはトンボ柄!」
銀太郎
「あらよく見てよ、筋あるわよ、この細くて白い線・・・」

会話についていけないさとりは頭がこんがらがってきました。

龍子の顔は怖いのですがお師匠が自分のことを庇ってくれていることは何となく分かります。

さとり
「すいません師匠、言われた通り秋の花?の着物着てくればよかったですかね」
銀太郎
「あら、いいのよ別に」
さとり
「あの・・・ああいう人がいわゆる・・・着物警察ってやつなんですかね」

さとりは龍子のことを若い子に着物のダメ出しをする着物警察だと思っていました。

しかしお師匠と龍子は着物のことでやり合うのを楽しんでいるそうです。

ただお師匠と龍子は好みが違っていて、龍子は衿をあまり抜かずに帯も四角く平らにしていました。

銀太郎
「あの人、背が高くて首が長いからあれでも野暮ったくならないのよね、それにあの人江戸っ子だから、ほらお太鼓がピシーッとしてるでしょ、粋よね、よく似合ってるわ」

龍子からするとお師匠の衿は抜き過ぎなのかもしれません。

またお太鼓は関西風なのでそもそも趣味が異なります。

さとり
「へー・・・関西風・・・ってことは師匠は関西のご出身なんですか?」
銀太郎
「違うわよ、さ!お茶お出しして」

謎めいている美人の師匠は自分のことをあまり話しません。

そんな師匠はSNSで自分のことを発信する時代とは逆行しています。

さとりにはそんな師匠がミステリアスで美しく感じました。

ですが名前くらいは知りたいと思っています。

さとり
「あの、あのすいません、あの、ぎ銀太郎さん、銀太郎さん、あの、す、すいません銀太郎さんっ」
銀太郎
「なあに?」

器展に出迎えてくれた男性にさとりは声を掛けました。

しかし銀太郎の名前に反応したのはお師匠です。

さとり
「え・・・?銀太郎・・・って・・・え?師匠って・・・そうなんですか?」
銀太郎
「そうでもいいけど・・・残念ながら私は女よ、どこにでもいる普通の女」

銀太郎は芸妓時代の名前で、龍子によるとお師匠は京都で有名な美人芸妓だったそうなのですが本人は否定しました。

芸妓は男名前を使うのが一般的なのです。

龍子
「じゃ、お茶飲んだし行くわね、お菓子は出てこなかったけど」
銀太郎
「龍子さん宣伝よろしくね、数が揃ってるものも多いからお料理屋さんも・・・あ、そうだわ、知り合いの板前さんたちにこれ・・・お頼み申す!」

銀太郎と龍子のやり取りを見ていたさとりは、お頼み申すという言葉が昔風でカッコイイと感じました。

髪を大きく結ってもらい薄くて少し透けた着物を着せてもらった今の自分は江戸時代にタイムスリップした気分になっています。

着物の柄が身体の上に流れて身も心も清まっている感覚も味わえていました。

さとり
「日本人なのに何も知らない私、でも知らないことが嫌じゃない、知らないことが嬉しい、もっと知りたい、私の知らないことばと、私の知らないうつくしいものとそこに秘められた意味を」

知らないことばかりなのでさとりはワクワクしているのです。

そこで改めて弟子入りを希望しました。

銀太郎
「やれやれ」
さとり
「師匠!改めて私を弟子にして下さい!」
銀太郎
「弟子?なんの?着物?器?」
さとり
「えっと主に着物・・・そして女の道全般です!ふつっふつ・・・ふつつか者ですが・・・お茶汲みも頑張りますのでどうか・・・どうか・・・ぎ・・・銀太郎さんお頼み申す!」

こうしてさとりの修行が幕を開けたのです。

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『銀太郎さんお頼み申す』を読んだ感想

知らないものに美しさと魅力を感じられるさとりの感性が素晴らしいと思いました。

頭を下げられる素直な性格もさとりの魅力ですね。

ユーモアを交えながら和の文化を伝えていく『銀太郎さんお頼み申す』

現代っ子が着物文化に魅了されていきます。

さとりと一緒に日本の伝統文化に感動してください。

 

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