今回は「東村アキコ」先生の『銀太郎さんお頼み申す』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『銀太郎さんお頼み申す』はこんな漫画(あらすじ)
岩下さとりはカフェでアルバイト中、着物が似合う美人と出会いました。
着物の美しさに魅了されたさとりは着物美人の銀太郎に弟子入りして、奥深い日本の伝統文化を学ぶことにします。
現代っ子のさとりは日本の文化に詳しくありませんが、知りたいという好奇心が膨らんできました。
好奇心から着物だけでなくさとりは銀太郎から女の道も教わることにします。
学ぶことが山ほどある中、銀太郎のもとでさとりはどのように成長していくのでしょうか!?
着物の奥深さと楽しさを表現していく『銀太郎さんお頼み申す』
今回は着物をテーマにしたヒューマンドラマの第2話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。
東村アキコ先生の世界観を存分にご堪能ください。
『銀太郎さんお頼み申す』の魅力紹介(ネタバレ含む)
第2話前編
萩の花が彩られた着物を身に纏った銀太郎が昔のことを思い出しています。
暑い日に山の中を歩いていた銀太郎が石を踏んでしまい転びそうになりました。
すると男性が背中を支えてくれます。
お礼を言おうとする銀太郎に男性は山に咲いている萩とおそろいだと言ってくれました。
この出来事が楽しい思い出なのか悲しい思い出なのかは分かりません。
ただ萩の着物が昔を思い出させたようです。
さとりが接客しているとカフェに銀太郎がやって来ました。
キレイな着物に感心しますがさとりは萩の花を知らないようです。
さとりの近くでは男性店員が忙しそうに働いていました。
彼のおかげで早く上がれるそうです。
着物が着たいさとりは張り切っていました。
しかし気合が空回りしているようです。
豆乳ラテを飲みながらさとりの帰り支度を待つことにしました。
しかしアイスを頼んだはずなのにホッとが運ばれてきます。
残念な思いをした銀太郎がさとりを連れてヨシエ先生を訪ねました。
先月に萩と秋の草の小紋を見ているのに忘れているようです。
忘れないためにも次からは写メを撮っておくことにしました。
訪問先のことを考えてさとりの着物を選んでいます。
その間にさとりは萩の花をネットで検索してみました。
萩の帯を勧められましたが地味なので断ります。
代わりに牡丹の柄を選びました。
着物は季節を考えて選ばなければいけません。
そんなことも知らなかったさとりは呆れられてしまいます。
ヨシエ先生がコレクションの中から洋花の帯を選んでくれました。
さとりは着物だけでなく帯のことも勉強しなければいけないのです。
ヨシエ先生があっという間に着替えさせてくれました。
橙の着物と洋花の帯がさとりによく似合っています。
風呂敷に包まれた箱を持ってきました。
さとりを荷物持ちにしたのはこの箱を持っていくためです。
お師匠のため花入を死守すると誓いました。
この日の銀太郎はさとりをどこへ連れて行くのでしょうか!?
萩の花を知らない世間知らずな所もさとりの魅力だと感じました。
銀太郎とヨシエ先生の会話についていけないさとりも可愛らしかったです。
着物を通じて伝統文化を伝えていく『銀太郎さんお頼み申す』
物を知らないさとりが銀太郎から様々なことを吸収していきます。
有名な俳句の意味にもご注目ください。
第2話後編
銀太郎とさとりがタクシーで山の方へ向かっています。
さとりは帯の洋花が気になっていました。
すると銀太郎から意外な言葉が返ってきます。
さとりは銀太郎なら全ての着物の花について知っていると思っていました。
意外でしたが逆に親近感が湧いてきます。
バラなのかカトレアなのか銀太郎にも分かりません。
さとりはかなり不安になってきました。
不安がどんどん大きくなる中、タクシーを降りて目的地まで歩くことにします。
山へ向かっていくとクマゼミが鳴いていました。
着物にまだ慣れていないさとりが足を滑らせてしまいます。
転んだため絶対に落としてはいけない花入を落としました。
ショックを引きずったままお客様の家に上がります。
銀太郎は根津さんと談笑していますがさとりの顔色は真っ青になっていました。
花入を落としたショックから立ち直れていません。
激しく転んだので絶対に花入は割れているはずです。
それなのに笑顔で話す銀太郎が理解できません。
根津さんは今日の夜に夫の友達夫婦を招くそうです。
そこでお茶を一服点ててほしいとお願いされていました。
さとりが恐れていた瞬間がやって来ます。
銀太郎が箱を開けると中から籠の花入が出てきました。
花入を気に入った根津さんが萩の花を切りに行きます。
箱の中が花瓶だと思っていたさとりは騙された気分になっていました。
その後、花入に活けられた萩の花をさとりが見つめています。
萩の花は小さくて地味ですが、よく見ると葉っぱが丸くて可愛らしく思えてきました。
花入と着物に共通している価値観を発見します。
ここで銀太郎とさとりは戻ることにしました。
器展の招待状を渡すと喜んでくれます。
帰り道を歩いていると公園にも萩の花が咲いていました。
江戸時代この辺りは山だったので自然がたくさん残っています。
帯に描かれている洋花は概念をデザインしたものなので実際に存在しているものではありません。
想像の花は季節など関係ないのでどの時期に締めても構わないのです。
高度な駆け引き過ぎてさとりにはよく分かりません。
あとは着物に慣れていなくて転んだところを見られていなければ恥をかかずに済みそうです。
さとりの言葉を聞いた銀太郎が笑い出しました。
しかし目は笑っていません。
奥の細道に収められているこの俳句には、行ける所まで行き途中で倒れてしまってもその場所が萩の咲く野原であればいいという意味が込められています。
季節の柄の着物を毎年同じ時期に着ている銀太郎には、季節ごとに色々な思い出が染み付いていました。
そんな思い出と概念を覆してくれた若いさとりの感性が羨ましいと言ってくれます。
もっと成長したいと願いながら花入の値段が35万円と知らされ、さとりは大きな衝撃を受けてしまいました。
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『銀太郎さんお頼み申す』はこんな人にオススメ
笑いと伝統文化を融合させたタメになるヒューマンドラマを読んでみたい人にオススメの作品です。
何も知らないさとりを面白がりながら銀太郎が様々なことを教えていく成長物語になっていますよ。
日本の伝統文化に感銘を受けたヒロインの日常を綴っていく『銀太郎さんお頼み申す』
着物や帯といった素敵な文化に触れることの楽しさを味わえることができます。
憧れるものがあることで人生が充実するというメッセージを受け取ってください。
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