グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~のネタバレ!”英雄の宴”見所は?

今回は「原作 西村ミツル 漫画 大崎充」先生の『グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~』はこんな漫画(あらすじ)

内閣総理大臣の阿藤一郎は交渉の場において会食の役割が大切だと思っています。

ですが料亭で行う会食は高額な官房機密費を使うため国民のイメージが良くありません。

悪いイメージを払拭するため阿藤首相は60年ぶりに官邸料理人を復活させるため、若き女性料理人の一木くるみを採用しました。

大物政治家との会食で阿藤首相の考えを表現した見事な料理を振舞ったくるみは、正式に官邸料理人の地位を獲得します。

自由な発想と大胆な調理方法で首相を満足させるくるみが次に接客する人物とは・・・!?

大切な想いを料理に込めて伝えることで相手の信頼を勝ち取っていく『グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~』

今回はグルメと政治を融合させた漫画の第2話と第3話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

一皿の料理に全てを捧げる美人料理家の情熱に感動してください。

 

『グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~』の魅力紹介(ネタバレ含む)

第2話

古書店の二階から包丁で食材を切る音が聞えてきます。

一木くるみ
「よし!セロリはこのくらいでいいかな、次にレバーを薄くスライスしてボウルに入れ塩・胡椒・醤油と粒マスタードを入れてよく揉む・・・と」

熱したフライパンに食材を入れ強火で炒めると、朝食の牛レバーとセロリのソテー・マスタード風味が完成しました。

元気の源である朝食の味に大満足します。

そんなくるみが料理人を務めている首相官邸の建物を一人の青年が見上げていました。

立花優介
「総工費700億円、地上5階に地下1階、延べ面積は2万5千平方メートル、地下にはシェルター機能、外観は厚さ5㎝の防弾ガラス張りか、へっ、まるで地上の要塞だな」

感心しているとすぐ横を自転車に乗ったくるみが横切ります。

青年が声をかけるとくるみが自転車を止めました。

一木くるみ
「立花さん!?お久しぶりです、ワシントンではお世話になりました!」
立花優介
「イヤ・・・それよりワシントンの日本大使館公邸の料理人だった君がなぜ日本に?」
一木くるみ
「私、首相官邸料理人になったんです!」
立花優介
「首相官邸料理人!?マジで!?全然知らなかったよ!まさか日本でそんなことを始めるなんて!くそォまだまだだな俺も・・・」

立花は首相官邸担当と書かれた名刺を渡してきます。

総理番を担当することになったのですが、新参者なのでまだ右も左も分かりません。

一木くるみ
「私と一緒ですね、新参者同士仲良くやりましょう」
立花優介
「おう、また一緒に野球でも観に行こうな、記者クラブにいるからいつでも遊びに来てよ」

くるみは気付いていませんが立花は情報を収集するために利用できるものなら何でも利用するつもりです。

首相官邸に入ったくるみは政務担当秘書官室で古賀から政治家にとって最も必要な資質が何か問われました。

一木くるみ
「誠実さですか?」

確かに誠実さも必要ですが社会学者のマックス・ヴェーパーは著書の中で情熱、責任感、判断力が重要だと述べています。

古賀はその中でも判断力が最も重要な資質だと考えていました。

古賀征二
「判断力とは突き詰めて言えば・・・そいつが信じるに足る人間か、それとも信じられない人間かを見分ける力だ・・・お前もそれを身に付けた方がいい、今後お前を利用しようと近付いて来る輩が現れるかもしれないからな」

首相官邸内で得た情報を外部に漏らさないという誓約書にくるみが捺印すると、本日のゲストについて説明が始まります。

しかしすでにくるみは本日のメニューを考えてありました。

一木くるみ
「日本人メジャーリーガー中村栄三選手!国民栄誉賞受賞!国民栄誉賞って首相官邸で授与されるんですよね」

スポーツ新聞でエイゾー選手の受賞は知っていたのですが、実はこの受賞が引退セレモニーになることを古賀から知らされます。

以前からエイゾー選手には受賞を打診していたのですが、現役中の受賞は固辞されてきました。

古賀征二
「くるみ、お前自身は彼にどうしてもらいたい?」
一木くるみ
「そりゃもちろん現役を続行して欲しいです、一試合でも一打席でも多く観たいのがファンですもの、みんなもそう思っているはずです」
古賀征二
「その気持ちを料理に込めてみろ、前回は運よく上手くいったかもしれんが私にとってお前の実力などまだまだ信じるには足りないものだ、お前の力が必要なものだと証明するために国民が望むエイゾーの現役続行を実現させてみろ、得意の一皿のメッセージとやらでな」

くるみは料理の力でエイゾー選手の現役続行を説得することになったのです。

しかしなかなか良いアイディアが浮かびません。

一木くるみ
「困ったなぁ・・・だって・・・ただ美味しいものを出せばいいってもんでもないし・・・ってゆーかあたしより阿藤首相の方がよっぽど説得力あると思うケド・・・」

気分転換するため外の空気を吸っていると立花が声をかけてきます。

細かい情報は伝えられないくるみが立花と話していると、アメリカ支局の同僚が拾ってきたエイゾー選手のオフレココメントを教えてくれました。

立花優介
「辞める時は余力があるうちに辞める、ボロボロの絞りカスみたいな姿を客に見せるわけにはいかないって言ってたみたいよ、ほら彼は自分の美学を大事にする、はっきり言ってエエ格好しいだから」
一木くるみ
「ボロボロの絞りカスみたいな姿か、ん?絞りカス!?ああっ!」

立花のお蔭でアイディアが閃いたくるみはすぐ調理場に戻ります。

一皿のメッセージはエイゾー選手の現役続行を説得できるのでしょうか!?

 

 

第2話と第3話では実際の日本人メジャーリーガーだったプレイヤーがモデルになっていますね。

美学を大切にするところなど上手く特徴を表現してると感じました。

料理の力で人の運命を変えていく『グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~』!

いよいよ第3話から国民栄誉賞授与式が幕を開けます。

絞りカスというヒントから生み出す絶品料理も注目ポイントになっていますよ。

第3話

エイゾー選手が大勢のファンに出迎えられながら首相官邸に入っていきます。

午後5時、首相官邸特別応接室で国民栄誉賞授与式が始まりました。

調理場ではすでにくるみが全ての前菜を完成させました。

そして一皿のメッセージを込めるメイン料理の調理を始めます。

一木くるみ
「帆立の身を傷つけないようペティナイフを差し込んで・・・貝柱とヒモを外してボウルに入れておくんです」
田村友和
「くるみちゃん帆立をもっと洗ったら?」
一木くるみ
「いいえ、海に棲んでいる貝に水道水をかけるとストレスを与えてしまうので手早く水洗いするんです」

次に手鍋に帆立のヒモ、玉葱と人参のスライス、パセリの軸とレモンを入れて白ワインと水を注いで煮立てながらフォンを完成させました。

そしてバターを塗ったトレイに貝柱を並べ、オーブンで1分ほど火を通してからスライスします。

続いて千切った香草をボウルに入れ混ぜてから、煮立てたフォンを漉しながら別の手鍋に入れてそこに絞りカスから閃いた素材を入れました。

完成したところで料理が官邸2階の小ホールへ運ばれていきます。

中村栄三
「食事も出るとは思いませんでした」
阿藤一郎
「ご迷惑でしたかな?」
中村栄三
「ノーノー、とんでもない、美味しいものは大好きです、実は記念品よりこっちの方が嬉しかったりして」

美味しい前菜のおかげで会食は和やかな雰囲気で進行していました。

しかしこの料理では現役続行を説得することはできません。

阿藤一郎
「よく受賞を決意してくれました、改めて心から感謝します」
中村栄三
「いやぶっちゃけねこのあたりが退き際だと思いましてね、今シーズンが始まってすぐかな・・・打てなくても悔しさがこみ上げてこない日がありましてね・・・その時に感じたんです、あぁハートの中の執念の炎が消えかかっているなって・・・」

エイゾー選手は自分が喰らいついてでもボールを打ち返す姿こそ、ファンが求めている姿だと考えています。

燃え尽きたボロボロの絞りカスのような姿は見せたくありません。

野球の世界は現役復帰が難しいとは分かっていても引退を決断したそうです。

田村友和
「帆立貝のタンバルです」
中村栄三
「うん!デリシャス!とくにこのキャビアと帆立貝の下に敷いてあるものがグッドテイストです、これに帆立のエキスが沁み込んでいて舌によく馴染む」

とても美味しいのですがどんな食材が使われているのかは分かりません。

ただとても斬新な食感であることはハッキリしています。

阿藤一郎
「一木君を呼んで下さい」

阿藤首相は料理の説明をさせるためくるみを呼び出しました。

くるみはエイゾー選手に使った食材が大豆を搾ったあとに残る搾りカスのおからであることを説明します。

一木くるみ
「おからはただの搾りカスではありません、おからを使った料理は数多く・・・色んなものを吸収して様々な味に変化します、つまり新しい味を生み出す力があるんです、そのことを知っていただきたくて・・・お皿の上に載せてみました」
阿藤一郎
「なるほど、おからの別名は卯の花・・・陰暦の四月卯月に咲くウツギの花の白さに似ていることから名づけられたと言います、そして卯月のウは初や産と同じ・・・循環のスタートラインという意味があるといいます」

くるみは国民栄誉賞を受賞したエイゾー選手がどんな道でも新たなスタートラインに立って頑張ることを祈ってこの料理に想いを込めました。

その想いをエイゾー選手はしっかりと受け止めてくれます。

中村栄三
「そうか・・・搾りカスになってからでも使い道があるのか・・・正直言って自分がボロボロになった姿を想像するのが怖かったんだ・・・俺はずっとそのことで悩んでいたように思う・・・でもこのおからのように俺はまたリボーン出来るのかもしれないな」

くるみが料理に込めた新しい味を生み出す力はエイゾー選手の現役続行を後押ししました。

料理に大満足したエイゾー選手はマスコミの前ではっきりと現役続行を表明します。

こうしてくるみは古賀から与えられたミッションを達成しました。

マスコミは阿藤首相がエイゾー選手の現役続行を説得したと思っています。

古賀征二
「これがマスコミに美談として流されることで阿藤首相の支持率が上がるだろう・・・」
一木くるみ
「ひどっ、全て計算ずくだったんですかぁ!?」
古賀征二
「当たり前だ、これが政治の世界だ、言ったはずだぞ?くるみ、今後お前を利用しようと近付いて来る輩が現れるかもしれない・・・とな」

政治の世界に足を踏み入れたくるみに対して、次はどんなミッションが待ち受けているのでしょうか!?

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『グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~』はこんな人にオススメ

グルメ漫画が好きな人とヒューマンドラマが好きな人にオススメの作品です。

官邸料理人としてゲストの心に寄り添うくるみの料理は誰もが食べてみたくなると思いますよ。

美味しい料理が人の悩みを解消していく『グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~』

くるみの発想力に驚かされると思います。

どんな料理でメッセージを届けるのか想像しながら読んでいくと面白さが増していきますよ。

 

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