『ヒトガタナ』のネタバレ(漫画)！感想とあらすじも！

今回は「オニグンソウ」先生の『ヒトガタナ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『ヒトガタナ』はこんな漫画(あらすじ)

近未来の日本では人間の魂を別の容れ物へと移す技術が開発されました。

この画期的な技術によって自分の魂を入れることで操作が可能なアンドロイドが姿を現すことになります。

しかし工業用に開発された初期型アンドロイドとは対照的に、武装を施した戦闘型アンドロイドが開発されるようになりました。

“刀”と呼ばれるようになった操作型武装アンドロイドを使った犯罪が増加する中、政府は対“刀”犯罪課を組織します。

対“刀”犯罪課第八班に所属する十種(とぐさ)は半人半刀でありながら、仲間と共に凶悪犯罪を防ぐため奮闘していくのでした。

様々な仕掛けを張り巡らせながら読者を魅了していく『ヒトガタナ』！

今回は迫力満点のアクション漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

オニグンソウ先生が描く斬新で超常的な物語をじっくりとお楽しみください。

『ヒトガタナ』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

対“刀”犯罪課第八班の十種とパートナーの八千代が犯罪者の操る武装アンドロイドを追い詰めています。

「まったく・・・手間をかけさせる、だが捕えたぞ、おイタにも限度ってもんがあるんだよ」

あっという間に刀を捕えた2人は回収作業を別の班に任せると寮へ帰ることにしました。

寮へ帰ると十種が昼ごはんの準備を始めます。

すると十種の目を盗みながら八千代がお酒の飲みだしました。

「人が洗い物をしてる傍から、何猪口取り出して飲み始めてんですか、言っときますが自分で洗ってくださいね、ったく真っ昼間から酒は無いですよ」

「仕事アガリは別よ、別♡仕事の疲れもふっとぶわよー、あんたもどう？」

大好きなお酒を十種にも勧めてきます。

しかしお酒を勧めた事にはある魂胆がありました。

「遠慮します！どうせ共犯にして片付けさせる気でしょ」

「アハハハハ、いいじゃん！アンタの家事は趣味みたいなモンでしょ」

「何このコ逆ギレ！？仕事アガリに昼飯作って片付けして超疲れてるのよ」

十種は下戸ではないのですが昼間から飲む気にはなれません。

ですが八千代は強引に体を押さえつけながら酒を飲ませようとします。

「ホレホレー年上の誘いは素直に享受しな十種ー！？これいい酒」

「姐さん、今日の夕飯トマトづくしにしますよ？」

「すみませんでした」

トマトが嫌いな八千代は土下座で謝罪しました。

こうして料理番の特権を使って八千代の誘いを断ることができたのです。

「いいですか姐さん、姐さん同様俺も昼はゆっくりとしたいんです、線引きはキッチリと」

仲の良い2人がじゃれ合っているとテレビから先ほど解決した事件の報道が流れてきました。

今回の事件は刀を利用した容疑者が複数の宝飾店から金品を強奪したものです。

刀を捕まえたのが“刀”犯罪課だと報じられたところで十種と八千代の姿が映し出されました。

十種は後ろを向いているのですが八千代はカメラに向かってピースしています。

「いよーし！カッコよく映ってるわ！ま、私の活躍の賜物だしね！」

「おい、こんなことして上から起こられるのはオヤっさんなんですからね！」

「てへ」

「てへじゃない！」

刀には熟練の操者とメンテナンスを担当する刀匠が必要で、2人がオヤっさんと呼んでいる月山重蔵が刀匠を務めていました。

さらに月山は十種と八千代をまとめる班長でもあるのです。

噂をしていると上層部への報告を済ませた月山が帰ってきます。

「八千代、オマエはまた昼間っから酒を飲んどるのか！？」

「てへ」

「てへじゃない！」

八千代を注意した月山は知り合いの店からお肉を貰ってきていました。

肉を見た十種は夕食をスキヤキにしようと提案します。

「ウホーイ！」

「主夫じゃのう・・・で、鶴丸の方はちゃんとしまったか？」

「完了済みよ」

鶴丸というのは八千代が魂を移す刀のことで、半人半刀の十種は来週に定期診断を受ける予定になっていました。

実は上層部には十種を問題視する連中が存在しているので定期的に診断を受けなければならないのです。

「いやいや、しめった話はこれで終わりじゃ、今回もご苦労だった、奮発していい酒買ってきたぞぃ！今夜はコイツとスキヤキで一杯やろうじゃねえか！」

「おっしゃあああああ」

「こ、これ以上姐さんに餌を与えないでください！」

テンションの上がる八千代だったのですが刀を利用した事件が再び起こってしまうことをまだ知りません。

いったい次はどんな事件が十種と八千代を待ち受けているのでしょうか！？

犯罪者を捕えるシーンのカッコ良さと、仕事終わりの十種と八千代がじゃれ合うコミカルなシーンが見事に融合していると思いました。

特に十種が年上の八千代を注意する様子が面白かったです。

武装型アンドロイドを巡って巻き起こる様々な問題にスポットを当てていく『ヒトガタナ』！

ここから物語は半人半刀である十種の悲しい胸の内を描いていきます。

両者の立場から犯罪者と向き合う十種に注目しながら続きをご覧ください。

後編

お酒を飲めることで八千代がテンションを上げていると、月山の元へ事件発生を知らせる電話がかかってきます。

しかし十種と八千代はすでに仕事を済ませているため断ることにします。

それでも他の班が別件を抱えているため十種と八千代が出動しなければなりません。

「スマン、儂もう一件頼まれちゃった」

事件の内容は刀を利用した快楽犯罪者が大暴れしているというものです。

普通の人間では刀には太刀打ちすることができません。

「何だそりゃあ、他が手空いてないとはツいてないね」

「快楽犯とか下らないにも程がありますよ・・・全くどいつもこいつも凶器としてしか刀を見ることができないのか」

十種の表情が暗くなっていきます。

その理由は自分の半分が刀であることが関係しているのかもしれません。

すると立ち上がった八千代が十種の耳を引っぱります。

「十種ツラ、シケてんぞ、言いたいことがあるならこの凶行先ずは止めることよ、腹括ってしゃんとしな」

「そうですね、その通り」

こうして十種と八千代が出撃することになりました。

まずは八千代が鶴丸を保管している部屋へ向かいます。

「月ちゃんさぁ、この転送装置もっと小さくなんない？」

「無茶を言うない、ホレ準備するぞ」

文句を言いながら転送装置の中へ入りました。

続いてカギを挿入してから魂の転送を開始します。

すぐに転送が終了し八千代の魂を移した鶴丸が動き出しました。

「そこの私の本体、中身がこっちにいる内に変なことしないでよね」

「するか！ちゃっちゃと行かんか、くれぐれも死なんようにな」

「はいな」

十種と八千代は追跡機の信号をキャッチしながら現場へ向かいます。

その間、月山から今回の刀について情報が送信されてきました。

今回の犯行に用いられた刀は“小竜景光”という銘で、製作者の弟子が師匠を殺害して奪ったものだそうです。

「本当にロクでもない、これで午後のゆっくりタイムが無くなるとか・・・」

「アハハハ！そりゃ許せんよねぇ、ぶっ倒すっきゃないわ、溜まったゲージ3本使ってしまおう」

しかし現場に到着しても刀の姿が見当たりません。

すると背後から急に刀が襲い掛かってきました。

刀は追跡機を壁に埋め込んで姿を隠していたのです。

急に襲撃された衝撃で十種は吹き飛ばされてしまいました。

しかし十種がすぐに立ち上がったことで刀は困惑しています。

「理由はいくつかあるが気持ちよく動かせているつもりだったんだろうが、先ずアンタはその刀を使いこなせていない、あとはまぁ例外だな、あるやんごとなき理由で俺は半分は人間なんだがもう半分は刀でして、生半可な攻撃では死なんのよ」

「十種、交代、ごめんやっぱちょっと酒残ってる・・・」

「あいよ、このツケはきっちり三倍返しでお願いしますよ、と、そんなワケで俺が引導渡すからかかってきんさい」

この快楽犯罪者は自分で思っているほど刀を使いこなせていません。

そんな未熟な腕では十種には通用せずあっという間に成敗されていきます。

「お見事」

「教えてやる、刀が凶器なんかじゃない、それを凶器としたのはただお前の狂気によってのみだ」

十種は刀を凶器にするのは人間の狂気であると確信していました。

そしてこの気持ちを抱えながら十種はこれからも凶悪な犯罪と向き合っていくのです。

刀を用いた犯罪が根絶する日はやってくるのでしょうか！？

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『ヒトガタナ』を読んだ感想

ただのアクション漫画ではなく十種たちの心理を丁寧に描いている作品に仕上がっていますね。

その上で十種がなぜ半分人間で半分刀なのかという謎も物語を面白くさせている点だと思いました。

注目ポイントを数多く演出することで読み応え抜群の『ヒトガタナ』！

仲間の絆や人間の狂気など様々な要素を含んだ傑作漫画です。

漫画選びで悩んだ場合はこの作品をセレクトしてみてください。

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