君は放課後インソムニアのネタバレ(漫画)！恋の結末は？

今回は「オジロマコト」先生の『君は放課後インソムニア』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『君は放課後インソムニア』はこんな漫画(あらすじ)

男子高校生の中見ガンタは不眠症(インソムニア)に悩まされています。

朝を迎えることが地獄のように感じられる中見はあることがきっかけで今は物置になっている学校の天文台に入ることになりました。

誰もいない空間が心地良いと感じていると、天文台の中で眠っている女子高生を発見します。

同じクラスの曲伊咲(マガリイサキ)という女子は自分と同じ悩みを抱えていて、2人はこの場所を秘密基地として共有することにしました。

ここから始まる男女の人間模様を描写した『君は放課後インソムニア』！

今回は思春期の眠れない夜を切り取っていくヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

不眠症で悩む人に寄り添ってくれる優しい物語を存分にご堪能ください。

『君は放課後インソムニア』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

中見ガンタが通っている高校には天文部がありません。

以前は男子3人と女子2人の天文部があったのですが廃部になってしまいました。

廃部のきっかけは天文部の女子がサッカー部の先輩に恋をしたことです。

想いが先輩に届くことなく絶望した女子は天文台の屋上から飛び降りてしまいました。

月日が経過して日常の生活が戻ってきた頃、天文部の男子に変化が現れます。

男子は望遠鏡で月を眺めながら「月の上に女の子がいてこっちに手を振ってる」と言い出しました。

ここから毎日夜空を眺め続けた男子は衰弱死してしまいます。

男子は死ぬ前に「あの子は俺に手を振ってるんじゃなくて手招きしてたんだ・・・」という言葉を残しました。

そして他の男子部員も彼と同じ末路を辿ってしまったのです。

このようなことから天文部は廃部となり、現在は倉庫として使われていて星を見るための屋根は固く施錠されました。

現在、文化祭の準備をしているこの学校の生徒たちが天文部の噂話で盛り上がっています。

するとダンボールが足りなくなってしまいました。

そのためダンボールを布団にしながらサボっている中見に取って来てもらうことにします。

「なんで俺が・・・みろよ二つ作るダンボールタワーを俺は一人で作った、同じタイミングで作りはじめたもう一つは三人がかりで作ってもまだ完成してない」

自分が三人分の仕事をしたと説明するのですが女子たちは納得してくれません。

仕方なく女子のお願いを聞いてあげることにします。

ダンボールは天文台がある本館3Fに置いてあるため向かっていると、小学校から幼なじみの受川が廊下で作業をしていました。

「ガンちゃん、調子悪そうだな」

「無茶苦茶眠みーよ・・・」

中見は不眠症に悩まされていて、そのことを受川だけには打ち明けています。

しかし当事者ではないため受川は不眠症の苦しさを理解している訳ではありません。

「その不眠症ってのはマリオのスター状態が夜通し続くかんじ？」

不眠症の中見は眠くするため夜中に参考書を開きます。

しかし結局朝までに3冊の参考書に目を通すようになっていました。

そのおかげで成績は優秀なのですが眠れないことで疲弊しています。

「眠れないとマイナスな事ばかり考えて不安とイライラでまた目がさえる、空が明るくなっていってカーテンから光がすけて朝がきて絶望する」

「しんどそうだな」

「昼間は死ぬほど眠くて頭がいたくてイライラして現実味がなくなってくる、どうしよう受川が俺の幻覚だったら」

夜は全く眠れないのですが昼になると眠くなってしまう状況が中見を苦しめていました。

さらに不眠症でイライラすることもあって中見はクラスメイトから怖いと思われています。

「保健室で休んでこいよ」

「いやだ、保健室に入りびたるなんて問題のある生徒みたいじゃないか、と、天文台・・・ダンボールとりにいく途中だったんだ」

「ガンちゃん全部片付いたら一緒に帰ろう」

「わかった、ラインする」

本館3Fの踊り場に向かったのですがダンボールが思ったほど置いてありません。

これでは少ないと文句を言われてしまう可能性があるので天文台の中も探してみることにします。

中に入ると布に包まれた望遠鏡やダンボールが置いてありました。

「ハハすげえ、秘密の基地だ、騒がしいのが遠くに聞こえる、霊の噂で人も近づかないからかな」

騒がしい声が聞こえない天文台の中で寝てみることにします。

すると想像以上の心地良さが中見の身体を包み込みました。

この場所を自分だけの秘密基地にしようと思うのですが、横にある倒れたロッカーを見てみると中で女子が寝ています。

自分よりも先に天文台で寝ていた女子の目的とは何なのでしょうか！？

不眠症の苦しみを丁寧に表現した序盤となっていますね。

現代の日本では4人に1人が睡眠障害を抱えていると言われています。

そのため共感できるといった反響が多い『君は放課後インソムニア』！

ここから伊咲が登場することで物語に青春の輝きがプラスされていきます。

秘密と眠りを共有する中見と伊咲の関係性に注目しながら続きをご覧ください。

後編

ロッカーの中で女子が寝ていることに気が付いた中見は思わず大きな声を出してしまいます。

その声で女子が目を覚ましました。

「きゃあああああ」

慌てて逃げだすのですが何かを思い出した女子がこちらへ戻ってきます。

そして忘れていた帽子を被り直すと再び立ち去ろうとしました。

「ま、うちのクラスの曲伊咲だろ・・・」

正体がバレてしまったことで伊咲は顔を真っ赤にしています。

それでも天文台を出て行こうとするのですが扉が開きません。

「ここの扉鍵が壊れてて、完全に閉めると外側からじゃないと開かなくなるのに」

「それってどう・・・つまり閉じこめられた・・・」

鍵が壊れていることを知らない中見は扉を完全に閉めていました。

こうして2人は天文台の中に閉じ込められてしまったのです。

「中見がどうしてここに居るわけ？」

「ダ、ダンボールだよ、取りに行くよう頼まれたから、そっちこそ文化祭の準備サボってここでなにしてたんだよ・・・」

「言わない」

別に興味がないためそれ以上の質問はしません。

それよりも脱出する方法を考えることにします。

まずは天井を開けてみようとするのですがボタンを押しても反応がありません。

「コードが途中で抜かれてるのかもな・・・配線を見てみよう、うーん・・・まず中が見えないな、明るくするもの・・・ないか」

明かりがなくて困っていると伊咲がスマホのライトで配線盤を照らしてくれました。

スマホを持ち歩くことは校則違反なのですが、これで問題が解決したため中見は一安心します。

しかし伊咲は外部と連絡を取ろうとしません。

「ここにいた理由・・・誰にも言えない」

「どうでもいいよ・・・早くしろよ、このままなにもしない気か、ここに一生いるつもりかよ、おまえなんか変なんじゃないか・・・？」

「変だよ、夜ぜんぜん眠くならなくってイライラして、昼間は頭痛くてずっとウトウト眠気が続くからここで休んでる、心配かけたくないからこんなこと誰にも言えない」

伊咲も中見と同じように不眠症で苦しんでいたのです。

自分を変だと思っている伊咲は泣き出してしまいました。

そして中見も自分が不眠症であることを打ち明けました。

「俺の小学校からの幼なじみに受川ってやつがいてそいつにだけは打ち明けてるんだ、俺が不眠症だってこと」

受川が電話に出なかったため事情を説明するメールを送信します。

メールの返信を待っている間、中見は伊咲が寝場所にしているロッカーを使わせてもらうことにしました。

ロッカーの中は見た目よりも寝心地が良く、中見は思わず感心してしまいます。

「昼休みとか部活前にここにきてこっそり寝てるの、わたしだけの秘密の場所、自分で鍵もつけた」

「わかったって、誰にも言わないし別にとりゃしないよ」

ここから2人は穏やかな時間を過ごしました。

天文台の中にいると不眠症のイライラが解消されるようです。

「わたし中見のこと、こわくて嫌なやつだとずっとおもってた」

「ロクに話したこともなかったのに嫌われていたのか俺は、いつも眠くてイライラしてたもんな」

話しているうちに2人は眠くなってきました。

眠りにつく前に伊咲が天文台の幽霊について自分が噂を流したと打ち明けます。

幽霊の噂を流すことで天文台に人が集まることを避けるようにした伊咲。

「大成功」

そのまま寄り添うように2人は眠っていきました。

どのくらい時間が経ったかは分かりませんが、先に中見が目を覚まします。

「頭がいたくない」

続いてグッスリ眠れた伊咲が目を覚ましました。

ここでタイミング良く受川が天文台の扉を開けてくれます。

すぐに天文台を出た伊咲は受川からマジックを借りると、自分の手に何かを書きだしました。

そして中見に手を出すよう求めてきます。

「パー出して、秘密やぜ」

自分の手を中見の手に押し付けた伊咲。

すると中見の手の平にマジックで書かれた数字が滲んでいました。

伊咲は天文台の扉に付けた鍵の番号を教えてくれたのです。

こうして秘密とインソムニアを共有した中見と伊咲は少しずつ距離を縮めていくことになるのでした。

『君は放課後インソムニア』はこんな人にオススメ

不眠症だけでなく悩みを抱えている人にオススメの作品になっています。

自分だけが変なのかもしれないと感じている人にやさしく寄り添ってくれる素敵な物語ですよ。

悩みを一人で抱えなくても良いことを教えてくれる『君は放課後インソムニア』！

不器用な男女の恋模様は読んでいるうちに応援したくなるはずですよ。

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