今回は「泰三子」先生の『だんドーン』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『だんドーン』はこんな漫画(あらすじ)
260年鎖国を続けてきた江戸幕府に黒船で来航したペリーが開国を要求してきました。
大混乱する日本の中で、薩摩藩主の島津斉彬は屈強な西洋に対抗するためにはバラバラになった国を一つにする必要があると考えます。
バラバラになった人々の心を一つにするため、斉彬は西郷吉之助をナポレオンのような英雄にすることを思いつきました。
しかし藩内にも藩外にも敵が多すぎるため、有能な藩士の川路正之進に西郷の補佐を任せることにします。
最初は疑心暗鬼だった川路でしたが、西郷の人間としての魅力に気づき敵対する藩との情報戦に応じることにしました。
物事の本質を見抜く川路と、嘘をつくことができない真っ直ぐな西郷が日本を変えていく『だんドーン』
今回は日本を変えた男たちをドラマチックに描いていく歴史時代劇の第2話と第3話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。
歴史に関心がない人でも楽しめる物語になっていますよ。
『だんドーン』の魅力紹介(ネタバレ含む)
第2話
260年間、鎖国していた日本にパリピのような国から次々と友達申請がされました。
そのおかげで国中の人々が下を向く中、様々な才能を開花させる人たちが現れます。
外交を担当していた幕臣の岩瀬は、条約交渉の上手さでアメリカ人に気に入られていました。
政治仲間を困窮から救いたい梅田は、商才を開花させて学者なのに物流ルートを私設します。
このような才能の開花は江戸の薩摩藩邸でも起こっていました。
後に日本近代警察の父となる川路正之進が情報戦の中でとんでもない才能を開花させていたのです。
川路が作成した一覧に載っている不審者は玄人の忍びなので、簡単に尾行できるはずがありません。
それを川路は普通に調べてしまったのです。
薩摩藩にも忍びがいないわけではありませんが、伊牟田という忍びは斉彬の従医を務めているため密命をこなす暇がありません。
安定した世の中が忍びの出番を減らしていました。
また現在はコレラという病が流行しているので、伊牟田には医者として頑張ってもらわねばなりません。
川路が標的にしたのは料理屋から情報を得ながら西郷の暗殺に失敗した密偵です。
この密偵は西郷の暗殺に失敗してから収入面で苦しい状況に陥っていました。
項垂れながら家に戻ると川路が子供をあやしています。
母親と子供を伊牟田に任せると、川路は密偵と外で話をすることにしました。
上手く寝がえりを持ちかけるため好感を持ってもらおうとします。
しかし密偵を尾行したことによって玄人感が出てしまいました。
煙管を持たせてから川路は密偵の母親がコレラを患っているのか尋ねます。
すでに身辺調査は済んでいるので川路に嘘は通用しません。
ですがこの手堅さが密偵を疑心暗鬼にさせます。
下手な言い方をして嫌われたくありません。
しかし笑顔を浮かべたせいで気味が悪いと思われてしまいます。
密偵がなびくそぶりは全く見られません。
ですが話を持ち掛けた以上、川路には退路がないので言いくるめることにします。
思惑とは逆に密偵を怒らせてしまいました。
このままでは上手くいかないので川路は流れを変え始めます。
異人の入国を止めることはできませんが、ばくふは良そうで来ていた疾病の対策を行っていませんでした。
江戸とは違い薩摩藩でコレラは流行していません。
川路は疾病対策において幕府と薩摩藩では統治者の力量に差が出たことを強調しました。
そして密偵に砂糖を手渡します。
川路は買収の方法を誰かに教わったわけではありません。
食事や排泄のように川路は自然と買収の方法を知っていたのです。
川路には息づかいや表情の変化など、密偵の全てが手に取るように見えていました。
そして手中に落とした密偵に愛情以外の感情は何もありません。
こうして本人もよく分からないまま、川路の時代を左右する情報戦の才能が花開いていったのです。
誰にも教わらずに人を買収できる川路は天才なのかもしれませんね。
交渉術の全てが理にかなっているので驚かされました。
幕末の情報戦をテーマにした『だんドーン』
シリアスに描かれる史実をコミカルに描いた歴史時代劇になっています。
クスっと笑いながら激動の幕末に想いを馳せてみてください。
第3話
江戸末期の日本では異国からの圧力を受け、国を二分する争いが繰り広げられていました。
争いの主人公は英邁でキレ者の一橋慶喜19歳と、気品が溢れていて可愛らしい10歳の徳川慶福です。
水戸のご隠居である徳川斉昭や薩摩藩主の島津斉彬は一橋慶喜が次の将軍に相応しいと考えていました。
一方、彦根藩主の井伊直弼や幕府の重臣たちは徳川慶福を推しています。
このように将軍継嗣問題で江戸幕府は一橋派と南紀派に分かれ争っていました。
江戸にある薩摩藩邸でも将軍継嗣問題についての話題が上がっています。
まず西郷吉之助が徳川慶福を推す南紀派の目的を斉彬に質問しました。
南紀派の目的は異国と対等に渡り合うことです。
続いて忍びと医者を兼業している伊牟田尚平が、一橋慶喜を推す一橋派の目的を質問しました。
川路が重たい本音を漏らしてしまいます。
将軍継嗣問題が起こっている現在の将軍は病弱で、推している将軍が選ばれた方の派閥が実権を握ることは間違いありません。
あまりにも賢公っぽくない作戦に川路は呆れてしまいます。
しかし斉彬には勝算がありました。
斉彬は親戚の篤姫を養子にして将軍の正室にするつもりだったのです。
この作戦には川路たちの協力が欠かせません。
斉彬は篤姫がイジメられないよう、姫君としてナメられない嫁入り道具を揃えて欲しいと命じました。
薩摩77万石の姫君をバカにされるわけにはいきません。
貝合とはハマグリの内側を蒔絵や金箔で装飾したもので、対となる貝を選ぶ遊びに用いられている公家や大名家の嫁入り道具の定番です。
一方、下賤の者にとって貝合わせは女性同士の性交を意味する隠語でした。
どうやら斉彬と家臣の間で貝合の認識が一致していないようです。
困り果てた川路は密偵に嫁入り道具の件を相談することにしました。
密偵の犬丸は江戸の両国に四ツ目屋という大人向けの媚薬や性具の専門店があることを教えてくれます。
四ツ目屋は性別や身分を問わず客が訪れていますが、店内が暗いので客の顔を容易に判別することはできません。
川路は西郷と四ツ目屋を訪ねることにしました。
馬鹿正直すぎますが名乗ったことで女将の態度が丁寧になります。
西郷の名前は江戸で有名になってきているので上客だと思ってくれました。
刀を預けると女将が二階へ案内してくれます。
藩主斉彬様の養女篤姫様に相応しいという条件も加えました。
すると武士の情けはないのか疑われてしまいます。
さすがの女将でも性具を嫁入り道具にすることなど聞いたことがありません。
そのため薩摩の風習かもしれないと考え始めます。
江戸時代の性具はべっ甲などの高級品から作られている物も多く、裕福層には性別を問わず芸術品として職人に性具を作らせる者もいました。
ここで女将は職人が性具の限界を超えたいとノリで作り上げた性具を紹介します。
女将が出したのは双頭槍ではありません。
この道60年の職人が魂を込めて作った女色の道具なのです。
嫁ぎ先はだいぶ怯えるのでイジメに遭う心配はありません。
性具を見ていると部屋の外から物音が聞こえてきたので襖を開けると密偵が逃げていきます。
店に上がる時、刀を預けていた川路は性具を持って密偵を追いかけ始めました。
しかし密偵が2人いたため逃げられてしまいます。
逃げた密偵は斉彬の政敵で彦根藩主の井伊直弼に性具のことを報告しましたが、あまりにもプライベートなことなので情報は無視されました。
この騒動は政情に何も変化をもたらさず、葵の紋入りの性具を持ち帰った川路と西郷が叱られただけだったのです。
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『だんドーン』はこんな人にオススメ
日本史が好きな人には必ず読んでもらいたいオススメの作品になっていますよ。
幕末の動乱をシュールな笑いを混ぜながら描いていくので、コメディ作品が好きな人にも読んでもらいたいですね。
日本の未来を守るため躍動した侍たちの活躍を表現した『だんドーン』
泰三子先生のユーモアがたっぷりと詰まった物語になっています。
笑える歴史時代劇の面白さに魅了されてみてください。
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