今回は「原作 柑橘ゆすら 漫画 沢瀬ゆう」先生の『友食い教室』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『友食い教室』はこんな漫画
桜坂高校1-Aの生徒たち40人に突如送られてきた奇妙なメール。
そこには第1回友食いゲームという謎の言葉が書かれていました。
誰もがイタズラだと無視する中、まず天野翔太と佐伯小春が恐怖のゲームのターゲットとなってしまいます。
自分の命を守るためには友達の身体を食べなければならない戦慄のカニバリズムゲーム！
そんな残酷な物語を描いていくのが『友食い教室』という漫画です。
今回はそんな『友食い教室』の魅力をネタバレを含みながらご紹介していきます。
背筋も凍る恐怖をじっくりと体験してみてください。
『友食い教室』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
恐怖のゲームが天野翔太たち桜坂高校1－Aの生徒を襲い始めたのは、平凡な日常のある朝のことでした。
大好きな女の子にラブレターを渡したいと思っている翔太が、通学前に髪型を整えています。
ドキドキしながら家を出ると彼のスマホにメールが届きました。
そこには「第1回友食いゲーム、今日5：00、状態健常者、ワクチン、十二指腸」とだけ書かれています。
送信者をクリックしようとすると急にスマホの電源が落ちてしまいました。
少しイライラしながら学校に向かい歩き出すと、幼馴染で同級生の赤星遊岳の姿を見かけます。
彼は朝から複数の女子高生に囲まれていました。
幼馴染なのに余裕たっぷりの遊岳をどこか羨ましそうな翔太。
そんな彼に遊岳はドキリとする質問をしてきます。
朝から恋バナで盛り上がる二人。
そこに話題の人物でもある佐伯小春が通りかかります。
いつものように可愛らしい小春の姿に、翔太の顔は朝から真っ赤になってしまいました。
すると小春の友達の遠藤由紀が彼女を追いかけてきます。
二人が通り過ぎていった後で遊岳が再び小春の話を持ち出します。
このように通常通りのいつもの日常が始まっていきました。
授業が始まると翔太は小春のことを横目で見ながら、彼女に告白しようか悩んでいます。
そんな中、少し時間が余ったため先生が夏休みに行ったカンボジアの朝ごはんの写真を見せてきました。
それは虫の写真だったため一部の女子が騒ぎ始めます。
ここから教室は虫を食べられるかどうかで討論になっていきました。
多くの生徒が気持ち悪いため食べられないと言うのですが、一人だけ意見が違っていた由紀。
ですが由紀のことをクラスメイト達は天然だと言い馬鹿にし始めてしまいます。
小春の友人を助けようと割って入った翔太ですが、今度は逆に虫を食べられるのかと問いただされてしまいました。
返事に困る翔太。
遊岳の助け舟により救われた翔太は、命がかかっていたなら食べられると自信満々に答えます。
ここまではただの日常の些細な揉め事に思われた1－Aでのやり取り。
しかし一人の生徒の言葉から友食いゲームの幕が切って落とされることになってしまいます。
ここから始まる戦慄のストーリーとは！？
冒頭では何気ない高校生たちの日常を描いています。
しかしこの何気なさがここから始まる恐怖のストーリーの布石になっているんです。
平凡な日常のすぐ後にやってくるからこそ倍増する恐怖感。
このあたりを上手に構成しているところが『友食い教室』の魅力だと思います。
それではいよいよ恐怖の幕が上がっていく後編をご覧ください。
後編
無人島で食料が無いなら虫だって食べられると豪語した翔太。
すると神木綾斗という男子がある疑問を投げかけてきました。
彼の言葉に教室は一斉にざわつき始めました。
実は今朝翔太に届いたメールはクラスメイト全員に送られていたのです。
ここから教室の話題は友食いゲームで持ちきりになるのですが、それも昼休みになると冷めてしまっていました。
仲良く昼ご飯を食べる翔太と遊岳の話題も、すでに友食いゲームではなくなっているようです。
自分みたいな存在が小春に告白をしても良いのかどうか悩む翔太。
そんな彼になんと小春の方から声をかけてきました。
黙ってうなずく小春についていくことにします。
このタイミングで屋上に呼ばれた翔太は、当然のように告白される予感が頭をよぎっていました。
そのまま屋上の人目に付かない所で話し始める二人。
告白されると思っていた翔太は、予想が外れがっくりとしてしまいます。
実はこのメールを不審に思っていた小春は、由紀と共にクラスメイトだけに友食いゲームが送られてきたことを突き止めていました。
小春に届いたメールにはみんなと同様の内容の後に「ドナー 天野翔太」と書かれていました。
しかしこの意味が二人にはまったく理解できません。
そのため小春も何も無かったかのようにこの場を立ち去ろうとします。
翔太は告白のチャンスがここしかないと思い、いよいよ勇気を出すことにしました。
思い切ってラブレターを渡す翔太と、顔を赤らめてそれを受け取る小春。
誰が見ても告白が成功したと思えた次の瞬間、突然小春の頭部が何倍にも膨れ上がります。
翔太が呆然とする中、彼女の頭部はそのまま破裂してしまいました。
力なく座り込む翔太のスマホに送られてきた友食いゲームからの新たなメッセージ。
そこには「第1回友食いゲーム結果発表、死者数1/40、死者名 佐伯小春」と書かれていたのです。
突然始まってしまった友食いゲームの真相はどのようなものなのでしょうか！？
戦慄と恐怖に覆いつくされるこの続きは、是非ご自身の目で確かめてくださいね。
原作者 柑橘ゆすら先生の他の漫画に関する記事はこちらです↓↓↓
『友食い教室』を読んだ感想
何と言っても平和な日常と突然始まる恐怖のギャップが素晴らしいですね。
あまりにも早い展開に驚いてしまったほどです。
登場人物が豊富な点も飽きることなく読める重要なポイントですね。
設定としては最近の漫画にありがちなものなのですが、それを補って余りあるほどの面白いストーリー展開でした。
やっぱりこういうホラー漫画にはギャップとテンポの良さは必要不可欠だと思います。
そういった意味で完成度の高い漫画だと感じましたよ。
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