『アメコヒメ』のネタバレ!高松美咲が描く漫画の魅力とは?

今回は「高松美咲」先生の『アメコヒメ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

アメコヒメ』はこんな漫画(あらすじ)

愛する人を失い孤独になった少年の身にある日トラウマが落ちてきます。

野呂雅史は中学2年生の時に母親が首吊り自殺をしてしまいました。

親友の音成晶はこの事件をきっかけに無気力で生きているノロのことをいつも気にかけています。

夏休みを目前に控えたある日、晶は珍しくノロから呼び出されました。

ノロの部屋へ行ってみるとそこには全身に火傷を負った少女が横たわっています。

謎の少女とノロの関係とは・・・!?

トラウマを抱える少年と友人の不思議な体験を描いていく『アメコヒメ』

今回は独特の世界観で読者を魅了するヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

生きることの意味を考えながらこの作品が伝えたいメッセージを受け取ってみてください。

 

アメコヒメ』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

遅い梅雨入りが発表された関東地方の街中で、野呂雅史が工事現場で働いています。

この日はとても蒸しているため上司から水分補給を忘れないように指示されました。

ノロ
「はぁ・・・」

ノロは上司の指示を無気力な様子で聞き入れています。

一方その頃、高校生の音成晶は期末テストが迫っているため学校で自習していました。

授業が終わると晶がノロの元へ向かいます。

「ノロ!今お前ん家行くとこだった」
ノロ
「アキラ、やった、プリンだ」
「仕事ほんと早く終わったんだな」
ノロ
「うん」

2人は小学校からの親友ですがノロは高校へ進学しませんでした。

しかし晶にとってノロは特別に気の許せる大切な存在です。

「野呂雅史は中学2年の夏、彼の母親が首を吊ってからはどこか特別に胸がざわつく相手でもある」

2人はノロの家でプリンを食べることにしました。

ノロはプリンを食べる前に着替えることにします。

ノロ
「暑い、Tシャツべったべた、ぬけない」

仕方なく晶がTシャツを引っ張ってあげました。

「なんかまた痩せた?」
ノロ
「んー、そうかな?」

明らかに痩せているのですがノロはそのことに気が付いていません。

そんなノロのことを晶は寝ることや食べることを忘れていると思っています。

「あの日から特に何か変わったでもないが、ノロは生き物としての何かが確実に欠けてしまったんだと俺は思う」

晶の心配をよそにノロがプリンを食べ始めました。

ノロ
「このプリン、カラメルが入ってない」
「お前、普段ロクなん食ってないくせにそういう文句は言うね」
ノロ
「あ、いや、うまいです」

とても仲が良い2人なのですが、食べることや寝ることを忘れがちなノロを心配している晶は頻繁に様子を見に来ています。

この日もノロが元気そうなことを確認できたため帰ることにしました。

「んじゃあお邪魔しました」
ノロ
「俺も途中まで、職場に携帯置いてきちゃって、ウチ目覚ましねえしアレないと起きれない」
「つーか買えよ、目覚ましを」

ノロのことを心配している気持ちを晶は独善的だと自覚しています。

それでも親友のことが心配なため、また来ることを誓いながらノロと別れました。

晶の優しさを受け止めてノロは生きるために大切なものを取り戻してくれるのでしょうか!?

 

 

母親の死を経験したノロが生きる気力を失ってしまった点に共感することができました。

そんな親友のことを優しく見守る晶は素敵なキャラですね。

多くを語らないのですが心の底で繋がっている少年たちの絆を感じられる『アメコヒメ』!

ここから不思議な少女の登場によって2人の心境に変化が表れていきます。

引き続き少年たちの優しさを感じながら作品を読んでいってください。

後編

雨が降りしきる日の昼休み、ノロから晶の元へ電話がかかってきます。

「どうした」
ノロ
「あ、アキラごめん、急に」

ノロから電話が来ることはあまり多くありません。

そのため晶は驚きながら電話に出ました。

「いいよ昼休みだし、そっちも?」
ノロ
「あー・・・休んだ」
「何かあった?」
ノロ
「・・・頼みがあんだけど」

異変を感じた晶は急いでノロの元へ向かいます。

「はぁ、はぁ」

息を切らしながらドアを開けるとノロが晶を待っていました。

ノロ
「あ、ありがとう、助かったよ」

ノロは笑顔を浮かべているのですが、晶は目の前の光景に言葉を失ってしまいます。

「な、なに、できるだけ薬と包帯買えって、お前これ救急車と警察だろうよ」

目の前ではノロが全身に火傷を負った人物に包帯を巻いていました。

ノロ
「ちょっと説明難しいんだけどさ」

晶は激しく動揺するのですが、ノロはいたって冷静です。

「ンなもん、素人がどうにかできるレベルじゃ」

怪我の具合が激しいため晶は大きな声を出してしまいました。

ノロ
「アキラ聞いてくれよ、俺も救急車呼ぼうとしたんだけど本人がダメだって」

本人にダメだと言われたそうなのですが、怪我人が話せる状態には見えません。

「・・・口きけんの」
ノロ
「きけないけど、テレパシー」

ふざけてると感じたアキラはイラっとするのですが、決してノロはふざけている訳ではありません。

怪我人を見つけた時は今よりももっと酷い状態でした。

しかし家に運んでくると怪我が治りかけてきています。

そのためノロはテレパシーを信じることにしました。

もしかすると人間ではないかもしれないと思いながらノロは治療を続けていたのです。

晶はノロの話を聞きながらオカルトの現場に立ち会っている気がしてきました。

奇妙な光景だと思いながらノロの手を見てみるとあかぎれを起こしています。

「そんでお前、昨日からずっとこうしてんの」
ノロ
「そーね」
「じゃあ休め、寝ろっ、代わりに俺やっとくし」
ノロ
「そう?じゃあちょい寝かして」

徹夜で看病していたノロはあっという間に寝てしまいました。

看病を代わることにした晶はまず包帯を取り換えることにします。

しかし怪我人に飲ませる水が足りなくなっていました。

そのため水を汲みに行こうとすると怪我人のテレパシーが聞こえてきます。

テレパシーで怪我人は自分よりもノロに水をあげてほしいと伝えてきました。

「もう寝てるから後であげるよ」

ノロと同じようにテレパシーを受け取った晶は怪我人を優しくて人間らしいと感じます。

果たして全身に火傷を負った不思議な少女は何者なのでしょうか!?

少女が現れたことによって変化していくノロと晶の運命は実際に漫画を読んでお確かめください。

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スキップとローファーのネタバレ!試し読みのオススメ情報も!

2020.02.23

 

アメコヒメはこんな人にオススメ

ヒューマンドラマとファンタジー漫画が好きな人にオススメしたい物語です。

人情話のように感動できる少年の絆と、不思議な少女の存在が見所の作品になっていますよ。

不思議な設定と優しい雰囲気を漂わせながら進行していく『アメコヒメ』

漫画の表紙に“ある日、トラウマが落ちてきた”という謎めいたメッセージが表記されています。

このメッセージの意味を考えながら物語を読んでみてください。

 

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