『サイコパス彼女と崩壊する僕の日常』のネタバレ(漫画)!

今回は「原作 Kfumi 漫画 HUILAMSI」先生の『サイコパス彼女と崩壊する僕の日常』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『サイコパス彼女と崩壊する僕の日常』はこんな漫画(あらすじ)

望月優真(もちづきゆうま)は高校入学直後から3人の同級生にイジメられています。

友情料の名目で5万円を払わされ払わないと殴られてしまうのですが、払ったところで同じことの繰り返しなので逃れる術がありません。

壮絶なイジメを受けているうちに望月は自分が搾取しやすい底辺の存在で、世界の全てが自分を殺そうとしてくると思うようになってきました。

ストレスを解消するため望月が選んだ方法は見知らぬ車を傷付けることです。

子供の頃から続けている方法は誰にも見つかったことがありません。

しかし同級生の矢吹響子(やぶききょうこ)に現場を目撃されてしまいます。

逃げ出す望月だったのですが矢吹は彼を咎めるようなことはしません。

実は矢吹も望月と同じ闇を抱えていたのです。

異常者と異常者の運命が交錯していく『サイコパス彼女と崩壊する僕の日常』

今回はダークサスペンスの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

狂気に彩られていく高校生の青春に衝撃を受けてください。

 

『サイコパス彼女と崩壊する僕の日常』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

綺麗な青空の下、高校生たちが楽しそうに登校しています。

しかし2人の男女は暗い表情を浮かべていました。

その内の1人、望月優真が3人の同級生にイジメられています。

友情料5万円をたかられているのですが、この日の望月は2万円しか用意できませんでした。

安く見られたと怒った3人は殴る、蹴るの暴行を加え始めます。

さらに火がついた煙草を腹部に押し付けました。

望月優真
「遠藤たち3人からのイジメは高校入学直後から始まった、友情料の名目で5万ずつたかられ払わないと殴られ蹴られ物を壊され・・・でも払ったところで結局また同じことのくり返し、逃れる術はなかった」

倒れた状態でも暴力は止まりません。

雨上がりのためできていた水たまりの雨水まで飲まされます。

飲まなければ殺されるかもしれません。

その様子を見ながら3人は大笑いしています。

望月優真
「終わる、いつか必ず、このまま僕がずっと耐えてさえいれば・・・!そう、耐えるしかないんだ、だって助けてくれる人なんていない、もしいるとしたらそれはきっと頭のおかしい異常者だけだ」

ようやくこの日のイジメが終わりました。

望月は雨水を吐くためトイレへ向かいます。

吐いた後で鏡を見ると酷い顔になっていました。

望月優真
「キョドっててチビで臆病で遠藤たちから見て僕はいかにも搾取しやすい底辺なんだろう、遠藤たちだけじゃない、世界の全てが僕を脅し殺そうとしてくる、そう思えて仕方なかった」

トイレから出ると須貝という先生が歩いています。

須貝先生は女子からの人気は高いのですが、得体の知れないイヤラシさを感じるので望月は苦手だと感じていました。

それでも望月には頼れる人がいないので助けを求めます。

しかし汚れを目立たないようにしておけとしか言ってもらえません。

望月優真
「誰も僕を見ていない、気にしちゃいないんだ、僕みたいな底辺にいる人間のことなんて・・・全ての悪人は生まれついての異常者だろうか?」

望月は悪人が生まれつきの異常者だとは考えていませんでした。

みんなに寄ってたかって傷つけられ追い詰められたような、人の道を踏み外さざる事情があったと思っています。

一方その頃、矢吹響子という女子生徒がトイレの中へ入っていきました。

トイレでは3人の女子が談笑しています。

矢吹が個室で用を足していると真上から水をかけられました。

そんなつもりはないのですが聞き耳を立てたと勘違いした3人の仕業です。

3人が出て行こうとするとバケツを持った矢吹が個室から出てきました。

矢吹はリーダー格の女子に向かって真っ直ぐ歩いていくと、持っているバケツで頭部を激しく殴打します。

矢吹響子
「私は普通がわからない、私にとって空は赤いものだし攻撃はされたら反撃するもの、普通にしろってあんまり言われるから聞いたことがある、普通って何?って」

教師は矢吹の質問にみんなと同じだと答えました。

馬鹿馬鹿しくて矢吹は言い返す気にもなれません。

矢吹は先に攻撃されたので反撃しただけです。

矢吹響子
「私と同じ人なんていない、ことあるごとに思い知らされる、でも私もたった一度だけ仲間に出会ったことがある」

その出会いは矢吹がまだ小学生の頃でした。

近くの高校の駐車場で同い年ぐらいの男の子が、鉄片のようなもので車を傷つけている現場を目撃したのです。

男の子の行動がストレス発散なのかただの好奇心なのかは分かりません。

ですが男の子は異常者の笑い方と馬鹿にされていた矢吹の笑顔と似ていました。

矢吹響子
「あの子は私だと思った・・・抑え切れない何かを抱えて一人でもがいてる、家に帰ると私はおもらしをしてた、いつ漏らしていたのかはわからなかった、でも今ならわかる、アレはおもらしなんかじゃなかった」

この日以来、矢吹は男の子を捜しながら生きているのです。

 

 

望月は酷いイジメを受けたことによって道を踏み外したのでしょうね。

同じ異常者の矢吹にも道を踏み外す事情があったのか気になりました。

矢吹と望月の運命が少しずつ交わっていく『サイコパス彼女と崩壊する僕の日常』

異常者だからこそお互いの共通点に気付いていきます。

普通ではない望月と矢吹の行動から目が離せなくなりますよ。

後編

矢吹が学校から帰ろうとしていると駐車している自動車の横に立つ学生服を着た男子を見かけました。

気になった矢吹が様子を見ていると男子がポケットから鍵を出します。

望月優真
「やめようやめようって思ってるんだ、でも自分ではどうしようもない、痛み、苦しみ、イラ立ち、やり場のない思いをみんなどうやって打ち消しているんだろう」

心の奥底から湧き出てくるドス黒い感情を抑えることができない望月は、車に近づくと鍵を振り上げました。

そのまま車体を激しく傷つけていきます。

望月は子供の頃から見知らぬ車を傷付けることでストレスを解消していました。

これまで誰にも咎められたことも見つかったこともありません」

望月優真
「罪悪感を快感と解放感がかき消していく・・・まだ足りない・・・次の車を探そうか」

次は学校の外がいいかもしれないと思うのですが怖がる必要はありません。

その理由は望月に注目している人など存在しないためです。

矢吹響子
「何してるの?」
望月優真
「見られた」

鈴の音のような声で何をしているか尋ねられました。

底辺に住んでいる自分のことを見る人などいないと思っていた望月は激しく動揺します。

言葉が出てこないのでその場を逃げ出しました。

矢吹響子
「間違いない、あの子だ、変わってない、子供の頃からあの異常性」

ずっと捜していた男の子は矢吹と同じ高校に通っていたのです。

喜んでいると矢吹を捜していた遠藤が現れました。

矢吹がバケツで殴った女子は遠藤と付き合っているようです。

矢吹響子
「私はこれから反撃される、でもそんなことは瑣末なことだ、だって私は今日あの子に、運命の相手に会えたのだから」

男性相手に敵うとは思っていません。

それでも矢吹は運命の相手に出会った高揚感に包まれていました。

まだ矢吹の名前すら知らない望月は必死に逃げています。

望月優真
「通報されたら捕まってしまう、持ち主にバレたら復讐されるかも、遠藤たちにまでバレたら何をされるか・・・!嫌だ・・・嫌だ!」

これまで望月は見知らぬ車を傷付けることにこれはセーフだと勝手に線を引いていました。

そう思わなければ望月の心は狂ってしまうのです。

車を傷付けることで望月は精神を安定させていました。

その後、スーパーで働いている母親から弁当を貰ってから家に帰ることにします。

望月優真
「誰にも相手にされない分、野良猫にエサをやって猫たちに頼られて喜んでるなんてお母さんが見たらなんて言うかな・・・」

母親にもイジメられていることは話せていません。

気付いてほしいと甘えている望月は、唯一の味方である母親にすら甘ったれで愚図の自分をわかってもらえていないのです。

神社の前で俯いていると人の泣き声が聞こえてきました。

望月優真
「最初はユーレイかと思った、怖かった、なのに気付いたら声の主を捜してた、なぜそんな気になったんだろう、うっすらわかってた、下らない理由、どうしようもなく救い難い理由、確認したかったのだ」

自分と同じような人がどこかにいることを確かめたかったのです。

仲間がいることを確かめられれば可哀想なのが自分だけではないと思えるかもしれません。

泣いている人に近づくと地蔵の前で女子高生が泣いています。

その様子はイジメられている自分と同じに見えました。

いつもだったら声なんてかけられませんが今日は自然と声が出ます。

しかし振り返った女子高生の姿が望月を驚愕させました。

女子高生は駐車場で車を傷付ける現場を目撃された矢吹だったのです。

望月優真
「そ、その傷・・・どうしたんですか・・・?」

本当はすぐにでも逃げ出したかったのですが、ここで逃げたら余計に怪しまれるかもしれません。

また言い訳をしたい気持ちもありました。

矢吹響子
「あなたこそ顔以外は傷だらけ、心も同じくらい傷だらけでしょ?」

言い当てられた望月は恐ろしいような泣きたくなってくるような気持になります。

それよりも目の前の矢吹が怖くなってきました。

逃げようとしたのですが腕を掴まれます。

矢吹響子
「帰る場所ないの、シャワー貸して、あなたのウチで」

先ほどとは違う理由で望月の胸が高鳴りました。

しかし初対面の男にシャワーを貸してというのは何かの罠かもしれません。

望月優真
「でもなんでこの子は僕が傷ついてるってわかるんだろう、なんで見えないはずの体の傷が見えるんだろう、なんで僕にもこの子のキズが手に取るようにわかるんだろう・・・」

まだ名前も知らない矢吹響子は望月にどのような影響を及ぼすのでしょうか!?

 

『サイコパス彼女と崩壊する僕の日常』を読んだ感想

望月の心が葛藤する様子を丁寧に描写していますね。

いつも怯えているのに望月が矢吹に対して仲間かもしれないと思ったことが声を掛けれた理由だと感じました。

傷だらけの2人が心を繋げていく『サイコパス彼女と崩壊する僕の日常』

仲間が欲しいと思っていた望月が矢吹の存在によって救われるのかが見所です。

孤独だった2人の異常者がどんな運命を辿っていくのかにも注目したいですね。

 

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