今回は「北実知あつき」先生の『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』はこんな漫画(あらすじ)
金沢アサは哲也にプロポーズされた時に自分は子供を産む気がないと宣言しました。
それでも哲也がアサの意思を尊重してくれたのでプロポーズを受け入れます。
結婚してから3年が経過してもアサの意思は変わりません。
アサのように結婚しても出産を望まない既婚者はDINKsと呼ばれています。
Double Income No Kidsという英語の頭文字を取ったものなのですが、哲也の行動によって夫婦の絆は崩壊することになりました。
出産について深く考えさせられる『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』
今回は興味深いテーマを取り上げたヒューマンドラマの魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
母親になりたくないヒロインの意思に夫が真正面から向き合えるのか興味をそそられますよ。
『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
結婚して3年が経ってもアサは夫の哲也と強い絆で結ばれていると信じていました。
3年前、結婚式当日に改めて哲也にアサが自分の考えを伝えます。
子供を産む意思がなくても構いません。
それよりも哲也はアサと結婚することを重要だと考えているのです。
愛の告白をしていると係の者が準備が整ったことを伝えに来ました。
タイミングが悪すぎるので哲也は恥ずかしい思いをしてしまいます。
そのままこじんまりとした結婚式を挙げてアサと哲也は結ばれました。
ストレッチを終えるとタイミング良くご飯が炊けます。
子供を生まないと決めているアサですが、共働きしながら妻としての仕事もしっかりとやっていました。
アサのような既婚者は世間から選択子無しと呼ばれています。
また欧米ではDINKsと呼ばれていました。
DINKsとは自らの意思で子供を作らない共働き夫婦や生活感を表しています。
これはDouble Income No Kids(2つの収入源、子供無し)の頭文字を取ったものでした。
共働きの2人は家事を分担しているのでこの日のお弁当作りはアサが担当しています。
お弁当が出来上がると哲也が大きな声を出しました。
アサは誤魔化されることが許せません。
真っ直ぐな性格を知っている哲也は素直に謝罪しました。
拗ねてしまったかと心配するアサなのですが、立ち直りの早い哲也は落ち込んでいるわけではありません。
少し子供っぽいですが飾らない哲也のことがアサは大好きです。
哲也が出掛けるとアサに同窓会のお誘いメッセージが届きました。
予定が開いているので同窓会に参加することを決めます。
アサは同窓会に参加することで運命が変わるとは思ってもいませんでした。
子供を産まないと決めたアサに待ち受ける運命とは・・・!?
DINKsという言葉を本作で初めて知りました。
この漫画を読んでいるうちに自由な生き方が幅広く認められる世の中になってほしいと感じますね。
様々な考え方を尊重することの大切さを教えてくれる『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』
偏見が無意識のうちに他人を傷つけることを学ばせてくれる作品です。
女性だから子供を産まなければいけないという考え方が古臭く思えてきますよ。
後編
アサが働いているスポーツ用品店に子連れの夫婦がやって来ました。
決して子供が嫌いなわけではありません。
そんなことを考えていると新しい店長が水曜日に残業できない理由を尋ねてきました。
急な質問だったので山へ芝刈りにみたいな言い方になってしまいます。
店長に報告した通り、水曜日になるとアサは仕事が終わるとカフェへ行くことにしていました。
カフェで週に一度コーヒーの勉強をさせてもらっている目的は、夫婦二人で暮らしながらいつか自分のカフェを開くことが夢なのです。
スポーツ用品店から帰宅していると、哲也から夕飯が上手にできたというメッセージが送られてきました。
このような日常がアサにとっての幸せなのです。
アサは同窓会でピラティス教室を組み合わせたカフェを開くことが夢だと打ち明けました。
開店資金はまだ貯まっていませんが夫の哲也も応援してくれています。
哲也はアサのやりたいことに反対したことがありません。
ありがたいと思っているうちに、いつの間にか同級生たちは子育ての大変さについて話が盛り上がっています。
子育ては24時間体制で外で働くよりも命懸けだとお互いが苦労を語っているのですが、アサには出産経験がないので話題に入れません。
居心地が悪くなったアサはトイレへ逃げ込みます。
自分だけが子供を産んでいないことに気付きました。
ここでトイレに入ってきた同級生たちがアサとは住む世界が違うと話し出します。
子育てで忙しい自分たちにはアサのように髪を編んでいる暇はありません。
部外者だと感じたアサはいつもより早く帰ることにしました。
帰宅すると哲也もアサの気持ちに共感してくれます。
ただアサ自身にも世の中への小さな不満はありました。
普段はそれを見えないところに隠しているだけです。
アサの気持ちを理解してくれている哲也はお風呂を沸かしに行きました。
いつもはお風呂を沸かすことはありませんが、哲也はアサが弱った時には色々と気を遣ってくれます。
この日はアサが好きな入浴剤を入れてくれました。
哲也の言葉で嫌な気持ちが流されていきます。
アサは子どもっぽくて飾らない哲也と一緒になれたことを幸せだと感じていました。
しかし子どもはいらないという哲也の言葉は本心ではなかったのです。
一本の針が壊した夫婦の絆とは・・・!?
『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』を読んだ感想
出産することが夫婦の仕事という古い考え方に異論を唱える物語ですね。
子どもを産まないことを選択したアサでしたが、夫の本心には気づいていなかったのかもしれません。
考え方の違いによる夫婦の溝が明らかになっていく『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』
身勝手な夫の行動が夫婦関係を破綻させていきます。
自分の正直な気持ちを語らないことがとても愚かだと言うことを学ばせてもらいました。
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