『BLUE GIANT』のネタバレ！漫画の無料試し読み情報も！

今回は「石塚真一」先生の『BLUE GIANT』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『BLUE GIANT』はこんな漫画(あらすじ)

仙台に住んでいる高校3年生の宮本大は、友人に教えてもらったことをきっかけにジャズの世界にのめり込むようになりました。

ジャズに魅了された大は毎日のように川原でサックスを吹くようになります。

いつしか世界一のジャズプレーヤーになることが夢となった大は、無謀とも思える目標に立ち向かうことにしました。

しかし夢を叶えるためには努力、才能、運だけでは足りない現実を突きつけられます。

果たして大は世界一のジャズプレーヤーになることができるのでしょうか！？

真っ直ぐに夢を追い求める少年の姿を描いた『BLUE GIANT』！

今回は“次にくる漫画大賞選定作品2015”にノミネートしたヒューマンドラマについて、ネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。

高校生のキラキラした青春ドラマをじっくりとお楽しみください。

『BLUE GIANT』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

仙台市にある広瀬川の土手で宮本大が何かを呟きながらサックスの準備をしています。

「ぜったいに・・・なる・・・オレは・・・世界一のジャズプレーヤーになる」

星空の下で思いきりサックスを吹く大は、世界一のジャズプレーヤーを目指していました。

翌日、晴れた空の下で大が全力で自転車を漕いでいます。

気持ち良い汗をかきながら登校した大だったのですが、授業が始まるといつの間にか寝てしまっていました。

大好きなサックスを吹いている時は集中力が続くのですが、興味がないことには集中力が続きません。

放課後になると所属するバスケ部の練習が始まります。

「空いてる！ダンクシュート・・・」

ダンクをしたいのですが身長が足りません。

そのため普通にレイアップシュートを決めました。

3年生にとって最後の大会となる試合が来週に迫っているため激しい練習を終えたのですが、大はどこか浮かない表情で帰っていきます。

「ダンクシュートを打つ身長もジャンプ力もない、身体の限界ってのはやっぱある、でも音にはきっと・・・きっと」

音楽に限界がないと感じている大がジャズに出会ったのは中学の時でした。

ピアノを習っている周平という友人の家へ遊びに行った時、偶然見つけたのがジャズのCDだったのです。

「別に嫌いじゃねぇさ、ピアノ、でも将来やるとしたらやっぱこっちだべー」

周平はピアノだけでなくギターを始めていました。

「周平、このテーブルのCD・・・何？」

「ああ・・・何となくさオレ等ロックばっかだべ？新しいジャンルも聴いとくべと思って・・・」

「だから何のCDなの？」

「ジャズ、とりあえず有名どころらしいんだけど、マイルス・デイビスってのとチャーリー・パーカーとビル・エバンスってやつ」

CDを手に取った大なのですがジャズについて何も知りません。

しかしこの偶然が彼の運命を大きく変えることになったのです。

「で・・・どんな音楽なの？」

「正直何だかよく分かんねえっちゃ、歌もねぇし・・・クラシックともまた違う感じでさ、ただJAZZ、なんかハゲしい感じなんだわ」

激しいと言われても大はジャズを少しも理解できません。

後日、そんな大を周平がジャズ喫茶に誘ってきます。

「喫茶店？」

「ジャズのな、中学卒業記念に行くべさ」

「周平・・・すっかりジャズにはまってんな」

周平はジャズのCDを聞いてからギターではなくピアノを続ける決意を固めていました。

「ジャズはさプレーヤー一人一人がその場でメロディー作って表現すんだぜ、個性と個性がぶつかりあう、ジャズはハードで熱い音楽なんだ」

「お前の行く高校、進学校だべ、ジャズピアノなんてやる時間あんの？」

「分かんね、でもやるわ」

中学の卒業記念としてジャズ喫茶に向かった大と周平。

いったいどんなメロディーが彼らを魅了するのでしょうか！？

バスケに夢中でも体格に限界を感じた大の姿には共感できる人が多いのではないでしょうか。

また夢を諦めかけた時に新たな夢を見つけたシーンが印象的でした。

人生をジャズサックスに捧げることにした主人公の熱いヒューマンドラマを描いていく『BLUE GIANT』！

主人公のひたむきな姿から勇気をもらえるストーリーになっています。

引き続き青春時代の輝いた物語をご覧ください。

後編

高校最後となるバスケの大会に出場した大だったのですが、残念ながら敗退してしまいます。

試合に負けた大は帰り道、周平の家へ行くことにしました。

「いやぁー、急に来て悪いな」

「びっくりしたぞ、コノヤロー、どしたの？急に現れて」

「周平さ、ハンクのセッションテイク持ってたよな？」

「ハンク・・・ハンク・モブレー？持ってるよ」

大は中学を卒業して以来、周平の家を訪れていません。

その間に大と周平を取り巻く環境に変化が現れていました。

「うわぁー、なつかしいっちゃー、周平の部屋」

「大・・・バスケやってんの？」

「メチャメチャやってたべー、今日までな、周平は？ピアノ・・・やってんの？」

部屋の中に置かれているピアノを見てみると布で覆われています。

「高一でやめた、ピアノのかわりに・・・今は・・・」

ピアノをやめた周平は医学部入学を目指していました。

「医学・・・そっか・・・お前ん家医者だもんな」

大とは対照的に周平はピアノから離れているようです。

「別に跡継げって言われちゃないんだけど、ほら・・・この2、3年色々あったじゃんか・・・人の命救う・・・医者も悪くないっつーか」

ピアノはやめてしまったのですが、周平には後悔している様子が見られません。

「そっかぁー、周平が医者ときたかぁー」

「ところで大・・・お前の背中の・・・それ何？」

「おう、これこれ、覚えてっか？お前が連れて行ってくれた・・・」

大は持ってきたサックスを見せる前にジャズ喫茶へ行った時のことを語り出します。

中学を卒業した後で周平がジャズ喫茶に連れて行ってくれたのですが、この時の大は借りたCDを聞いていませんでした。

「お前・・・今日初めてジャズ聴くんだな、アルトサックスとテナーサックスの違い分かるか？」

「アル？・・・何それ」

ジャズを聞くための予備知識がないのですが、周平はとりあえず生演奏を聞かせることにします。

この日のジャズ喫茶ではカルテットによる生演奏が行われていました。

しかし周平にとって生演奏の音色はレコードと比べ満足できるものではありません。

「なんかレコードと全然違うけど・・・そろそろ行くか？」

周平は帰ろうとするのですが大はジャズの音色に魅了されていました。

このことをきっかけに大はサックスを始めたのです。

今日は周平にそのことを伝えに来ました。

「オレあの日・・・ジャズにうたれちゃってさ、だからこれ・・・サックス、チョー我流だけど・・・毎日練習してんだべさ」

「マジ？」

これまで大は自分のサックスを誰にも聞かせたことがありません。

ですがこの日は周平にサックスを聞いてもらうため会いに来たのです。

大はいつもサックスの練習をしている土手に周平を連れて行きました。

「部活の後にな、週末は日中も来てんだ」

早速、周平にサックスを聞かせようとします。

「おいおい！楽譜は？」

「え？ジャズに楽譜なんかねえべ」

即興の演奏には楽譜がありません。

ですが普通は楽譜を見ながら練習するものです。

初心者の大はジャズに楽譜があることを知りませんでした。

「うわぁー、じゃあお前ずっとメチャクチャに吹いてたの？」

「うん」

とりあえず聞いてみることにしたのですが、周平は大がサックスを吹いた瞬間に度肝を抜かれます。

「音が・・・やたらデケ・・・上手いってワケじゃない・・・でも友達だからなのか・・・オレ今分かったよ・・・お前あの日、こんな感じだったんだな・・・！」

サックスの音色から大の情熱が伝わってきました。

「どう？オレ・・・ジャズプレーヤーになりたいん・・・」

音色に感動した周平はサックスを吹き終えた大の両手を強く握りしめます。

「大・・・オレは世界一の医者になるぞ！」

こうして2人は別々の道ですが、お互い世界一を目指すことにしました。

周平に認めてもらった大のサックスは世界に通用するのでしょうか！？

『BLUE GIANT』はこんな人にオススメ

独学でサックスを練習した大の音色に周平が感動したシーンに心を打たれました。

親友に認めてもらったことで夢を追いかけることができたところも素敵ですね。

ジャズの虜になった主人公の成長が見所となっている『BLUE GIANT』！

音楽に興味がない人でも楽しめる熱い物語です。

漫画を読んで胸を熱くさせたい人はこの作品を選んでみてください。

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