処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始めるのネタバレ!

今回は「原作 結城絡繰 漫画 國友翔太郎」先生の『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』はこんな漫画(あらすじ)

賢者のドワイト・ハーヴェルトは憧れの存在である勇者のクレア・バトンと共に、世界を闇に沈めようとする魔王を討伐しました。

過酷な運命を乗り越えたドワイトとクレアは英雄として称賛されたのですが、人並外れた能力のせいで無実の罪を着せられてしまいます。

世界のために命を懸けた2人はそのまま処刑されました。

クレアは自分の命を犠牲にしてまで世界の平和を望みます。

しかしドワイトはこの世界が正しい判断を下したとは思えません。

復讐を誓うドワイトはリッチに転生して、間違った世界を正すことにしました。

アンデットを率いて世界を否定しようとする主人公の復讐劇を描いた『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』

今回は異世界を舞台にしたファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

リッチになった賢者の壮絶な復讐劇をじっくりとお楽しみください。

 

『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

世界を救った賢者のドワイト・ハーヴェルトと勇者のクレア・バトンが死者の谷を見下ろしています。

2人は世界を闇に沈めようとした魔王を討伐した英雄として崇められていました。

ドワイト
「そう・・・彼女は勇者であった、過酷な運命を共に切り抜けた仲間であり唯一無二の憧れだ」

しかし現在の2人は次代の魔王となり世界を混乱の渦に落とす人物だと疑われています。

無実の罪なのですが2人は死者の谷に追放されようとしていました。

ドワイトは必死に何者かの陰謀であることを訴えます。

ですが国民は誰も彼の言葉を信じてくれません。

説得を諦めたドワイトは魔法を使ってこの場を脱出しようとします。

しかし拘束具のせいで魔術を使うことができません。

そんなドワイトに国王が死をもって罪を償えと命令します。

完全に悪魔だと思われているドワイトは、クレアに逃げることを提案しました。

2人の実力があれば逃げ出すことは簡単です。

ですがクレアは逃げ出すことを選択しませんでした。

クレア
「いけません、私は世界の平和を望みます、私という犠牲でそれが成り立つのなら甘んじて受け入れましょう」

クレアは自分が犠牲になることを重要な問題だとは思っていません。

そのためドワイトだけでも逃げれば良かったと考えていました。

もしもドワイトが逃げ出したとしても、国民は勇者のクレアを恐れているので彼を探すようなことはありません。

ドワイト
「勇者様・・・違います・・・私はあなたと共に生きたかっただけなのです・・・」

ドワイトは尊敬しているクレアと共に生きることを望んでいたのです。

そんな2人に刑が執行されようとしていました。

クレア
「ドワイト、巻き込んでしまってごめんなさい、そしてこんな私と並んでくれてありがとう」
ドワイト
「いえ・・・感謝したいのは私の方です」

両腕を拘束されたドワイトが槍で背中を刺されます。

痛みに苦しみながら隣に視線を送ると、勇者として世界を救ったはずのクレアも胸を突かれていました。

それでもクレアは笑顔を浮かべています。

国民たちは血まみれの2人を見ながら歓喜の声を上げました。

ドワイト
「くそ・・・くそ!!これが私の望んだ・・・勇者の望んだ世界の姿なのか・・・」

クレアとドワイトは人が人の死を喜ぶ世界など望んでいません。

しかし実際に彼らが救った世界は2人の死を喜んでいたのです。

最後に国王の大笑いと共に無数の矢が飛んできました。

矢を浴びたクレアとドワイトが死者の谷に落ちていきます。

ドワイト
「刹那、私は世界の本質に触れた気がした」

こうして世界を救った2人は人間たちの手によって処刑されました。

しかし人間は自分たちが犯した罪の大きさを理解していません。

彼らに間違いを教えるのは処刑されたドワイトなのです。

ここから始まる壮大な復讐劇の行方とは・・・!?

 

 

自分が理解できない能力に恐怖を感じるのは人間の本質かもしれませんね。

畏怖を覚えた存在を抹消することに喜びを感じる人間の姿は愚かだと感じました。

大切な存在を奪われた賢者の復讐を表現した『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』

賢者らしい復讐方法が注目ポイントになっています。

人間の弱さと愚かさを実感しながらドワイトの復讐劇をご覧ください。

後編

ドワイトが死者の谷へ突き落されてからどのぐらい時間が経過したのか分かりません。

今の彼には時間を確かめる方法がないのです。

谷底でドワイトは数え切れないほど嘆きを洩らしていました。

クレアはこんなところで命を落としてよい人物ではありません。

ドワイト
「ずっと抱きしめていた彼女の身はとうに朽ち果てていた、ここでは誰もが等しく死んでいる、この地において私だけが異形の不死者と化していた」

最愛だったクレアの亡骸抱えながら、ドワイトはリッチに転生していたのです。

並々ならぬ執念を宿したドワイトはこのまま死ぬわけにはいきません。

生への強い執着が静かに消滅していくことを拒んでいました。

ドワイト
「何が間違っていたのか、どうして私はここにいるのか、最愛だった人がなぜ亡骸を晒しているのか」

クレアが亡骸を晒している理由がどうしても分かりません。

その答えを導くため延々と自問自答を繰り返しました。

片時も意識を失わずに答えを探したドワイトに一つの天啓が閃きます。

ドワイト
「彼女が誤ったのではない、世界こそが壊れているのではないか?勇者様・・・あなたの思想は正しい、しかしやり方が間違っていた」

平和を望んだクレアの心に誤りなどあるはずがありません。

生き延びたドワイトはクレアの意志を引き継ぐと決めました。

意志を引き継ぐことが従者としての責務なのです。

ドワイト
「そう、あなたは正しくも間違えていた、人々の流れに身を委ねた事が失敗だったのです、私はもっと確実な方法で平和を実現させる、壊れた世界を修正しなくては」

世界を修正することに関して迷いは消えました。

ですが現在のドワイトはあまりにも無力です。

目的を達成させるためには世界を敵に回せる力が必要でした。

死者の谷には際限なく瘴気が漂っていて、生物にとっては有害なのですが不死者となったドワイトは多量の瘴気を内包しています。

ドワイトは漂う瘴気を利用してみることにしました。

ドワイト
「瘴気と共に人々の思念が流れ込んでくる、無数の記憶や経験・・・到底個人が許容できる情報量ではない・・・」

思念が流れ込むと同時に激しい痛みが襲ってきます。

脳が焼き切られるような苦痛の中でドワイトは指を動かすことすらできません。

声も上げられないまま苦しみ続けます。

しかし復讐と平和のため瘴気と思念に押し潰されて消滅する訳にはいきません。

ドワイト
「そうして痛みが治まった頃、私は死者の谷の瘴気を喰らい尽くしていた、身体の内から感じる途方もない魔力と混沌の力」

手にした魔力はクレアとドワイトが討伐した魔王をも凌駕しています。

すぐに能力を理解したドワイトは死者の谷を埋め尽くす亡骸をスケルトンの軍勢へ変貌させました。

ただしクレアの亡骸だけは動く事がありません。

ドワイトはクレアの亡骸を谷へ置いていくことにします。

そして旅立つ前に亡骸を布で覆いました。

数多くの亡骸を前にしたドワイトは、クレアだけを意識的に区別した訳ではありません。

ただ彼女だけが動かなかったのです。

ドワイト
「まずは彼女を死に追いやった者達へ報いを与えなければ、時代が私達を拒むのなら私は今という時代を全力で否定しよう、正しき者が悲しまぬ世界を私が築くのだ」

時代を否定するためドワイトは死者の谷を管理するための砦へ向かいました。

何としてでもドワイトはクレアの意志を引き継がなければなりません。

そのために膜を開けた侵略戦争の行方とは・・・!?

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処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める(第2話)!

2022.09.13

 

『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』を読んだ感想

深い悲しみを味わえる切ないストーリーに感動しました。

最愛の人に人生を捧げるドワイトの献身的な愛情にも心を打たれますね。

執念で間違った世界を否定していく『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』

ダークヒーローのカッコ良さを見事に表現しています。

大切な人に再び会いたいという想いと、彼女に無実の罪を着せた人間に報いを与える復讐劇を見逃さないでください。

 

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