今回は「七尾ナナキ」先生の『異剣戦記ヴェルンディオ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『異剣戦記ヴェルンディオ』はこんな漫画(あらすじ)
自分の能力を過大評価していた傭兵のクレオ・ヴェルンディオは、山賊を討伐する任務中に命を落としかけてしまいます。
そんなクレオを救ってくれたのは偶然出会った亜人のコハクでした。
強大な能力で山賊を駆逐するコハクだったのですが、予知したクレオの死という未来を変えることはできません。
しかしどうしても未来を変えてもらいたいコハクはクレオに命を託すことにしました。
魔法によって蘇ったクレオが突き進む新たな人生にはどんな困難が待ち受けているのでしょうか!?
強者たちが戦い合う世界で酒場を開くことにしたクレオとコハクの日常を描いていく『異剣戦記ヴェルンディオ』!
今回はファンタジー作品に新たな風を吹き込む傑作漫画の第1話についてネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。
蘇ったクレオが目にする変わり果てた世界に驚愕してみてください。
『異剣戦記ヴェルンディオ』の魅力紹介(ネタバレ含む)
前編
クレオが子供だった頃、友達と帰り道を歩いていると夜空を流星群が彩りました。
戦災孤児だったクレオは流星群にたくさんの願い事をします。
幼い日々の夢を見ていたクレオが目を覚ましました。
しかし自分がいる場所に見覚えはありません。
記憶が蘇ってくるとともにコハクの姿を思い出しました。
亜人のコハクが助けてくれたのかもしれない気がしてきます。
薄れゆく意識の中でコハクの声は聞こえていました。
もしかするとコハクが命を犠牲にして自分を助けてくれたのかもしれません。
確かにコハクなのですが身体が一回りも小さくなっています。
急激は変化を目にしたクレオが驚くのも無理はありません。
ぶっとんでいるコハクが目の前にいてくれたので、クレオは心配して損をした気分になってきます。
そんなクレオにコハクが早くここから逃げようと言ってきました。
次の瞬間、大きな爆発音が響き渡ります。
コハクの後に続いて外に出てみると王都が燃えていました。
また周辺の景色はクレオが住んでいた地域と異なっています。
2人はコルガドという地域に移っていました。
コハクは戦火を避けるためクレオをコルガドまで連れてきてくれたと思われます。
もしかしたらずっとクレオのことを看病してくれていたのかもしれません。
大きな動物が引っ張る車に乗り込みます。
車の中にはクレオのために食料が用意されていました。
お腹が減っているクレオは無我夢中で食料を口に運んでいきます。
どのように助けてもらったのかは分かりません。
それでもコハクがいなければ生存することはできませんでした。
確かにコハクは一緒に住むと言いましたが、今の状況ではクレオの家に住むことはできません。
クレオが眠っている間に世界では何が起こっていたのでしょうか!?
プロローグの第0話を読んでとても面白い漫画だと思いました。
ヒーローが活躍するストーリーではなく人並みの幸せを求める青年と、謎めいた美少女が主人公という斬新な設定が素晴らしいですね。
クレオとコハクが戦場の中でささやかな幸福を探していく『異剣戦記ヴェルンディオ』!
第1話ではクレオが意識を失っていた後の世界が描かれていきます。
変わり果てた世界でクレオとコハクが力強く生きる姿に感動を覚えてください。
後編
クレオは自分の聖域に他人を入れることは大嫌いです。
しかし助けてくれたコハクに対して恩を返す方法が何もありません。
正確に言うとクレオが目覚めるまで108年と3カ月がかかっていました。
ここでクレオにいくつか疑問が浮かびます。
歳を取っていない理由はコハクが魔術で体の時間を止めていたためでした。
しかしコハクも老けたようには見えません。
年齢を重ねるどころかむしろ若返っていました。
仕方なくクレオは100年後の世界だという現実を受け入れることにします。
自分自身は何も変わっていないので100年後なのは問題ありません。
ただしマイホームが無くなっていたことには大きなショックを受けました。
またこの時代はどこもかしこも戦争中なので安息の日々は迎えられそうもありません。
そんな中でクレオとコハクは古城を見つけました。
今日は古城を寝床として活用することにします。
100年前と比べればコハクは1/5も力は出せません。
それでも亜人の強さは人間と比べれば絶大なのです。
話しながら古城の中を散策していると、50年前に作られたお酒を発見しました。
コハクが自分を助けることに大切な目的があることは分かっています。
それなのにクレオは恩を返す方法もお金もありません。
コハクの望みはクレオに生き続けてもらうことだけです。
ひとまずクレオは生き抜くことを肝に銘じました。
しかしこの戦乱の世を生き抜くことは簡単なことではありません。
生きていくためにはお金も必要です。
そこでクレオは再び傭兵を始めようと考えました。
ですがコハクに傭兵は駄目だと注意されます。
コハクが持ってきたのは化け物のように強かった山賊の頭領が使っていた武器でした。
この武器ははるか昔に鍛え上げられたもので、適性ある者が使えば千の兵を凌駕する強大な力が得られます。
山賊頭領が強かったのは武器のおかげでした。
そして現在ではこのような武器を手にしている戦士が数多く存在しています。
聖剣や魔剣とも呼ばれる異剣を持つ戦士が多い現代の死亡率は100年前とは比較になりません。
ここでクレオは山賊頭領の異剣に適性があるか試してみます。
適性者が異なるという情報を知ったクレオが何かを考え始めました。
コハクから地図を借りると酒樽へ向かいます。
探しに行くのでは拠点を構える意味がありません。
クレオは古城で異剣を待つつもりなのです。
せっかく見つけた大量のお酒を活用しない手はありません。
クレオは傭兵を長年続けてきたので辺鄙な場所にある酒場の有難さを良く分かっています。
これだけ戦争が頻発しているのであれば酒場に需要があることは間違いありません。
もしも異剣が見つからなくても最悪お金さえ稼げれば御の字です。
酒場を作る提案にコハクも賛同してくれました。
ただ異剣が見つかった時に入手する方法など細かい部分は決まっていません。
それでも目的が明確になってきました。
ここから大陸で一番の酒場を作る2人の物語が幕を開けるのです。
『異剣戦記ヴェルンディオ』に関する記事はこちらです↓↓↓
『異剣戦記ヴェルンディオ』を読んだ感想
一般的なSFファンタジー漫画では主人公が優れた能力で悪者を退治していくのですが、この作品は主人公たちが必死に生きようとする姿に焦点を当てていますね。
冒険で異剣を探すのではなく酒場を作ってチャンスを待つという設定も他のSFファンタジー漫画にはない斬新なものだと思いました。
生き延びるために酒場を作り始めたクレオとコハクの日常から目が離せなくなる『異剣戦記ヴェルンディオ』!
酒場で2人がどんな人たちと出会うのか注目ポイントが満載になっています。
異剣が見つかるのかどうか温かな目で見守ってください。
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