三億円事件奇譚 モンタージュのネタバレ!軍艦島で待つものとは?

今回は「渡辺潤」先生の『三億円事件奇譚 モンタージュ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『三億円事件奇譚 モンタージュ』はこんな漫画(あらすじ)

1968年昭和史に名を残す三億円事件が起こりました。

未解決となった三億円事件は未だに真相が謎のままです。

鳴海大和(なるみやまと)は10歳の時にお前の父親が三億円事件の犯人だと言われました。

その3日後、父親が死んでしまったため大和は幼なじみの小田切未来(おだぎりみく)の家に引き取られます。

真相が分からないまま高校生になった大和は、父親の遺品から血まみれの五百円札を発見しました。

ここから大和と未来は三億円事件の真相に迫っていくことになるのです。

未解決事件を今までになかった視点で描写していく『三億円事件奇譚 モンタージュ』

今回は衝撃的なサスペンス漫画の第3話と第4話について、ネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

軍艦島に向かった大和と未来の動向にご注目ください。

 

『三億円事件奇譚 モンタージュ』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

2010年7月19日、父親の遺品から血まみれの五百円札を見つけた大和がアルバイトを終えました。

高校を卒業するまでに自立資金を貯めたいのですが、時給800円では難しいかもしれません。

そんなことを考えながら歩いていると、ベルトのバックルに隠した五百円札が気になります。

鳴海大和
「この五百円札は間違いなく三億円事件のもの、それに赤黒い染みはおそらく血痕だろう・・・なんでこんなやばいもの処分しなかった?残しておく意味があったのか?」

紙幣ナンバーから五百円札が三億円事件のものであることは間違いありません。

もしも他にも五百円札が見つかれば父親が犯人であることに疑う余地はなくなります。

鳴海大和
「何を今さら・・・父さんは死んじまってるし事件はとっくに時効なんだ・・・てことは自由に使える金ってことか・・・」

今の時給で毎日働いても三億円など稼ぐ事はできません。

この大金を手に入れれば自立どころではなく、好きなものをなんだって買えるのです。

考え事をしながら家に向かっていると、部活帰りの未来が声をかけてきました。

強豪の剣道部に所属している未来は祝日でも部活が休みになることはありません。

小田切未来
「でも・・・3年は今日で最後だったんだよね・・・終わってみるとなんかちょっと寂しいや・・・なーんてね!湿っぽいのはらしくないか!明日っから夏休みだしっ!」

部活を頑張った未来は、夏休みに入ると先の事を考えず遊ぶと決めていました。

そんな2人が帰ると家の灯が点いていません。

いつもと様子が違うことをおかしいと思っていると、家の前に塾講師の鈴木泰成が待っていました。

泰成は未来の父親に稽古をつけてもらう約束をしていたのですが、留守だったので帰ろうとしていたそうです。

3人は家で出前を食べながら両親の帰りを待つことにしました。

鳴海大和
「ごちそう様・・・」
小田切未来
「にしてもパパたちどこ行っちゃったんだろ・・・泰成さんとの約束すっぽかしてさー・・・」

両親が子供たちに何も言わず出かけたことなどありません。

それに携帯電話も繋がっていませんでした。

鳴海大和
「泰成さんの携帯に留守電とか入ってないですか?」

確認してもらおうとするのですが、泰成は塾に携帯を忘れてきています。

夜も更けてきたため、明日の午前中に顔を出すと言い泰成は帰っていきました。

明日になれば帰って来ると思っていた3人なのですが、朝になっても両親は帰ってきません。

事故に巻き込まれたのであれば警察から連絡が来るはずです。

そもそも車は自宅にあるため遠出したとは思えません。

泰成に両親の様子で変わったことがなかったか尋ねられるのですが、未来には心当たりがありませんでした。

小田切未来
「んー・・・何日か前、パパが誰かに会うって出てったぐらいかな・・・」

誰と会ったのかまでは分かりません。

仕方なく泰成は未来を連れて警察へ向かうことにします。

ですが終業式の時間を未来は気にしていました。

鳴海大和
「終業式ならとっくに間に合わないよ、そんなことより万が一に備えたほうがいい、オレが家にいるからミクは泰成さんと行ってきな」

未来と泰成を見送ると大和は両親が失踪した理由を考え始めます。

これは大和だけが知っていることなのですが、未来の父親も五百円札が入っていた遺品のネームプレートを気にしていました。

もしかしたら未来の両親が失踪した理由は三億円事件と関係しているかもしれません。

警察から帰って来ると未来は家の中で手掛かりを探し始めます。

すると父親が使っていたメモ用紙の束が見つかりました。

大和はメモ用紙を鉛筆で黒く塗っていき、跡に何が書かれているのか調べてみます。

すると電話番号と地獄段と2号棟という言葉が書かれていました。

未来が書かれていた電話番号に連絡しているうちに、大和は地獄段というワードを検索してみます。

小田切未来
「釣り船屋さんだった・・・6日前の早朝パパが一人で船をチャーターしたって・・・でも釣り具は持ってなかったみたい・・・店の人は濁してたんだけど・・・パパは別料金払って」
鳴海大和
「端島に行ったのか?地獄段とは・・・島のほぼ中央に位置する丘の上の神社まで続く長い階段のこと・・・その恐ろしい長さから地獄段と呼ばれた」

未来の父親はなぜ軍艦島と呼ばれる端島に向かったのでしょうか!?

 

 

大和の父親と同じような状況で未来の両親が失踪したことに不気味さを感じますね。

未解決事件を題材にしているからこその謎めいた展開にも魅了されました。

少しずつ未解決事件の真相に迫っていく『三億円事件奇譚 モンタージュ』

ここから物語は軍艦島に舞台を移していきます。

軍艦島で大和と未来に待ち受けているものとは・・・!?

後編

端島は長崎県西南端に浮かぶ半人工の島で、軍艦島という別名で知られています。

軍艦島は海底炭鉱によって栄え、最盛期の人口密度は東京の約9倍を誇っていました。

人々が密集した島の中には大都市に先駆けて高層住宅群が建ち並び、小さな島には活気が満ち溢れていたそうです。

全国平均給与が2万9千円だった時代にも関わらず、軍艦島の各家庭には10万円を超える家電製品が常備されていました。

しかしその繁栄が長続きすることはありません。

主要エネルギーが石炭から石油へと移行していき、1974年には閉山し無人島となったこの島は廃墟として時を刻み続けることになってしまったのです。

失踪した未来の父親が軍艦島に向かったことは明らかになりました。

しかし6日も前に行ったことと、その後は家に帰ってきているので警察はまともに取り扱ってくれません。

未来は仕方なく父親が行きそうな所をしらみつぶしに当たってみました。

それでも父親が見つからず落ち込んでいると、大和が家から出ようとする物音が聞こえてきました。

小田切未来
「パ・・・パパのそんな物持ち出して・・・どこ行くの?」
鳴海大和
「釣りだよ・・・気分転換さ」

海で父親を亡くした大和が釣りをする訳がありません。

嘘を問い詰めていると大和が何かを隠します。

小田切未来
「今隠したの何よ・・・見せて!」
鳴海大和
「な・・・なんだよ・・・」

大和が隠したのは地獄段と書かれたメモでした。

どうやら大和は1人で軍艦島へ向かおうとしています。

未来には家で連絡を待っていて欲しかったのですが、1人にしてほしくないと言われたので仕方なく2人で向かうことにしました。

まず軍艦島に近いボート屋で免許不要のエンジン付きボートを借ります。

小田切未来
「行かないの?」
鳴海大和
「軍艦島クルーズのヤツらに見られたら奥に入っていけないだろ」

軍艦島の奥は立入禁止のため、釣り船を装いながら機会を伺いました。

観光客が島を離れるのは4時半頃なので、その後に上陸しても時間的に問題はありません。

気を付けなければいけないのは他の釣り船です。

もしも通報されたらここまで来た意味がありません。

小田切未来
「何やってんの・・・?」
鳴海大和
「釣りしてるフリ・・・」
小田切未来
「違うよ、その紙のこと」
鳴海大和
「ああ・・・島内の配置図をプリントアウトしといたんだ」

軍艦島の探索をスムーズに行うため、大和は島の地図をネットで検索していました。

もちろん未来の両親を探すためですが、目的はそれだけではありません。

自分の父親が三億円事件の犯人かもしれないことと、軍艦島に繋がりを感じていたのです。

三億円事件の真相、父親の死、未来の両親が失踪したことは軍艦島で全てが繋がるのかもしれません。

小田切未来
「ヤマト・・・もう少し前・・・前だってば・・・」
鳴海大和
「わかってるよ・・・大丈夫か?」

そしていよいよ大和と未来が軍艦島に上陸しました。

2人が上陸したのは地獄段から少し遠い運動場前です。

廃墟と化した無人島で2人を待ち受けているものとは・・・!?

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『三億円事件奇譚 モンタージュ』を読んだ感想

第3話から本格的に大和が三億円事件の真相と向き合い始めましたね。

それと同時に様々な人々の思惑が動き始めた気がします。

大金を巡って巻き起こる人間ドラマを表現した『三億円事件奇譚 モンタージュ』

次々と目が離せない展開が連続していきます。

未解決事件の結末を読み逃さないでください。

 

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