『ネメシスコール』のネタバレ!漫画の感想と魅力をお伝えします!

今回は「原作 にんじゃむ 漫画 森田和彦」先生の『ネメシスコール』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『ネメシスコール』はこんな漫画(あらすじ)

八木沢高校の生徒が殺害されるという凶悪事件が連続で発生しました。

犯人の動機が不明で証拠も見つからないため、事件捜査は暗礁に乗り上げてしまいます。

そんな中、元刑事でオカルト雑誌の記者をしている小栗が事件解決に名乗りを上げました。

ライフル射撃の名手で女子高生のちとせと、新米刑事の辻と一緒に事件を捜査していく小栗。

彼らが事件の真相を追う中、姿を現した犯人は宇宙人だったのです。

予測不能な犯罪に立ち向かう主人公たちを描いた『ネメシスコール』

今回はこちらのサスペンス漫画の魅力を、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

ミステリーとオカルトが融合した物語をじっくりとお楽しみください。

 

『ネメシスコール』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

殺人事件の現場検証に新米刑事の辻と先輩の藤堂がやって来ました。

藤堂
「被害者は松岡慶介16歳、また八木沢高校の生徒か」
「これで3人目ですか・・・」

高校生の遺体は爆発物によってバラバラになっています。

しかし警察には犯人が爆発物を使う理由が見当たりません。

辻はさらにこの事と併せて、3件の現場で爆発物の残渣が発見されていないことも気になっていました。

藤堂
「爆発物が凶器であっても実際に火薬の痕跡を見つけるのは時間がかかる、だが近隣住民が破裂音を聞いている、なんらかの爆発物には間違いないさ」

藤堂は辻と違い、爆発物よりも容疑者が残した足跡を気にしているようです。

「容疑者の足跡ですか・・・」
藤堂
「他の現場と同様、八木沢高校指定の女子用ローファーと一致した」
「本当に八木沢高校の生徒に犯人がいるんですかね」

この犯行に残された証拠はこの足跡しかありませんでした。

そして3人の被害者の共通点は、八木沢高校の生徒だということしか分かっていません。

辻はこの難解な事件を前にして、ある先輩刑事のことを思い浮かべてしまいます。

「もしあの人がこの現場を見たらなんと言うんだろうか・・・いや・・・あの人はもう刑事じゃないんだ、僕がこの事件を解決しないと・・・」

すると関係者以外立ち入り禁止の事件現場に、1人の男性が姿を現しました。

制止する警察官の声を聞きつけた辻が、様子を見に行くことにします。

「お・・・小栗さん?」
小栗
「なんだ・・・辻、お前が担当だったのか、言ってくれよ、俺は辻刑事の恩人だって」

現場に現れた小栗という男性こそ、辻が頭の中で思い浮かべた先輩刑事でした。

小栗の顔を見て喜ぶ辻だったのですが、すぐに彼の腕を引っ張り別の場所へ連れて行きます。

「こ、こっちに来てください!」
小栗
「なんだよ、ちょっとくらい現場見せてくれよ」
「駄目です!もう小栗さんは刑事じゃないんですから・・・」
小栗
「相変わらず真面目だな―お前・・・いいじゃん、どうせ解決できそうにないんだろ?この事件」

捜査が難航しているのは事実なのですが、無関係の人間を現場に入れる訳にはいきません。

するとそこに藤堂もやって来て、現在は雑誌の記者をしている小栗を帰らせようとしていきます。

ですがここで小栗がとんでもないことを言い始めました。

小栗
「冷たいなあ・・・いいじゃないですか、昔のよしみで少しだけ話聞いてくださいよ、聞かないと損しますよー、なんたって俺、犯人がわかっちゃったので」

この言葉に反応を示した藤堂と辻に、小栗が1冊の雑誌を見せてきます。

それは小栗がこの事件の考察を載せているオカルト雑誌でした。

雑誌を見せながら事件の犯人が人間ではないと語る小栗。

凶器も爆発物ではないと断言していきます。

小栗
「これはここだけの話だが、ここ数ヶ月・・・この町で謎の飛行物体の目撃件数が昨年の20倍に膨れ上がっている」
「・・・はい?」
小栗
「つまりこの事件の犯人は宇宙人だ!!」

あまりにも突拍子もないことを聞かされたため、藤堂と辻は呆れ返ってしまいました。

その後、小栗は他の警察官の手によって現場から追い出されてしまいます。

辻はそんな彼の後ろ姿を見ながら、悲しい気分になっていました。

「小栗さんに一体何があったんですかね・・・僕・・・小栗さんのこと尊敬してたんですよ・・・」

小栗は刑事をしていた頃、数多くの難解な事件を解決へと導いていたのです。

そんな彼がオカルト雑誌の記者になっていることを悲しむ辻。

しかし小栗の言っていたことはあながち間違いではないことが、捜査を進めていくうちに少しずつ判明していくのでした。

果たして本当にこの事件の犯人は宇宙人なのでしょうか!?

 

 

証拠が少なく高校生連続殺人事件の捜査は難航してしまいます。

そんな中、若手刑事から憧れを抱かれている小栗が現場に登場しました。

しかし彼は事件の犯人を宇宙人だと言い、捜査陣を混乱させてしまいます。

突拍子もないことを言い放つ主人公が、不可解な殺人事件の真相に迫る姿を描いた『ネメシスコール』

ここから物語は徐々に真犯人の姿が見え隠れし始めます。

意表を突かれる展開が連続するので、この続きは何度も読み返しながらご覧になってください。

後編

小栗が事件現場を追い出されていた頃、被害者たちが通っていた八木沢高校では1人の女子生徒が注目の的になっていました。

女の子の名前はちとせといい、ライフル射撃で全国1位になった彼女を多くの雑誌が美少女スナイパーとして取り上げていたのです。

友人たちにチヤホヤされながら少し困った顔をしているちとせ。

そんな彼女達の横を1人の男子生徒が通り過ぎて行きました。

館川
「うっせー、バカども」

館川というこの男の子はネクラなため友達が1人もいません。

いつもスマホで爆弾の作り方を調べている彼は、同級生たちから殺人事件の犯人だと疑われていました。

そのことをここで初めて知ったちとせ。

小栗と知り合いの彼女は、すぐにLINEでそのことを彼に知らせます。

ちとせ
「隣のクラスに爆弾作ってる子がいるみたい!事件に関係あるかもー??調べようか?」
小栗
「ありがとう、ちとせちゃん、でもその子は多分事件には関係ないよ」

小栗の返信を見てちとせはガッカリしていました。

その後、事件のせいで短縮授業になってしまい暇なちとせは、小栗が勤める出版社を訪ねることにします。

ちとせ
「こんにちはー、お邪魔していいですかー?」
小栗
「ちとせちゃん?学校は?」
ちとせ
「また授業短縮して集団下校だって、退屈だからこっそり来ちゃった!」

すぐに事件の噂話をするちとせに、小栗が気になっていたことを聞くことにしました。

小栗
「そうそう、ちとせちゃん、聞きたかったんだけど、なんで凶器が爆発物だって知ってるの?遺体の状況は報道されてないはずだけど」
ちとせ
「そうなの?クラスの女子が言ってたよ!」

彼女の言葉を聞いた小栗の頭に一抹の不安がよぎります。

小栗
「そっか・・・やっぱり八木沢高校の生徒には気をつけたほうがよさそうだね」
ちとせ
「なんで?」
小栗
「現場の状況が生徒に漏れているのは異常事態だよ、誰かが故意に情報を流している可能性がある、犯人か、それに近い人物が八木沢高校にいるのは間違いないと思う」

小栗のこの推測はあながち間違っていませんでした。

ちとせが小栗の元を訪ねた翌日、八木沢高校で爆破事件が発生したのです。

大きな爆発音に先生や生徒が衝撃を受ける中、爆発が起きた教室に向かったちとせ。

するとそこには複数の生徒が遺体となっていました。

大勢の人間が混乱していると、ここでさらにとんでもない事態が起きてしまいます。

館川
「先生・・・俺がやりました、他の3人も俺が殺しました」

突然犯行を自供し、スマホで爆弾を遠隔操作しながら次々と爆発を起こしていく館川。

駆けつけた警察に拘束された館川は、八木沢高校が指定する女子用のローファーを履いていました。

この証拠によって、警察は一連の犯行が彼の手によるものだと断定していきます。

しかし小栗は館川が真犯人だとは思っていません。

そのためすぐに辻へ電話をかけることにします。

小栗
「模倣犯捕まえてどうすんの?」
「え?そ・・・そんなわけありません、ちゃんと本人が自供して・・・!」
小栗
「現場の証拠を無視するな、爆発物製造が趣味の高校生はあんな犯行はしない、爆発物の利点は多くの人間を巻き込むところにある、それを校舎に仕掛けるのは自然な行動だ」

今回の事件はテロリストと同じような発想のもので、多くの被害者を生み出そうとしたものだと語る小栗。

ですがこれまで起こった3つの殺人事件は、明確にターゲットを絞り込んでいたのです。

そのため今回学校内で起きた爆破事件を模倣犯だと疑っていました。

小栗
「少年Xに3人を殺害した動機を聞いてみるんだな、ろくな供述がとれないはずだ」

八木沢高校に事件の情報を流している人間を探すことが最優先だと考える小栗。

しかしこの時、藤堂が真犯人の背中を捉えていたのです。

謎多き真犯人と対峙しながら、犯人は宇宙人だと言っていた小栗の言葉を思い出す藤堂。

そこに人間ではない姿をした異形の生物が現れました。

恐ろしい風貌で人間を殺していくこの生物の正体とは・・・!?

ネタバレはここまでになりますので、犯人の姿と動機は実際に漫画を読んで確かめてくださいね。

 

『ネメシスコール』を読んだ感想

最新刊の第2巻が2018年6月6日に発売された『ネメシスコール』

宇宙人が犯罪を犯すという斬新な設定が話題を集めています。

絵もキレイなのでとても読みやすい漫画ですよ。

特にオススメしたいポイントは類まれな推理力を披露する小栗と、彼に想いを寄せるちとせの関係性ですね。

シリアスな展開の中で見せる2人の空気感にはホッと一息つけると思います。

彼らに癒されながら真犯人の姿に驚愕してみてください。

 

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