理想のヒモ生活のネタバレ(漫画)！なろう系の人気作です！

今回は「原作　渡辺恒彦　漫画 日月ネコ」先生の『理想のヒモ生活』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『理想のヒモ生活』はこんな漫画(あらすじ)

山井善次郎は月に150時間を超える残業が当たり前のブラック企業に勤めています。

休日出勤が当たり前の中、久々の2連休を満喫しようとしていると急に異世界へ召喚されてしまいました。

善次郎を召喚したのはカーヴァ王国の女王に君臨するアウラ・カーヴァです。

アウラが善次郎を召還した理由は婿入りしてもらうためでした。

婿入りの条件がまるでヒモのような厚遇だったため、善次郎は異世界の美女と結婚することにします。

ブラック企業の社員から王族に成り上がった青年の日常を描写した『理想のヒモ生活』！

今回は小説家になろう系で人気となった原作をコミック化した漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

アウラと善次郎の思惑が交錯する結婚生活をじっくりとお読みください。

『理想のヒモ生活』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

ブラック企業の激務で疲れ果てた善次郎が夢を見ています。

夢の中では炎のように赤い長髪の美女と大きなベッドで愛し合っていました。

やかましい上司が存在しなく、取引先とのトラブルもない夢の中は善次郎にとって理想の世界です。

しかしベッドから落ちてしまったことで夢の世界から目覚めてしまいました。

「ちょっと待て、今何時だ！？もしかして遅刻！？」

遅刻だと思って焦り始めるのですが、この日は久々に休日出勤のない2連休の初日です。

一ヶ月に150時間を超える残業で精神的に疲弊している善次郎は連休を満喫することにしました。

ただDVDを視聴するか遠出するかどうかで迷ってしまいます。

せっかくの連休をどのように過ごすか考えながら自転車で外出していると、急に善次郎の姿が消えてしまいました。

「ようこそ婿殿・・・」

いつものように自転車で外出していた善次郎の前に美女が現れます。

炎のように赤い長髪の美女は夢の中で愛し合った女性でした。

「なんだこれ・・・い・・・一体何が起こったんだ？あ・・・慌てるな善次郎！まずは状況整理・・・そして適切な判断と対処だ！」

自転車のかごに入れておいたお弁当を触ってみるとまだ温かい状態です。

そのため夢ではないと判断しました。

続いて夢に出てきた美女が目の前にいることを確認します。

しかし状況が全く理解できないため、善次郎はとりあえず謝ることにしました。

すると槍を持った兵士に囲まれてしまいます。

「よい・・・武器を下ろせ！失礼をした、戸惑われるのも無理はない、まずは断りもなく貴方をこの世界・・・我が宮殿に招いた無礼を謝罪したい・・・どうか許されよ」

戸惑う善次郎なのですが怒る気はありません。

そのことを確認した美女は別室で一連の状況を説明してくれると言ってくれました。

「本当にこれは現実なのか？どう考えても俺ん家の近所じゃあり得ないし・・・ましてや日本ですらないような・・・」

美女が王宮のような建物の中を案内してくれます。

ドキドキしながらついていくと立派な部屋に通されました。

「まずは自己紹介から入ろうか、私はアウラ・カーヴァという・・・貴方には是非アウラと呼んでもらいたい」

「あ・・・はい、アウラさんですか、俺・・・いや私は山井善次郎といいます、ヤマイが名字でゼンジロウが名前です」

「ふむ・・・ではゼンジロウ殿とお呼びしてもよろしいか？」

「はいどうぞ・・・」

自己紹介が終わるとアウラは善次郎に起こった不思議な現象を説明することにします。

その前提としてこの現象が善次郎にとって意にそぐわぬ場合だった時は全てを元通りにすることを約束してくれました。

状況を理解しないと何も始まらないため、善次郎はアウラの条件を受け入れることにします。

「ありがとう・・・ではまず今いる場所についてだが、ここはランドリオン大陸、通称南大陸の西部に位置するカーヴァ王国、そして・・・その王都カーヴァの中心に存在する我が王宮の一室だ」

「・・・はあ？」

当たり前ですが善次郎にはカーヴァ王国という地名に聞き覚えがありません。

それでもアウラは全てを理解していました。

「聞き覚えがないのも当然、ここはゼンジロウ殿にとって言うなれば・・・異世界なのだからな」

「い・・・せかい？ははは、そんなわけないでしょ、からかわないで下さいよ！」

現代の日本で生活している善次郎は、急にここが異世界だと言われても信じることができません。

そんな善次郎にここが異世界であることを信じさせるためアウラが部屋の窓を開けました。

すると窓から恐竜のような生物が顔を出します。

「ふふっ・・・驚かせてすまない、我がカーヴァ王国の騎士が駆る走竜だ、ゼンジロウ殿の世界にも同じものがいるだろうか？」

見たこともない生物を目にした善次郎はここが異世界であると信じ始めました。

そんな善次郎にアウラがとんでもないお願いを申し出てきます。

異世界で稀有なお願いをされてしまった善次郎の運命とは・・・！？

ブラック企業の業務内容を当たり前のように受け入れている主人公が不憫だと思いました。

どんなに厳しくても日常化すると人間は慣れてしまうのかもしれませんね。

過酷な日々を過ごしている主人公が美女の夫になるというどんでん返しを題材にした『理想のヒモ生活』！

人気を集めた小説をコミック化した注目作品になっています。

それぞれの思惑が交錯する異世界の結婚生活をじっくりとご覧ください。

後編

現実世界には存在しない走竜を見せたアウラが話を元に戻します。

「長話になってしまったな・・・ご理解頂けただろうか、ゼンジロウ殿」

「は・・・はぁ、大体の状況は飲み込めました、つまりここは異世界のカーヴァ王国で・・・アラウ様は女王陛下？そしてカーヴァ王族しか使えない時空魔法を使って私を召喚した・・・」

理解が早い善次郎にアウラは自分に敬称が必要なく、呼び捨てで構わないと言ってくれました。

しかし話が進んでてもなぜ自分が召喚されたのか善次郎は理解できません。

剣も魔法も使えない自分はアウラの役に立てるとは思えないのです。

疑問を抱いているとアウラが善次郎を召喚した理由について語り始めました。

「私がゼンジロウ殿にお願いしたい事はただ一つ・・・私の婿になって頂きたいのだ、つまり・・・私と結婚して頂きたいと言っている」

「うえええっ！？けけけ・・・っ！結婚ってなっ・・・なんで！？」

現在のカーヴァ王国は平和ですが長らく戦乱の世を過ごしてきたそうです。

戦乱の中で王族は勝者となったのですが、直系の王族で生き残ったのはアウラだけとなってしまいました。

そのためアウラの結婚は絶対的な義務となっているのです。

しかしカーヴァ王家は時空魔法という特殊な魔法を血に宿しているため、結婚相手は誰でも良いという訳ではありません。

「魔法を次代へ残す為・・・同じ王家の血を引く者が伴侶である事が望ましい」

「でもだとしたらなおの事なぜ私なんでしょう？私は魔法の魔の字も知らない地球人ですが・・・」

納得できない善次郎に対してアウラが昔話を聞かせ始めました。

約150年前、アウラの五代前に当たるカーヴァ王国の第一王子が本来結ばれてはいけない女性と恋に落ちたそうです。

女性には平民だったとも敵国の王族だったとも言われていますが事実は分かっていません。

次期国王という立場にも関わらず結ばれない女性を愛した第一王子は、2人で異世界へ渡りそこで結ばれるという結論に至りました。

そして異世界で結ばれた2人の子孫がゼンジロウなのです。

「今回の召喚魔法は一定より濃く我が王家の血を引く男を召喚するよう設定した・・・その結果現れたゼンジロウ殿が・・・二人の子孫である事はまず間違いない・・・！」

アウラに言われて気付いたのですが善次郎の亡くなった両親は日本人にしては肌が浅黒い色をしていました。

両親だけでなく故郷で暮らしている親戚も浅黒い肌の持ち主ばかりです。

「い・・・いやもしそれが本当だとしても五代前ですよ！私の引いてる血なんて僅かなものなのでは！？」

「ああ・・・私もそれは覚悟していた、しかし意外な事にゼンジロウ殿はかなり色濃く王家の血を引いている・・・！」

善次郎の魔力量は分家筆頭クラスで、修練を重ねれば時空魔法を操ることができるレベルでした。

王家の血を色濃く引いていることはアウラにとって嬉しい誤算だったのです。

喜ぶアウラなのですが善次郎の意思にそぐわない結婚をするつもりはありません。

無断で召喚したこともあり、善次郎が望むなら全てを白紙に戻すことも可能なのです。

「良かった・・・もう帰れないものかと・・・」

一安心するのですが善次郎が考えているほど時空魔法は簡単なものではありません。

実は時空魔法を使うためには条件があるのです。

「逆にこの話を受けて頂いた場合でも一度は元の世界へお返しするつもりだ、召喚・送還魔法は星の並びに左右される故・・・いつでも自由に行えるものではないが・・・今回の星の並びは明日の夜まで続く」

次に星が並ぶのは一ヵ月後、その次は三十年後まで召喚と送還を行うことはできません。

つまり明日に地球へ戻って結婚を受け入れるのであれば、一ヵ月後に再召喚されその後は三十年間戻ることが許されないのです。

アウラは人生の岐路となる選択のため真剣に考えてほしいとお願いしてきました。

「実際アラウさんの言っている事が本当なら・・・悪くない話だ、元々俺には家族もいないし恋人もいない・・・残業手当を出してくれることだけが取り柄のブラック企業にも勿論未練はないし・・・」

未練を感じない世界よりも爆乳美女のアウラと結婚する方がメリットだらけなのです。

しかし用心深い善次郎はすぐに結論を出そうとはしません。

もしかするとブラック企業も真っ青なハードワークが待っているかもしれないのです。

ただアウラに色々と質問をぶつけてみたことで彼女との結婚を決めました。

善次郎が結婚を選んだ理由は実際に漫画を読んでお確かめください。

『理想のヒモ生活』を読んだ感想

急に異世界へ召喚されただけでなく美しい王女から求婚されても冷静に状況を整理する善次郎の姿に驚きました。

そんな善次郎に真摯な対応で接しながら実は大きな秘密を抱えているアウラも印象的なキャラクターですね。

お互いが腹の内を探りながら結婚生活する男女を描いた『理想のヒモ生活』！

設定が斬新なだけでなく完成度の高いストーリーが魅力的な物語になっています。

大人気小説をコミック化した注目作品を見逃さないでください。

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