今回は「久米田康治」先生の『かくしごと』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『かくしごと』はこんな漫画(あらすじ)
後藤可久士は下品な作品を世に送り出す少しだけ名の知れた漫画家です。
しかし大切な愛娘の姫に下品な漫画家であることがバレてしまうと嫌われてしまうかもしれません。
そのため自分の仕事を娘に隠しながら生活しています。
周囲の人間を巻き込みながらハプニングだらけの日常を過ごしている後藤先生は、バレずに漫画家を続けていくことができるのでしょうか！？
親バカな漫画家と一人娘のほのぼのとした日々を描いていく『かくしごと』！
今回はメディア化された人気漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。
心配性な後藤先生の姿を読んで大笑いしてみてください。
『かくしごと』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
18歳の誕生日を迎えた姫がある場所へ向かっています。
姫は18歳になるまでこの場所に来たことがありません。
しかし誕生日にパンドラの匣を開ける鍵を手に入れました。
そしてついに秘密と対面する時が来ました。
物語はここで姫が小学生だった頃まで遡ることになります。
いつものように姫は学校、父親の可久士が仕事へ行く準備を整えました。
姫は川の向こうの小学校、可久士は坂の上の会社へ向かうため正反対の方向へ歩き出します。
しかし父親は旧山手通りに差し掛かると服屋さんの中へ入っていきました。
ここでスーツを脱いだ可久士はTシャツとハーフパンツに着替えます。
旧山手通りを挟んでジョブチェンジした可久士。
娘の姫には黙っているのですが可久士はサラリーマンではなく漫画家なのです。
自分の職業を娘に教えない理由は10年前の出来事がきっかけでした。
10年前、病院で姫が産声を上げると可久士は一人娘の誕生に歓喜します。
しかし大喜びしていると予想外の事態が起こってしまいました。
姫の出産を担当した主治医が漫画家としての後藤可久士を知っていたのです。
可久士が普通の漫画家であれば何の問題もありません。
ですが可久士はエッチな作品を世に送り出している下品な漫画家なのです。
代表作の“きんたましまし”が好きだと言われた可久士はある決心を固めました。
こうして姫が小学生に成長した現在も可久士は職業を秘密にしているのです。
秘密を守る行動は仕事場でも徹底していました。
可久士はアシスタントたちに自分の作品を仕事場に持ち込むことを許しません。
万が一、姫が職場に来てしまう時のことを心配しているのです。
さらに漫画家の仕事場っぽくせず、描いた原稿は遠くの倉庫に保管するほど秘密厳守を徹底していました。
全ての行動は愛する娘のためなのです。
アシスタントたちに熱く語るのですが、実は面倒臭いと思われていました。
可久士の面倒臭い習性はこれだけではありません。
わざわざスーツを脱いでTシャツとハーフパンツになっているのは、ゆるい格好でなければ漫画を描くことができないのです。
昔はもっとこだわりが強く全裸でしか漫画を描けませんでした。
しかしこのような習性は表現者である漫画家には珍しいことではありません。
ゴスロリの衣装やユニフォームなど、それぞれのこだわりがある衣装でしか創作活動ができない漫画家も多く存在しているのです。
創作活動のために行う儀式はルーチンワークと言われていて、昔の可久士は全裸だったことから“フルーチーンワーク”と呼ばれていました。
そんな可久士は姫が生まれた時から血のにじむような努力を重ねて現在のスタイルに辿り着いたのです。
必死の努力を続ける可久士はこのまま秘密を守り抜くことができるのでしょうか！？
“隠し事”と“描く仕事”という2つの単語をかけているところにユーモアを感じますね。
作品タイトルが平仮名だということにも納得することができました。
心配性な父親と大人びた娘のやり取りがたまらなく面白い『かくしごと』！
まだまだ可久士のおバカな行動はとどまることを知りません。
お茶目な父親の様子を引き続きご覧ください。
後編
姫が学校から帰ろうとしていると同級生が父親がどんな仕事をしているか質問してきました。
同級生は姫が父親の仕事を知らないことに納得がいきません。
そのためしつこく質問していると担任の先生が止めに入りました。
個人情報を聞くことは職業差別につながりかねません。
しかし担任の先生は姫の父親が漫画家であることを知っています。
以前に担任は可久士に漫画家であることを隠さなければいけない理由を聞きました。
先生は漫画家という仕事を立派だと思っています。
担任の先生は“きんたましまし”の大ファンでした。
そのため漫画家という職業に自信を持ってもらいたいのです。
可久士は世間の認識を教えるため担任の先生を行きつけのカフェへ連れて行くことにしました。
するとカフェの店員がお客から可久士が漫画家であることを聞いたと言ってきます。
やはり可久士が有名な漫画家であることを担任の先生は再認識するのですが、店員は可久士に別の漫画のキャラクターを色紙に描いて欲しいと頼んできました。
この状況こそが可久士に対する世間一般の認識なのです。
担任の先生を納得させることができた可久士が仕事をしていると、出版社から担当の編集者が変わると連絡がありました。
新担当は読者プレゼントのTシャツを持って挨拶に来ると言うのですが、待てど暮らせど仕事場に現れません。
ここでアシスタントが間違えて自宅の方へ向かったかもしれないと言い出します。
自宅へ戻るとすでに編集者が姫と話をしていました。
しかも読者プレゼントのTシャツを着ています。
驚いた可久士は姫と編集者の間に割って入りました。
編集者の前に座って姫から見えないようにします。
姫がお茶を淹れに行ったところで可久士の怒りが爆発しました。
裸になってしまうためTシャツを脱がせる訳にはいきません。
そのため胸にプリントされた漫画のイラストを隠させます。
しかし戻って来た姫に別の誤解を与えてしまいました。
腕組みをしながら絵を隠したため、偉い人だと勘違いされたのです。
今度は両手で胸を抑えるようなポーズを取りました。
するとまた違う誤解が生じます。
姫の目には編集者が母乳が漏れるのを防いでいるように映っていました。
そのためお母さんだと勘違いしてしまったのです。
勘違いをさせないため編集者に色々なポーズを取らせるのですが、姫は独特の解釈で様々な職業と勘違いしてしまいます。
この状況を打開するため可久士は最後の手段を使うことにしました。
別の漫画の人気キャラをTシャツの上から描き直すことにしたのです。
こうして漫画家だということはバレずにすみました。
バタバタした1日が終わり夜になると可久士と姫が寝る準備をしています。
娘の感覚を褒めながら可久士は自分が様々な色に染まったと思っていました。
すると姫が小学生らしくない発言をします。
姫はTシャツを着て偉そうにしている人は全員がCEOだと決めつけていました。
どうにかこの日も漫画家であることを隠し通せた可久士。
高校生になった姫がパンドラの匣を開ける鍵を手に入れたきっかけはどういったことなのでしょうか！？
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『かくしごと』はこんな人にオススメ
どんな人でも思わずクスッと笑ってしまうコミカルなギャグ漫画になっています。
そのため漫画を読んでハッピーな気分になりたい人にオススメですよ。
風変わりな父親と娘の日常をコミカルに描いていく『かくしごと』！
周囲を巻き込みながら隠し事を守り抜こうとする父親のドタバタ劇となっています。
勘違いが生む笑いの連鎖をお楽しみください。
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