『隔離都市』のネタバレ(漫画)！結末はどうなるの？

今回は「原作 綺咲　漫画 柚子月秋」先生の『隔離都市』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『隔離都市』はこんな漫画(あらすじ)

14歳の徳永蒼依は1年前に交通事故で父親を亡くしました。

この頃から母親が厳しくなり蒼依の生活は窮屈になっていきます。

特に成績のことに口うるさい母親のプレッシャーに耐えられなくなったため、ある日の夜に怒りの感情を爆発させてしまいました。

次の瞬間、母親と口論になった蒼依が別世界に転送されてしまいます。

蒼依が転送されたのは大人から見放された子供たちが集められたセパレートワールドでした。

元の世界へ帰ろうとする子供たちの冒険劇を描写した『隔離都市』！

今回はスリリングでミステリアスなファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

不思議な世界で巻き起こる若者たちの群像劇をじっくりとお楽しみください。

『隔離都市』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

ある日の朝、目覚まし時計の音で目を覚ました蒼依が二度寝をしようとしています。

しかし母親が蒼依のことを起こしに来ました。

「蒼依、さっさと起きなさい！！もう14歳でしょ！？ちゃんとしなさいよ」

「うるさいなぁ、分かったよ・・・」

「お父さんに挨拶しなさいよ、まったく・・・ほんと朝に弱いんだから」

制服に着替えた蒼依は父親の遺影に朝の挨拶をすることにします。

この挨拶は朝の恒例行事となっていました。

「私にはお父さんがいない、お父さんが交通事故でこの世から去って1年、私たちの生活は変化していった」

蒼依の生活に起こった変化は母親が厳しくなったことです。

夫を失った母親は勉強や生活態度を厳しく注意するようになりました。

「蒼依、今日塾よね？お母さん夜勤だから晩ご飯食べたら片付けといてね」

「はーい、行ってきます」

蒼依はこの日常に窮屈さを感じるようになっています。

そんな蒼依が学校へ向かおうとすると母親に呼び止められました。

「蒼依ちょっと、実力テストの結果見せてもらえる？」

実力テストの結果が下がっていたため母親が説教を始めます。

しかし蒼依にも言い分がありました。

「平均が下がっただけで英語は上がってるよ」

「そういう問題じゃない！！こんなに塾に通わせてるのにどうして下がるのよ・・・気が抜けてるんじゃないの？」

母親は特に成績のことをうるさく注意してきます。

しかも悪いところばかりを注意してきて良いところを褒めようとはしません。

「分かったよ！次頑張ればいいんでしょ！」

我慢が出来なくなった蒼依は母親を無視するように学校へ向かいます。

蒼依の態度に不満な母親が頭を抱えていると、テレビから男子中学生が行方不明になったというニュースが流れてきました。

この辺りでは青少年の行方不明が連続で起こっていて、今回の男子で16名の行方が分からなくなっています。

蒼依はこの事件を知らないのですが、学校へ行くと友人が事件のことを話題に上げてきました。

友人によると同じクラスの桐生隼人という男子中学生が4日前から行方不明になっているそうです。

「桐生・・・学校にいること少ないし、見た目ヤンキーっぽいから怖いし、ヤバい連中とつるんでるって聞いたことあるけど・・・」

不良っぽい桐生と蒼依はあまり接点がありません。

そんな桐生が行方不明になったため、友人は神隠しだと言ってきました。

桐生を含めた16人の青少年は何の前触れもなく姿を消したので、友人だけでなく大勢の人が神隠しだと噂しているのです。

その後、授業が終わると友人が買い物に誘ってきました。

塾があるので断る蒼依だったのですが、母親が夜勤ということもあり久々の息抜きをすることにします。

「ずっと頑張ってきたんだもん、ちょっとくらい息抜きしたっていいよね！」

久しぶりに買い物と外食を楽しんで蒼依はストレスを解消することができました。

その中で友人も親への苛立ちを抱えていることを知ります。

「大人だからって何でも分かってるつもりで・・・決め付けて押し付けてくる・・・いっそ大人なんかいない世界に行きたくなるよー！」

友人と出掛けたことで息抜きができた蒼依は明日から頑張ろうと思いながら帰宅することにしました。

すると夜勤で母親がいないはずなのに家の灯りが点いています。

「何で帰ってきてるの・・・？だって今日は夜勤だって・・・ヤバい・・・っ！」

蒼依はいつも塾をサボっている訳ではありません。

しかしたった一度の息抜きによって窮地に立たされてしまいました。

さらにこの日の行動が彼女の運命を大きく変えることになってしまったのです。

蒼依に待ち受けるとんでもない運命とはどのようなものなのでしょうか！？

勉強のことで親と対立する様子は多くの人が経験してきたことだと思います。

そのため感情移入しやすい前編になっていると感じました。

しかしここからは漫画ならではの斬新な展開が巻き起こっていきます。

大人が存在しない異世界に転送された子供たちの苦悩を表現していく『隔離都市』！

理想だと思っていたはずの世界で苦しめられる様子が見所となっています。

それでは蒼依が転送される姿に注目しながら続きをご覧ください。

後編

家の灯りが点いていることに気がついた蒼依が恐る恐る玄関のドアを開けます。

「・・・ただいま」

ドアを開けると玄関に母親が立っていました。

「今までどこ行ってたの・・・？塾じゃないわよね？だって参考書全部置いてあるんだもの」

母親は明らかに不機嫌そうな表情を浮かべています。

そのため蒼依は母親の質問に答えることができません。

「仕事は・・・？」

「同僚の都合で交代したのよ・・・あなたの成績が上がらない理由がよーく分かったわ、こうやって塾をサボっていたのね」

「違う！今日が初めて・・・」

「言い訳なんて聞きたくないっ！あんたのそういう不真面目な態度が許せないのっ！」

塾をサボったのは今回が本当に初めてです。

しかし母親は聞く耳を持ってくれません。

さらに理由も聞かず頭ごなしに説教する態度が蒼依の怒りに火を点けました。

「何でサボったか理由も聞いてくれないんだ・・・」

「どうせくだらない理由でしょ？」

一方的に下らないと決めつけられた蒼依は思わず持っていたバッグを母親に投げつけます。

それと同時に収まらない怒りもぶつけました。

「私がどんなに辛い思いして勉強してたか分からないくせに！」

「いい加減にして！将来のためなの、我慢しなさい！」

母親も怒りを抑えられなくなり蒼依の頬をぶってしまいます。

蒼依は勉強を押し付けられることとぶたれたことで悲しくなっていきました。

そして父親が自分のことを褒めてくれていたことを思い返します。

「お父さんだったら私のこと分かってくれるのに」

「どうして・・・こんなに蒼依に不自由させないよう仕事して家のことも全部してるのに・・・塾だってタダじゃないの、どうして休めるの・・・？」

母親はショックを受けて座り込んでしまいました。

しかしその姿を見ても蒼依は母親が自分勝手だと思ってしまいます。

母親も蒼依と同じことを考えるようになっていました。

「もう嫌だ、こんな毎日・・・お母さんがいる限りずっと続く・・・お母さんなんていなくなっちゃえ！」

「もういい・・・蒼依なんて・・・いらないのよ！」

存在を否定するような言葉をぶつけ合った次の瞬間、蒼依の身体が不思議な光に包まれてしまいます。

そして蒼依の身体は消えてしまいました。

しかしすぐに蒼依の身体が元通りの状態になります。

「顔がっ・・・体も全部消えて・・・あれ？ちゃんとある！？」

不思議な現象に戸惑いながら周囲を見回すと、先程までいたはずの母親が見当たりません。

外に出てみるのですが母親の姿はどこにもありませんでした。

連絡をとろうと思うのですがスマホは圏外になっています。

仕方なく街中を歩き回るのですが誰にも会うことができません。

ようやく同い年くらいの男子と出会うことができたのですが、母親を探していることを伝えると急にナイフを出してきました。

突然の状況に怯えていると銃声が聞こえてきます。

「失せろ、次は狙う」

「桐生！？」

銃を撃ったのは行方不明になっている桐生隼人でした。

桐生のおかげでナイフを持った男子が去って行きます。

「徳永だよな・・・だよな？いつからこっちに来たんだ？」

「桐生まで・・・こっちって何？それってモデルガン？本物じゃないよね？」

状況が理解できない蒼依は起こっている出来事を冗談だと感じていました。

しかしこの状況は冗談などではありません。

「その様子だと来たばかりみたいだな、さっそくおでましだ」

戸惑う蒼依の元へ鳩が手紙を運んできます。

手紙にはここが文明によって作られたセパレート・ワールドと書かれていました。

「嘘でしょ・・・文明に作られた世界？今見てる風景はニセモノってこと？」

別世界に転送されたことを未だに信じることができません。

「混乱するのは分かる、けどよく聞け、ここは子供だけが隔離された世界、徳永はその17人目の子供ってわけ、俺たちはセパレート・ワールドに追いやられた・・・あんた親に捨てられたんだよ」

母親と蒼依はお互いの必要性を感じなくなっていました。

そのため行き場を失った蒼依はセパレート・ワールドで生活することになってしまったのです。

セパレート・ワールドから戻る方法は母親が蒼依を必要だと考え直さなければいけません。

もう1つリセットという方法があるのですが、桐生にもリセットのやり方が分かっていませんでした。

果たして17人の子供達は別世界から無事に抜け出すことができるのでしょうか！？

予測不能な結末は実際に漫画を読んでお確かめください。

『隔離都市』はこんな人にオススメ

ファンタジー漫画とサスペンス漫画が好きな人にオススメの作品です。

謎解きの面白さも味わえるのでミステリーファンにも読んでもらいたいですね。

別世界からの脱出を図る中、様々な思惑が交錯していく『隔離都市』！

考え方の違いから対立する子供達の様子も注目ポイントになっています。

登場人物たちの心理に感情移入しながら物語の世界観を堪能してみてください。

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