今回は「田島青」先生の『ホテル・インヒューマンズ』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『ホテル・インヒューマンズ』はこんな漫画(あらすじ)
ホテル・イン・ヒューマンズは殺し屋専用の特殊なホテルです。
コンシェルジュとして働いている灰咲沙羅と星生朗は、お客様からのどんな依頼にもNOを唱えることはありません。
今回2人に依頼してきたのは変装が得意な殺し屋様です。
完璧な変装と殺しを得意としていたのですが、彼の身にトラブルが起こってしまいました。
そんな殺し屋に灰咲沙羅と星生朗が依頼されたダイイング・サービスの内容とは・・・！？
人で非ざる殺し屋様の依頼に寄り添うコンシェルジュを描写した『ホテル・インヒューマンズ』！
今回は感動とスリルを味わえる人間ドラマの第2話と第3話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。
人を殺し欺く殺し屋様の恋模様を読んで涙を流してください。
『ホテル・インヒューマンズ』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
加瀬という殺し屋が目指しているのは完璧な殺しです。
そのためには綿密な下調べを行い、定めた手順通りに過不足ない行動を取らなければいけません。
いつものように完璧な朝を過ごした後で出かける準備を始めます。
準備が整った加瀬のことを妻のあさみが玄関まで見送りに来てくれました。
もちろん妻にも殺し屋だということは知られていません。
ここまでは完璧な流れだったのですが、急にあさみがキスしてきました。
結婚10年目で行ってらっしゃいのチュウをされたのは初めての経験です。
動揺しながら仕事へ向かいました。
しかし向かったのは会社ではなくホテル・イン・ヒューマンズです。
ノロケた訳ではありません。
妻に振り回されて敵わないことを伝えたかったのです。
加瀬は妻を欺くためコンシェルジュの生朗に合成写真を作ってもらっていました。
21時過ぎたので商談が成功したため打ち上げしている写真を送信しようと思ったのですが、あさみから次々とメッセージが送られてきます。
さすがに生朗からノロケだと指摘されてしまいました。
翌朝、生朗がいつものようにコンシェルジュの仕事を始めます。
加瀬の担当は沙羅から引き継ぎました。
その時に生朗は完璧に人を殺して満足することを最低だと非難していたのです。
しかし分厚い加瀬用のマニュアルを覚えたこともあり考え方が変化していました。
当時の言葉をぶり返されます。
なかなか逃がしてくれないので生朗は真面目な話題について問いかけることにしました。
深い話だと気付いてくれません。
そんな沙羅がいきなりお客に向かって頭を下げました。
歩容とは人それぞれ異なる歩幅や歩調、左右非対称性などを総合した歩き方を指します。
沙羅は鋭い観察眼から変装した加瀬を見破りました。
そんな加瀬が向かったのはここら辺一帯の麻薬売買を仕切っている嶋本の所です。
嶋本がここ3年で薬漬けにした人間は500人を超えていて、売人として雇った人間も一定期間が経つと殺されていました。
加瀬は嶋本と同じ顔に姿を変えてから復讐代行殺人を実行し、嶋本の姿のまま殺害現場を出て行きます。
今回の仕事も完璧に遂行したのですが、現場のビルを出たところで思ってもみなかったトラブルに巻き込まれました。
偶然通りかかったあさみに正体を見抜かれそうになったのです。
加瀬のパーフェクトな殺人はここから破綻することになってしまいました。
第1話を読んで大きな感動を味わったので第2話もすぐ読んでみることにしました。
第2話と第3話のエピソードは殺し屋の恋愛がテーマになっていますね。
人で非ざる殺し屋の人生にスポットを当てた『ホテル・インヒューマンズ』！
ダイイング・サービスというエピソードからも心に響く深いメッセージを受け取ることができます。
殺し屋が幸せを手に入れて良いのか考えながらダイイング・サービスを読んでみてください。
後編
歩容でバレそうになったのですが、加瀬はあさみに正体を気付かれることはありませんでした。
生朗に電話しながら歩いていると刃物で胸を刺されます。
刺した犯人は娘を薬漬けにされたことで嶋本を恨んでいる男性でした。
完璧な変装をしたため加瀬は嶋本と間違われてしまったのです。
変装したことでターゲットと間違われた加瀬は、自分の計画が完璧ではなかったことを思い知らされました。
傷の痛みに苦しむ加瀬は、あさみと出会った10年前のことを思い出します。
ゲリラ豪雨に見舞われたこの日はターゲットに反撃され傷を負ってしまいました。
計画通りにいかず完璧とはほど遠いと思いながら雨宿りしていると、六本木で飲み会に参加していたはずのあさみがやって来ます。
当時の加瀬は表の顔として会社勤めをしていて、あさみは会社の上司でした。
あさみは加瀬のシャツに付いていた血に気付いてしまいます。
答えを考えているとあさみは加瀬が鼻血を出したと勘違いしてくれました。
塩分を摂らない熱中症になると心配してくれたあさみは、加瀬に塩飴をプレゼントしてくれます。
その上で計画通りにいかなくても構わないことを教えてくれました。
刺された加瀬が10年前の出来事を思い出していると、コンシェルジュの生朗が駆けつけます。
生朗はすぐにホテルへ搬送して治療を行おうとするのですが、加瀬に拒否されてしまいました。
加瀬は自分が死んだ時のことを考え、生朗にダイイング・サービスを依頼していたのです。
生朗はダイイング・サービスを行うため、刺殺を心不全による急死に偽装し、殺害に関する証拠を完全に処分しました。
法律を犯しているのですが依頼を遂行するためには仕方ありません。
その上で表の顔として加瀬の葬儀を執り行いました。
しかし葬儀に加瀬の部下を装った殺し屋が現れ、嶋本と最後に接触したと思われるあさみの命が狙われてしまいます。
あさみの命を救ったのは沙羅でした。
嶋本の組織に雇われた殺し屋は、ターゲットに変装した加瀬が最後に出会った人物があさみだと思っています。
しかし実際にあさみと出会ったのは嶋本ではなくターゲットに完璧な変装をした加瀬でした。
亡くなる前の加瀬は防犯カメラに映ったことからあさみの身を案じていたのです。
沙羅が殺し屋を追い返していた頃、生朗はあさみが落としたハンカチを拾っていました。
戻ってきたあさみにハンカチを手渡すと、部下と勘違いしているため加瀬の最後の日について質問されます。
生朗はあくまでも部下だということを演じることにしました。
あさみは夫の完璧な状態を崩すことが好きだったそうです。
10年前に見た表情が忘れられないので、結婚記念日に加瀬の良いところをプレゼンして困らせるするようにしました。
そんなあさみに生朗が最期の出張の写真を手渡します。
写真が入った封筒には加瀬からのメッセージも入っていました。
ダイイング・サービスの中には妻への手紙も含まれていたのです。
加瀬は妻に正体を明かすことはありませんでしたが、あさみと出会えたことに感謝していました。
その気持ちを短いメッセージに込めていたのです。
殺し屋は人を殺しますし、人を欺き裏切ることもありますが、殺し屋も恋をすることを知った生朗だったのでした。
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『ホテル・インヒューマンズ』はこんな人にオススメ
ヒューマンドラマを読んで感動したい人にオススメの作品です。
加瀬とあさみの絆と、それを守ろうとする沙羅と生朗の優しさに涙がこぼれますよ。
人間にはそれぞれ運命的な出会いがあることを表現した『ホテル・インヒューマンズ』！
亡くなる直前でも愛する人のことを想う愛が感じられる第2話と第3話になっています。
殺し屋が大切な相手を守ろうとする姿に感動してください。
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