ヒロインは絶望しました。のネタバレ(漫画)!感想とあらすじも!

今回は「千田大輔」先生の『ヒロインは絶望しました。』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

ヒロインは絶望しました。』はこんな漫画(あらすじ)

女子高生の渋谷明はギャルなのですが優しい性格のためクラスメイトから愛されています。

幸せな日常を送っている明だったのですが仮想世界に転送されたことで彼女の運命は激変してしまいました。

仮想世界で化物に喰われ現実に戻るという地獄のような日々を過ごすことになった明。

誰にも救いを求められず二カ月が経過していきます。

そんな中、死にたいと思うようになっていく明の前に仮想空間の秘密を知る人物が現れます。

明は救世主の出現によって地獄から抜け出せると思うのですが、ここから更なる絶望の日々がスタートすることになるのでした。

地獄の中で尊厳をかけた戦いに身を置くことになった少女の姿を描いていく『ヒロインは絶望しました。』

今回は震えるほどの恐怖を味わえるサスペンス漫画について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

予測不能な展開をハラハラドキドキしながら読んでいってください。

 

ヒロインは絶望しました。』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

いつものように登校した渋谷明がクラスメイトに声をかけていきます。

渋谷明
「プリント落ちてんよー」

プリントを落としていることに気付いていないクラスメイトの代わりに拾ってあげました。

その後も別のクラスメイトに声をかけます。

渋谷明
「手伝うよ、職員室でしょ?トイレのついでに持ってくだけだし」

渋谷明はギャルで目立つグループに所属しているのですが、優しくて明るい性格のため誰からも愛されていました。

しかしトイレに行ったことで彼女の日常は激変することになりました。

渋谷明
「やっ・・・なにこれ!?ちょっと待って・・・やだ・・・消え・・・」

何もしていないのに明の身体が消えていきます。

そして気がつくと見たことのない世界へ転送されていました。

事態を飲み込めない晶の前にはクマのような化物が立っています。

そのまま化物は明を殺害してしまいました。

渋谷明
「・・・え、トイレ・・・?さっきと同じ場所・・・さっきと同じ時間・・・夢?」

殺されたはずなのですが、いつの間にか明は学校のトイレへ戻されています。

有り得ない体験をしたため夢だと思うのですがそうではありませんでした。

ここから明は度々この現象に巻き込まれていきます。

渋谷明
「カバンにはいつの間にか入っていた謎のコンパクト、アラームが鳴ると身体が徐々に消え意識を失い・・・次の瞬間には見知らぬ森で目を覚ます」

アラームの音はクラスメイトたちには聞こえません。

そして目を覚ました明の前には再び化物が現れます。

渋谷明
「1回目にワケもわからず死んだ時と違いここでハッキリした痛みを感じる」

命乞いをする明なのですが化物は魔の手を止めようとはしません。

こうして明は2回目の死を体験してしまったのです。

しかし死んだ後は元の場所に戻るため、周囲の人間は明の身に起きている不可解な出来事に気がつきません。

周りからすれば明が体調を崩しているようにしか見えないのです。

そんな中、3回目の死を体験した明は謎のコンパクトが原因だと考えるようになりました。

現実世界に戻った明は謎のコンパクトを壊すことにします。

渋谷明
「でも何度壊しても捨てても・・・気付けばまた手元に戻ってきた」

この現象は家に引きこもっても続きました。

明は家にいても続くなら学校に行った方が気が紛れると考えるようになります。

ですが学校に行っても地獄のような日々は終わりません。

渋谷明
「何をしてもダメ、生きたまま食われ続け・・・次第に無くなっていく自分の四肢をただもがいて見続けることしかできない」

何度体験しても身体を食われる激痛に慣れることはできず、明の頭は次第におかしくなっていきました。

二カ月後、最初に死んでから7回目の死を体験した明は自殺を考えるようになっています。

限界を感じた明が屋上へ向かうと男子生徒が階段でお弁当を食べていました。

秋葉歪
「渋谷さん!?どうしたのこんなとこに、珍しいね、いつも友達に囲まれてるのに、今日は一人でお昼?」
渋谷明
「・・・誰?」
秋葉歪
「えぇ!?同じクラスなのに・・・」
渋谷明
「あ、そっか、秋葉くんだ、大丈夫、覚えてる、最近ちょっと疲れててさ・・・」

秋葉歪とは同じクラスなのですがあまり接点はありません。

しかしこの出会いが明の運命を一変させることになるのでした。

 

 

仮想世界で何度も死を体験するヒロインが不憫に思えました。

ただこの斬新な設定は千田大輔先生の作品らしいですね。

地獄のような運命を背負うことになった少女の苦悩を表現した『ヒロインは絶望しました。』

ここからさらに明は絶望のどん底へ突き落されることになります。

死より辛いかもしれない屈辱の中身をじっくりとご覧ください。

後編

秋葉が階段にいることで明は屋上から飛び降りることができなくなってしまいました。

仕方なく立ち去ろうとすると謎のコンパクトを落としてしまいます。

秋葉歪
「あ・・・それ・・・」
渋谷明
「えっ・・・これがなに!?これのことなにか知ってるの!?」
秋葉歪
「落ちついてよ、知ってるもなにも・・・それ・・・”ドレスタ”のコンパクトでしょ?」

秋葉はコンパクトのことを知っていたのですが明はドレスタの意味が分かりません。

ドレスタはドレス・スタイルバトルというゲームの略称で、内容はコスチュームをキャラクターに装備させ敵を倒すというものです。

このゲームは子どもや一部の大人の間で人気となっていました。

渋谷明
「ゲーム・・・」
秋葉歪
「でも意外だなぁ、まさか渋谷さんもドレスタファンだったなんて・・・」
渋谷明
「いや・・・全然関係なかったみたいだ、じゃあね」

明の身に起きていることはゲームなどではありません。

手掛かりを得られなかった明が立ち去ろうとすると再び異世界へ転送されそうになります。

しかし今回はいつもの現象とは違っていました。

秋葉歪
「なんだこれ・・・!?どうなって・・・」

明だけでなくそばにいた秋葉も異世界へ転送されてしまったのです。

渋谷明
「なんであんたまで・・・こんなこと今まで一度も・・・まさかここに送られたとき私に触れてた・・・から?」

戸惑う2人の前に化物が現れるのですが、咄嗟の判断で逃げることができました。

秋葉歪
「ねぇ・・・これはどういう状況なの・・・?全然わからないんだけど」
渋谷明
「私だってわからない・・・でも・・・私の身に起こった・・・今までのことなら説明できる・・・」

化物に見つからない場所で明はこれまで起こった出来事を説明することにします。

秋葉歪
「なるほど・・・じゃあ渋谷さんもなにも知らず何回もここへ連れてこられて・・・」
渋谷明
「何回も・・・死んできた、頭がおかしくなりそうなほど」

明が恐怖体験を説明するのですが不思議と秋葉に怯える素振りは見られません。

実は秋葉にとってこの仮想世界は見覚えのあるものだったのです。

秋葉歪
「やっぱりここはドレスタゲーム内と同じ世界だったんだ、その証拠にこの世界に来てから・・・渋谷さんのコンパクトと僕のカードがずっと反応を示してる・・・!」

コンパクトはドレスタのカードを併せて利用するもので、2つが揃うと明の前にコスチュームが入った巨大なカードが現れました。

明がカードを通り抜けるとコスチュームが装着されます。

渋谷明
「つまりこれは・・・私がこのクマに殺されるためにあった世界じゃなくて・・・私がこのクマを倒すための世界だったってことだ」

しかしコスチュームを装着しただけではクマを倒すことはできません。

仮想世界に現れた筐体を使って秋葉が明を操らなければならないのです。

秋葉歪
「僕に任せて」

お互いを信じた2人はようやくドレスタゲームを攻略することができました。

初めて死なずに現実世界へ戻ることができた明。

渋谷明
「これ私の連絡先、じゃまた明日ね」

それから1週間、明は久しぶりに自由を満喫していました。

しかしこの日の放課後、明はドレスタゲームよりも恐ろしい現実があることを思い知らされます。

秋葉歪
「なんで?なんでなにも言ってこないの?もう一週間だよ?」

急に目の前に現れた秋葉がおかしなことを言い始めました。

渋谷明
「え・・・っと・・・なに言ってるの・・・?」
秋葉歪
「なに言ってる?いやこっちのセリフでしょ、じゃ聞かせてもらうけど・・・なんでゲームクリアした翌日一緒に学校行こうって誘ってくれなかったの?また明日って言って連絡先交換したじゃん」

明はただのクラスメイトとして連絡先を交換したのですが、友達がいない秋葉は自分に好意を持ってくれたと勘違いしていたのです。

歪んだ愛情を向けられた明が怯えていると再びコンパクトからアラーム音が聞こえてきました。

渋谷明
「あ・・・秋葉くん・・・」
秋葉歪
「なに?どうかしたの?」
渋谷明
「いや・・・あの・・・助け・・・」
秋葉歪
「なんで?どうせ一週間前も死のうとして屋上来たんだから、別にまた死んで帰ってきたらいいじゃんか」

身勝手な愛情を抱いた秋葉は明を助けようとしてくれません。

そんな彼を前にしながらドレスタゲームの恐怖を思い出した明は号泣してしまいます。

渋谷明
「やだ・・・そんなっ・・・やだよ・・・またっ・・・あんな痛いのもう嫌だ・・・」
秋葉歪
「いいよ、助けてあげよっか、悪ふざけしすぎたよ、僕も渋谷さんがどれだけあの世界を嫌がってたか聞いてるしね、振られたけど、僕と渋谷さんの仲じゃん!まぁ振られたけど」
渋谷明
「じゃあ・・・」
秋葉歪
「うん、だからね、とりあえずスカートの中見せてよ」

明にとって秋葉は自分を助けてくれる善人などではありませんでした。

欲望の赴くまま明をオモチャにするような最低の人物だったのです。

渋谷明
「二カ月にわたる死のループ・・・あれはただのきっかけに過ぎなかった、助けてくれた人が良い人とは限らない、ゲームと元の世界の両方が地獄になる・・・全てがこの日のためのきっかけだったんだ・・・」

両方の地獄を明はどのように切り抜けていくのでしょうか!?

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2018.01.08

 

ヒロインは絶望しました。を読んだ感想

仮想世界の地獄よりも欲望をむき出しにした人間の方が恐ろしいことを思い知らされました。

まるで別人のような表情で歪んだ愛を伝えてきた秋葉の姿がインパクト抜群ですね。

2つの世界で地獄を見ることになった少女の運命を描写した『ヒロインは絶望しました。』

読者の予想を良い意味で裏切ってくれる展開が見所となっています。

大どんでん返しのようなストーリーを楽しんでみてください。

 

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