あいにくあんたのためじゃないのネタバレ!赤山美香の選択は?

今回は「原作 柚木麻子 漫画 もりとおる」先生の『あいにくあんたのためじゃない』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『あいにくあんたのためじゃない』はこんな漫画(あらすじ)

辛口でラーメン店を批評してきた佐橋ラー油のブログは人気となり、地上波でレギュラーを務めることもできました。

しかし2年前、人気ラーメン店“のぞみ”がメディアで頻繁に取り上げられるようになってから潮目が変わります。

削除したブログが公開されたことにより、佐橋ラー油は”のぞみ”に入店を拒否されてしまいました。

ラーメン以外の執筆が続かない佐橋ラー油は、お客や店員を勝手に撮影したことなどを謝罪します。

すると”のぞみ”から来店してほしいというDMが届きました。

そこで佐橋ラー油を待っていたのは過去に迷惑をかけた人物たちだったのです。

様々な人たちを傷付けた佐橋ラー油の身勝手な行動とは・・・!?

苦しめられた人たちが復讐を遂げていく『あいにくあんたのためじゃない』

今回は現代社会の問題点にメスを入れたサスペンス漫画の第2話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

多様化する社会を生きていくための知恵を学べますよ。

 

『あいにくあんたのためじゃない』の魅力紹介(ネタバレ含む)

第2話前編

“のぞみ”に入店を許可してもらった佐橋ラー油ですが、辛口批評していた頃と考え方は全く変わっていません。

そんな佐橋ラー油を待っていたのは、過去に被害を受けた人たちだったのです。

赤山美香は中学の頃から自分の性別に違和感を覚えていました。

赤山美香
「なんかしっくりこない、あれが着たいわけでもない」

女子の制服にしっくりこないのですが、男子の制服を着たいと思っているわけでもありません。

美香という名前は気に入っています。

赤山美香
「誰かに恋をしたことはない、けどその分やりたいことに集中できた、行事も部活も、ただ仲間たちと同じ性別かと問われれば違和感がある」

周囲から男性か女性か分からないと言われ続けてきました。

そのため仲間とトイレに入ることも戸惑ってしまいます。

違和感を拭えないまま進学先を決めることになりました。

「え、美香、体育大学行かないの?推薦の話は?」
赤山美香
「・・・本格的に打ち込むってなるとさ、性別常に明らかにしなきゃだろうから」
「そっか・・・」

性別の問題があるので推薦は断ることにします。

高校卒業後は都内に通いながら色々なアルバイトを経験しました。

裏方や接客など美香は重宝してもらえたのですが、どの仕事も自分に合っているとは思えません。

美香は違うと感じたらバイト先を変えていきました。

赤山美香
「で、だんだんと分かってきたんだけど狭い人気ラーメン店がベスト!なるべく忙しくて従業員も少なくて力仕事も必要なとこ」

制服がブカブカであれば性別の特徴も表れません。

あとはちゃんとした更衣室がなくてトイレが1つならベストです。

「おー、なるほど」
赤山美香
「まぁ・・・履歴書に丸つけるたびに騙してるみたいだなって、その感覚はなくなんないけどね」

2010年頃はまだ自分も周りもXジェンダーという言葉を知りませんでした。

男性にも女性にも当てはまらないかもしれないことを打ち明けたのは妹だけです。

妹は美香のことを受け入れてくれ、よき理解者になってくれていました。

「でも!よかったじゃん、いい店見つかって、美香ラーメン大好きだし」

美香はラーメンが大好きで、中でも豚骨ラーメンがお気に入りです。

週末に家族とフードコートに行った時は、いつも豚骨ラーメンを注文していました。

そんな美香が理想的と言える“めん屋 足穂”というラーメン店でアルバイトを始めます。

赤山美香
「どのお客さんもラーメンに集中していて無言で帰って行く、これはきっと店長のオーラのおかげだ、リズムと秩序が生まれてる」

ラーメンに集中しているお客が店員の様子を眺めることはありません。

あくまでもお客の目的は美味しいラーメンを食べることなのです。

店長の森さんは怒鳴ったりしませんし、細かな指示を出すこともありません。

森さんが店員に求めているのは素早くて無駄のない動きです。

これは納得するクオリティの一杯を3分以内でお客に提供するためでした。

ただしピーク時はあまりにも忙しいため、ミスする店員が続出してしまいます。

素早く無駄のない動きについていけない人たちは次々と辞めてしまいました。

赤山美香
「すぐに自分が一番古株になっちゃった、足穂、居心地いいけどな、男とか女とかなくって、ここにいるのはただの赤山美香」

森さんが無言なことも居心地を良くさせています。

美香が気に入っているのは環境面だけではありません。

まかないで頂ける豚骨ラーメンが素晴らしく美味しいのです。

赤山美香
「フードコートのもおいしいんだけどああいう味とは根本から違うんだよね、ただのこってりじゃない丁寧で香りが爽やかなスープ」

歯切れを良くするため足ほでは極限まで麺を硬くしていました。

麺の香ばしさも美香はお気に入りです。

このように理想的な環境で働いているうちにXジェンダーについて悩まなくなっていました。

しかし佐橋ラー油との出会いが美香の状況を一変させてしまうのです。

 

 

2010年頃ではXジェンダーという言葉の意味を理解できていないことは仕方ないかもしれませんね。

それでもお互いの個性を受け入れる美香と妹の関係性が素敵だと思いました。

マイノリティーの息苦しさを描いていく『あいにくあんたのためじゃない』

個性を理解する人と理解できない人には大きな差があることも教えられました。

辛い目にあった美香を救う人物にもご注目ください。

第2話後編

美香がお気に入りのまかないを食べていると、店長の森さんが明日からスープの仕込みを手伝ってほしいと頼んできます。

ようやくラーメン作りに携われることが嬉しいので、美香は仕込みの手伝いを快く引き受けました。

楽しみに仕事をしていると男性客が美香の顔を凝視してきます。

佐橋ラー油
「ねえ君、男なの?女なの?どっち?男?女?ねえ?いやどっちにも見えるんだけど?どっちか教えてくれないと味に集中できないんだよね」

無神経な佐橋ラー油は周囲のお客を巻き込んでいきました。

周囲の視線が美香に突き刺さります。

店長の森さんが佐橋ラー油を追い返したのでこの場は助かりました。

ですが後日佐橋ラー油が足穂で暴力的な店長に威圧的接客をされたとブログに投稿します。

赤山美香
「あの男・・・ブロガーのラーメン武士だったんだ、何これ・・・いつ撮って・・・」

無断で撮影した美香の写真もアップしていました。

写真には失礼な文面が掲載されています。

佐橋ラー油
「性別を明らかにしない店員はずるくて卑怯で人を不安にさせる」

個人の考えを一方的に投稿していますが、美香の精神を崩壊させるには充分すぎるものでした。

森さんは引き留めてくれましたが迷惑をかけたので働き続けることはできません。

お客さん全員が自分を見ている気がしてしまうのです。

アルバイトを辞めた美香は家の中に引き篭もるようになってしまいました。

妹たちは気を遣ってくれますがまだアルバイトを探す気にはなれません。

外に出られるようになったのは2か月半後でした。

赤山美香
「日が落ちてからなら・・・って終電逃した、ネカフェ探すか・・・フードコートにあった店・・・シチューみたいな甘めの白濁スープなんだよね」

ラーメンが好きなことを再認識した美香は、豚骨ラーメンを食べることにします。

券売機で購入してからカウンターに座ると女性が声を掛けてきました。

佐渡恵
「あのぅ・・・ごめんなさい、隣いいですか?私佐渡恵っていいます、あ、これ学生証!すぐ近くの大学通ってて、怪しい者ではないんですけど」
赤山美香
「・・・はあ」
佐渡恵
「私ねネットであなたの画像を見ました、待って!誤解しないで、私も同じ!ラーメン武士に勝手に写真撮られたんです」
赤山美香
「・・・あ、この人」

佐橋ラー油に無断で写真を撮られた恵は、日本一可愛い超巨乳ラーメン屋店員としてブログにアップされたのです。

話しているとラーメンが運ばれていました。

食べながら話を続けます。

佐渡恵
「あれ撮影に同意してるみたいに見られて勘違い変態女とかネットですごい叩かれてるんですよね、それだけじゃなくてストーカーみたいなのが店に何人も・・・」

困った恵は店長に相談しましたが、店の宣伝にもなったし外見を褒められたからという理由で真剣に取り合ってくれません。

そこで恵はお店を辞めることにしました。

赤山美香
「あの写真許可なく撮られたの?」
佐渡恵
「ラーメンがメインの写真だと思ってうっかり愛想笑いしちゃったんだ、好きだったんだ、私が働いてた五反田の横浜家系ラーメン、あの日はさ私が海苔をぐるっと丼に飾らせてもらった記念日だったんだよね」

恵は大切な記念日を台無しにされてしまったのです。

話を聞いていた美香は自分の秘密を打ち明けることにしました。

赤山美香
「私あのね、昔からどっちの性別もしっくりこないんだ、だからっ性別が関係ない場所で働けたらいいなってずっと思ってた、それをまだ上手く説明できない」

このことを妹以外に話したのは初めてです。

恵は美香の悩みを理解してくれました。

佐渡恵
「当たり前だよ、そんなデリケートなこと突然聞かれてすぐに応えられないでしょ、私みたいな初対面の人間なんかに話してくれてありがとう」

自分と同じようにスープを残さずご飯を一緒に食べる恵を見た美香は、久しぶりに替え玉と餃子、ライスを追加で注文します。

ネットで騒ぎになってから恵は大学に行かなくなってしまいました。

そこで美香に時々ラーメン屋めぐりしようとお願いしてきます。

赤山美香
「もちろんだよ、自分でよければいつでも連絡して」

意気投合した2人はすぐにラーメン屋めぐりを始めました。

仲良くなっていくうちに恵がSNSに関する悩みを打ち明けます。

佐渡恵
「てかクイッターでさラーメン好きって言うと変なのに絡まれるんだよね、彼氏の趣味でしょ?とかリプライ来るの、なんで女がラーメン好きなのって許されないんだろうね」
赤山美香
「あー・・・妹も同じようなこと言ってたな」

妹もラーメン文化が男性社会だと感じていました。

確かに有名なラーメン屋は男の人ばかりで、店長もほとんどが男性です。

佐渡恵
「あ、待って、1人知ってるかも、女の店長のお店!フォローしてるラーメン愛好家さんがすすめてくれた店なんだけど、そうだ!ここでの替え玉やめてこれから2杯目行かない?」

趣味や嗜好、考え方は人それぞれ違うので完全に分かり合うことは難しいかもしれません。

それでも美香と恵が悪質な投稿に傷つけられてしまったことは紛れもない事実です。

傷ついたことで前を向けなくなりましたが、自分と同じ境遇に立たされた恵が美香の心を救ってくれました。

ラーメンという共通の好きなものが2人を繋いでくれたのです。

『あいにくあんたのためじゃない』に関する他の記事はこちらです↓↓↓

あいにくあんたのためじゃないのネタバレ(漫画)!評論家の罪は?

2024.08.10

 

『あいにくあんたのためじゃない』はこんな人にオススメ

大切なことを学ばせてくれる漫画を探している人にオススメしたい作品です。

人間には様々な個性があってそれを認め合う寛容な社会の重要性を訴えていますよ。

理不尽な仕打ちに苦しむ人たちが前を向いて歩き始めていく『あいにくあんたのためじゃない』

ネット社会の恐ろしさもリアルに表現されています。

無意識のうちに人を傷つけてしまう怖さと、他人を自分の物差しで勝手に判断することの愚かさを実感してみてください。

 

電子書籍を無料で読んでみませんか?

電子書籍は試し読み以外では無料での購読は不可能です。

ですがどうしても試し読みでは満足できないあなたにとっておきの方法があるんです!

それが動画観るならU-NEXTでおなじみのこの動画配信サービスなんですよ↓↓↓

 

 

映画、ドラマ、アニメなどの動画が最新作から名作まで充実のラインナップで見られるU-NEXT

実は電子書籍も見られることをご存知でしたか?

U-NEXTでは電子書籍を34万冊以上配信しているんです。

さらにポイントを使って購入することも可能ですよ!

そのジャンルは幅広く漫画はもちろんのこと、小説やビジネス書、週刊誌からファッション誌、スポーツ誌までも網羅しているんです!

使えるポイントもよく電子書籍サービスであるような、「一部の作品だけ」「1巻だけポイント利用可」ではなくU-NEXTなら全巻で使用可能となっています!

登録時にもらえる600ポイントを使用して無料トライアル期間中でも新作コミックが読めるU-NEXT

最新巻でもポイントを使用して読めるので、こんなにお得なことはありません!

最新漫画は動画も配信しているタイトルも多いので、「原作漫画とアニメや映画」のようにセットで楽しんでみませんか?

さらに大人向けコミック、BLやTLコミック、写真集なども充実!

雑誌も読み放題で成人向けの作品も超充実のU-NEXT

しかも新規登録から31日間は無料なんです!

もしも31日以内に登録を解除しても料金がかかることのない無料トライアルをこの機会に是非利用してみませんか?

ただし最新刊を読む場合は料金がかかるのですが、今なら特典で600円分のポイントがもらえるんですよ!

動画はもちろん電子書籍など、全ジャンル充実の配信数は120,000本以上!

さらにどのキャリアでも関係なく利用可能なU-NEXTを是非お試しください!

無料トライアルはこちらから↓↓↓