恋唄う蝶は四つ花に舞うのネタバレ(漫画)!あらすじと感想も!

今回は「かづか将来」先生の『恋唄う蝶は四つ花に舞う』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『恋唄う蝶は四つ花に舞う』はこんな漫画(あらすじ)

東西南北に国境を分かつ4つの王国、通称“四つ花”は大地を創造した神への信仰で繋がっています。

東花、西花、南花、北花の四国にはそれぞれ1人ずつ、大地の神脈と繋がりを持つ神子が神託によって選ばれてきました。

西花のカーネリア姫は前世の記憶を失ったまま成長し、四つ花の蝶と呼ばれる神子に選ばれ初めて南花を訪れることになります。

翅と呼ばれる従者のセンリと南花に到着したカーネリアは、ユークリッドレイブラントという2人の王子と出会いました。

この出会いによってカーネリアは香菜(カナ)として生きていた前世の記憶を思い出すことになったのです。

花弁のような運命を描写した『恋唄う蝶は四つ花に舞う』

今回は幻想的で胸に突き刺さる感動的なSFファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

異世界に転生したカーネリアたちの運命的な再会にご注目ください。

 

『恋唄う蝶は四つ花に舞う』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

幼い頃からカーネリアには思い出したように見る夢がありました。

カーネリア
「その夢の中で私は変わった服を着て知らない男の子たちと親しげに話しながら歩いている、そして手には白くてふわふわの・・・あれは・・・」

ふわふわした美味しそうなものを手に持っていた気がします。

しかしそれが何かを思い出すことは出来ません。

センリ
「カーナーさーまー!そろそろ起きてください、支度が遅れますよぉ」
カーネリア
「・・・おはよう、センリ」

従者のセンリが起こしに来てくれました。

準備が整うとセンリに連れられ部屋を出ます。

センリ
「いよいよ南花に出発ですね、ご体調はいかがですか?」
カーネリア
「良好よ、この西花からはどのくらいかかるんだっけ」
センリ
「馬車なので三日半ほどです」
カーネリア
「大神官のおじいちゃんの持病の腰痛が悪くなければ転移魔法が使えたのにねー・・・」

この世界では魔法が使えるのですが、あいにくカーネリアが望む転移魔法は使えない状態でした。

そのため南花までは馬車で向かう予定になっています。

センリ
「ふふっ、お年寄りには優しくーですよ、カナ様?」
カーネリア
「そうだセンリ、その愛称での呼び方今日からはしばらく封印ね」
センリ
「お・・・仰る通りです!」

出立のご報告に向かっていたのですが、わざわざ伯父の国王陛下がカーネリアの元に出向いてくれました。

国王陛下は西花王族の中で初めて蝶の神託を受けたカーネリアに蝶の首飾りをプレゼントしてくれます。

花弁のように国境を分かつ四つ花と呼ばれる四つの王国は、大地を創造した神様への信仰で繋がっていました。

四つの国にはそれぞれ1人ずつ大地の神脈と繋がりを持つ神子が神託によって選ばれています。

四人の神子たちは神の力を受け取り大地に恩恵を分け与える役割を担ってきました。

花の蜜を吸い集める蝶に例えられた神子たちは四つ花の蝶と呼ばれています。

古より蝶たちは代替わりを繰り返しながら役割を受け継いできました。

四つ花の蝶には春夏秋冬の季節が変わるごとに神が居住する聖域に集い、季節の豊穣を祈る祝祭で舞踏を奉納する務めがあるのです。

カーネリア
「四つ花の四国のうち私の生まれた西花シエル王国では先日、先代の蝶が任期を終えて神子としての能力を失った、そして神様から私へ後継者としての神託が下りたのだ」

カーネリアはまだ16歳ですが20歳半ばに自然と受け継がれる四つ花に選ばれました。

これからは四つ花の祝祭に出向く機会が多くなりそうです。

頑張って務めを果たすつもりのカーネリアには、護衛者となる従者の翅としてセンリが同行することになりました。

センリ
「名誉ある翅の任務この身に余る光栄にございます、必ずやカーネリア様の御身を守り誠心誠意お仕えさせていただきます」

南花アルガリア王国は祝祭が行われる聖域を守っています。

シエル王国と親交が深いのでカーネリアとセンリが多くのことを学んでくることを国王陛下は期待していました。

国王陛下の期待を一身に背負った2人が南花へ向けて出発します。

カーネリア
「季節は冬から春、木々は芽吹き始め風も暖かくなってきた、新しい出会いと大切な仕事が待っている、頑張ろう!」

漂う花の香りに季節の変わり目を感じながら、カーネリアとセンリが馬車に乗り込みました。

まだ知る由もありませんがアルガリア王国での出会いがカーネリアの運命を大きく変えていくのです。

 

 

前世の記憶が朧げなまま、大きな使命を背負ったカーネリアに頼もしさを感じました。

センリがカーネリアのことをカナと呼んでいるところも運命的ですね。

異世界に転生したヒロインの数奇な運命をテーマにした『恋唄う蝶は四つ花に舞う』

四つ花の祝祭が物語の大きなターニングポイントになっていきます。

カーネリアが夢見ていた白くてフワフワしたものの正体が明らかになりますよ。

後編

カーネリアとセンリがシエル王国を出発した頃、アルガリア王国では第二王子のレイブラントが第一王子のユークリッドの部屋を訪ねていました。

ユークリッド
「おかえり、今日の蝶の顔合わせに間に合ってよかったな、今回は西の蝶が新人らしくてな、16歳の女の子らしいぞー・・・その顔は今回も成果なし・・・ってとこか」
レイブラント
「東城の小さな集落群まで行ったけど見つからなかった、次節は北花へ外遊があるからまた・・・」
ユークリッド
「そうか、第一王子の俺はここを動けないから力になれなくて悪いな」
レイブラント
「いや感謝してるよ、おかげで第二王子の俺が自由に動ける、きっとどこかにいるはずだ・・・必ず俺が見つける」

レイブラントは目的を果たしたいのですが、今節の祝祭が始まります。

この期間は2人とも四つ花の蝶を優先しなければなりません。

ユークリッド
「あまり根を詰めすぎるなよ、怜斗」
レイブラント
「その呼び方気を抜くと外でも出るからやめなよって言ってるだろ、勇希」
ユークリッド
「あいつも案外俺たちみたいに近くにいたりしてな、その辺の軒先で昼寝してヨダレ垂らしてるかもしれないぞ、生まれ変わってもきっとそういうやつだよな、お前の姉ちゃん」

レイブラントは姉を捜しているようです。

一方その頃、馬車で移動中のカーネリアはまたあの夢を見ていました。

カーネリア
「・・・あれ?またあの夢だ、あそこにいるのは私・・・?ねえ何を食べているの・・・?白くてふわふわの・・・」

相変わらず白い食べ物が何かはハッキリしません。

夢に出てくる男の子も誰なのか分からないままです。

センリ
「・・・ナ様・・・カナ様ぁ、そろそろ南花アルガリア王国の王城ですよ、起きてください」

いつの間にか王城の近くまで到着していました。

センリは祝祭が楽しみなのでワクワクしています。

しかしカーネリアは楽しむ気分にはなれません。

カーネリア
「センリは楽しみかもしれないけど・・・私は蝶になって初のお仕事なのよ、神様の前で顔も知らない他国の蝶の人たちと息を合わせて踊るなんて・・・」
センリ
「大丈夫ですよ!舞ならいっぱい練習してきたじゃないですかー!他三人の蝶の皆さんともすぐに仲良くなれますよ」
カーネリア
「だといいけど・・・」
センリ
「それにカナ様にはセンリがついてます!栄誉ある四つ花の蝶の従者、翅のお役目をいただいたんです!準備も護衛もお任せあれです!」

センリがカーネリアの緊張をほぐしてあげます。

幼少期からセンリはカーネリアの護衛兼遊び相手としてずっと一緒に育ってきました。

大切な幼なじみの関係性は今も変わっていません。

カーネリア
「でも私のことまだカナって呼んでるわよ?」
センリ
「うっ・・・仰る通りです、カーネリア様」

話をしているうちにアルガリアの王宮に到着しました。

四つ花の中で最も栄えているアルガリアの王宮はとても大きく、城下町もたくさんの人で賑わっています。

カーネリアたちはすぐに王様への謁見を求められました。

カーネリア
「この度、神託を拝受し任に就きました、四つ花の花弁が一、西花シエル王国の蝶、カーネリア・エル・シエルと申します」

南花の王様はカーネリアのことを歓迎してくれます。

そして祝祭に参加する二人の息子を紹介してくれました。

レイブラント
「・・・香菜!?」
カーネリア
「え?どうしてその呼び名を・・・」
レイブラント
「覚えていないのか、俺のこと」

カーネリアの顔を見たレイブラントが香菜と呼んできます。

しかしカーネリアはレイブラントに見覚えがありません。

ユークリッド
「西花の蝶、我が弟の非礼を詫びよう、探し人に似ていただけのようだ、私はユークリッド・ダン・アルガリア、南の蝶を務めている、そしてこちらが・・・」
レイブラント
「大変失礼致しました・・・西の蝶の姫、レイブラント・ノール・アルガリア、東の蝶です」
ユークリッド
「父上、先の退席をお許しください、では姫、夜の宴で改めて」

二人は非礼を詫びると退席しました。

部屋に戻るとレイブラントが頭を抱えます。

レイブラント
「あれは香菜だ・・・間違いない」
ユークリッド
「ああ・・・俺たちと同じく髪の色は変わっているがすぐにわかったよ、ちゃんとこの世界に転生していたんだ、巡り会えてよかった」
レイブラント
「でも!思い出してなかった・・・前世で弟だった俺のことも、幼馴染だった勇希のことも、初めて会ったという顔だった」

二人が捜しているのは香菜だったのですが、現在のカーネリアには前世の記憶がありません。

ユークリッドとレイブラントはこの世界で血縁になっています。

そのため香菜が赤の他人であることや、前世のことを覚えていないことも想定していました。

しかしようやく見つけた喜びとショックでレイブラントは混乱しています。

ユークリッド
「お前の時みたいになんかの引き金で記憶が蘇ることもあるかもしれない、何かきっかけを・・・そうだな俺たちの・・・前世での共通の思い出みたいなやつを・・・そうだ!季節外れだが宮廷魔術師たちにアレをやらせよう」

記憶を蘇らせるきっかけと夜会を盛り上げる準備を始めました。

準備が整うと夜会に参加していたカーネリアをテラスへ誘います。

そして夜空を見上げてもらうと花火が打ち上がりました。

アルガリア王国は魔法国家なので魔術師たちが炎の魔法を空中で小爆発させているのです。

カーネリア
「はなび、私・・・この風景・・・を、どこかで・・・?」

ここで魔術師の足元に犬が近寄ってきました。

犬に驚いた魔術師が炎の魔法を別の方向に向けてしまいます。

運悪くその先はカーネリアたちが花火を鑑賞しているテラスでした。

レイブラント
「香菜!」

2人が助けようとしたことでカーネリアは前世の記憶を思い出します。

前世でも3人は化学工場の爆発事故に巻き込まれそうになったことがありました。

その時も2人が香菜を助けたのです。

カーネリア
「・・・あれ?怜・・・ユーキ君・・・?と・・・肉まんだ・・・!」

ふわふわした白い美味しいものが肉まんだということも思い出しました。

3人の魂は巡り巡って蝶のようにひらひらと四つ花に舞い降りたのです。

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『恋唄う蝶は四つ花に舞う』を読んだ感想

カーネリアに前世の記憶がないことを知った時に見せたレイブラントの切ない表情が印象的でした。

花火と事故がきっかけで前世の記憶を取り戻したシーンはとても感動的ですね。

異世界での再会を題材にした『恋唄う蝶は四つ花に舞う』

大切な人との想いが通じ合う素敵な物語です。

転生した異世界でカーネリアたちが前世とは異なる人生を歩んでいきますよ。

 

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