『踊れ獅子堂賢』のネタバレ(漫画)！第2話の見所は？

今回は「常喜寝太郎」先生の『踊れ獅子堂賢』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『踊れ獅子堂賢』はこんな漫画(あらすじ)

衣料品メーカー2代目社長の獅子堂賢(ししどうけん)は自分がお飾りの社長であることに悩みを抱いていました。

偉大な創業者と比較されたり、役員が全員年上なので言いたいことを言えない環境が獅子堂を苦しめています。

全て自分への言い訳だと分かっている獅子堂はストレスを吹き飛ばすため、学生自体に通っていたボクシングジムへ向かいました。

しかしボクシングジムは居抜きされていて社交ダンス教室に変わっています。

帰ろうとする獅子堂に講師が社交ダンスを教えてくれたのですが、講師は獅子堂が採用を決めた新入社員の椎名まなかでした。

この出会いによって止まっていた人生が動き出していく様子を描いた『踊れ獅子堂賢』！

今回はアラフォー男性が情熱を取り戻していく物語の第2話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。

椎名まなかの存在が獅子堂を少しずつ前向きにさせてくれますよ。

『踊れ獅子堂賢』の魅力紹介（ネタバレ含む）

第2話前編

白馬社交ダンス教室で獅子堂にダンスを教えた講師は新入社員の椎名まなかでした。

「こんばんは社長、私・・・週2回ここで講師をしてまして」

「え・・・あ・・・そ・・・そうだったんだぁ・・・」

「社長も社交ダンスにご興味がおありなんですね、さっもう一度踊りましょうか」

手を握られたのですが獅子堂は逃げ出してしまいます。

数日が経っても社交ダンス教室での出来事が頭から離れません。

「うわぁぁぁ！アラフォーのおっさんが汗だくで笑ってる姿を見られてしまった・・・！あろうことか・・・自分の会社の新入社員に・・・」

社交ダンスを少しだけ踊れた時は久しぶりにスッキリした気分を味わえました。

ですが椎名まなかに見られたことでとんでもない恥をさらしたと今は後悔しています。

頭を抱えていると秘書が明後日に行われる営業部門の方針説明会に関する資料を持ってきました。

当日は各部長から方針についての説明があるので、資料に目を通すのはその時で構わないそうです。

「・・・これは？新商品のサンプル・・・ですか？」

サンプルは材料管理部からの提案によるものでした。

この提案に役員たちは頭を悩ませているそうです。

事情を説明された獅子堂はすぐに材料管理部へ向かいました。

「皆さん注目ー！今日から2週間材料管理部で研修してもらう椎名まなかさんです、じゃ！みんな今週の金曜日は・・・ノー残業で終わらせてね！椎名さんの歓迎会しちゃうからね！」

獅子堂が向かっている時、材料管理部では研修が決まった椎名まなかが鮫島部長に紹介されています。

鮫島部長は飲み会の話で盛り上がるのですが電話がかかってきたので仕事に戻りました。

「お・・・お疲れさまでーす・・・あの・・・鮫島部長は・・・？」

「あぁ若っー！」

「さ、鮫島さん、その若っての恥ずかしいんでちょっと・・・」

鮫島部長は以前から社長のことを若と呼んでいるのでその癖が抜けません。

2人が談笑しているとその横を椎名まなかが通りかかります。

「社長お疲れ様です」

「あっ・・・どーもー・・・し・・・椎名くん！？ここ配属だったっけ！？」

研修で2週間だけ配属されたことを鮫島部長から説明されました。

鮫島部長は椎名が社長に名前を覚えてもらっていることを感心します。

「あっはい！だって先日・・・」

「わああああ！いやー俺もね！社長就任前に1年間ここに配属されてて鮫島部長にはお世話になってさ、材料管理部はメーカーであるうちの一番川上の部署だからいい勉強になると思うよ！」

社交ダンス教室での一件は話してもらいたくありません。

誤魔化そうとしているうちにペラペラと自分の過去を話してしまいました。

「若ぁ・・・お優しいなぁ・・・今日はわざわざそれを言いに来てくれたんですか？」

「あ・・・いや・・・その・・・鮫島さん・・・えっと・・・これ行きませんか？」

「あぁ！これね！いいですねー、行きましょう！」

獅子堂が鮫島部長を喫煙スペースに誘います。

ですが鮫島部長はお客様との電話が終わっていませんでした。

電話が終わることを待つことにした獅子堂なのですが、鮫島部長と話すことで自分の未熟さを痛感することになってしまうのです。

社交ダンス教室で出会ったことを知られたくない獅子堂と、まるで気にしていない椎名まなかの温度差が感じられました。

まだまだ獅子堂は世間体や周りの評価を気にしているのかもしれませんね。

仕事と社交ダンスに通じる部分があることを椎名から教えられていく『踊れ獅子堂賢』！

色々と考えすぎている獅子堂の悩みを椎名まなかが吹き飛ばしていきます。

新入社員なのに社長のことを導くような椎名まなかが魅力的に描かれていますよ。

第2話後編

電話が終わったので獅子堂は鮫島部長を喫煙スペースに移動しました。

「そういや社長室もついに禁煙になったんですか？」

「あ・・・そうなんです、はい・・・」

「うちの会社は女性社員が多いですし、まぁ時代の流れですよねぇ」

喫煙スペースに足を運ぶ人間はさほど多くはありません。

ただ獅子堂はこんな話がしたくて鮫島部長のことを訪ねて来たわけではないのです。

「み・・・見ました！材料管理部の来期の方針案と新商品サンプル・・・」

「おぉ！あぁそうか、明後日ですもんね、方針説明会、よろしくお願いします」

「・・・金属アレルギーのお客様のための・・・金属部品なしの下着・・・何年も前からおっしゃってましたよね、いつか・・・奥さんのためにも・・・作りたいって・・・」

「はは、お恥ずかしい、そんなことまで覚えてくれてたんですか・・・若は優しいなぁ・・・」

鮫島部長は獅子堂の優しさに感激してくれました。

ですが獅子堂は優しさを伝えに来たわけではありません。

「あ・・・いや・・・その・・・そ・・・それたぶん通りません」

明後日の方針説明会を待つことなく役員たちの中では鮫島部長の提案を否決することに決めていました。

来期もシェリルは引き続きグローバル戦略に力を入れる予定です。

そのため国内向けの小ロット製品を販売することは考えていません。

新商品はそもそも材料管理部の範疇を超えていると考えられていました。

「そうでしたか、ダメでしたか・・・いやぁ・・・若はやっぱり優しいなぁ、わざわざそれ・・・言いに来てくれたんですね」

「いや・・・」

「でも・・・元上司として少しだけお説教を・・・通りません・・・は若からは聞きたくなかった言葉です、社長が言うべきは通しません・・・ですよ」

獅子堂の言葉は社長のものではありません。

会社の最終判断はあくまでも社長が下さなければならないのです。

「え・・・いや・・・そう言われても・・・もう半ば決まっている状態で僕に上がってきたので・・・」

「では若は・・・ただの伝書鳩ってことですか？」

ここでまなかが鮫島部長を呼びにきたので2人の会話は終わりました。

夕方になっても獅子堂は伝書鳩という言い方に引っ掛かっています。

自動販売機で缶コーヒーを買って当たりが出ても気分は晴れません。

「ムカついた・・・まずは鮫島部長に・・・そして・・・社長として自覚も責任もない言葉で恩人を怒らせた俺に・・・」

喫煙スペースで鮫島部長が来てくれることを待ちます。

いつもように鮫島部長が何事もなかったかのように声を掛けてくれ、一緒にタバコを吸えばなぁなぁな感じになるかもしれないと期待していました。

そんな自分の器の小ささにも苛立ってきます。

「あの・・・社長お疲れさまです」

「・・・え！？し・・・椎名くん！？鮫島部長ならいないよ・・・？」

「あ・・・あの社長に！社長に大事なお話が・・・！こ・・・これ社交ダンスの入会申込書です！先日渡し忘れてしまったので・・・しゃ・・・社長は背が高いのでせっかくなら競技ダンスの大会を目指すなんてどうですか！？」

改めて社交ダンス教室への入会を勧めてきました。

困った獅子堂は社交ダンス教室に入った事情を説明します。

「こないだは・・・実は・・・勘違いで教室に入っちゃったんだ、だからその・・・ダンスをする気は・・・ごめん・・・」

「そ・・・そうだったんですか・・・」

「あと・・・今この話をする気分じゃ・・・その・・・あぁ・・・えっと・・・新入社員に言うことじゃないけど今ちょっと・・・落ち込んでてさ・・・はは・・・なさけない社長で・・・恥ずかしいよ・・・」

自動販売機で当たった缶コーヒーをまなかに差し上げました。

飲みながら仕事の難しさをぼやきます。

「ダンスと同じですよね・・・仕事とダンスって似てるなぁって・・・」

「いや・・・ダンスとは違うよ・・・」

「いえダンスと同じです」

仕事とスポーツの大変さを一緒にしてもらいたくありません。

するとまなかが縛っていた髪をほどきました。

「・・・え・・・椎名・・・くん？」

「社長・・・ダンスと同じかどうか教えてあげます、先日は社長・・・すぐ帰ってしまわれたので体験レッスンあと10分残ってるんです、ご迷惑でなければ！」

「いや・・・なに言って・・・」

帰ろうとするのですがまなかに腕を引っ張られてしまいます。

そのまま先日教えたワルツのステップを踊り始めました。

社交ダンスは男女が即興でコンタクトを取り合うペアダンスです。

ダンスパーティーでは初対面のペアで踊ることも珍しくありません。

まなかでも初めて踊る相手は緊張するそうです。

「でも一度でも踊ると相手がどんな人かほんの少しわかるんです、踊った回数の分だけペアの絆は深まります、社長と鮫島部長は素敵なペアに見えました」

ダンスは途中でつまずいても止まってはいけません。

立て直せたらポイントが加点されるため、一度立ち直れた人は何度だって立て直せるそうです。

まなかの話を聞いた獅子堂は鮫島部長に電話をかけることにしました。

電話でまず昼間のことを謝罪します。

「さ・・・鮫島さん！明後日の方針説明会、俺・・・いっぱい質問しますんで肌に悩むお客様のこと・・・奥さんのこと・・・いっぱい話してください！」

鮫島部長に獅子堂の気持ちがしっかりと伝わりました。

それも全てまなかのおかげです。

「また・・・踊りましょう、ではお先に失礼します！」

気が付くと社交ダンス教室の入会申込書を受け取っていました。

次の日、獅子堂は猛烈な筋肉痛に襲われましたが、その痛みも心地良く感じることができたのです。

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『踊れ獅子堂賢』はこんな人にオススメ

ヒューマンドラマとビジネス漫画が好きな人にオススメしたい漫画です。

社交ダンスというスポーツを通じて仕事との向き合い方、相手の立場に寄り添うことの大切を教えてくれますよ。

アラフォー男性が少しずつ社交ダンスに魅了されていく『踊れ獅子堂賢』！

胸を奮い立たせてくれる素敵なセリフが盛り沢山になっています。

壁にぶつかって苦労している人にも読んでもらいたいですね。

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