今回は「池田ユキオ」先生の『ゴミ屋敷とトイプードルと私』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『ゴミ屋敷とトイプードルと私』はこんな漫画(あらすじ)
明日香は子どもの頃から自分のことを可愛いと思っていて、34歳になった現在も心境に変化は見られません。
いつでも自分がキラキラした存在でありたいと思う彼女は、ブランドバッグやトイプードルと自分を撮影した画像をSNSで発信しています。
より綺麗にするためメイクに時間をかけ自撮りをして写真を加工することに時間を惜しみません。
いつの間にか借金が膨れ上がっていても、部屋がゴミ屋敷のようになっていても可愛いことを重視する明日香。
しかしこのような非常識な生活が長く続くことはありませんでした。
自分を輝かせたいと思う女性が無茶苦茶な生活で破滅していく様子を描いた『ゴミ屋敷とトイプードルと私』！
今回は現代社会ならではの狂った女性像にスポットを当てたヒューマンドラマについて、ネタバレを含みながら魅力をご紹介していきます。
転落する女性の姿を教訓にしながら漫画を読んでいってください。
『ゴミ屋敷とトイプードルと私』の魅力紹介（ネタバレ含む）
前編
幼い頃から明日香は可愛いものがあると、例え姉のものであっても強引に奪う女性でした。
可愛いものは可愛い自分が持っている方がお似合いだと思っているようです。
このわがままな性格は34歳になった現在も変わっていません。
現在の彼女はSNSに着飾った自分とトイプードルの自撮り画像をアップすることに夢中になっていました。
トイプードルのソラを飼うため30万円を出費し、撮影用の衣装や高級ブランドのクッションには数万円がかかっています。
しかしこれだけのお金をかけているのはトイプードルのためではありません。
あくまでもトイプードルはSNSで高く評価してもらうためのツールでした。
そのため明日香は飼い犬に愛情を持っていないのです。
しばらくはSNSの画像を自分とトイプードルにしようと思っていました。
明日香はSNSを評価してもらうためなら、メイクや画像の加工にどれだけ時間がかかっても構わないと考えています。
完璧でキラキラと輝く女子として日々の出来事をアップすることが生きがいになっていました。
しかし実際はシワがあるため鏡を見ようとはしません。
あくまでも加工した画像の中にいる自分が大好きなのです。
そんな明日香が出勤すると職場の後輩が高級ブランドのバッグを褒めてきました。
このバッグは8万3千円したため明日香は自慢げに見せびらかしています。
するとここで取引先の中年男性が明日香に飲みに行こうと誘ってきました。
笑顔で対応していると、若手の男性社員が間に入ってくれます。
助けられたと思う明日香はこの男性が自分に気があると感じていました。
自分が男性から言い寄られる理由を好きなことをしてキラキラと輝いているからだと思う明日香。
この状況が気持ち良いため高級ブランドやファッショングッズの購入がやめられないのです。
しかしこのような浪費生活が長続きすることはありません。
明日香には破滅の瞬間が刻一刻と近づいていたのです。
果たして生活が破綻すると明日香はどうなってしまうのでしょうか！？
あまりにも自己中心的で浪費家なヒロインなのでイライラしながら読んでいきました。
早く彼女が破綻する姿を見てみたいと思いながら読むと楽しくなってしまいますね。
呆れるほど自分にしか関心がない女性の破滅を描いていく『ゴミ屋敷とトイプードルと私』！
愚かな女性を反面教師にしながら楽しめる物語になっています。
それではヒロインがどん底へ突き落される様子を引き続きご覧ください。
後編
いつまでもキラキラしていたい明日香は、ブランド物などを購入する時は必ずカードを使うことにしています。
結構な金額を出させたときは一晩付き合うことにしていました。
このように20代前半までは男性に貢いでもらっていたのですが、アラサーになると貢ぐ男性は現れなくなったのです。
明日香はその状況を自分がキャリアウーマンになったから声をかけづらくなったと勘違いしていました。
困り果てた明日香は会社に取立てが来る前に、借金を返すため親に泣きつきます。
そして親のお金で借金を返した後は、実家の庭に離れを作ってもらって生活してきました。
この状況を知った姉は明日香に甘すぎると親を注意したのです。
明日香は勝ち誇った姉に対する嫌がらせとして、旦那を誘って浮気をしたこともありました。
こうして姉に対して上から目線の明日香だったのですが、いよいよ破綻する日がやってきます。
まず異変に気がついたのは実家の母親でした。
トイプードルの声がしなくなったため、姉を連れて飛鳥の部屋を見に行くと中は足の踏み場がないゴミ屋敷となっていたのです。
その中でトイプードルの死体が見つかりました。
続いて起こったのは飼い犬が死んでいることに気がついていない明日香が後輩を食事に誘った時のことです。
食事代をカードで払おうとすると使用停止になっていました。
別のカードを出しても支払いができません。
怒った明日香はカードのお金を払ってくれる両親の元へ向かいます。
すると父親がくも膜下出血で倒れていました。
命に別状はないのですが、歩けなくなってしまいます。
母親は父親の介護のため明日香の面倒を見ることはできません。
しかし明日香はこの状況になっても自分のことを自分でやろうとは思いませんでした。
まず彼女が取った行動はカードのお金を払うため、取引先の中年男性と肉体関係を持つことだったのです。
高額なお小遣いを期待しながら抱かれる明日香だったのですが、中年男性が渡してきたのはたったの3千円でした。
ここから少しずつ自分には思っているほどの値打ちがないことに気づいていく明日香。
さらに中年男性と関係を持ったことが社内にバレてしまい行き場を失っていきます。
社内ではこのことをきっかけに無理して投稿していたSNSを中傷するような声が聞かれるようになりました。
実は懐いているように見えた後輩たちは、無理してお金をかけている明日香のことを陰で馬鹿にしていたのです。
そのことを知った明日香はなりふり構わず社内のイケメンに声をかけるのですが誰にも相手にされません。
逆上して男性に掴みかかった明日香は会社をクビになってしまいました。
さらに悲劇はこれだけでは終わりません。
実家の庭に建ててもらった離れを姉に取られてしまったのです。
姉は明日香が夫を誘惑して関係を持ったことを知っていました。
これは妹へ対する姉の復讐だったのです。
明日香はお金だけでなく住むところまで失ってしまいました。
その後、父親の介護をするという条件で離れに住むことを許された明日香。
見る影もなくなった明日香は、嘘の写真をアップしながらSNSの世界に閉じこもるようになりました。
こうして見栄と嘘で塗り固めた明日香の人生は破綻してしまったのです。
彼女が現実の世界でキラキラする日は再びやってくるのでしょうか！？
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『ゴミ屋敷とトイプードルと私』を読んだ感想
天国から地獄へ落とされるヒロインの様子を見事に表現していますね。
多くの読者が転落する姿を見て胸がスカッとしているのではないでしょうか。
こんな人間にはなりたくないという女性をヒロインに設定した『ゴミ屋敷とトイプードルと私』！
人生において教訓となる部分が多い物語になっています。
スカッとする気持ち良さを感じながら大事なものを学んでみてください。
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