今回は「たけだのぞむ」先生の『褒めるひと 褒められるひと』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。
『褒めるひと 褒められるひと』はこんな漫画(あらすじ)
仕事で褒められたことがなかった市川詠子は、先輩の坂東一から初めて褒めてもらえました。
しかし坂東の褒め言葉が独特なので素直に喜ぶことができません。
それでも仕事を円滑に進めることと、詠子の褒められ欲を満たすため坂東は褒め続けることを宣言してきました。
坂東の心遣いは嬉しいのですが、詠子は毎日のように感じる視線が気になってしまいます。
真面目な坂東を傷付けたくないので邪険に扱うわけにもいきません。
先輩と後輩の風変わりな日常をコミカルに描写していく『褒めるひと 褒められるひと』!
今回は癒し系ギャグコメ漫画の第2話と第3話についてネタバレを含みながら面白さをご紹介していきます。
独特な表現方法の褒め方は斬新なので真似したくなりますよ。
『褒めるひと 褒められるひと』の魅力紹介(ネタバレ含む)
第2話
坂東が詠子のことを褒めると宣言してから数日が経ちました。
仕事場でのいつもと変わらない光景なのですが、詠子は仲良くなった坂東の視線を痛いと感じています。
数日前に褒め称え宣言をしてから坂東は詠子の褒め所を探すようになっていました。
褒められることに悪い気はしません。
しかし坂東の褒め方は独特なので対応に困っています。
いぶし銀の寿司職人に例えられました。
このように坂東は絶え間なく褒め所を探しては褒めてくれます。
坂東の心遣いは嬉しいし有難いのですが、正直に言うと落ち着きません。
褒められることに圧力を感じてしまいます。
しかし坂東本人が楽しそうなので褒めなくてもいいですよとは言えません。
詠子も楽しいと思えるようになってきています。
いつもヌルっと出てくるので驚いてしまいました。
すると坂東が先ほど渡した売り上げデータを見せてきます。
詠子は珍しくしょうもないミスをしてしまいました。
急ぎではないと言ってもらえたのですがすぐにデータを直すことにします。
独特な表現で褒めてくれたので詠子は気を引き締めて仕事することにしました。
まずはお客様が来られた打ち合わせ室にお茶を運びます。
褒められることを意識したせいで動きが硬くなってきました。
さらに部長と坂東が2人とも眼鏡をかけているので混乱してきます。
その結果、詠子はお茶をこぼしてしまいました。
お茶を部長にかけてしまった詠子は深く落ち込んでしまいます。
坂東によると先ほどのお客様とは予算で意見が合わず打ち合わせはピリピリしていたのですが、お茶をこぼしたことによってガス抜きができたそうです。
毒気を抜かれたお客様とスムーズに話が進んでいき、うまい具合に話がまとまりました。
ただビショビショになった部長だけはスッキリしていません。
お客様が怒っていないことを知って安心した詠子は涙が出てきました。
すぐに落ち着きを取り戻した詠子は坂東にお茶を煎れてあげます。
するといつもとは味が違うことに気付いてくれました。
お茶の煎れ方まで褒めてくれます。
そんな坂東のことを少しずるいと感じてきました。
褒め方は独特なのですが声をかけてくれるタイミングは完璧なのです。
ずるいと感じながら2煎目の煎れ方を質問されたので、1煎目よりもお湯の温度を高くすることと蒸らし時間を短くするコツを教えてあげました。
渋い例えに意識が飛びそうになる詠子だったのです。
第2話から坂東の独特な褒め方がパワーアップしたような印象を受けました。
渋い表現が多くても坂東の優しさは詠子にしっかりと伝わっている気がします。
人のいいところを探すことがコミュニケーションの向上に繋がることを教えてくれる『褒めるひと 褒められるひと』!
愛すべきキャラクターが次々に登場するハートウォーミングな物語です。
褒められることで成長していく詠子を見守りたくもなりますよ。
第3話
褒めどころを探してくれる坂東は意外なところにも気付いてくれます。
どんぐり色という例えを素直に喜べません。
それでも仕事の話を続けていると、近くのデスクから資料の提出期限を間違えたと謝る声が聞こえてきます。
総務の小佐川さんは期限が週明けと聞いていて、そもそも頼まれたのはデータ集計だけなので資料の作成を引き受けた覚えはありません。
吉田という男性社員はソフトの使い方が分からないので、最後まで資料を作成してほしいそうです。
詠子と同じ部署の小佐川さんは辛辣な物言いなので他の社員から恐れられていました。
しかし詠子は小佐川さんが厳しいだけでなく優しい先輩だということを知っています。
このように自社製品の女児向け人形をこよなく愛する一面も持っているのです。
衣装の着せ替えを楽しむ小佐川さんは企画部で働きたいと思うようになっていました。
口では厳しいことを言いますが小佐川さんは面倒見が良くて優しい先輩なのです。
そんな小佐川さんを吉田が悪く言っている現場に詠子が鉢合わせしました。
トイレから出てきた吉田が坂東に小佐川さんが空気を読めないので一緒に仕事したくないと愚痴っています。
女子トイレを出た詠子は盗み聞きしているうちに腹が立ってきました。
吉田は坂東に事務の担当を替えてほしいと申し出ます。
小佐川さんが吉田の仕事を手伝ってあげていることを知っているので詠子の怒りが収まりません。
小佐川さんが吉田を見放したりするような人ではないことを坂東が説明してくれます。
それでも吉田は小佐川さんのことを理解してくれません。
吉田が立ち去ると詠子が坂東に声をかけます。
坂東は吉田が言いたかったことを読み違えていました。
昔から坂東は相談事を苦手としているのです。
そのため人の相談に乗るのが上手そうな詠子を尼さんに向いてると言ってきました。
いつの間にか詠子はガキ大将に守られる子分のような状態になっています。
しかし詠子は坂東からイヤミを言われているわけではありません。
楽しみを感じていたのですが小佐川さんにイヤミだと指摘された坂東は、自分の独り善がりだったと反省しました。
その上で褒めるキャンペーンを中止しようとします。
改めて小佐川さんが優しいことを実感することができました。
坂東も誤解が解けて嬉しそうにしています。
確かに的確な表現なのかもしれません。
それでも金剛力士像のようだと例えられた小佐川さんが怒らないか不安を感じる詠子だったのです。
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『褒めるひと 褒められるひと』を読んだ感想
会社の人間関係を丁寧に表現しながら笑いを織り交ぜるところに作者のセンスを感じました。
セリフの1つ1つにキャラクターの個性を表しているので、登場人物の人間性に好感を持てますね。
こんな職場で働いてみたいと思わせてくれる『褒めるひと 褒められるひと』!
読んでみると実写ドラマ化された理由に納得ができるはずです。
個人的には坂東の独特な褒め方の中から好きなフレーズを探しながら読んでもらいたいですね。
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