『花凛さん、つじつまが合いません！』のネタバレ(漫画)！

今回は「マキノマキ」先生の『花凛さん、つじつまが合いません！』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『花凛さん、つじつまが合いません！』はこんな漫画(あらすじ)

生まれた時からとても可愛かった鯖江花凛(さばえかりん)は、周囲に言われた通り男の子にモテてきました。

しかし付き合った相手は自分の思ったような人ではなく、交際が長続きしたことはありません。

そこで高校1年生の時に自分から告白してみたのですが玉砕してしまいます。

以降21年、花凛は自分が好きになった人には振り向いてもらえません。

37歳になった現在も彼氏はいませんが、偶然出会った31歳の三河柚季(みかわゆずき)という男性に一目惚れしてしまいます。

三河との距離感を少しずつ縮める花凛ですが、彼は花凛のことを25歳だと勘違いしていました。

年上が苦手な三河のために大きなサバを読むことになった花凛は嘘を貫き通せるのでしょうか！？

干支一回り下の女性を演じるヒロインの恋模様を描いていく『花凛さん、つじつまが合いません！』

今回は愉快なラブコメ漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

ジタバタしながら前に進んでいく花凛の恋と嘘にご注目ください。

『花凛さん、つじつまが合いません！』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

鯖江花凛は生まれた時から親戚の皆さんに大きくなったら美人になると言われた通り、学生の頃から男子にモテてきました。

しかしすぐこの人じゃないと気付いてしまったため、交際しても長続きさせることができません。

そこで花凛は自分から好みの男子に告白してみることにしました。

「高1の秋初めての告白、まさかの玉砕、以降21年告白数計6回、私が好きになる人は私を好きになったことがない」

37歳になった現在の花凛は株式会社ミカサキフーズの秘書室で働いています。

年齢を重ねてもその美貌は衰えていません。

アラフォーになったのでエステとジムに通いながら、バランスのとれた食事やサプリメントで美しさを保つようにしています。

それなのに3年も彼氏ができていません。

「私はこの仕事好きだし今は男より仕事なの、このまま秘書室で定年まで勤め上げ・・・」

仕事を頑張るつもりでしたが、室長に呼ばれた花凛は総務課への異動を命じられてしまいます。

花凛は親戚の紀子おばちゃんたちから可愛かったら人生楽勝と言われてきました。

それなのに花凛の人生は思い通りになっていません。

「別に異動先が嫌とかやりたくないわけじゃなくて、仕事メインの生活だからここにはもう必要ないって言われたみたいでちょっと辛いの」

お酒を飲みながら高校からの友人で同期の太刀川咲に愚痴を聞いてもらっています。

花凛は異動先での悩みも話すことにしました。

異動当日から花凛は毎日のように後輩からランチに誘われています。

その理由は秘書室でチーフ経験があるのに、花凛が総務課へ異動してきた理由が知りたいためでした。

花凛が異動してきた理由は不倫などの問題行動を起こしたと噂されています。

「そりゃもう当日から清々しいほどの詮索根性、お望み通りランチに行ってやらかしてない、遊んでない、揉めてない、不倫してない、それどころか彼氏もいないって毎日ぶちまけてる」

営業部の係長に付き合ってほしいと言われましたが断りました。

係長は良い人そうでしたが今まで花凛はそう思って付き合ってみても長続きしていません。

結局は相手の男性を嫌いじゃない以上に思えないのです。

咲からは彼氏にも結婚にも理想を求め過ぎだと注意されてしまいます。

年齢的にも大好きな人と結婚することは奇跡なので妥協が必要なのかもしれません。

「厄年だから全部上手くいかないんだー」

本厄は数え年なので去年が年女だったことを花凛は知りませんでした。

そんなことを話しているとテーブルから落としたスマホを男性に踏まれてしまいます。

「ス・・・スマホっ正常に動きますか」

「えっ、あ、はい、大丈夫みたいです」

「よかった、これ画面の修理代です、保証サービスに加入してなくてもこれで足りると思いますので、余ったら迷惑料として！」

「そんな、落とした拍子に割れてたかもしれないし・・・」

割れた原因がどのタイミングだったのか証明することはできません。

少なくとも男性は踏んだ瞬間に割れた感触があったので責任の大半を取ると主張します。

責任を感じていることは分かりましたが、花凛は男性と全く目が合わないことに驚いていました。

名刺を渡されたので男性が三河柚季だと確認していたら、咲が三河に責任を感じている割には謝罪していないことを指摘します。

「失礼しました、申し訳ございません、ああーこういうとこがいけないんだよな、以後気を付けますのでどうか、失礼しますっ」

悪い人だとは思いませんがおどおどしているくせに理屈っぽく主張してくる三河はとても気が利いてるとは思えません。

ただしそういう男性こそが花凛のタイプなのです。

高校の時から花凛が告白してきた理系陰キャの中でダントツのイケメンなので、花凛のタイプを知っている咲は三河を推してきました。

37歳の花凛は久しぶりの恋を成就させられるのでしょうか！？

美人でも恋愛に苦労してしまうことがあるのですね。

失敗してきたからこそ今の花凛は仕事に打ち込んでいるような気がしました。

アラフォー女性の苦労を表現していく『花凛さん、つじつまが合いません！』

傷つけられた過去の恋愛経験も描かれていきます。

臆病になっている花凛の悩みに寄り添ってみてください。

後編

まず咲は三河に奥さんや彼女がいないか確認しようと提案してきました。

「待って、もしフリーだとしても7回目の玉砕はさすがに心折れるというか」

高校の時に好きな男子に告白するたびフラれたことで花凛は臆病になっています。

フラれた時には告白が罰ゲームだと疑われたこともありました。

昔よりも傷の治りが遅いのでもう傷つきたくありません。

「あの・・・さっきの名刺社用携帯しか載ってないので俺の番号書き足しました、連絡はこちらにお願いします」

三河は個人の携帯番号を教えていなかったので同僚に怒られたそうです。

近くに座っていた同僚の田辺は三河が彼女募集中だということも教えてくれました。

「田辺！いい仕事しすぎか！」

「あぁもう、あっあれは・・・酔っ払いの戯言なのでお気になさらず・・・」

「やっぱかんわいいぃ！」

ここで咲がスマホの修理代は実費の方が良いと提案します。

修理代が分かったら後日連絡することで三河も納得してくれました。

「それではまた、ご連絡お待ちしております」

これなら花凛から連絡しても不自然ではありません。

さらに田辺が花凛と咲を一緒に飲もうと誘ってくれます。

「田辺ー！あんたマジでいい仕事するわ、おかげで37歳の奇跡が起こるかもしれない」

飲み終わると奇跡を信じる花凛は家に帰って本日の出来事をまとめることにしました。

まず三河は6コ下の31歳で独身の一人暮らし、母と妹の3人家族です。

31歳で営業に異動されたこともあって、最近の三河は慣れない営業で疲れがなかなか取れていません。

リフレッシュするため休日は花丘運動公園でランニングしているそうです。

「有酸素運動することで脳を活性化させてるんです、平日も軽く走ってますけど休日は時間制限がなくていいです」

「花丘公園て四季の景色がキレイなんですよね」

「・・・っ、そうなんです」

ここで花凛は三河と初めて目が合いました。

さらに笑ってくれたのでこれはもう乗るしかありません。

「私も走ってみたかったんです！気持ちよさそうですね」

朝の6時から花丘運動公園で一緒に走る約束をしました。

しかし花凛の自宅から花丘運動公園までは電車で30分以上かかるため遅刻しそうになってしまいます。

寝坊した花凛はタクシーで向かったので何とか約束の時間に間に合いました。

外でランニングするのは初めてですがジムで走り込んできましたし、スポーツ用のメイクもバッチリです。

またランニングデートは吊り橋効果にも期待できるのでワクワクしてきました。

「鯖江さん、本当にいらっしゃるとは思ってませんでした、実は・・・」

「来ますよ、約束したんですから」

「俺、誰かと走るの初めてなんで・・・ちょっと緊張します、それじゃ行きましょうか」

キレイな景色を眺めながら走り始めます。

しかし20分後、花凛の息が上がってきました。

30分後になると足を動かせなくなってしまいます。

「くそおおお、これが37の現実かあああ」

「飲み物買ってきました、ペースが早かったんだと思います、ジムと外は空気抵抗の負荷が違いますから」

買ってきてくれた飲み物を飲んでいると、走ってきた子供がぶつかってきた衝撃で三河に飲み物をかけてしまいました。

子供の母親がクリーニング代を支払うと言ってくれますが、三河は家で洗えるのでお断りします。

「三河さんあの・・・」

「やっぱり人とペースを合わせるのは難しいですね、次は別々でお互いのペースで走りましょう」

何も言えずにいるとぶつかってきた子供が謝ってくれました。

子供は謝ったので友達から貰ったクッキーを食べたいと言うのですが、お母さんからそのクッキーを食べると痒くなるのでダメだと言われています。

様子を見ていると子供が持っているのはミカサキフーズのクッキーでした。

10年前、工場の製造ラインでアレルギー物質が混入した事件が起こっていたのです。

「私ミカサキフーズに勤めております鯖江と申します、弊社の商品がご不安を与えてしまったこと、心からお詫び致します、引き続き再発防止に取り組んで参りますので、いつか食べてもいいなと思っていただけたら嬉しいです」

昔のことですがきっちりと謝罪しました。

誠実な対応だったので母親は笑顔で帰っていきます。

「・・・意外でした、10年も前のことをきちんと把握されててプライベートで謝罪まで・・・会社が好きなんですね」

「意外ですか？三河さんはお好きじゃないんですか」

「好きですよ・・・会社は」

「あー、営業はお嫌いなんですね、でも田辺さんには褒められてましたよ」

飲んだ時に田辺は三河のことを人の話をちゃんと聞いてると褒めていました。

営業としての知識もしっかりあるそうです。

「酔っ払いの戯言です、でも今日の鯖江さんを見て考えさせられました・・・と言うか自分の努力の足りなさを痛感しました・・・なんて言うかカッコよかったです、ベテランの貫禄のよう・・・って言うのは失礼なのかな」

「か・・・貫禄・・・」

「勉強されてるんだなと思って、お若いのにすごいです」

「そんな・・・世間的に若くは・・・」

花凛はまだ自分の年齢を伝えていません。

それでも実年齢より若いと思われているようです。

三河が花凛のことを若いと思っている理由は先日の飲み会がきっかけでした。

「先日少し聞こえちゃったんです、去年が年女だったって話、25歳なんて俺から見たら全然若いですよ、10年前なんて高校生じゃないですか？」

「ん・・・？は？え？」

花凛の頭にいくつかクエスチョンマークが浮かんできます。

年女だったことを聞いた三河は、花凛の年齢を一回り下だと勘違いしていました。

お若いとは言われますが25歳に見られるとは思えません。

「鯖江さん？あッ女性に年齢の話って失礼なんですよね、あああ、こういうとこがダメなんだな、申し訳ありません・・・」

「いえ、あのそうじゃなくて」

「俺・・・ビビりすぎてます・・・よね、職場に年上の女性が多いからかな、あの・・・苦手なんです、年上の女性」

三河の言葉が花凛に突き刺さります。

何とか手で顔を抑えても震えが止まりません。

「苦手なんですか」

「そう・・・ですね、苦手です、でも仕事上で私情は挟みませんよ、あくまで勤務外での話ですから」

「余計悪い！！」

心の中でつっこんでしまいます。

始まる前に恋が終わったと思う花凛はクラクラしてきました。

「鯖江さんは年齢の割に大人っぽいと思いますけど、しっかりしてるって言われませんか」

返答によって2人のこれからが決まってしまいます。

花凛はまだ始まってもいない恋を終わらせたくありません。

「はい、よく言われます」

これから三河の前で25歳を演じることになった花凛だったのです。

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2019.10.30

『花凛さん、つじつまが合いません！』を読んだ感想

タイプの三河と恋愛したい理由から、とんでもない嘘を平気な顔でついてしまいましたね。

大きなサバを読んだことで三河との関係が終わることはなかったので安心しました。

25歳として恋愛のステージに上がったヒロインをコミカルに描いていく『花凛さん、つじつまが合いません！』

一回りサバを読んでしまった花凛はこれからどんどん嘘をつかなければいけないような気がします。

三河に嘘がバレないことを祈りたくなりましたよ。

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