無自覚な天才少女は気付かないのネタバレ(漫画)!感想も!

今回は「漫画 伊吹有 原作 まきぶろ」先生の『無自覚な天才少女は気付かない』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『無自覚な天才少女は気付かない』はこんな漫画(あらすじ)

リリアーヌ・カーク・アジェットは学問、魔法、剣術、錬金術、芸術の全てで才能を開花させた天才です。

しかし家族は誰一人リリアーヌのことを褒めたことはありません。

期待に応えられないので仕方ないと思うリリアーヌだったのですが、義妹となったニナは稀有な光魔法が使えるということで家族になったその日から両親に拙い挨拶を褒められます。

自分だけが褒めてもらえない状況に耐えられない中、リリアーヌはニナの嘘によって窮地に立たされてしまいました。

冷酷な家族に我慢できなくなったリリアーヌは家を飛び出すことにします。

リアナと名を変えた少女の冒険記を綴っていく『無自覚な天才少女は気付かない』

今回は“小説家になろう”で月間一位を獲得した大人気作品をコミカライズしたファンタジー漫画の魅力についてネタバレを含みながらご紹介していきます。

孤独な少女が天才的な能力で大活躍する様子をお楽しみください。

 

『無自覚な天才少女は気付かない』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

リンデメン郊外で冒険者1年目のリアナが敵のアジトを監視しています。

リアナ
「1、2、3、4、5、6・・・全員揃ってる」

アジトの中を監視しながら外の見張りを討伐しました。

そのままアジトの中も討伐したリアナが郊外からリンデメンに戻ってくると、冒険者ギルドのメンバーが恐ろしいものを見るような目で出迎えます。

リアナ
「ああ皆さまのその目、私・・・また何かやってしまったのでしょうか」

ギルド長は今回の依頼を複数のパーティーに依頼するつもりでした。

それほど困難だと予想された依頼をリアナは1人で遂行してきたのです。

リアナは目撃証言のあった街道沿いの37か所に対人用追跡魔法を仕掛けていて、拠点を突き止めた後は丸一日かけて監視を続けました。

そして魔力の痕跡と人数が一致することを確かめてから捕らえたので誰一人逃がしていません。

フレド
「いやーさすがだなリアナちゃんは!」
リアナ
「フレドさん、何も賞賛に値する事はしていません、今回私が使った魔法は追跡魔法を含めて誰でも扱えるものですし、ただのごろつきに勝つ事だって特別難しい事ではないでしょう?」

色々とお世話になっているフレドに説明した通り、この任務はリアナにとって簡単なものだったようです。

しかし冒険者ギルドにこの任務を単独で遂行できる人間はいません。

魔法だけでなく情報収集から分析、そして戦闘までリアナは完璧に遂行したのです。

ただしそれでもリアナは自分の仕事に満足していません。

その謙遜っぷりが他の冒険者たちを落胆させていました。

フレド
「い、いやー!相変わらずリアナちゃんはすごいよね!」

空気が悪くなったことを感じたフレドがリアナを別の場所へ連れて行きます。

天才少女のリアナは他の冒険者たちにレベルの違いを見せつけてしまっていました。

リアナ
「ごめんなさい、また騒ぎにしてしまったみたいで・・・」
フレド
「みんなリアナちゃんに感心してるだけだよ」
リアナ
「私はただ・・・普通に初級魔法を工夫して使って・・・倒したのだって地形を利用して1対1になるよう計算しただけなんですけど、何がおかしいのかしら」
フレド
「うーん、それが普通じゃないんだよねぇ、よしっ、ギルドに報告したらご褒美のディナーにしよう!謙遜しすぎるリアナちゃんは俺がたくさん褒めておかなきゃ」

リアナは自分の活躍が自慢できるほどのものとは思っていません。

しかし家を飛び出したリアナを支えてくれているフレドは、優れた能力を高く評価してくれています。

それでもリアナは自分の能力と価値を認めることはできません。

リアナ
「私には褒めてもらえるような価値なんてないわ、だって・・・家族でさえ私を認めてくれなかったのだから」

現在は冒険者として優れた能力を発揮しながらフレドたちに認められています。

ですがリアナは自分に自信が持てないトラウマを抱えていました。

ただ冒険者としては誰もが認める能力の持ち主です。

それなのに自分を認められないほどリアナを苦しめているトラウマとは・・・!?

 

 

リアナの優れた能力を表現した序盤になっていますね。

誰にも真似できないような能力で任務を遂行しているのですが、リアナ本人は自分の才能に気付いていません。

そんなリアナを救ってくれたのがフレドだったようですね。

リアナの苦悩と成長を描いていく『無自覚な天才少女は気付かない』

努力しているのに認められない少女の苦しみを丁寧に表現しています。

辛い苦しみを背負った少女に寄り添うフレドの優しさにも感動できますよ。

後編

家を飛び出す前のリアナはリリアーヌ・カーク・アジェットとして生活していました。

当時のリリアーヌは狩猟会で学園一位になっても両親に褒められることはありません。

たとえ学園で一位になったとしてもアジェット家の人間は二位に圧倒的な差をつけなければならないのです。

さらに母親からはリリアーヌは女の子なので狩猟よりもピアノの練習に励むよう注意されていました。

そんな中で学園の先生から義妹のニナを狩猟会に参加させたいと提案されます。

リリアーヌ
「ですがニナはアジェット家に来てまだ一か月・・・学園生活も不馴れなのに狩猟会だなんて・・・」

先生も事情を承知していますが、ニナの光魔法がどのような能力なのか確認したいと思っていました。

稀有な光魔法の使い手は国で保護し貴族が後見を務めることになっています。

そのためリリアーヌが反対してもニナの狩猟会への参加が認められました。

リリアーヌ
「お父様が学生の時に打ち立てた討伐記録を塗り替えたかった、そうしたら褒めて頂けるかもしれないと思っていたから、でも・・・姉としてニナの学園生活のサポートをしなければ」

ニナをサポートすれば父親と母親が喜んでくれるかもしれません。

そう信じて狩猟会のサポートを受け入れました。

ですが狩猟会当日、思ってもみなかった事態が起きてしまいます。

リリアーヌ
「ニナさん!皆のところに戻りましょう!」
ニナ
「えー、別に他の子たちいらなくないですか?あたしちっとも手こずらずに倒せてるじゃないですかぁ、それともあたしが成果を出したら困るんですか?」

魔物を楽に倒しているニナが言うことを聞いてくれません。

確かにここまではニナが楽勝の状況です。

リリアーヌ
「やっぱり戻りましょう!ここは急に強い魔物が出ることもあるの!」
ニナ
「いったぁ!なにすんのよ!あぁ・・・そう、そんなにあたしの活躍を邪魔したいわけ・・・このっ!」

言うことを聞かないどころかリリアーヌに対して光魔法を使ってきました。

光魔法の効果で目が眩んでいると、突然巨大なスライムが出現して2人に襲いかかってきます。

驚いたニナは腰が抜けてしまい動けません。

こんなに巨大なスライムは1人でまともに相手するものではありませんが、このままでは2人とも殺されてしまいます。

リリアーヌ
「まともじゃなくてもやるしかない、ここに戦える人間は私しかいない、やるしかない!」

ニナを後ろにどかせるとリリアーヌがスライムを破壊しました。

しかしその代償で左腕は使い物にならなくなってしまい、スライムが爆破した音で鼓膜もやられてしまいます。

ニナ
「あ、あたし悪くないから!勝手に怪我したのはそっちだからね!」

何を言っているのか聞こえないまま救難信号を発射しました。

そのおかげで救助されたのですが、目を覚ますと信じがたい状況になっています。

父親と母親はリリアーヌがニナを狩猟会に参加させ、実力を過信したリリアーヌがニナを奥地に連れて行ったと誤解していました。

さらにニナが自分の捻挫を後回しにしてリリアーヌの左腕を治したと言われます。

リリアーヌ
「そんな何で?何で私がニナを狩猟会に参加させたことになってるの?どうしてニナが私を助けた事になってるの?」

状況が理解できず呼吸が乱れる中、両親からニナがリリアーヌのことを心配していたと聞かされました。

どうやら両親は完全にニナの言い分を信じているようです。

ニナ
「お姉様ごめんなさい・・・私が役立たずだったから・・・私が代わりに怪我して・・・ううん、死んじゃえばよかったんだわ!ごめんなさい、ごめんなさいっ・・・」

リリアーヌは頑張ったと褒めてもらうため必死になってニナを守りました。

それなのにニナの嘘によって自分が悪者扱いされているのです。

リリアーヌ
「よくもそんなでたらめが!あなたが森の奥に行きたいからと私が止めるのも聞かずに行ったんじゃない!閃光で目潰しまでしておいて・・・それでもあなたを庇ってなんとか切り抜けたのに!」

我慢できなくなったリリアーヌは大声でニナを責めました。

するとニナが嘘泣きをしながら自分が悪くないことを訴えます。

ニナ
「ひどい!私のせいにするなんて・・・お姉様どうして!」

結局、リリアーヌの言葉は信じてもらえず、両親はニナのことを信用しました。

怪我したリリアーヌに両親は寄り添ってもくれません。

リリアーヌ
「お父様・・・お母様・・・嘘でしょう?そんなバカな真似をするような娘と思われていたの?家族の私の言葉よりその子の言葉を信じたの?」

ニナは光魔法で混乱しているリリアーヌを和らげたいという理由で2人きりにしてほしいと言い出します。

2人きりになるとニナの表情が一変しました。

ニナ
「あーあ、本当ならもっと活躍できてたのになぁ、運が悪かったのかしら、こんな事になってどうしようかと思ったけどお父様もお母様もお姉様が慢心して起こした問題だってあたしの事を信じてくれたわ」

ベッドの横に置いてある水差しを投げ捨てます。

ニナのせいでリリアーヌを信用する人間はアジェット家にいなくなりました。

リリアーヌ
「アジェット家に生まれ才能あふれた人達に囲まれ、そんな人達に追いつこうと必死に努力をしてきた、それなのに家族の誰一人、私を認めてくれないなんて・・・」

この出来事があってリリアーヌはアジェット家から飛び出すことを決意します。

そして現在は冒険者リアナとして活躍するようになっていました。

リアナの人生にアジェット家との因縁はどのような関りを持っていくのでしょうか!?

 

『無自覚な天才少女は気付かない』を読んだ感想

ただ家族に褒められたいだけの一心で頑張ってきたのに、全く相手にしてもらえないリリアーヌが不憫でした。

冒険者リアナとして活躍しても自信が持てない姿にも切なさを感じますね。

優れた能力で大活躍するヒロインの苦悩を表現した『無自覚な天才少女は気付かない』

大人気小説が原作なので完成度の高いストーリーに仕上がっています。

過去と現在で別の表情を見せるリアナがとても魅力的なキャラクターとして描かれていますよ。

 

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