言解きの魔法使いのネタバレ!読み方は何ていうの?感想も!

今回は「結月さくら」先生の『言解きの魔法使い』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

『言解きの魔法使い』はこんな漫画

『言解きの魔法使い』(ことときのまほうつかい)というタイトルのこの漫画。

戦後の日本を舞台にした、言葉を操る魔法使いを描く物語です。

藤堂貿易の若社長となったナツメが消息不明となり、親友の矢萩真は時計店で働きながら彼の行方を捜していました。

以前ナツメの口から出た言葉を頼りに、立入禁止の私蔵図書館に向かった矢萩。

そこで彼を待っていたのは魔女に魔法をかけられたナツメだったのです。

いくつもの言葉が魔法のように飛び交う不思議な世界を描く『言解きの魔法使い』

今回はこの漫画の魅力をネタバレを含みながらご紹介していきます。

神秘的なSFファンタジー漫画の世界観をごゆっくりお楽しみください。

『言解きの魔法使い』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

藤堂ナツメが失踪する6年前、彼は矢萩真に不思議なことを言い始めます。

ナツメ
「本当に僕を見ているのは君くらいのものだろうな」
矢萩
「はあ?ナツメさんの言ってることは毎度毎度ワケが判らないんですが、今のはなんだ?日本語ですか?」
ナツメ
「どう聞いても日本語だったろうが・・・まったく、つまりそういうことだよ」

ナツメが言いたかったことは、学年が1つ下の矢萩ですが対等な関係の2人は唯一無二の親友だと思っているということでした。

これには矢萩も同じ思いを持っていたのです。

しかしナツメが家業の貿易会社の社長に就任すると、多忙になり2人はなかなか会えなくなっていきました。

そして昭和24年の夏のある日、ナツメは突然消息を絶ってしまいます。

矢萩にとってナツメはどんどん遠い存在となっていきました。

昭和28年になると、矢萩は時計店に住み込みで働くようになっています。

ここで働きながら未だにナツメの行方を捜している矢萩。

朝起きるといつものようにナツメ捜しに出発しようとしています。

こうした日々を矢萩はかれこれ2年も続けていました。

時計店の主人からはもう潮時だとも言われるのですが、彼がナツメ捜しを諦めることはありませんでした。

矢萩
「ナツメさんは僕の親友なんだよ、それなのに失踪した理由も生死も判らないなんてそんなの、そんなのあんまりだ」

主人に自分の気持ちを告げるとナツメ捜しに出かけていきます。

失踪前、貿易会社の社長になったナツメに対して、矢萩は嫉妬心と劣等感から遠い人になったという感覚を持っていました。

そのため会う機会が減っていった二人。

ナツメはその頃に消息を絶ってしまったのでした。

自分の事を唯一無二の親友だと言ってくれたナツメ。

矢萩
「あの人は本心の読めない人だったけど、あれは本当に本心だったのだと判る、判っていたのに居場所どころか消えた理由すら判らない」

そんな自分が彼の親友として相応しいのか自問自答する矢萩だったのでした。

この日、矢萩がナツメ捜しに向かった場所は、藤堂家の私蔵図書館というところです。

実は以前にナツメからこの図書館の話を聞いたことがありました。

藤堂家が商売をしながら収集した本を保管してあり、一般人は立入禁止だと言っていたナツメ。

すでに警察が調べ終わった場所なのですが、ナツメの言葉を思い出した矢萩は自分の目で確かめてみたくなったのでした。

果たして立入禁止の図書館にはどのような謎が矢萩を待ち受けているのでしょうか?

落ち着いた雰囲気の中で始まった『言解きの魔法使い』

どこか物静かな感じが、ここから始まるミステリアスな展開を期待させてくれますね。

親友の失踪という設定も謎めいていて、読者の関心を引き付けるのではないでしょうか?

気が付くと続きが気になってしまうストーリー展開もお見事だと思いますよ。

いよいよここから物語は本筋へ突入していきます。

不思議な魔法にかけられたナツメに注目しながら続きをご覧ください。

後編

ナツメを捜すため藤堂家私蔵図書館にやって来た矢萩。

閉鎖されているとの噂があったのですが、ドアには鍵がかかっていませんでした。

矢萩が中に入ってみると、奥からメイド姿の女性が現れます。

園椰
「お客様、申し訳ございません、本日は休館日となっておりまして・・・」
矢萩
「それはすみません、休館日・・・ということは今は図書館として機能を?」
園椰
「はい、一般公開は行っておりませんが、会員制としてご閲覧頂いております」
矢萩
「なら・・・館長に少々話を伺いたいのですが、人を捜しているんです」

急に来館した矢萩にメイドの園椰は少し戸惑っているようです。

園椰が矢萩に館長が多忙だと伝えていると、奥から彼女を呼ぶ声が聞こえてきました。

ナツメ
「園椰!君、扉の鍵閉めてなかったのか?今日は人に入られたら困・・・」

奥から出てきたのはなんと藤堂ナツメだったのでした。

お互いの顔を見つめ合い驚きで固まる二人。

ナツメ
「・・・矢萩?君・・・矢萩真か?」
矢萩
「ナツメさん・・・?」

運命的な再会を果たしたナツメと矢萩。

2年間も彼を捜していたので、突然の再会に矢萩は驚きを隠しきれません。

しかし彼とは対照的に、ナツメは楽観的な様子でした。

ナツメ
「いやーっ驚いた!まさか君に再会出来る日が来ようとは思わなかったよ、元気にしてた?」
矢萩
「それはこっちの台詞ですよ、四年も失踪しといて」

事故や事件に巻き込まれたのではないかと心配していた矢萩。

もしかしたらもうこの世にはいないかもしれないと考えたこともありました。

それなのに久々の再会を果たしたナツメは呑気に笑っています。

彼の笑顔で今までの行動が矢萩には馬鹿らしく思えてしまいました。

そのため表情が怖くなっていく矢萩を、ナツメが落ち着かせます。

ナツメ
「色々あったんだよ、じゃあなんだい、四年も捜し回ってくれてたのかい、君は」
矢萩
「二年です、こっちも色々ありましたから」
ナツメ
「にしてもよくここが判ったねえ」
矢萩
「別に、昔あんたがここについて話してたのを思い出して、何か手がかりがないかと思って来たんです、まさか本人がいるとは思いませんでしたけど」

失踪の理由や現状の事など、聞きたいことが山のようにある矢萩。

対するナツメは少し都合悪そうにしています。

しかしここまで来た以上、矢萩も簡単に引き下がることは出来ません。

ナツメ
「仕方ないな、片付けてくるから少し待っていてくれ、その代わり僕が戻ってくるまで絶対にこの部屋を出ないでくれ、頼むよ」

そのままナツメは部屋を出て行ってしまいました。

取り残された矢萩にはいくつもの謎が頭に浮かんでいるようです。

立入禁止のはずの図書館が開いていたこと。

その中にメイドがいることも彼にとっては謎でした。

しかしそれ以上にナツメの生存を確認できたことは、何よりも嬉しい出来事だったのです。

矢萩が安堵感に浸っていると、突然頭上から巨大な蛸が現れました。

それと同時に蛸を刀で切り刻むナツメも登場します。

ナツメ
「だから言ったろう、今日はちょっと都合が悪いってね、こっそり片付けてくるつもりだったのに、まさか矢萩のほうへ向かうなんて、焦ったよ」
矢萩
「ナツメさん・・・!?あんた一体・・・あれは・・・!?」
ナツメ
「だから蛸、あれはね僕の腕なんだ、魔女に魔法をかけられて、数多の文字にバラされた僕の左腕のたった一片だよ」
矢萩
「魔女とか魔法とか・・・あんた一体何言って・・・」

ようやく見つけることができたナツメだったのですが、久しぶりに見た彼の姿は矢萩の目には別の生き物のように映っていました。

ナツメにかけられた魔法と魔女の正体とは・・・!?

幻想的なこの物語の続きは実際に漫画を読んでもらって、不思議なファンタジーの世界へ入り込んでみてください。

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2020.06.09

『言解きの魔法使い』を読んだ感想

見所が満載の漫画になっていますね。

序盤を読んだだけでも気になるところがたくさんありました。

ナツメの失踪の謎、矢萩が時計店に住み始めた理由、そしてメイド姿の園椰。

どれを取ってもこの先の展開が楽しみになりますね。

読者を飽きさせない仕掛けが豊富に用意されている『言解きの魔法使い』

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