それでも世界は美しいのネタバレ(漫画)!アニメになりました!

今回は「椎名橙」先生の『それでも世界は美しい』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

※記事の中にはネタバレ部分がありますので、お先に立ち読みをお勧めします!

 

『それでも世界は美しい』はこんな漫画(あらすじ)

“雨の公国”は昔からアメフラシの能力を持った王家として栄えてきました。

この国の第四公女として生を受けたニケ・ルメルシエは、貧しいながらも平和な日常に満足しています。

しかし世界を征服した“晴れの大国”を統治するリヴィウス一世と結婚することになりました。

嫌々ながら太陽王と呼ばれるリヴィウスの元へ向かったニケは、彼がまだ子供だったことに驚いてしまいます。

しかもくだらない理由で雨を降らせろと要求されたため、怒り狂うニケだったのですがリヴィウスの孤独感を知った彼女は次第に心を開いていくのでした。

特殊な能力を持ったヒロインが年下の王様と心を交流させていく様子を描いた『それでも世界は美しい』

今回はアニメ化されたファンタジー漫画の魅力について、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

感動的なラブロマンスの面白さを存分にご堪能ください。

 

『それでも世界は美しい』の魅力紹介(ネタバレ含む)

前編

太陽が照り付ける中、“晴れの大国”と呼ばれる城にニケ・ルメルシエが辿り着きました。

ニケ
「私はニケ、アメフラシの姫、あんた達の王様のお嫁になりに来たんだよ」

しかし不審に思った衛兵たちは信用してくれません。

その結果、ニケは衛兵4人を張り倒してしまいます。

ニケの行動を見ていた王様の執事も、彼女が“雨の公国”からやって来た第四公女とは思えず戸惑っていました。

執事はニケがみすぼらしい格好をしていることもあり、彼女が公女なのかどうか判断できなくなっているようです。

ニケ
「ウチは単にビンボーで存在感ないんだよっ、だからってナメんなよ!?私だってこんな国、嫁に来たくて来たんじゃないわっ」

ニケが暮らしていた“雨の公国”は貧しい状況ではありますが平和的な鎖国国家として知られていました。

その中でニケを含む王家の人間はアメフラシの能力を持っています。

“雨の公国”で平穏に暮らしてきたニケが“晴れの大国”に来た理由は、この国の王である太陽王が世界を征服したためでした。

太陽王は“雨の公国”に自治権を与える代わりに姫を1人献上することを要求してきたのです。

四女のニケは姉たちとのじゃんけんに負けてしまい、嫌々ながら太陽王の妃に選ばれてしまいました。

ニケが嫁ぐことになった太陽王は無慈悲で冷酷な存在として恐れられています。

そのためいざ太陽王に接見することになったニケは少しだけ怯えていました。

ニケ
「こうなった以上、腹をくくろう、どんな因業じじいだって愛してみせるさ!」

覚悟を決めたニケの前に太陽王が姿を見せます。

リヴィウス
「遠路遥々ご苦労だった、アメフラシの姫君、余が太陽王リヴィウス一世である」

目の前に現れたリヴィウス一世を見たニケは、驚きのあまり言葉を失ってしまいました。

ニケ
「な、何!?王様ったって、王様ったって子供じゃないかっ」

老人だと思っていたのですが現れたリヴィウス一世は、ニケよりも年下の子供だったのです。

リヴィウス一世は放心状態のニケに対して、彼女を呼んだ目的の説明を始めました。

リヴィウス
「聞けばそなたら王家の一族は天候を操る能力、特に雨を降らせる能力に特化していると聞く、余は雨というものを見た事がない」

“晴れの大国”では雨が降ることはありません。

そのためリヴィウス一世は雨を見てみたいという目的のため、ニケをこの国に嫁がせることにしたのです。

説明を聞き終えたニケは苛立つ感情を抑えられなくなっていました。

ニケ
「地上の次は天空も支配したい、そんなとこか?この世はなーお前のオモチャじゃないんだっ、クソガキャッ、そんな事で人の人生狂わせやがって」

リヴィウス一世の顔を掴んで暴れ出したニケは、衛兵に拘束されてしまいます。

リヴィウス
「この俺に手をあげるとはいい度胸・・・だが気に入った」

気に入ったといいながらリヴィウス一世はニケを牢獄へ監禁してしまいました。

ニケ
「な、こっ国賓に対する態度か、これ!?」
リヴィウス
「すんげー似合ってるよ、ついでにメシも抜きだから、世界征服してから歯向かう奴いなくて退屈してたんだ、楽しませてくれよ?餓死か玩具か選べ」

果たして最悪な出会いとなった2人はここからどのような運命を辿っていくのでしょうか!?

 

 

空想の世界で繰り広げられるラブロマンスの要素が強いファンタジー漫画ですね。

王様と公女でありながら素直すぎる2人の性格が愉快でした。

ここから様々な出来事に直面しながら2人が心を交流させていく様子が魅力的な『それでも世界は美しい』

性別に関係なく多くの漫画ファンが楽しめるストーリーになっています。

それではニケとリヴィウスのやり取りに注目しながら続きをご覧ください。

後編

牢獄に監禁されたニケは衛兵からリヴィウスの噂を聞き出していきます。

リヴィウスは王様としての手腕が認められていて、国民から大きな支持を得ていました。

しかし母親は下層階級の出身だったため暗殺されたという経験もしています。

ニケが太陽王について聞き出していた頃、リヴィウス本人は食事も取らず仕事に没頭していました。

国家の予算について調整しているのですが、リヴィウスは仕事を面白く思っていないようです。

リヴィウス
「くだんね、こんなんたかがパズルだ、いくらやったってヒマも潰れねー、あー・・・つっまんねー・・・」
ニケ
「ならおもしろおかしくいたしましょうか?陛下」

リヴィウスの前に牢獄から脱走したニケが現れました。

リヴィウス
「冗談じゃないな・・・乗られるのは趣味じゃないんだが・・・」
ニケ
「ぬかせっ、あのまま脱出してやろーと思ったけど、やっぱおさまりつかなくてねぇ・・・お前に年上のなんたるかを教えてやるからなっ」

マウントポジションを取って強気に出るニケだったのですが、空腹のため力を入れることができません。

そのためすぐに立場が逆転してしまいました。

リヴィウス
「年上の何がなんだって?」
ニケ
「くそ、殺す・・・」

余裕しゃくしゃくのリヴィウスはニケが見ている前で食事を取り始めます。

リヴィウス
「そろそろ限界じゃないのか?今すぐ雨呼びゃくれてやるぜ・・・?」
ニケ
「あのなぁっ、アメフラシは手品じゃないんだっ、仕込みに手間も時間もかかる神聖な儀式なんだよっ」
リヴィウス
「必要なモンがありゃ手配するが」

しかしアメフラシに必要なのは物ではありません。

アメフラシに必要なのは想いと実感なのです。

雨を求める人の想いと術者の想いが呼応しなければ雨を呼ぶ事はできません。

ニケ
「それから術者にとりまく世界の美しさを実感させること、だからお前が私に魔法を望むならまずお前がここの世界の美しさを渡しに提示しろ、話はそれからだ」

ニケがアメフラシに必要な物を説明するのですが、リヴィウスは彼女の話を理解できていないようです。

そのためリヴィウスは翌日になると豪華なドレスやインテリアを用意しました。

リヴィウス
「まったく・・・ゼータクしたいなら早く言えっての・・・」
ニケ
「お前っ激しくズレてんぞ!?」

ニケは豪華な衣装ではなく、この国に咲く植物などの美しさを提示しろと説明します。

しかしこの説明もリヴィウスには理解することができません。

リヴィウス
「花は花だろ?何がそんなに素晴らしい?」
ニケ
「お前は世界を手にしていながら、その目に何も映してないんだな、勿体ない」

実はアメフラシを行うためにはその土地の風土や景色を術者の中に入れて、歌を調合する必要があるのです。

そのためここからニケはリヴィウスと一緒に“晴れの大国”が持っている美しい景色を見て回ることにしました。

ニケはその中で太陽王として孤独なリヴィウスのことを喜ばせたいと思うようになっていきます。

ですが敵対派閥の刺客がリヴィウスの暗殺を実行しようとした中で、ニケは太陽王を庇って負傷してしまいました。

この事件をきっかけにリヴィウスと対立派の抗争は激化することになります。

リヴィウスはその中でニケの身を案じ、彼女を“雨の公国”へ送り返すことにしました。

しかしニケは送還される馬車の中で、リヴィウスは心の渇きを潤すため世界を統治したことを知ります。

そんな中でついに対立派の人間がリヴィウスの執務室に火を放ちました。

リヴィウス
「くそ、やってくれるぜ・・・子供相手に大人気ねーな」

脱出を図ろうとするのですが、すでに執務室の周囲は火の海と化しています。

リヴィウスが諦めかけた次の瞬間、頭上から歌声が聞こえてきました。

ニケ
「雲よここへおいで、滴よここにおりて炎をいなし届けておくれ、渇える王にそれでも世界は美しい、と」

こうしてニケがアメフラシを行ったことで火は消えていったのです。

命を救ってもらったリヴィウスは再びニケを妃として迎え入れることにしました。

いったい幼い太陽王とアメフラシの公女はここからどのような運命に巻き込まれていくのでしょうか!?

2人がゆっくりと心の距離を縮めていく様子は、実際に漫画を読んでお確かめください。

 

『それでも世界は美しい』を読んだ感想

とても素敵なファンタジー漫画だと思いました。

読んでみるとアニメ化された理由に納得することができますね。

唯我独尊に見えるのですが孤独を抱えるリヴィウスと、彼の心が渇いていることに気がついたニケの姿が魅力的だと思いました。

コミカルなシーンとシリアスなシーンのバランスが見事に仕上がっている『それでも世界は美しい』

漫画ファンなら読んでおかないと損をしてしまう傑作ストーリーです。

是非この機会に読み応え抜群の物語を夢中になってお楽しみください。

 

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