銀のスプーン(漫画)のネタバレ！感想と魅力をお伝えします！

今回は「小沢真理」先生の『銀のスプーン』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『銀のスプーン』はこんな漫画(あらすじ)

高校3年生の早川律（りつ）は学校でプリンスと呼ばれるほどのイケメンです。

そんな彼は母親と弟の調（しらべ）と妹の奏（かなで）の4人暮らしをしていたのですが、急に母親が入院することになってしまいました。

母親の代わりに家族の食事作りを担当することになった律。

弟と妹の笑顔のため慣れない家事に四苦八苦する高校生の姿を描いた『銀のスプーン』！

今回は心温まるヒューマンドラマの魅力をネタバレを含みながらご紹介していきます。

明るい家族の食卓を眺めながら、彼らの食べる料理を献立の参考にしてみてください。

『銀のスプーン』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

梅雨入りを迎えた頃、早川家では亡くなった父親の三回忌法要が行われていました。

その中で中学1年生になる調と小学6年生の奏が、久しぶりに会った親戚と話をしています。

早川家の男性はそろって背が低いため、奏に身長を追い抜かれそうな調がからかわれていました。

しかし2人の兄である律は早川家の男性では珍しく長身でスマートな好青年です。

そんな律が親戚と世間話をしていると、母親が咳き込みながら席を外していきました。

母親の様子が心配になった律は、すぐに後を追いかけることにします。

「お母さん大丈夫？まだ咳とれないの？」

心配する律に対してただの風邪だから問題ないと言う母親だったのですが、1週間後には入院することになってしまいました。

こうして律は母親に代わって調と奏の面倒を見ることになったのです。

少し不安な律だったのですが、彼とは対照的に弟たちの様子はいつもと変わりません。

「あたしに投票してくださったみなさん、ありがとうございます、おかげで目標だった選抜メンに入ることができて・・・」

鏡の前でアイドルになった自分を空想している奏。

「入らねえし！その前にそもそもAKBに入れないし！」

そんな妹に対して調が文句を言い始めました。

「うるさいな、ただの空想なんだからほっといてよ！」

「アイロン使うんだよ！」

「必要ないじゃん！」

「寝グセとるんだよ、とっととどけよ！」

2人の言い争いはどんどんと激しくなっていきます。

「そこまで！朝ごはん食べなさい」

そのままお互いの見た目まで罵り合う2人の間に律が割って入り、ようやく喧嘩が収まりました。

どうにかいつも通り食事を始めた3人なのですが、母親がいない寂しさに包まれています。

すると玄関のチャイムが鳴りました。

「ごちそうさまっ」

チャイムの音を聞いた調が慌てて外へ出て行きます。

奏と律が外を見てみると同級生の女子が調を迎えに来ていました。

「いきなり寝グセとか気にするからおかしいと思ったらこういうことか」

どうやら調に彼女ができたようです。

そんな兄の姿を眺めながら、奏も学校に向かいました。

2人を見送った律は学校帰り、母親が入院している病院に顔を出します。

すると検査入院のため母親はすぐに退院できるはずだったのですが、より精密な検査が必要と医師から診断されていました。

少し頭の中に不安がよぎる律。

病院の帰り道、母親のことを考えながら歩いていると目に涙が浮かんできます。

ちょうどその時、律の前に同級生の女子が現れました。

「こ・・・こんばんは・・・って言っても覚えてないよね、ごめんいきなり話しかけちゃって、あたし1年の時同じクラスだった・・・倉科夕子」

涙をこぼしそうな律を見て倉科は戸惑っているようです。

しかし憧れの律にせっかく声をかけたので、引き続き話しかけることにしました。

「よかったらどうぞ、かつぶし！あたしすぐそこのうどん屋でバイトしてるんだけど、オーナーがよくくれるの、天かすとか、かつぶしとか」

自分が削った鰹節を律に差し出します。

「・・・ありがとう」

「じゃ、またあした学校で！」

こうして2人はそれぞれ自分の家に帰っていきました。

落ち込んだままの律は弟たちにどんな夕食を作ってあげるのでしょうか！？

仲の良い兄弟たちの姿を見ていると心が癒されていきますね。

優しいタッチの絵も物語の雰囲気にピッタリだと思いました。

美しい家族愛と美味しそうなレシピが魅力的な『銀のスプーン』！

ここからついに律が調理を開始していきます。

兄弟が協力しながら食事を作るシーンは心を和ませてくれますよ。

後編

律が家に帰ると調と奏が喧嘩をしていました。

理由は母親が作り置きしてくれたカレーを焦がしたためです。

「今、お兄ちゃんが何か作るから」

しかし冷蔵庫に入っていた食材は調と奏が食べてしまっていました。

困った律は先ほどもらった鰹節で何かを作れないか考え始め、おかかにしようとするのですが作り方がよく分かりません。

そのため倉科に電話をかけることにしました。

「早川です、さっきは鰹節ありがとう、ちょっとききたいことがあって漫研の黒木から携帯番号きいたんだ」

「あ、あたしが漫研って知ってたの！？」

憧れの律が自分の存在を知っていてくれたことが、倉科にとっては何よりも嬉しいことだったのです。

「おかかってどうやって作るの？」

「お、おかか？おしょうゆを適量まぜるだけだよ？あとはゴマとかマヨネーズとかお好みで・・・」

「サンキュ、これから作ってみるよ、今、母親が入院してるから僕が弟たちの食事作らなきゃならないんだ」

「あたしもありがとう、かつぶしちゃんと役に立ってうれしい、あたしそんなに料理得意じゃないけど協力できることあったら言ってね」

倉科は辛いことがあっても美味しい食事があれば元気が出ると律を励ましてから電話を切りました。

電話を終えるとすぐに律がおかか作りに挑戦することにします。

アドバイス通り醤油を適量入れてから、奏には梅肉とごまを混ぜたおかかを作ってあげました。

調には粉チーズとバターを加えてあげます。

2人ともオリジナルのおかかに大満足しながらご飯を完食してくれました。

弟たちの笑顔を見ながら、明日はもっと美味しい食事を作ってあげようと誓った律。

翌日、律は倉科からスーパーの特売情報を教えてもらいます。

するとこの日はひき肉が安くなっていたため、夕食に餃子を作ることにしました。

家に帰ると母親が残していったレシピを見つけたため、調と奏も手伝いながら餃子作りが始まります。

まず豚ひき肉とキャベツとネギに人参のみじん切りを加えて餡を完成させました。

この一般的な餃子とは別に、奏はリンゴとチーズといちごジャムを入れた餃子を揚げていきます。

調は自分用に特大の餃子を作り満足した表情を浮かべてました。

こうして早川家のオリジナル餃子を満喫した3人。

律はこのことを母親にメールしてから、この日は早めに寝ることにしました。

「あしたもきっと・・・おいしいごはん」

明日はいったいどんな料理を作るのでしょうか！？

どんどん上達していく律の腕前と他のレシピは、実際に漫画を読んでご自身の目でお確かめください。

『銀のスプーン』を読んだ感想

アットホームな物語に心が洗われるような気がしました。

美味しい食事を家族が仲良く作る姿は読んでいて気持ちが良いものですね。

ハートウォーミングな物語を読みたい人にオススメしたい『銀のスプーン』！

登場人物の優しさが印象に残る作品です。

物語を楽しみながらレシピも真似してみてください。

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