婚姻届に判を捺しただけですがのネタバレと感想！試し読み情報も！

今回は「有生青春」先生の『婚姻届に判を捺しただけですが』という漫画を読んだので、ご紹介していきたいと思います。

『婚姻届に判を捺しただけですが』はこんな漫画(あらすじ)

デザイン事務所に勤める27歳の大加戸明葉（おおかどあきは）は仕事が順調な上、友人にも恵まれているため結婚願望が全くありません。

そんな彼女に突然プロポーズをしてくる男性が現れました。

男性の名前は百瀬柊（ももせしゅう）といい、文芸雑誌の編集者をしています。

とにかく既婚者という肩書を欲している百瀬と、結婚に興味が無い明葉。

2人の偽装結婚の様子を描きながら、結婚の真実に向き合っていく『婚姻届に判を捺しただけですが』！

今回は斬新な設定で読者の心を鷲づかみにしているこの漫画の魅力を、ネタバレを含みながらご紹介していきます。

気がつくと胸がキュンキュンしているラブコメディーを夢中になってお楽しみください。

『婚姻届に判を捺しただけですが』の魅力紹介（ネタバレ含む）

前編

お昼休みにファミレスでランチをしている大加戸明葉。

すると近くの席から男性がプロポーズをする声が聞こえてきました。

「俺と結婚してください」

場所と時間帯がプロポーズには不釣り合いだったため、明葉は思わず動きを止めてしまいます。

「え、プ・・・プロポーズ！？今ここで！？真っ昼間のファミレスで！？」

プロポーズの結果が気になるのですが、事務所に戻る時間が迫っていました。

しかし明葉が事務所に戻る前に、プロポーズの結果が明らかになります。

プロポーズされた女性が「ふざけないで」と言いながら男性に水をぶちまけてしまいました。

その勢いが強すぎたため、後ろに立っていた明葉にも水がかかってしまいます。

すぐに店員が寄ってくるのですが、男性は冷静な表情を崩しません。

「やー・・・私は全然たいしたことないんで、これ使えますか？」

この状況でも無反応な態度と、クーポンを使う無神経さに明葉は呆れてしまいます。

「まさかのノーリアクション！？そんでクーポンとか使っちゃうんだー！？わからーん！ショックすぎてテンパッてた？」

二度と会うこともないだろうと思いながら、明葉は事務所に戻っていきました。

明葉が事務所に戻ると同僚たちが生涯未婚率の話で盛り上がっています。

女性の場合が14％で、男性の場合が23％という生涯未婚率に焦りを感じる同僚たち。

結婚願望のない明葉はその話を聞きながら、先ほどのファミレスで見かけたカップルのことを思い返していました。

「さっきのふたりはお互いに運命とか感じたのかな」

そんなことを考えている現在の明葉は仕事が楽しくて仕方ありません。

飲みに行く友達も多いため、現状に何の不満も持っていませんでした。

「女27歳、結婚観だってそれぞれ、この先私の人生が14％でも86％でも、お気に入りのソファで眠る、一日の終わりが満たされているなら、今はそれが私にとっていちばんの幸せだ」

この日も友人たちとお酒を飲みいい気分になった明葉。

お気に入りのソファでゆっくりと眠りについていきました。

しかし数日後、彼女の平和な日常を変化させる出来事が起きてしまいます。

取引先の人間との飲み会に参加した明葉。

そこで彼女を待っていたのはファミレスでプロポーズをしていた男性だったのです。

「どうも、大加戸です」

「百瀬です」

「うそでしょ、まさか・・・あの時のプロポーズ男が取引先の人間だなんて！」

名刺交換をしながらこの状況を信じられないと思っています。

ですが明葉とは対照的に、百瀬はファミレスの時と同じように冷静な対応をしてきました。

「先日はファミレスで失礼しました、服平気でしたか？クリーニングとか」

「あ、いえ・・・大丈夫です、あの日のことは他言しないので」

あまりショックを受けていない様子の百瀬を、明葉は不思議に思っています。

「大加戸さん、ご結婚は？」

「あ・・・いえ恋愛の方は全然で」

「結婚願望とかないんですか？俺なんて思い立ったらすぐ行動で」

「いやぁそれもあんまり、主婦とか母親とか自分に向いてる気がしなくて、親代わりの祖母にはせっつかれて辛いんですけど」

少しずつ二人の間に流れる空気が百瀬のペースになっていきました。

ここで百瀬が信じられない言葉を口にします。

思わず明葉がお酒を吹きこぼしてしまったその意外な言葉とは！？

結婚に興味がない明葉と、何故か結婚を急いでいる百瀬。

対照的な二人の姿に興味をそそられました。

早く続きが読みたくなるストーリー展開をしていく『婚姻届に判を捺しただけですが』！

ここからいよいよ物語は結婚について大胆に切り込み始めます。

言葉巧みに結婚を迫る百瀬の姿に注目しながら続きをご覧ください。

後編

2人の話が少しずつ盛り上がり始めていると、同席していた百瀬の同僚が何の話をしているのか聞いてきました。

「次にプロポーズするなら彼女がいいなって」

彼の言葉によってお酒を吹きこぼした明葉。

そのお酒が百瀬に思い切りかかってしまいました。

「い、意味がわからない・・・」

動揺しながら彼の真意を図ろうとするのですが、どんなに考えても理解することができません。

そんな中、明葉がトイレに向かうとシャツを洗いに行った百瀬が待っています。

「さっきのプロポーズの話・・・冗談じゃなく本気で言いました、ただほしいのは既婚者って肩書なんです」

「ちょっと待って、この人なに言ってんの！？」

心の中で彼のことをますます理解できなくなったことを呟く明葉。

しかし百瀬は何も気にせず話を続けていきます。

「温かい家庭も愛ある夫婦生活も良妻賢母も全部いらない、必要な時だけ配偶者として横に立っててくれたらいい、わずらわしい世間の目を欺くために俺と結婚してくれませんか！？」

この言葉が彼の口から出た次の瞬間、明葉が思い切り頭突きを喰らわせました。

「それって偽装結婚ってことですよね？知ってますか？女性の生涯未婚率ってすでに14％でそれを回避したい女子って多いと思います、でも偽装とかそんな意味ない結婚するくらいなら私は生涯独身上等なんで」

ファミレスで水をぶっかけられて当然だと思う明葉だったのです。

こうして百瀬と別れた明葉だったのですが、後日意外な場所で顔を合わせてしまいました。

そこは友人に騙されて連れて来られた婚活パーティーだったのです。

独身で構わないと大口を叩いたため、百瀬と顔を合わせずらい明葉。

しかし百瀬は明葉を無視するような態度を取っていました。

そんな中、明葉の携帯に祖母が倒れたことを知らせる連絡が入ります。

慌てて病院に向かおうとすると、百瀬が腕を掴んできました。

「病院まで送ります、俺に借り作りたくなければでしゃばりませんけど」

自分の車に明葉を乗せ病院に向かってくれたのです。

病院に到着すると、祖母が大事には至らなかったため安心する明葉。

百瀬はそんな彼女の祖母に対して、交際していると挨拶をしていきます。

この挨拶に驚いた明葉はすぐに百瀬を祖母から遠ざけました。

「なに言ってるんですか！？」

「孫娘の浮いた話は気が晴れるかなって」

「なんのために！？」

「入院中、気落ちして予後が悪いご年配も少なくないから」

説得力のある百瀬の言葉で、明葉も嘘の芝居を続けることにします。

するとこの芝居を信じ切っている祖母が、2人の結婚予定を質問してきました。

「やだなぁばーちゃん、私たちまだそんな」

「ご安心ください、おばあ様が退院なされましたらこれを明葉さんと出しに行こうと思ってます」

彼が胸ポケットから出したのは婚姻届でした。

この行動に大喜びする祖母を前に明葉は仕方なく芝居を続けることにし、婚姻届にサインをしてしまいます。

しかしこの軽はずみな行動が明葉を窮地に立たすこととなりました。

百瀬が芝居でサインした婚姻届を役所に出しに行くと言い始めたのです。

「待ってください、それ・・・っ、捨ててください、何考えてるんですか！？」

「自分の意志で記名した以上この署名は有効だ、この届を役所が受理すればその日から俺たちは限りなく他人な夫婦だ」

このまま2人は夫婦になってしまうのでしょうか！？

ネタバレは以上となりますので、この先の展開はご自身の目で漫画を読んでお確かめください。

『婚姻届に判を捺しただけですが』を読んだ感想

明葉と百瀬のやり取りがどこかコミカルに感じてしまう不思議な作品だと思いました。

正反対なはずの2人なのに、どこか通じ合っていそうな姿にも興味をそそられますね。

ストーリー展開が上手なため熱中して読み入っていくことができる『婚姻届に判を捺しただけですが』！

シリアスとユーモアの良い所を融合させた漫画になっています。

真剣でありながら何故か笑えてしまう2人の姿は、読み始めると目が離せなくなってしまいますよ。

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